モジホコリ

登録日:2018/11/18 Sun 11:41:13
更新日:2020/07/14 Tue 19:45:44
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 モジホコリとは、どこにでもいる巨大な単細胞生物である。
 成長すると肉眼で見えるほど大きく、自然界でも大きいものはなんと 1mを超える 。たまに古い木に黄色い花のようなものがびっしりと覆いかぶさっていることがあるが、それこそがこのモジホコリである。
 また、培養も市販のオートミールで簡単に行えるため、おうちで飼うことも可能。うまく育てると体長は 3mを超える 。もう一度確認しておくが、モジホコリは 単細胞生物 である。もうここまでいくと怖い。
 ちなみに、あの昭和天皇も興味津々で研究されていた。

  • 生態

 モジホコリは、アメーバのような栄養体が、成長してキノコのような生殖体となり、胞子を出して殖える。
 この栄養体から生殖体となるタイミングであるが、実にシンプルで、 エサが尽きた時 である。つまり、 エサさえ与え続ければ半永久的に栄養体のまま大きくなり続ける 。これがこの巨大細胞の真相である。実際には栄養体全体にエサを与え続けられるよう培養するのは、大きくなるにつれて難しくなってくるので、一定程度の大きさになると生殖体へと移行する。

 そして、モジホコリ最大の特徴は、このアメーバ状の栄養体である。
 この栄養体、体は二つの層に分かれており、外側の層は 筋肉と同じたんぱく質であるアクチンとミオシンを含んでいる 。つまり、 自分で動く 。そして動きながらエサを見つけると、細胞膜でエサを抱え込み、体内へもっていき消化する。イメージとしてはスライムに近いだろう。

 また、ぶった切ったら 普通に2個体に分かれる
 では、この栄養体、2個体が出会ってしまったらどうなるか?
 なんと、 融合して1個体になる 。しかし、人工的に遠い箇所から採取した2個体を衝突させたところ、何度行っても融合しなかった、という研究結果もあり、何らかの形で自他の判断を行い、近い場合のみ融合する、と考察されている。

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 さて、この面白おかしい謎生物であるが、21世紀に入り衝撃の事実が明らかになってきている。
 先ほどの融合を判断しているという記述からうすうす感づいている方もいらっしゃると思うが、なんと 単細胞動物のくせに知性を持っているらしい のである。
 たとえば、迷路状の入口にモジホコリ、出口にオートミールを置くと、先ず総当たりで迷路全体に広がった後、 最短経路を残して撤退する 。最短経路が複数ある場合は、どの経路もとりうる。また、光を嫌う性質を利用し、光の強さを勾配、エサを人口に見立てて首都圏や北海道を模した配置を行うと、 現実の鉄道網と近しいものが出来上がる
 さらにこのモジホコリ、一定の周期でストレスを与えてやると ストレスを与えなくなってからも周期的な行動をする ことがわかってきた。つまり、 どうやら記憶・学習能力も持ち合わせているらしい

 従来、知性や記憶は無数の脳細胞の相互作用によって生み出された、とするのが通説である。しかし思い出してほしい。再度言うが、このモジホコリは 単細胞生物 である。体全体で細胞は1つしか存在しない。このモジホコリがどうしてこのような知性を持っているのかは、未だ分かっていないのである。
 もしかしたら、平行植物のように、我々人類の届かぬ存在であるかもしれないのだ。

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最終更新:2020年07月14日 19:45