愛染マコト/チェレーザ

登録日:2018/09/29 Sat 09:44:00
更新日:2023/12/27 Wed 02:20:07
所要時間:約 29 分で読めます


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愛と善意の伝道師、愛染マコトです。


愛染マコトとは、『ウルトラマンR/B』に登場する登場人物である。
名前の漢字表記は「誠」。


演:深水元基


【概要】

大企業アイゼンテックの社長にして研究総責任者。今作のネタキャラ枠。
名前の漢字表記は誠。白いスーツとオリジナリティあふれる「格言」が印象的。
キャッチコピーは「愛と善意の伝道師」。決めポーズは腕を上に挙げながら両袖を軽く捲り、ドヤ顔をしながら胸の前で手でハートマークを作る。
何かの折にしれっと袖捲りだけしたり、ドヤ顔ハートマークだけのパターンもある。

父の経営していた町工場愛染鉄工を大企業へと育て上げ、綾香市を企業城下町として発展させた名士。
その実績は非常に有名らしく、自身が出演するTV番組まで持っている。
気さくな性格をしており、急な面会に応じてくれたり、社員の名前と顔をちゃんと覚えて食事や釣りに誘ったり、
巨大生物が出現した際には自分よりも社員の避難誘導を優先するという、人として立派過ぎる理想の上司の鑑。
その為、社員及び市民からの信頼は非常に厚い。


そして作中で初めて「ウルトラマン」「怪獣」という単語を発した人物であり怪獣クリスタルを集め、怪獣を召喚していた謎の人物の正体。
ただし、グルジオボーンに関しては召喚ではなく自らが変身している。

その目的は不明だが、カツミとイサミがウルトラマンである事も理解している。
一方でガーゴルゴン登場時は明らかに何もしておらず*1ロッソブルの戦い方が雑だと怪獣を撤収させてしまうなど、正体や目的に関しては未だ謎も多い。

単純な破壊行為が目的ではないようで、独特の美学に基づき行動しており、完全なる悪役に染まりきっていない。
更に、とある人物によく似た行動や衣類を身にまとった人物に対して何やらアプローチをかけている様子。


なお、怪獣召喚/変身時の仕草や台詞は非常にユニーク……というかネタキャラ臭全開。
レバーを3回引く動作毎にハイテンションに叫びまくるというなんともいえないもの。
しかもセリフが毎回違う。
第4話 フレー、フレー、レッドキングー!
第5話 出でよー!グエバッサー!アン・ドゥ・トロワ!アン・ドゥ・トロワ!アン・ドゥ・トロワー!
第7話 愛染マコトはー!どんなときもー!悩まなーい!行くぞー!
第11話 えー、第三話ー……「ウルトラマン日和」ー、ご期待くださいー
第14話 初めてのぉー!!本物のぉー!!カタルシィィース!!行っってきまぁ~す!!


その正体とは……






お前等は、ウルトラマンとして落第点だということだ

お前達は何の苦労もなく、何の責任感もなく、「選ばれたから」というだけの理由でウルトラマンを演じている!ルックスだけのウルトラマンだ!
中身が伴ってない!こう…空っぽの器だよ!

……そう。折しも今、私が着ているのも『愛染マコト』というちっぽけな地球人の器だ

ある意味、私は、この中に15年も閉じ込められていたのだ…

そう、私は人間ではない! だが、お前らより高い市民税をいっぱい払ってるぞ~!


憑依生命体 チェレーザ

1300年前に妖奇星となって降り注いだルーブクリスタルに宿るウルトラマンの力を求めて、遠い宇宙から地球に現れた地球外生命体
分類はガス状の肉体を持つ憑依生命体に当たる。
性格は自己中心的で強烈なまでの自己顕示欲の権化。そして大のウルトラマンマニア(?)

自分が「ウルトラマン」として活躍するためなら自分の言動・主張と実際の行動が明らかに矛盾していても全く意に介さず、
マッチポンプで綾香市の人々の暮らしや命を脅かすことも一切顧みないダブスタ上等の身勝手極まりない宇宙生命体である。

また、「ウルトラマンよりも小さな存在」という意味合いとはいえ、
本来の愛染マコトの存在を「ちっぽけな器」と評しており、宿主に対して特に何の感情も抱いていないことがわかる。
愛染マコトに成り代わって家業を大いに盛り立て、更には市をまるごと発展させているため、
宿主に報いている部分はあるのだが、本来の愛染マコトの意志は完全に無視しているのでやはり身勝手な要素のほうが大きい。


15年前、当時町工場の御曹司だった愛染マコトの肉体を乗っ取り、以来彼を演じながらルーブクリスタルを捜索していた。
なお素体となった本来の愛染マコトは今のエキセントリックな振る舞いや言動とはかけ離れた地味な人物である。

その後、宇宙考古学者だった湊ミオの力を借りて妖奇星を研究し続け、
いずれはウルトラマンの力を我が物にしようともくろんでいた。

それに勘付いたミオがルーブジャイロを奪って失踪したことで一時停滞していたが、
諦めず「ギリギリまで頑張った」結果、オーブオリジンのクリスタル入手とルーブジャイロのデッドコピーであるAZジャイロの開発に成功した……という経緯である。

オーブオリジンクリスタルは当初使用不能であったため、
「被験者」たちの脳波エネルギーを怪獣クリスタルを介して変換・集約することで封印を解き、オーブダークに変身する力を得た。

初登場時には独自のウルトラマン像に関する持論をもって湊兄弟を非難したが、その内容が、
  • 一流のヒーローは悩まない→ウルトラマンはむしろ人間以上に悩む存在
  • 人間としての生活に引っ張られてすぐに変身できない→人間社会に入り込んでいるウルトラマンには常に付きまとう問題
と、今まで地球を守ってきたウルトラマン達を全く理解していない、主観一辺倒のもの。

そもそも、チェレーザ自身がマコトを乗っ取り、怪獣を呼び出して周辺に被害をもたらしていた
自身の目的のために周囲を傷つけることを全く厭わず、平和を脅かしているという完全に侵略者の行動なので、説得力は皆無である。
そもそもウルトラマン像に関する持論がウルトラマンを自称する本人へのブーメランである。

その後は自分でセスナ機を墜落寸前の状態にして、それを救助して市民からの評価を上げるなど、マッチポンプ行為までやっている。

「自分の理想のウルトラマン」に酷く固執しており、自分の中のウルトラマン像を勝手に押し付けてくる傍迷惑な一面を持つ。
理想のウルトラマン像を叶えるための努力自体は怠っておらず、日夜地道な筋トレに励んでもいるが、それが反映されているかは怪しいところ。
  • ロッソ・ブルとの初戦は勝利したが、事前に相手を完全に分析した上での勝利で、二戦目はロッソとブルがコンビネーションを改善したため敗北している。三戦目は勝敗こそ付かなかったが一方的に押されていた。
  • ホロボロスとの対戦は初戦の時点で既に自力で倒せておらず、召喚者の特権で動きを止めてから光線を撃ち込んで勝利。再戦時は召喚者が別の人間であったため制御できず、真っ向から挑んで瞬殺され、重傷を負った。
  • ベゼルブとの戦いではロッソとブルに乱入され、ブルのブロックに阻まれて一切手を出せず、そのまま先にベゼルブを倒されてしまった。
…とまぁ、変身したオーブダークの戦闘力は12話までのところ、正直今一つである。
オーブダークの基本スペックが本物のオーブと同等だとしても、オーブダークの性能を思うように発揮できていないのかもしれない。

ウルトラマンを自称してはいるものの、彼らが(ベリアルですら)押しなべて持つ「守るべきもの」は一切ない、
ごっこ遊びに終始しているヒジョーにたちの悪い存在である(彼の行動がごっこ遊びに集約している理由は後述)。

なお、この手の悪役キャラにしては珍しく、律儀な部分も少なくない。
  • 綾香市の発展に対しては真面目に寄与したと言ってよく、高い市民税もキッチリ払っている
  • コマ姐をメカゴモラに取り込み入院させるに至ったが、黒幕としての正体を隠しつつお見舞いに行っている。危害などは一切加えない、いたって真面目なお見舞いであった。
  • 兄弟を呼ぶ出す口実に発注した「汗染み」Tシャツ一万着は代金32,400,000円(税込*2)をキッチリ払って購入。納品書をしっかりと受け取り、ちゃんと全部持ち帰って愛用している。「いい買い物をしたなぁ」と非常にご満悦の様子。
  • カツミとイサミに「自分がウルトラマンをやるからこの町から出て行け(大意)」と言ったが、変身アイテムを奪わないばかりか、カツミとイサミに就職先を紹介し、現在とほぼ同内容の仕事/研究が続けられるように配慮している。
シャレにならないような悪行を重ねる外道ではあるが、それでも闇討ちなどは好まないし、悪役としては妙に人が良いところが多い。
いい意味でも悪い意味でもエキセントリックであり、この性格が憎めない悪役っぷりを発揮している。

そんなこんなで「レイバトスよりもオーブの敵っぽい」なんて意見も。

また、ウルトラマンへの異常なまでの執着心・こだわりから某ゲーム作品シリーズに登場するどっかウルトラマン好きな男をも彷彿とさせる。
さすがに直接関係はないだろうが。

ちなみに一連の言動と行動を踏まえると、彼の理想とするウルトラマン像は「孤高の風来坊」という表現が一番近い。


【変身形態】

火炎骨獣 グルジオボーン


……そんなことでいちいち悩むなぁ!!悩んだところで、答えは出なぁ〜い!

『一寸先は悩み』だ!

\グルジオボーン!/

愛染マコトはー!どんなときもー!悩まなーい!

行くぞぉ〜い!

身長:60メートル
体重:6万2千トン

第1話、第7話に登場。クリスタルの属性は「魔」。
綾香市の伝承に登場する物の怪「グルジオ様」が住むとされる綾香山から出現した怪獣。
武器は怪力と口から吐く100万度の高熱火炎「ボーンブレスター」
詳しくは個別項目「グルジオボーン」を参照。



ウルトラマンオーブダーク


今こそ宣言しよう!私こそが、ウルトラマンだ!!

身長:50メートル
体重:5万トン

愛染マコトがオーブリングNEOとオーブオリジンクリスタルの力を悪用して変身する。
自称「ウルトラマンオーブダーク ノワールブラックシュバルツ」
だが本人は「オーブダーク」と略されることを嫌う。
詳しくは個別項目「ウルトラマンオーブダーク」を参照。


爆撃骨獣 グルジオキング


\グルジオボーン!/

カチャッ(クリスタルを外す)

え?

\強化!グルジオキング!/

おぇ?

激熱だぞ。これは…

初めてのぉー!!本物のぉー!!カタルシィィース!!行っってきまぁ~す!!

身長:60メートル
体重:6万9千トン

第14話、第15話に登場。クリスタルの属性は「鋭」。
グルジオボーンの強化態である怪獣。サキ曰く「激熱」。
最大の武器は背中の巨大キャノン「グルジオバレル」から放つ「ギガキングキャノン」
変身方法は、グルジオボーンのクリスタルをジャイロにセットした後一旦外し、グルジオキングのクリスタルをはめ直してジャイロを回すというものとなっている。
詳しくはグルジオボーンの項目を参照。

【物語での活躍】

◆第5話『さよならイカロス』

とある人物が愛用していたものにそっくりなジャケット(展示品のうえに、どう見てもサイズが合わない)を大枚はたいて買ったり、
その専用武器そっくりの入れ物に怪獣クリスタルとオーブオリジン*3のルーブクリスタルを保管していたり、
その時に聞き覚えのあるメロディを口笛で吹いていたりと、やはりその人物を知っているとしか思えない要素が目立つが……?

ちなみに件の男がジャケットを受け取ったのはエピソード10構想の第5章であるとされているため、
それを考慮に入れるのであれば、それ以降に出会っているあるいは知っている可能性が高いと言える。
……第1章からのストーカー説でも通じるといえば通じるがさすがにないだろう


◆第7話『ヒーロー失格』

「未来への足音、希望への鼓動が聞こえてきたぞ~!」と、明らかに「オーブの祈り」の歌詞を引用している。
このくらいなら過去作品にも劇中でその作品の主題歌等を歌っているシーンがある*4くらいなのでまだ普通ではある。

しかし本人に直接会った以外では知り得ない、変身時の「お借りします!」のフレーズを知っていること*5SSP」などのより詳細な情報を意識していること、
そして『R/B』の世界観にウルトラマンの概念がなかったことから、「本人ではなく、特撮番組としての『ウルトラマンオーブ』を知っているのでは?」なんて意見もある。
なお、特殊な世界観の『マックス』等を除いても『超時空の大決戦』や『超ウルトラ8兄弟』などでそういう世界も描写されているため、全くおかしな考察でもない。

続く第8話では『ウルトラマンガイア』の主題歌の歌詞を使用している*6


◆第8話『世界中がオレを待っている


さあ皆さん、ギリギリまで頑張って!ギリギリまで踏ん張って!絆の力お借りしますよ~!

世界中は誰を待っている?世界中は誰を信じる?

そう!私だ

8話では身勝手な声援を送りながらあちこちでスカウトしてきた「被験者」たちの脳波エネルギーを装置で搾り取り、
自分は一切苦労することなくオーブオリジンクリスタルを強引に使用可能にしているシーンが描かれていた。

その後、BパートにてクワトロMで注文した汗染みTシャツ1万着の納品という名目で湊兄弟を呼び出した愛染。
しかし指定された場所は何故かアイゼンテックではなく、人気のない開けた荒野。

納品書との引き換えにウルトラ通信簿を渡した愛染は、「お前らは、ウルトラマンとして落第点ということだ!」と厳しい言葉を投げかけ、
散々ダメ出しを食らわせつつ、名乗りと共に変身。

二人がウルトラマンとしての経験に欠けていることを考えても圧倒的な力を見せつけ、そして批判を含んだ説教を挟みつつ、



おい!汚ねぇなぁオイ! ……よし、ここで洗うか……

ふぅ~気持ちいなぁ。意外と冷たいね~

挙句に「手になんか付いた」と戦闘中にも関わらずその辺の池で手を洗うというお遊びに走る余裕すら見せる始末。
対抗して変身したロッソ&ブルを軽くあしらいつつ圧倒、最後にはダークストビュームダイナマイトで変身解除に追い込んだ。

ただし、ここで兄弟にぶつけた批判は全部自分自身へのブーメランであり、その中には彼の異様な執着の対象である者にすら該当してしまっているものもある。
そもそも昭和の大先輩たちにも該当してしまうものだったり……

ちなみにこの回のタイトルは「オーブの祈り」のパロディだが、チェレーザの一人称は「私」である。



◆第9話『ウルトラマンの名のもとに』

ヒーローとしての自分を人々に見せつけるべく、あちこちで危機を起こしてはそれを変身して解決する、という、さながらニセダイナのような自作自演を実行。
何も知らない人々の心をつかみフィギュアまで発売されたが、特訓を続けていた湊兄弟がふとした偶然からそれを察知。

オーブダークへ挑戦する二人を変身して追い越し、マッチポンプによる活躍を指摘されても、
「人々にはヒーローが必要なんだよ! 闇を砕き、光を齎すヒーローが! 私はそれを人々に与えてやっているだけだ」と開き直る始末であった。

相変わらずの実力でロッソとブルを追い詰めるかに見えたが、
特訓を経てコンビネーションを改善し、ウルトラマンとしての在り方を見出した二人に徐々に翻弄され、劣勢に陥る。

堪り兼ねて空中からダークストビュームダイナマイトを繰り出すも、
ロッソグランドの「グラビティフォール」に捕まって地上に叩き落され、最後はブルフレイムの新技「ブリンガースラッシュ」を受けて変身解除に追い込まれる。

トドメにオーブリングNEOもカツミに持っていかれ変身不能になる、と、前回とは打って変わっての完敗を喫したのであった。
オーブリングNEOを失いうつ伏せのまま手を伸ばす姿は、皮肉にもかつて本物のオーブオリジンに敗れ、
同じようにアイテムを失ったオーブの宿敵とそっくりな構図だった。

しかし、本人は「獣」の属性を持つホロボロスのクリスタルを手に、まだ何か企んでいるようだが……?

なお、前回大量発注した汗染みTシャツは戦闘時に焼失した…かと思いきや全て無傷であり、
一万着を全てしっかりと持って帰ってトレーニングの際に愛用。
「いい買い物をしたなぁ」といたくお気に入りであった。

クワトロMのデザインTシャツは地球人にはイマイチの評判だが、
宇宙人にはいたく評判であり、愛染の中身も地球外生命体なので好みにマッチしていたらしい。
これが18話「明日なき世界」の間接的な伏線になっているのだが、これはまた別の話である。


◆第10話「湊家の休日」~第12話「俺たちの守るべきもの」

主にオーブダークとしての行動を記す。
第10話にて召喚したホロボロスを使ってロッソとブルを叩きのめし、オーブリングNEOを奪還。

(ウルトラマン。それは正義を愛し悪と闘う唯一無二の存在 )
絶望の中、人々の祈りの声が聞こえる)
(求めている。負けても尚立ち上がる完全無欠のヒーローを…)

その存在こそ私、愛染マコトだ。
全世界待望!ウルトラマン伝説が、幕を開けるのだ~!!

その話のラストにて近くのテントに入り込んでオーブダークに変身*7、11話ではそのままホロボロスを撃破してヒーローとしての印象を強く刻みつけることに成功した。

このときダーリンに戦闘を撮影させて、それを市街地のビルの巨大スクリーンで上映することで、市民に自分の活躍ぶりを見せつけている。
なお、ホロボロスは自力でねじ伏せたわけではなく、召喚者の特権で鎮静化させてトドメを刺すというインチキである。

この時は市民の不安とウルトラマンへの期待を煽るためかあえてピンチを演出するような戦い方が目立ち、
その結果街にも少なからず被害が出ていた。これこそ正しいバカヤロー案件である
さらに脚本らしきものも用意していた辺り、完全に「ウルトラマンという番組ごっこ」じみてきている。


愛染!お前はウルトラマンの力を使って町の人々を危険に晒しているだけだ…!!

…でも見なさい。闇に光を与えたヒーローに、民衆は歓喜しているじゃないか

お前のやっていることのどこがヒーローだ!!

うーん…ならば、ここではっきりさせておこうか?


そう語ると、兄弟の目の前で闘いに敗れたウルトラマンブル&ロッソではなくオーブダークこそが驚異に立ち向かう新たなヒーローであるという演説を行い民衆の心を掌握。
加えてアイゼンテック社長の立場を利用してオーブダークに協力すると宣言し自身の社会的地位と民衆からの支持を強化。
そして真実を知る湊兄弟の糾弾を市民自らの手で抑え込ませることで、民衆の心が今はオーブダークに向けられ、更にヒーローとしても扱われている無情な現実を見せつけた。

Bパートでは「」の属性を持つクリスタルを使い、オリジンサーガに登場したベゼルブを召喚し、
またしても自作自演のヒーローごっこを繰り広げようとしたが、本性を知るロッソとブルが乱入して戦闘を妨害される。

ブルがオーブダークを徹底的にブロックし、
その隙にロッソがベゼルブを攻撃というコンビネーションの前には手も足も出ず、
ロッソとブルによってベゼルブを先に倒されてしまう。

見せ場を潰されたことに変身したまま地団太→orzで悔しがる様を見せたものの、その後は兄弟をにせウルトラマン呼ばわりしつつ直接対決に発展する。

が、コンビネーションを磨いた二人のウルトラマン相手では分が悪く、
ブルにコブラツイストをかけられて動けなくなり、ロッソにひたすら小突かれるという子供のケンカのような状態に。完全に力関係が逆転してしまった。

しかし、ここで謎の女性・美剣サキがAパートで拾ったホロボロスクリスタルを使い、
3つ目のジャイロでホロボロスを召喚・強化したことで事態が一変する……。

ちなみにこの世界には命の樹のようなクグツの毒を解毒する手段がない上、
召喚したベゼルブはチェレーザの思ったように動かなかったため、もしベゼルブがオリジナルと完全同一の性能であった場合*8、クグツを使われていたらそれこそ本物の緊急事態であった。
一応、クイーンベゼルブがいなければ、クグツの毒を使われてももそこまで深刻な問題にならない可能性もあるにはあるが……。

なお、続く第12話「俺たちの守るべきもの」では冒頭で本気を出したホロボロスにあっさりとぶっ飛ばされて変身解除に追い込まれた挙句、
オーブリングNEOもなぜかその場に落下せず何かに引き寄せられるようにしてアサヒのほうへ飛んで行き、そのまま持っていかれてしまった。
その際、目と口から光を放ち、血しぶきをあげて爆散している。

ホロボロスがロッソとブルに倒された後、全身に包帯やギブスを付けた姿でアイゼンテック本社に戻って愚痴る中…

…古き友は言った。『ほとんどの人間がニセモノだ』と。無論…あのウルトラマン達も

…え?

『彼らの思考は誰かの意見、彼らの人生は模倣、そして彼らの情熱は引用だ。』

素晴らしい…その、友人の名は?

オスカー・フィンガル・オフラハティ・ウィルス・ワイルドです

ほぉー……オスカー・ワイルドさんが、お友達ぃ?

宇宙竜じゃないナースに変装してアイゼンテックに侵入してきたサキと遂に接触するが……?


◆第14話「お前は誰だ」

13話の〆でオーブリングNEOを奪還すべく、グビラをクリスタルから召喚して湊兄弟にけしかけたが、
AZジャイロが機能不全を起こしてグビラが縮小、最後にはクリスタルに戻ってしまった。

そして回想シーンにて、オーブに拘っていた理由、やたらガイについて詳しかった理由が判明した。
チェレーザの幼少期(幼生体というべきか?)、別の星にいた頃に、敵と戦うウルトラマンオーブを目撃しており、
その時に抱いたオーブへの憧れが未だに続いていた……というのが真相。

決め台詞を知っていたのも当然、ガイが変身して戦うところを最初から見ていたからであった。
つまり本当の意味で「オーブのパチモノ」かつ「ウルトラマンごっこ」だったワケである。
戦っている所とその前後しか知らないのだから、「理想のウルトラマン像」が実像から乖離するのも当然の成り行きである。*9

で、その時のオーブを真似てごっこ遊びをしているところにサキが出現。
ジャイロが壊れたことを告げると「本物を使ってみるか?」と、彼女の持っていた色違いジャイロを渡され、グルジオキングに変身して湊兄弟と激突する。
ウルトラマンクリスタルとベリアルクリスタルを巡り兄弟のコンビネーションが悪化していたことに加え、
オリジナルジャイロ由来と思しきパワーアップで、大はしゃぎしてやや暴走しつつも二人を圧倒する。

そして二人を撃破してもなお興奮が冷めず、そのままギガキングキャノンを乱射して町を破壊しまくるのであった。
その一方、観戦していたサキにダーリンの制御権をこっそりと剥奪されてしまった。

ちなみにごっこ遊びで真似ていたオーブの戦いは、スペシウムゼペリオンフュージョンアップスペリオン光線を叩き込むも跳ね返される→オリジンに変身してオーブカリバーで撃破、というもの。要は、この話でスペシウムゼペリオン&スペリオン光線の不遇エピソードがまたも更新されてしまっている。
本編が終わっても不遇な元・基本フォームとは……。

一方で、今回は深水元基氏の演技が光りまくっている回でもあった。ひとりオーブごっこではクレナイ ガイの物真似を約1分ほど延々と披露。
石黒英雄氏の声真似が非常に似ていると視聴者からはもっぱらの評判であった。
また、変身~戦闘のシーンでは本物のジャイロを手に入れたため愛染は浮かれており、深水氏は普段のハイテンションよりも更にハイテンションな様を演じてみせた。


◆第15話「まとうは極」

グルジオキングに変身したまま、力に呑まれて大暴れを繰り広げていたが、
これはウルトラマンとウルトラマンベリアルのクリスタルを湊兄弟が扱えるかどうかを見定めるためのサキの計画だった。

二人が倒れた後はアイゼンテック社に設置されていた怪獣拘束システムで動きを止められるが、2日後に活動を再開。

当初は圧倒的スペックに物を言わせ、コンビネーションを取り戻し戦線復帰した兄弟を前回同様圧倒したものの、アサヒの言葉で心を一つにした二人がのクリスタルの力を引き出し、
ウルトラマンルーブ合体変身したことで一瞬で形勢が逆転。

ロッソ&ブルの面影がない謎のウルトラマンに「誰?」と首をかしげたが、
その間にルーブコウリンの猛攻を食らい、トドメにボルテックバスターを食らってグルジオキングは爆発四散。

ウルトラマンに対するダブルスタンダードな姿勢が、半人前だった湊兄弟の反面教師として機能し、
結果彼らはキワミクリスタルを得て本物のウルトラマンに成長したのに対し*10
自身は「ウルトラマン」が戦うべき悪の怪獣の力に呑まれてそのまま敗れる、という皮肉極まる末路を迎えることになった。

なお、今回のチェレーザは暴走によって理性が崩壊しており、前回と打って変わって一部を除いてテンションが低めで言動も少ない。


◆第16話「この瞬間が絆」

前回倒されてから暫く気を失っていたらしく、冒頭にてボロボロの状態でアイゼンテックに帰還する。
しかし前回の一連の行動からサキには見切りをつけられた。
サキの能力でチェレーザは愛染の体から引き剥がされ、チェレーザは「俺のAZ計画が~!!」と叫びながらダーリンが用意していた空気清浄器に吸い込まれるという非常に情けない無様を晒して退場させられた。

その後、アイゼンテックは愛染が社長職の辞任を表明して、サキがその座を奪い取る形となった。
意識を取り戻した愛染は「憑き物が取れたようだ」と言っており、15年間の記憶が完全にすっ飛んでいたわけでもなかった模様。
懐かしき「愛染鉄工」のヘルメットを被り、「世界中を見て回る」と自転車で旅立って行った。
このとき「どうせ地球は丸いんです。そのうちどこかで会えるでしょう」ガイの名言を引用している辺り、チェレーザの影響は少なからず残っている模様。
これにより本人は物語から退場。次週からOPにも出てこなくなった。

◆第19話「善人と悪人」

アイゼンテック社へ外部からハッキングが行われた結果、キングジョーが起動して暴走する。
元々はAZ計画の一環として建造されたもので、地球防衛軍の秘密兵器であった旨が、ハッキングで暴走状態にあったダーリンから語られている。
また、美剣サキがキングジョーの頭部に捕らわれたアサヒを救出する際、愛染が何度か使っていたバックパックで飛行する装置が活用されている。
美剣は頭部のコックピット的な部分へ出入りする能力こそ有していたのだが、単独で空を飛ぶ能力はなかったためである。


◆第24話「私はハッピー」

ミオが愛染の置き土産を調べた結果、「AZ計画」のデータが発掘される。
パスワードが掛かっており、美剣サキも知ることの出来なかった情報だったが、ミオが偶然にもパスワードを一致させ、内容を確認することに成功した。
「AZ計画」のデータから、愛染に憑依していたチェレーザは密かに大型ハドロン衝突型加速器(LHC)を完成させていたことが判明。
LHCでディメンションホールを開き様々な時空でウルトラマンとして活躍して回る予定だったとのこと。
また地球人による防衛組織の結成も計画しておりキングジョーを防衛メカとして配備する予定だったことが判明している。

一応、本気でヒーローになるつもりではあったようで、湊兄弟を非難した理由も「自分こそがヒーローになるつもりだった」と考えればある程度辻褄は合うが、
そのために市民に遠慮なく犠牲を強いて、マッチポンプによると活躍などしょーもないことを繰り返していたので、阻止されて終わったのは自業自得である。
AZジャイロを使った怪獣の召喚や変身もおそらく何かの実験目的だったのだろう。

なお、この置き土産であるLHCは本編でほぼ役に立たなかったが、劇場版にて重要な役割を果たすことになる。
というか劇場版で使うために本編で導入として見せたような状態となる。
こうして愛染マコトは物語後半、その置き土産の数々によって間接的に活躍したのであった。



【余談】

愛染マコト役を演じる深水氏は「ウルトラマンオーブ」をリアルタイムで視聴しており、自身もオーブのファンを公言している。
R/B劇中でもオーブのオマージュや物真似を演じたこともあって思い入れが強く、ガイ役の石黒氏との共演も希望しているという。
本編で共演することは叶わなかったが、イベントでの共演機会はあるかもしれない。
なお、物真似に関しては事前に伺いを立てたらしく、石黒氏の了承も得ていたとのこと。
(これに関しては、役者でありウルトラシリーズ大好きオタクの濱田龍臣氏が劇場版R/Bのインタビューの際に語っている)

また、作中でウルトラマンオーブダークに変身することは事前に知らされず、台本を見て初めて知ったとのこと。
ウルフェスのトークイベントにて「変身すると知ったときは嬉しかった。この歳(撮影時点で38歳*11)でウルトラマンになれるとは思わなかった」と語っている。

「力」を目撃し「力」を求めたという意味では某闇のガンダムおじさんと通じるが、あちらはたった1つの小さな後付けでチェレーザとは真逆の印象を与えることになった。
後付け以前の段階でも曲がりなりにも相手を同じ「ガンダム」とみなしていた者と、相手を同じ「ウルトラマン」と認めようとしなかった者という違いが存在していた。

また、普段はおどけた態度をとり更には非正規的な手順で変身能力を得たヒーローの偽物に変身するキャラという点ではウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGAに登場したイグニスもいる。
しかし、彼の場合は「力」を求めた動機が「ヒュドラムに滅ぼされた故郷の復興」という真摯なものであり、それでいて「自分の故郷の復興のために地球を犠牲にしてはヒュドラムと同類に堕ちてしまう」という良識やマナカ ケンゴGUTS-SELECTとも積極的に交流する協調性も持ち合わせたことで幾度となく共闘するようになり、同世界の地球の危機を幾度となく救うことに貢献した。上記の変身アイテムも後にケンゴの同僚であるヒジリアキトの手で調整されイグニスに正式な所有権が認められた変身アイテムとなっている。
彼の変身した二代目トリガーダークはトリガー世界におけるヒーローの一人として認められるようになり、更には歴代戦士にも新たな自分たちの仲間として認知されるようになった。
イグニス本人には自覚はないだろうが、いわばチェレーザが求めていたが成しえなかった「どうすれば”ウルトラマン”になれるのか」を体現した格好になった。


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最終更新:2023年12月27日 02:20

*1 空であらかじめ召喚しておいた説も一応あるが、別勢力の存在も明かされているためやはり詳細は不明

*2 これは、バンコレのグッズショップの実売価格と同じ

*3 ただし外枠がザイゴーグに浸食されたかのように錆びている

*4ウルトラマンAの歌」が代表。

*5 そもそもこのフレーズが出るフュージョンアップ自体、オーブ本編第1話で行われたのが時系列的にも最初である。

*6 本作ではガイアを思わせる要素も多い。ちなみに『R/B』が放送された2018年はガイア放送20周年であるため、そっち関連のネタと思われる

*7 オーブ1話の変身シーンのパロディと思われる。

*8 登場する舞台が変わると怪獣の性能が微妙に変わるのはウルトラシリーズでよくあること

*9 いつ頃の話かは不明。その後のオーブごっこが当時の再現だった場合、オーブカリバーおよびオーブスプリームカリバーを使っており、かつ初手でスペシウムゼペリオンに変身していることを見ると、最低でもオーブ本編の後と思われる。

*10 皮肉にもこの時のルーブはチェレーザの理想のウルトラマンにかなり近い

*11 レギュラー出演者でウルトラマンに変身する俳優の年齢は10代後半から20代後半までが相場、最年長は伊賀栗レイト役の小澤雄太氏で当時30歳