スカサハ=スカディ

登録日:2018/08/06 Mon 00:21:10
更新日:2024/04/19 Fri 07:13:19
所要時間:約 20 分で読めます







※注意※



この先には『無間氷焔世紀ゲッテルデメルング』の重大なネタバレが含まれています。












愛そうか、殺そうか



Fate/Grand Order』の登場人物。 ロストベルトNo.2「無間氷焔世紀ゲッテルデメルング」における異聞帯の王。


北欧神話

スカディとは北欧神話における山の女神であり、影の国の女王スカサハと由来を同じくするものとされる。
アース神族に永遠の若さをもたらす黄金のリンゴの管理人である女神イドゥンを攫い、アース神族を窮地に追いやった「忌まわしき巨人スィアチ」の娘。
しかしスィアチはロキよってイドゥンが奪還されたことで神々に殺され、スカジはその仇を取るためにアースガルドに攻め込んだ。
アース神族たちは和解交渉に乗り出し、神々との結婚を勧めた。

スカジは美男子のバルドルとの結婚を求めたが、バルドルはオーディンの息子であったため、そう簡単に渡すわけにはいかず、
神々は条件として布を被った男神の足だけを見て誰と結婚するかを決め、もし選んだのがバルドルでなくても文句は言わない、という条件を付け、その結果スカディはニョルズと結婚する羽目になった。
しかし、山の女神であるスカジと海の神であるニョルズでは上手くいかず、二人は自然と別れることになったという。
伝説によってはその後オーディンと再婚したとも言われる。

ちなみに「スカンジナビア半島」の語源はスカディとも言われ、そのためかスカンジナビア・ペペロンチーノの名前には好感を抱いていたりする。


概要

スカサハ=スカディは、女神スカディが起源を同じくするスカサハの性質を取り込み、習合した存在。
そのためか容姿はスカサハとそっくりだが、性格はどちらかというとスカディの部分が強い。
スカサハが大神オーディンの原初のルーンを扱えるのも、元を正せばスカディに由来するものだという。
異聞帯におけるスカディはニョルズとも、オーディンとも結ばれることはなく、ただ一人でラグナロクを生き残ってしまった北欧最後の女神*1

彼女が治める北欧異聞帯が剪定されるきっかけとなったのは3000年前(BC.1000)。
スルトが運命に逆らおうとしたことだった。

本来、北欧神話の最終戦争・ラグナロクは、北欧神話のテクスチャを焼き尽くし、神々の時代を終わらせるに留まり、そこから人の時代へと続くはずだった。
しかし、この異聞帯のスルトはその役割を良しとせず、地上の全てを焼き尽くそうとした。
太陽を呑み込んだフェンリルを喰らい、己の分を超える大欲によって悪竜現象まで発現し、巨人と竜種のハイブリッドというべき存在となったスルトは地上を焼き払い、あらゆる神々を殺し尽くしたが、あと一歩のところでオーディンによって封印された。

スルトの目をごまかすため、オーディンによってスカサハと在り方を重ねられたスカディは北欧の神の唯一の生き残りとなり、残されたわずかな人間と世界を守ろうとした。

しかし、スルトが残した爪痕は大きすぎた。
スカサハが氷で世界を覆っても消えないスルトの残り火、傷つけられ、マナもわずかな大地。
生物もほとんどが死に絶え、余力を失った世界は、最早復興は不可能だった。

それでもスカサハ=スカディは諦めなかったが、未来のない世界は半年で剪定され消失した、はずだった。
しかし、異星の神の空想樹によって、北欧異聞帯はありえなかった筈の3000年という歴史、そして存続する可能性を得た。
たとえ汎人類史を犠牲にしようとも、その奇跡を逃すことは女王にはできなかった。

この世界に生きる人間はわずか一万人。それ以上を賄う余裕は根本的にこの世界にはない。
たったそれだけの数の人間を、増やすこともできず細々と生き永らえさせるだけの世界。
この世界には未来がない。可能性がない。そんなことは分かっている。
それでも、北欧に唯一残った神として、今の北欧の民たちの母として、諦めることは出来なかった。

そのため、北欧の母としてのスカディの性格は慈愛の人であり、相対する生命に対しては愛するか殺すかをまず決定し、その決定を覆すことはまずないが、
基本的には殺すという決断を下さず、自分の異聞帯を消滅させに来たカルデアや、汎人類史側の英霊であるナポレオンすら殺そうとはしなかった。
当然北欧異聞帯担当クリプターのオフェリアも愛しており、その仲は非常に良好と言える。

しかし、オフェリアがスルトと縁を結んでいたことで、スルトの魂が解放され、封じられていたスルトの復活を許してしまう。
その北欧異聞帯にとって最大の脅威の復活に対し、スカサハ=スカディはスルトの復活で砕け散るところだったシグルドブリュンヒルデを延命させ、カルデアと共同戦線を張ることになる。
そしてスルトがオフェリアのサーヴァントとして存在し、契約の要である魔眼が破壊されたことで弱体化したことと、
オフェリアの大令呪、スカサハ=スカディとシトナイによる支援魔術の全力援護によって超強化されたシグルドによってスルトは討ち取られた。

そして、共通の敵がいなくなれば、スカサハ=スカディは再び敵対するしかない。
カルデアの目的は空想樹を切除することであり、それは北欧異聞帯を消滅させることを意味するのだから。
まだ希望はある。スルトを倒した今ならば、その炎を封じるために費やしていた魔力を他に向けることができるこれからならば、この世界を救うことができるかもしれない。
諦めない。諦められない。絶対に。
そして自らの意思で女王と共に行くことを決めたオルトリンデと共に、スカサハ=スカディはカルデアへ最後の決戦を挑む。


己が人理を救わんとするならば、殺せ!

我らを踏み散らしてゆけ――――汎人類史のモノども!


そして、激戦の末にスカサハ=スカディは敗れ、空想樹は切除された。そもそも、女王には既にカルデアと戦う力など残っていなかった。
目覚めたスルトによってふたたび傷つけられた大地、愛し子たちを癒さねばならなかった。
北欧の命を守ることが女王の矜持であり、願いなれば、それを蔑ろにすることなどできる筈がなかった。
そちらに魔力の大半を回していた時点で、最初から勝ち目などなかったのだ。

敗れた女王は空を見上げ、オーディンの残した使い魔、フギンとムニンが自分だけでなくカルデアを導いていたことを自嘲し、
まったく奴らしいと静かに笑い、


征け、カルデアの者たち

戦いに敗れ、地に伏した我らを……幾百、幾千、幾万の……

無間無量の炎と氷、そして想いの屍を踏み越えて

――――お前たちは、征くがいい


最後に北欧の民たちを眠りにつかせ、女王は北欧異聞帯と運命を共にした。


そして……






……おや、小さきものか。死の氷雪に君臨する我を呼んだのは

私は神霊スカサハ=スカディ。北欧の古き神々の花嫁にして、かつて女王であった異聞帯サーヴァントである





3周年ピックアップにてサーヴァントとして実装。クラスはキャスター


ILLUST:こやまひろかず
CV.能登麻美子


身長:162cm
体重:50kg
出典:北欧神話、ケルト神話
地域:欧州
属性:混沌・善


◆ステータス
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
B D C EX D A


◆スキル
○クラス別スキル
陣地作成:EX
女王として、何処であろうと己が城を作り上げる。
現代の魔術で言うところの神殿クラスに相当する規格外の能力だが、本人としては「あまりこの手のものは得意ではない」とのこと。
ならば、正規の北欧主神にして魔術の神であった大神オーディンはどれほどの腕なのだろうか?

道具作成:A
女王として、多くのモノを魔力から編み上げる。
装備にせよ霊薬にせよ、樹木の類にせよ、大半は低温になるようだ。触ると冷たい。

〇保有スキル
  • 女神の神核:A
女神であることを現すスキル。
神性スキルを含む複合スキルでもある。
神でありながら巨人としての性質も同時に併せ持つスカサハ=スカディは、EXランクではなく、Aランクに分類されている。

  • 原初のルーン
北欧の魔術刻印・ルーンを自在に操る。
現代の魔術師たちが使用するものとは異なり、大神オーディンの編み出した原初のルーンである。
その威力は人知を超える。

  • 凍える吹雪:B
雪山の女神、北欧の神スカディの性質をあらわすスキル。
万物を凍えさせる、極北の風の具現。
本来は権能であるため、Aランク以上の威力を発揮すれば、女王スカサハは霊核ごと完全に消滅してしまう。
そのため、本スキルの使用はBランクまでに限られる。

  • 大神の叡智:B+
『神々の麗しい花嫁』と称されるスカディは北欧の神々の加護を身に有す。
かつて大神オーディンが片目を捧げて得たという大いなる叡智をベースとした、ランサー・スカサハの魔境の智慧スキルに似て非なるもの。


宝具
死溢るる魔境への門(ゲート・オブ・スカイ)
ランク:A+ 種別:対軍宝具/開戦宝具 レンジ:2~50 最大捕捉:200人


我が名に紐付けられし力、我が声に応えて門を開け。来たれ我が城、影の城

スカディ(わたし)」の知らぬ影の城、「スカサハ(わたし)」が有する影の城。空より来たれ、ここに来たれ


世界とは断絶された魔境にして異境、世界の外側に在る「影の国」へと通じる巨大な「門」を一時的に召喚。
女神スカディではなく、ケルトのスカサハとしての自己が本来支配するはずの領域である「影の国」の一部たる「影の城」が姿を見せる。
効果範囲の中の存在のうち、彼女が認めた者にのみ、「影の城」は多大なる幸運と祝福を与える。
「影の城」に愛された者は、力なき身であろうとも強大な敵を打ち倒す。

通常の聖杯戦争でこの宝具を効果的に用いれば、驚くべき番狂わせをもたらす可能性もある。

スカサハ=スカディは、なぜ自分がこの宝具を使用するのかはっきりとは理解できていない。
北欧の神々から与えられた加護が、もうひとりの自分(ケルトのスカサハ)に由来する異境の力を行使させているのであろうな、程度の認識である。

ちなみにスカサハも同名の宝具を所有しており、そちらの場合影の国に相手を引きずり込み、スカサハの認めぬ者は影の国に命を有したまま立ち入れないという特性を利用して即死させる攻撃宝具となる。
恐らく精神性の違いから宝具の使用方法が異なっていると思われる。


人物

異聞帯では超然とした女王という立ち居振る舞いだったスカサハ=スカディだが、カルデアに召喚された彼女は人間味が増しており、お茶目だったり少し抜けてたりと、隙を見せることが多くなっている。
これは異聞帯にただ一人取り残されたことによる悲哀、支配者としての重圧、北欧の母としての責任感など、そういった仮面が全てなくなって素の彼女が現れているからだという。
なお、アナスタシアと違い、雷帝と同様異聞帯の本人がカルデアの召喚に応じているため、異聞帯の記憶も有している。

スカディの面が強いため、スカサハのような武芸の達人ではなく、戦闘では基本的に氷の魔術を使う。ただ、槍も使えないわけではない。筋力Bは伊達じゃない。
持っている杖からレーザーポイントのように光を放ち、相手に直接ルーンを書き込んだりする。

スカサハと呼ばれるのは嫌らしく、「人理の英霊などと一緒にするでない」と厳しいことを言う。しかし様付けならOKという緩さ。
そのスカサハに対しては、「嘘……向こうの私、凛々しすぎ……?」と見惚れたり、水着に対して「肌を出し過ぎじゃろう!」と恥ずかしがったりする。
19年正月イベント『閻魔亭繁盛期』で初共演した際は、かなり仲の良い様子を見せており、さながら双子の姉(スカサハ)と妹(スカディ)のような関係を築いていた。
そんなカッコいい姉(?)にちょっぴり対抗心もあるのか、「肌の張りとか私の方が絶対勝ってる」とかなんとも可愛い見栄を言ったりもする。
女王の戦争(=姉妹喧嘩)が始まる日は近いかもしれない……。
また、スカサハの霊基が若干反応するのか、クー・フーリンを見ると胸がざわつくらしい。

好きなものは「冬と春」。命が眠りにつく冬、命が華やかに芽吹く春。どちらもいいもの。
嫌いなものは「炎」。スルトに世界を焼き尽くされたのだから当然と言えよう。それもあってか暑いのも苦手で、アイスを好む。

聖杯にかける願いは特になし。そもそも自分が神なのだから、願いがあるなら私に言うがいいといった具合。
ただ、興味はあるのか、「どうしてもというならもらってやってもよいぞ?」との事。欲しいなら素直に言えばいいのに…

シグルドに対しては、彼の内側にスルトの魂が巣くっていたため、カルデアにいるシグルドが本物かを疑っている。
大神の呪いで悲恋を迎えたブリュンヒルデのことは哀れに思っており、妹達である他のワルキューレも同じ道を辿ってしまうのだろうかと悲しみの目で見ている。

マスターに対する態度は、絆を深めていない段階では「人の子」程度で気にも留めていないが、深めていくと隙を見せてくれることが多くなり、
「あづぅーい……」と暑気にノックアウトされているところを見られた時には照れ隠しに「死ね」と言ってくるなど、
親しみやすい一面を見せてくれるようになる。

先述した通り、異聞帯におけるスカディはラグナロクで全ての神々が消滅したため、未婚のままであった。
内心ではそのことをすごく気にしており、「『行き遅れ』や『婚期を逃した』といった言葉は、我が前で不用意に口にするでない」と強く忠告してくる。

…そんな彼女だが、今回遂に春が来た(?)。
お相手は何とあのスーパーケルトビッチ(水着Ver.)

マイルームで会うなりメイヴの方が「可愛い!!」とデレデレになってしまい、一目惚れされてしまった。
当の本人は水着のメイヴちゃんに目のやり場に困るのか、(恐らく生まれて初めて)「可愛い」と言われてどう反応していいのか分からないのか、真っ赤になって俯いていたが、悪い感情は持ってない様子。
『閻魔亭繁盛期』では、互いに自覚のないままにイチャイチャしてしまっており、さながら中学生女子。
その光景をスカサハにニヨニヨされたり、フェルグスが尊さに暴走しかけた。

お互い「愛」する事は知っていても、「恋」を知らなかった者同士。
今後のイベントクエスト等での二人の「恋」の進展に期待したい所である。

そして、LOAD to 7で遂に幕間の物語が追加。
開放時期は2部6章クリアに加え、最終再臨の完了と絆レベル5に達している、というようにとても大変な条件となっている。
2部2章に強く関わる内容であり、クー・フーリン(キャスター)も登場するが...?

性能

ゲーム内性能としては、ついに登場した本格派クイックサポーター。
カード枚数はキャスターとしては初めてのB1A2Q2となっている。
原初のルーンはクイック版英雄作成と言って差し支えなく、
凍える吹雪は相手に防御ダウンとクリティカル発生率ダウンを与える実質攻撃バフ&被ダメ抑制、
大神の叡智は任意の味方に最大でNP50を与える破格のスキルである。
宝具もクリティカルアップ、回避、即死防止、ダメージカット付与するサポーターとして非常に有能なものに仕上がっている。

最大の弱点は、カード枚数のせいでキャスターにしてはNP効率は良くないこと。
アーツ性能自体は高いのだがスカスカ軸でパーティーを組むと全体のカード枚数はクイックばかりになりアーツチェインが組めないため、NP貯めには積極的にスカスカのカードを切る必要がある。
そして原初のルーンはクイックカードにのみしか、英雄作成並のクリティカルを与えることは出来ず、
凍える吹雪も女神の神核や高ランクの対魔力持ちなどデバフ耐性が高い相手には結構弾かれるという欠点はある。

他の☆5サポーターに比べ、長期戦が苦手なのも難点。
スキルで付与できる防御系の効果はクリティカル発生率ダウンのみで、それ以外は宝具でしか得られない。
そして、その宝具が付与できる回避は一度限りの回数制。一回付与の回避では、当然ながら必中付与してから攻撃してくる宝具持ちには無力。
本命の全体宝具を防ごうと回避付与したら、別の敵の攻撃で剥がされてしまう……なんてことも起こりうる。
以上のように、チャージ減で遅延できる孔明・玉藻、全体無敵付与のマーリンより防御面、特に即死系以外の敵宝具の対処では、若干劣る部分がある。
また、回復が一切できないことにも留意しなければならない。

しかし、そのかわりクリティカルアップも3ターン持続という利点があり、クリティカルを出す事でそれまで低火力*2に悩まされていたクイックカードの打点の底上げにも一役買っている。
クイック強化の倍率も非常に高い為、それまであまり良くないクリティカルスター生産性・NP回収効率だったクイックカードを複数持つサーヴァントもスター生産・NP回収の為にクイックカードを切っていける様になったのは画期的である。
非常に良好なクイックカードを持つ沖田総司ジャック・ザ・リッパーゴールデンライダー辺りに使った場合は最早圧巻の一言。Quick単発宝具の場合レイドボスなど瞬間火力が要求される場面で、凄まじい火力を叩き出す。

更にクイック全体宝具を使うサーヴァントの場合、礼装や他のサーヴァントとの組み合わせやオーバーキルの活用でサモさんシステムのごとく宝具を3連射可能に仕上げるという破格のサポート性能を誇る。
具体的にはNP効率アップスキルを持つ巌窟王バサスロット・NP獲得スキルを持つアキレウス宝具効果でNPが戻ってくるパールヴァティー・ターン毎にNPが増えるワルキューレが大きな恩恵を受けている。
NP効率激悪なアタランテ王妃でも編成次第では3連発が可能であり、これらを利用した「スカディシステム」「スカスカシステム」は従来の編成よりも編成自由度が大幅に上がり周回大革命を引き起こした。
特に採用されやすいのは宝具強化で高火力を発揮できるようになった巌窟王と、次Waveでクリティカル1キルに持ち込みやすいバサスロットだが、敵編成に応じてパールヴァティーやアタランテ等が採用されることがある。

ただし、この「スカスカシステム」にも欠点はある。

1.宝具を含んだオーバーキル込みブレイブチェインでNP補給を狙おうとして、スカディ達のカードでコマンドカードが埋め尽くされてしまい急激に失速する可能性が十二分にあるということ。
対策は主人公の魔術礼装を「魔術礼装・魔術協会制服」にして臨時にNPを供給するかコマンドシャッフルで再抽選を行う、という手があるが確実性に欠けるため、失速後のリカバリー手段は何かしら講じる必要がある。
特にライダー、バーサーカー相手に於いては失速後そのままスカディ達が壊滅するという危険性も孕んでいる。

2.本来完全有利な筈のアサシンに対しての編成の幅が後述する理由により限られてしまう。

FGOに於けるキャスターの宝具は非攻撃タイプが多く、攻撃宝具であってもArtsが多くを占めたまにBusterといった感じで、実装から約3年間、Quick宝具を持つキャスターが一人も存在しなかったのである。
そのため対アサシン戦では、Quick宝具を持つバーサーカーやアルターエゴのメルトリリスに頼らざるを得ない場合が出てくる。
Quick宝具のバーサーカーはたまに配られる恒常☆4サーヴァント交換チケットで全体ならバサスロット、単体ならばバサランテを調達するという最終手段があるものの、メルトリリスは期間限定☆5な上にコラボイベント初出のため、福袋以外での復刻タイミングが非常に不明瞭という欠点も非常に大きい。

しかし時は流れ、
☆2021年11月、FGO初のQuick単体攻撃宝具持ちキャスターとして出雲阿国が実装された。
だが彼女もメルトリリス同様の期間限定☆5であり、アタッカーとして採用するハードルは高い。もっとも、ぐだぐだイベントが初出だったので今後の定期的な再PUには期待が出来るが*3

更に時は流れ、
☆2022年5月、遂にFGO初のQuick全体攻撃宝具持ちキャスターとして大黒天が実装された。
システムに対応してはいるがやはりというべきか期間限定☆4。
こちらはリヨイベ初出であるがまだ復刻はされていないので今後の復刻に期待できる。

☆追って2022年6月、Quick全体攻撃宝具持ちキャスターとして張角が実装された。
だが彼は☆3と低レアなのでスカディの強力なバフをかけても尚宝具レベルが低いと火力に悩まされる。
幸いにもフレポガチャからでも引ける恒常枠なので、宝具LvMaxが容易いのが救いか。

この項を追記している2022年8月現在、Quick攻撃宝具を持っているキャスターは上記の3騎のみ。

3.Quick属性全体攻撃宝具持ちのバーサーカーはタマモキャットや項羽もいるが、タマモキャットはスキルや礼装でカバーしなければデメリットのスタンでシステム前提の運用は困難、項羽に関してはNP関係のスキルが無い上に本人のNP効率もシステムには不向きな数値で収まってしまっている。


4.Wスカディシステムの最低限の条件として
  • NP関係のスキルの育成必須
  • カレイドスコープか虚数魔術等のNPをある程度チャージした状態で戦闘開始可能な礼装が必須
  • 相手を確殺しつつNPを50以上回収できる宝具レベルとスキルレベル
な点も痛い。
NP関連スキルの育成はQP及びスキル餌との相談もあり、汎用性に長けたバサスロットか巌窟王が不在の場合は費用も嵩みやすい。
NPチャージ礼装は贅沢を言うなら完凸状態のカレイドスコープが欲しいものの、☆5礼装なのでピンポイントで出てくれるとは限らない。
妥協案の50%チャージ礼装は魔術礼装以外にも、スカディでサポートするサーヴァントにNPチャージスキルが必須となるため採用の選択肢が一気に狭まってしまう。
スカスカシステム自体がオーバーキルによるNP獲得を基本とする編成のため、宝具レベルがある程度高くないと敵を確殺することに失敗するほか、NPを50以上回収することにも失敗することがある。サーヴァントのスキルもスカディのスキル1とスキル3を中心に使うスキル全てがレベル10であることが前提となる。
対応策として完凸ではないカレイドスコープを採用する場合はマーリン、エレナ等の味方を対象としたNPチャージを持つサーヴァントの採用したりすることで対応可能。マーリンならアーラシュとの組み合わせでWaveの突破を容易にしやすい。
宝具連射に関しては星4ならば宝具レベル3以上、巌窟王なら宝具レベル2以上は無いと難しい。スカディ一人で連射を狙う場合は魔術礼装「2004年の断片」がNP獲得量アップを持っているため、火力は落ちるが2連射程度なら可能。しかし3連射を目指す場合はスカディ二人でサポートしなければならない。
スキルレベルに関しては妥協が効かない要素なので、嫌でも10にしなければスカディシステムを満足に動かすことはできないと考えていいだろう。

5.敵の数が2体以下だとNP回収に失敗するケースに陥りやすい。
特にスカディ一人で2連射を狙う場合に陥りやすく、この場合はマーリンと菩薩礼装アーラシュでWave突破、宝具威力の底上げでオーバーキルを狙いやすくするなどいくつかの手段で対応できるが、前者の場合は編成自由度を狭めることになり、後者の場合はあくまでWスカディ前提なので、スカディ未所持でサポートに頼らざるを得ない場合は注意がいる。
最近ではスカスカシステム対策で1,2Wave目が2体以下だったり、高難易度クエストでもクイック耐性を始めとした特殊耐性やオーバーキルでのNP獲得のしにくいHPだったりと、スカディシステムを機能不全に陥らせる対策が度々行われているので、特にWaveごとの敵数には気をつけたい。
これに加えてバーサーカーでの宝具連射対策か、周回用クエストにフォーリナーが敵として出てくるようになった。特に使用率の高いバサスロットをピンポイントで対策できる敵クラスのため、敵クラスに応じてアタッカーとなるサーヴァントを切り替える必要性も以前より増している。

ちなみに、よく比較対象にされる刑部姫とは互いの弱点を補い合える為、非常に良相性。
色々悩ましい状態になっている向こうの強化次第では二人で組んでアタッカーを活かすQuick耐久パとしての活躍も期待できる。
そして最近相方として認知されつつあるメイヴちゃんとは、宝具こそ噛み合わないものの、メイヴの欠点である打たれ弱さをカバーできたり、NPアップなどでの補助が出来るため、それほど悪くは無い。
どちらかと言うとライダーの方より水着のメイヴの方が同じArts宝具かつ、互いにスキルでサポートし合えるため相性がいい。
破格の強みをうまく活かす運用を心がけたい。


余談

  • ナポレオンと同じく、第2部のキービジュアルや配信前のクラス別サーヴァントCMに登場した内の一人。
    • この時点では真名を始めとした詳細は一切不明だったものの、スカサハ師匠そっくりの見た目に加えてCV・イラストレーターまでもが同一だったため、関係者なのは一目瞭然。
    • 「キャスタークラスのスカサハ本人」や「スカサハの妹であるオイフェ」が真名候補として挙げられていた。




追記・修正は自らの世界を守る為に立ち上がってからお願いします。

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最終更新:2024年04月19日 07:13

*1 なお異聞帯での彼女は概念に成り下がった神霊ではなく、バビロニアに現れたティアマトと同じく確固たる存在を持った正真正銘の「神」である

*2 カード毎にダメージ補正が入り、アーツが1.0倍でバスターが1.5倍。そしてクイックはNPとスターが同時に稼げる代償として0.8倍のマイナス補正が入る

*3 ついでに言うと自己NP50チャージスキル持ちなので凸カレ要らずである