クライアス社(HUGっと!プリキュア)

登録日:2018/07/14 Sat 23:43:00
更新日:2024/03/18 Mon 21:46:31
所要時間:約 28 分で読めます。






クライアス社は創立以来、世界中の人々の幸福を願ってまいりました。

世に蔓延る明日への希望、そこに永遠はありません。

未来は必ずしも明るいわけではないのです。

我々はこれからも皆さまに本当の幸福を提供できるよう精進してまいります。


公式サイト「プレジデント・クライのご挨拶」より



クライアス社とは『HUGっと!プリキュア』の敵組織。



【概要】

「ミライクリスタル・ホワイトの獲得と未来の抹消」を経営理念に掲げ、人々の未来とミライクリスタル・ホワイトを奪うため怪物オシマイダーを送り込む大企業。
公式サイトによると株式会社なようで、複数の支社が存在するという。
高度な技術力と科学力を有しているが、その実態は遥か未来の人類で構成された組織である。
彼らによって未来を奪われた世界は未来という概念自体が喪失し、時間が止まってしまうという。彼ら自身はその恐ろしい行為をあくまでも人類社会への奉仕と考えている。何故ならば、「時間が止まる事で人類は一切の活動をする事がなくなり、過去の幸せな思い出に永遠に浸り続けられるから」だそう。未来を否定し、過去を信ずるという点においてはあの二人を彷彿とさせるが、あちらは素晴らしい未来をもう一度信じてやり直す為に過去へ戻ろうとしていたのに対し、こちらは過去の思い出に浸り続けていれば人は皆幸せなので未来は必要無いといった考え方の相違がある。


プリキュア5シリーズ以来となる企業モチーフの敵組織だが、今作ではナイトメア社以上に企業の要素が強調されているのが特徴。
支社と本社に分かれ多数の支店を抱えている他、稟議書を提出して社長の承認の印鑑を貰ってから社員が出撃する、報告連絡相談の概念を強調するなどがその例。
その社内や構成員達の精神状態、境遇などから醸し出される無駄な生々しさ故に、社会人の視聴者への精神的破壊力がデカいと専らの評判。
チャラリートの中の人の父親「まずは見積もり書を出すのが先だぞ」


ちなみに、今作の幹部は一部の例外を除きプレジデント・クライに力を授けられただけの普通の人間である。彼らはそれぞれの理由で未来に失望し時の止まった世界を望んでいる。
後に、リストル達はハリハリ族という、未来の世界で「人間化」の力を得た妖精(UMA?)であると判明。彼らは種の生き残りをかけてクライアス社の軍門に下るという重い過去を持つ。
その為、彼等の決して一纏めに「悪」とは言えない人間性とリアリティが視聴者達の共感を呼んだ。


なお、公式サイトで会社概要や人材募集の広告が掲載されていたりと歴代のプリキュアの敵組織で一番凝った作りになっている。


名前の元ネタは「(クラ)明日(アス)」か。
クライシスではない…のだが、ハリーに行った所業とどう見てもあの作品の構図そのままの回想シーンからちょっと意識している節が見られている。


首領


プレジデント・クライ


未来を無くせぇ!必ず奪うのだ!ミライクリスタル!!

CV:???
クライアス社代表取締役社長。
あざばぶ支社にはホログラムで自身の巨大な顔が投影され、部下達からは「ボス」と呼ばれ畏怖されている。
未来を奪うことに執着して社員達に檄を飛ばすが、
上司への報告連絡相談を怠り更にプリキュアが増えたことを長い間隠蔽する大失態を犯したチャラリートの弁明を聞き入れて最後のチャンスを与えるなど器は大きい…が、成果を挙げられなければ社員を捨て駒扱いするなど性根は冷酷。
なお稟議承認の際は雄叫びと共に口から印鑑が発射されて書類に印が押される。
実はよく発言を聞いていると同じようなことしか喋っていない。そのことから視聴者には傀儡なのではという噂が立っているのだが………


本社

高位役職持ちのクライアス社社員達。
あざばぶ支社組織再編に伴い、新たなあざばぶ支社の社員としてプリキュア達と敵対する。

ドクター・トラウム

え?……お嬢さぁん、30過ぎた大人にはそんなもの存在しないんだよぉ~?

彼は我が社のお荷物だったんだ

CV:土師孝也
クライアス社相談役。
社内ではNo.2の立ち位置で、「ドクター」「トラウム相談役」と社内では呼ばれる。
ネジや歯車があしらわれたシルクハットを被り、中世貴族風の服を纏ったマッドサイエンティスト風の老人。
社長にタメ口で接するなど相談役らしく親しい仲である模様。
愉快な笑顔とおどけた子供っぽい態度を取るが性格は冷酷非情。
表向きの軽いノリとは裏腹に、クライアス社の部下を道具と見做して使えない社員を容赦なく抹殺し、
都合のいい時にだけ自身を年寄り扱いするなど悪い意味で大人らしい狡猾な人物。
初出撃であったはずのダイガンを後ろから撃ち、視聴者をあ然とさせ、彼を「会社のお荷物」と小馬鹿にし、仲間という概念そのものを無価値と捉えて、仲間を大切にするプリキュア達を嘲笑する言動と態度ゆえに、
何気に劇中のクライアス社の人間の中では初めてはなをマジギレさせている。
一方で家族に対して思い入れがあるようで、胸元にはクライアス社時代のルールーと一緒に映った写真を忍ばせていた。

35話では番組を勝手に最終回にし自分が主役のタイトルに変更しようとした。
「今日で『HUGっと!プリキュア』最終回!来週から『バグったトラウム』スタート!」
なお、36話にてメカをわざわざ自作している事が語られた。発注時の台詞といい、メタ全開な台詞の数々といい、あの作品を意識している。
うっかりミスは同じ声の自称天才に似ているが。
36・37話では自身の最高傑作である専用パワードスーツを装着して世界中の時間を停止させることを目論み、実際に歴代プリキュアが救った都市と歴代プリキュア達を時間停止により封じ込めるという劇場版の敵に匹敵する被害をもたらした。
そればかりか、歴代プリキュア達の攻撃を立て続けに受けても倒れず、挙句の果てに、プリキュア達の一斉攻撃を受けても更に力を増大させるという本編・劇場版を通しても最強クラスの実力を見せつけたが、最終的には浄化され、40話ではなたちの前に現れている。
その際はもうすっかり親バカな怪しい発明おじさんと化していた。

猛オシマイダー発注モーションは社交ダンス風。なお相方はミニサイズのオシマイダー。
名前の由来はドイツ語で「夢」を意味する「Traum」。(退社した後の本人も言っていた)



リストル

失敗した時は…分かってますね?

CV:三木眞一郎
社長秘書。
青い髪をオールバックにした男性。普段は「私」という一人称を使うが、本音で話すときは「俺」と呼ぶようになる。
社長秘書ではあるがあざばぶ支社の人事も取り仕切るなど、あざばぶ支社の実質的なリーダー格。
目的のために常に自他ともに厳しく律する性格らしく、稟議承認の判断も執り行う。
そんな厳しさにあたわず性格は非情。
パップルに使い捨てられていくチャラリートに何の感慨も示さず、社を裏切ったルールーの存在も「クライアス社が開発した優秀な製品」程度の認識でしかなく、
戦闘用プログラムを無理矢理組み込みクライアス社開発の新型パワードスーツの実験体として何の躊躇も無く利用するなど、会社の利益のためなら平気で部下を使い捨てたり切り捨てることに何の罪悪感も抱かない冷酷な一面を持つ。
ルールーに対しての容赦ない仕打ちと、勝手にプログラムを弄ったことで暴走を起こしたルールーの責任や後始末を全てパップルに押し付ける傍若無人ぶりには、部下であるパップルもドン引きしていた。
使えない社員に対しても容赦が全くなく、失敗の続いたパップルに容赦ない冷たい言葉で詰ったり、新体制のクライアス社に不要な人材と化したダイガンを言葉巧みに煽って出撃させ、その姿を見て嘲笑を浮かべる酷薄さも持つ。

実は人間の姿は仮の姿に過ぎず、正体は『ハリハム族』というハリーやビシンと同族の知性を持ったハムスター(の姿の人間)。
同郷出身者であるためか、ハリーの心を振り向かせられず嘆くビシンを慰める光景を見せ、クライアス社を裏切ったハリーには内心激情を秘めている。
そして39話でプリキュアと初めての本格的な戦闘を開始するも、新必殺技「ミライクリスタル・マザーハート」の力で浄化された。
その後は著しく衰弱しながらも、心の奥底に秘めていたジョージ・クライへの憎悪を吐露しながら崩れ落ちるように気絶した。
その後はクライアス社に回収されるも、改修後に再度洗脳されて記憶を消された模様。奇しくも彼がかつてルールーにした仕打ちのように…。

猛オシマイダー発注モーションは、棒を用いた中国の演舞に似たダンスで魔法陣を描き召喚するもの。
リストル自身も棒を用いて戦闘する。

元ネタは「リストラ」からか。本来の姿である「リス」も掛かっていると思われる。


ジェロス

My name is ジェロス。通りがかりよ。

友情とか愛情とかそういうの吐き気がする程嫌いなだけの、ね♪

声:甲斐田裕子
ジェネラルマネージャー。
ルールーが持つクライアス社のデータには存在しない女性社員。
一応パップルの後輩に当たる模様だが本社役員入りしているなど明らかに出世している。
赤のメッシュが入った緑色のボブカットの髪形と、左目の泣きぼくろが特徴なスタイル抜群の美女。
服装は赤と黒を基調としたチャイナドレスと黄色いロングコート、靴は厚底のハイヒール。

フレンドリーで気さくな振る舞いをするが、友情や愛情と言ったものを極端に毛嫌いし、初期のあざばぶ支社の社員達に対しても後輩面をして慇懃無礼に接するなど根はかなり陰湿。
一方で素顔のプレジデント・クライに謁見するなど、役職が判明するまでの間に地位がかなり高い立ち位置であることを伺わせていた。
自分の美貌の絶対の自信を持つと同時に美貌への執着も垣間見せており、老いに対する嫌悪を露骨なまでに滲ませている。

後輩2人が退場した後もしばらく音沙汰なかったが、第34話にて後輩2人がいなくなった孤独に耐えられなくなり鬱になって引き籠っていたことが発覚。
その理由を「自分が老いて美しくなくなった」と考えてしまったことで精神のタカが完全に崩壊。
「女としての輝き=美貌+仕事で結果を出す+周りに人がいて注目と関心を集める事」と定義しているのか、孤独になったことで精神的に不安定になった挙句、服装・メイクも含めてビジュアルがケバケバしいパンクロッカーと化し、暴力的な言動と態度を見せるようになった。
なお後輩2人が退場する前の段階で後輩2人を解雇することをトラウムに告げていたので、どちらにしろ後輩2人は居なくなっていた可能性が高い。

オシマイダー発注モーションはイナバウアーで滑り込み+名刺を出して発注を行う。どう考えても35億の人
名前の由来は恐らく就職氷河期を意味する「ロストジェネレーション」。


タクミ&ジンジン

「始末書上等!」「残業歓迎!」

『かしこまり!!』

CV:山田ルイ53世(タクミ)、小島よしお(ジンジン)
ジェロスの脇を固めるイケメン2人組。立ち位置的にはジェロスの後輩。
ビジュアルは眼鏡をかけたホスト風の正統派なイケメンだが、言動からブラックさが滲み出ている。どう見ても35億の付き人
能動的には動かず基本ジェロスの発言に合いの手を入れる以外動いていなかったが、
実際はオシマイダーの素体選別や戦闘指揮を任されるなど表向きはきちんと後輩として扱われ業務を行っている。
しかしジェロスの不始末を押し付けられたり報告書を書かされたりと対等な関係とは言い難く、チャラリート同様ブラック企業の新人社員じみた悲哀も覗かせる。
連敗続きの汚名を晴らすべくドクター・トラウムの開発品を無断借用する暴挙に出るが案の定開発品が暴走。
結果互いに融合して両面宿儺みたいなオシマイダーに変貌した。
なお合体シークエンスは明らかにポタラ

最後はプリキュアたちの新必殺技「プリキュア・チアフル・アタック」を受けて浄化された。
現在は改心してクライアス社を退職。はぐくみ市の屋台や工事現場で働くアルバイトとして再スタートを果たし、本編中5、6番目の離脱者となる。

中の人は「ルネッサ〜〜〜ンス」と「おっぱっぴ〜」の人達。
中の人ネタもさり気なくやっている。しかも、前者は8年前の護聖天使の父親代わりの博士だった
………どうしてこの人選になったんだろう?〇ァ〇プ様で声優経験はあるけど。

名前の由来は恐らく「匠(職人)」、「新人」または「人事」からか。


ビシン

いいの? ボク全部壊しちゃうよ

CV:新井里美
カスタマースペシャリスト。
白髪を持った中性的な容姿の子供。
強い破壊衝動の持ち主で、物語登場まではリストルによって社内の奥深くに幽閉されていた謎多き人物。
ダイガンの粛清後、クライアス社を新たな段階に進めるため幽閉から解放された。

正体は未来の世界に於けるハリーの弟分のハムスター。
ハリー共々生活と引き換えにクライアス社の実験体となり、生体改造を受けた改造生物(人間)である。
そのため自身に衣食住と強大な力を与えたクライアス社に心酔。
同胞であるハリーに対し異常な執着を見せ、ハリーがクライアス社に戻り自分と共にいる事こそハリーの幸せとまで思い込んでいる。
一方でハリーの理解者は自分だけだと考えているのか、新たなハリーの理解者にならんとしたほまれの行動を見て激昂する姿も見せ、ハリーを愛するほまれに対して嫉妬と憤怒を向け付け狙っている。
このハリーを巡る攻防は、視聴者からは「三角関係」「元カノvs今カノ」と例えられた。

オシマイダー発注パンクは両腕の包帯を縦横無尽み張り巡らせて相手を包み、包んだ包帯を両手で引き裂くこと。
現状一人だけダンス抜きの発注である。
ちなみにビシンの発注シーンは28話のみでありクライアス社社員ではもっとも少ない。

なお、担当声優が女性である事や中性的な容姿からボーイッシュな外見の少女ではと視聴者から予想されていたが、川村敏江氏のTwitterにて男の子である事が確定している。
担当の新井氏曰く「チャームポイントは狂気な笑顔」

2ヶ月前までは1時間後の世界のくノ一怪人だった
新井氏はかつて『魔法つかいプリキュア!』で魔法の水晶/キャシーを演じていた。


あざばぶ支社

2018年にあざばぶ市に設立されたクライアス社の支社。
見た目は現代的なオフィス街に建つ巨大な高層ビル。
メンバーは全員本社から出向したらしく、「本社に戻ること、ノルマを達成して昇進すること」を目的としてミライクリスタル・ホワイト奪取を目論む。
タクシーの領収書を社宛にできるなど普通の企業っぽいが任務を達成できなければ本社には帰れない。
因みに係長が降格したことで公式サイトで求人広告が出された。
なお求人広告によればフレックスタイム制を導入しており、給与・賞与・昇給は応相談。
ズブズブのブラック企業かと思いきや社員に休暇日があったり、何だかんだで有給休暇を使えたりと実は比較的ホワイト企業なのではないかという疑惑がある*1
しかし後に失敗が連続した場合は通常業務からは外されて「左遷部屋」なる部署に送られ幽閉され、精神崩壊一歩手前まで追い詰められた挙句他社員の計画の道具扱いされることが判明。
しかも彼らの実態はプリキュア達のミライクリスタルを覚醒させる為の当て馬、つまりは盛大なマッチポンプに利用されていただけであった。
やっぱりドス黒いブラック企業だった。

その後7月に社員となる役員が全員退職したことで組織再編された。

元ネタはおそらく「バブル+麻布」。
はなが暮らしている街は「はぐくみ市」の「のびのび町」であり距離的な関係は不明。

◆元社員

ダイガン

まーだ見つからんのかぁ!? 見つからねば、我々は本社に帰れんのだぞッ!

CV:町田政則
元部長。
眼鏡を掛け、口ひげを生やしている体格のいい壮年の男性。
一刻も早く本社に戻ることに固執し、部下を怒鳴り散らすなどかなり横柄な性格。
「5分でできる」が口癖らしく事あるごとに口にしていたが、
パップルまでもが退職したことで遂に進退窮まり、リストルに煽られる形で出撃する。
…が、実際の所長く現場を退いていたブランクが祟り、ネガティブウェーブ照射やオシマイダー発注すらややうろ覚えという無様を晒し、
プリキュアと相対した直後ドクター・トラウムに背後から攻撃され戦闘不能に。実働時間は5分どころか5秒であった
キュアアンジュが急ぎ癒しの力を発揮するも、穏やかな笑顔で「ありがとう…とても楽になった…わたしももう一度…」と言葉を残し、光となって消え去った。

…が、アンジュの治療が間に合ってたのか、クライアスの目的はあくまで人殺しでは無いせいか、翌24話では浄化された元気な姿で登場。
かつて敵だった自分を救おうとしてくれたさあや/アンジュに優しい表情で感謝を示していた。
クライアス社という呪縛から解放された彼は、何処にでもいる普通のおじさんであった…。
ちなみにパップルの立ち上げた会社に雇われてるらしく、かつての部下と立場が逆転してしまった。
その後ハロウィンの時に、ストレスから1度だけリストルの甘言に乗ってクライアス側に寝返ってしまう。(その際、トゲパワワたっぷりのリストルの名刺を受け取ってるので、トゲパワワによる軽い洗脳状態になっていたとも解釈できる)
だが、プリキュア達への罪悪感からか、ショボい猛オシマイダーしか作れず、ほとんど手も足も出ずに敗れて浄化され、リストルに完全に見限られた。
(プリキュア達はダイガンの裏切りに気付いておらず、単なるハロウィンパーティーの余興にしかならなかった)
今度こそ完全に浄化された後は、自身の作った飾り付けが子供達に好評だった事をパップルに告げられ、一からやり直す決意を固めたのだった。

そもそもトラウムを含めたクライアス社上層部からするとダイガンの存在は「会社のお荷物」としてずっと疎まれていたらしく、
ダイガンの出撃はそもそも最初から当てにされておらず、最初から粛清が主目的だった模様。
オシマイダー発注モーションはモンキーダンス+サタデー・ナイト・フィーバー風の決めポーズ。
元ネタは「団塊」。


パップル

ヘーイ、タクシー!プリキュアの出たところまで、ぶっとびで行っちゃってくれる?

声:大原さやか
元課長。
ケバい濃い化粧にトサカヘアー、露出過多なボディコンと網タイツ、バカデカいジュリ扇、ファー付きのコートという往年のバブル絶頂期を彷彿とさせる衣装を着た女性。
女王様気質な性格で、言動も服装に合わせて「しもしも」「ぶっとび」「ストッピ」「バイビー」といった完全な死語を多用する。なおプリキュア史上初の彼氏持ち女幹部である。
色物な容姿とは対照的に、無駄な時間を忌み嫌って「ほうれんそう*2」を重要視し、アルバイトであるルールーの意見も素直に取り立てるなどキャリアウーマンとして見た場合非常にマトモ。
一方で仕事とプライベートははっきり分けるタイプのようで、「彼氏」とのデートと仕事を天秤に掛けた場合「彼氏」を優先する。
「彼氏」の前では少し甘えん坊な普通の女性である。
またオフ日があるなど適度に休暇は取っている模様。
作戦の立案、リサーチは怠らない堅実な戦いをするが、所謂「想定外」の事態には非常に脆い面もある。

6話にて失態の末に降格処分となったチャラリートの後任として抜擢。
チャラリート退職後のメイン幹部としてオシマイダーを発注していたが、「心」を得始めたルールーとの関係が悪化しだす。
ルールーの不可解な行動を目撃してからは彼女に疑いの目を向けるようになり、16話でルールーがプリキュアを助けた事で決裂。プリキュア達の目の前で彼女を倒して回収する。
回収したルールーには「再調整」を施してプリキュア達と戦わせたが、最終的にルールーは叛逆。それどころかプリキュアに覚醒してしまった。
この完全なやらかしを挽回すべく必死になってオシマイダーを発注していたが遂には左遷部屋への移動を示唆される。

失意の中「彼氏」の元に向かうもそこにはジェロスが。知らないうちに寝取られてたということである。これ本当に女児向けアニメなんですかね?*3
ただし、そう匂わせる事を言っただけである事や、「彼氏」の正体からしてジェロスのハッタリであった可能性もゼロではない。
しかし、精神的に追い詰められていた彼女がそんな現場に出くわしては、寝取られたと思っても無理もないだろう。

完全に絶望に振り切れてしまった彼女は、闇に飲まれ自らがオシマイダー化。
嘆く心のまま暴走するが、この日限りの助っ人にボッコボコにされる。
そのまま倒されるかと思いきやその嘆きを聞いたマシェリ・アムールが志願してオシマイダーの中へ。
最後は自らが切り捨てたルールー/アムールと対話して改心。オシマイダーもマシェリとアムールの新必殺技で浄化された。
仮にマーブルスクリューで倒されていたら情け容赦なく殺されてた所だったので、二人は完全に命の恩人である。

浄化後は憑き物が落ちたかのように明るくなり、ちょっと死語が寒いぐらいの気さくなお姉さん、といった雰囲気になった。
そしてチャラリートやダイガン達退職組と組んで芸能プロダクション『MAA(まえむきあしたエージェンシー)』を設立し、自分が新社長に就任。
早速えみるとルールーを専属アイドルとしてスカウトしていた。
そして24話では眩しい水着姿を披露していた。スタッフGJ。
ルールーの事は「機械人形」と罵った事もあったが、当初は彼女に優しい言葉をかけている場面もある事から、本心からではなかったと思われる。
失敗続きだった上に愛する「彼氏」に捨てられて失ってばかりの自分と、心と友達、そして愛するパートナーを得たルールーへの、嫉妬と羨望の裏返しだったのだろう。

なお、「彼氏」の正体は全く知らなかった模様。
その為、昇進目的とかそう言った打算的な意味ではなく、純粋に「彼氏」を愛していたようである。
向こうも交際していた時はパップルをよく慰めていたらしい。
単に利用していただけなのか、それとも…?

オシマイダー発注時にはショルダーホンを使用し、
ネガティブウェーブ発射モーションはお立ち台でスポットライトを浴びながらジュリ扇片手に踊るという懐かしさすらを感じさせる代物。
っていうか、ノリが完全にバブル芸人の平野ノラである
この他、「Hey!タクシー!」と叫ぶとどんな所でもタクシーを呼べるという特殊能力(?)があり、建物の中や屋上などあらゆる場所にタクシーを呼んでは移動に使っている。
なおどこでも呼び出せるがその後は普通に公道を走るので渋滞に巻き込まれたことも。
元ネタは見た目や性格などから分かるように「バブル経済」。
大原氏はかつて『Go!プリンセスプリキュア』で天ノ川ステラを演じていた。


チャラリート

気に入らないなぁ…。学校、青春、明日への希望に満ちている……あ~やだやだ!

CV:落合福嗣
元係長。
カジュアルな服装に金色の短髪に日に焼けた肌という今どきのチャラいイケメン。
風貌に違わずノリも言動も非常に軽いが、本性はずる賢く利己的。
赤ちゃんの泣き声に不快感を覚え、学校などの青春や明日への希望に満ちている場所を嫌うなど非常に陰湿。

手柄を独占したい傾向が強く、クライアス社のトップバッターとしていの一番にミライクリスタル・ホワイト奪取とプリキュアの捜索に名乗りを上げるも、
まんまとプリキュアを新たに誕生させてしまい、更にはプリキュアが増えた事を報告せず長い間隠蔽していた。
しかしルールーが彼の失態をそのまま報告したことでこれまでのミスが暴かれ進退窮まり、更に最後のチャンスも3人目のプリキュア誕生によって失敗したことで完全に失脚。
会社の自分の机が職場の倉庫に追いやられ、本人は左遷部屋へと送られ仕事の場を失う羽目になった。課長「いつまでも、あると思うな、仕事と机」

11話にて再登場した際には左遷部屋で何があったのか、以前までの様子も全く消え恐怖と絶望に脅え続けており、パップルの作戦により最後のチャンスとして自身がオシマイダーそのものへと変えられプリキュアを倒すための駒として扱われる。
「いつも中途半端で何にもできない何にもなれない、オレには何の才能も無い」という若者らしいコンプレックスと心の闇に加えて、
幹部そのものが直接素体になったのもあってかプリキュア達を圧倒する程の力を見せつけるものの、キュアエールの覚悟に反応して現れたプリキュアの剣に脅え、自らのコンプレックスや心情諸共周りにトゲパワワのエネルギーを撒き散らしつつ収縮化する。
最終的に自身のコンプレックスと共感したキュアエールによって、プリキュアの剣が姿を変えたメロディソードによる「プリキュア・トリニティコンサート」により浄化された。

後にどこかの動画サイトにて「チャラチャラチャンネル」を開設しYouTuberのようなことをしている姿があり早くから生存が確認されていた。
だが再生回数はかわいそうなぐらいしょっぱい
そして後にパップル達と組んで芸能プロダクションを設立。
事務所の資金稼ぎに二人と共にいろんなアルバイトをしており、それからは赤ん坊嫌いも克服でき、はな達ともすんなり馴染んでいた。

オシマイダー発注モーションはパラパラダンス。
名前の由来はアニメージュ内インタビューによると、「チャラいサラリーマン」とのこと。



ルールー/ルールー・アムール

組織運営において、報告・連絡・相談は重要。罰せられるのは当然の事

CV:田村ゆかり
元アルバイト。某バイト戦士とは無関係。
紫の髪を纏めた美少女だが、地位は低い。
感情が希薄な上、顔に電子基板の様な線が映る、思考や分析の際に電子的な描写が入る、パップルからは「心が無い機械人形」と言われるなど、人間でないかのような描写が多かった。

その正体はクライアス社製の人類管理用アンドロイド「RUR-9500」。
常に社内で情報収集やデータの分析を行っているが、地位の低さもあってチャラリートに仕事を押し付けられるなど若干不遇。
一方で報告連絡相談を重要視し忠実に守るなど会社員として見た場合チャラリートよりも余程しっかりしている。
極短時間で対プリキュア用のデータを作成するなど能力も優秀。
出撃の際は円盤に乗ってオシマイダーに指示をする。

オシマイダー発注モーションは空間ディスプレイなどを利用したSFチックな方法で、ダンレボを思わせるステップを踏む。
なお作画がとんでもなく気合が入っていることが話題になったがルールーの発注シーンは7話と14話の僅か2回のみである。


11話でのチャラリート敗北やメロディソード出現以降のアスパワワの増加とトゲパワワの減少の分析をする過程で、想定外な存在のプリキュア特にメロディソードを生み出したキュアエールに目を付ける。
そして情報収集目的で野乃家へと侵入、居合わせたすみれに洗脳術をかけ、ホームステイに来た知り合いの娘「ルールー・アムール」として潜り込む。*4
潜入中は有給休暇を消化していた様子。
潜入しつつもクライアス社の一員としての仕事もちょくちょくこなしてはいたが、感情を得ると同時に徐々にプリキュアに情が入るようになり、不可解な行動が目立つようになる。
そして、第16話のラストでパップルの攻撃からはな/エールを庇って倒れ、この際に二重の意味で自分の正体がバレてしまう。
第17話で「再調整」を受け、某ハ〇クバスターを思わせるパワードスーツを装着しプリキュア達と戦う。ビームやミサイルで攻撃し、パワードスーツが破壊されても腕をビーム砲に変形させ攻撃した。
最終的にエールとの一騎打ちとなるも、遂に和解し、クライアス社に叛逆。真の意味でプリキュア達の仲間となった。

その後はえみるというパートナーを得たり自分もプリキュアになったりとあったが、パップルの立ち上げた芸能プロダクションでまさかのアイドルデビューをする事に。
これからも彼女達との縁は続くようである。
そして食いしん坊属性が追加された

名前の元ネタは「ルール」、もしくは正式名称(型番?)を考えると「ロボット」の語源となったSF作品「R.U.R」か。


◆その他の社員

ブンビー

な、何か食べ物を……プリーズ………
他社から引き抜かれた人材。みんな大好きブンビーさん。
トラウムの部署でこき使われていたが、逃亡した。詳しくは該当項目を参照。




●企業製品

オシマイダ―

(CV:吉田ウーロン太)
明日への希望よ、消えろ!ネガティブウェーブ!
発注!オシマイダー!!

「オシマイダー!!」

今週の派遣社員怪物枠。
負の感情を持つ人間の周囲に集積するトゲパワワをクライアス社の社員に支給されている端末からネガティブウェーブを照射して増幅。
そしてクライアス社の社員により「発注」されることで出現する。
首から社員証をぶら下げているのが特徴で、周囲にある物質をモチーフにした姿に変身する。

時折人間そのものをベースにしたオシマイダーも存在し、普通のオシマイダーよりもパワーは強いが、その人の負の感情がダイレクトに反映される為、命令を聞かず暴走するデメリットも存在する。

トゲパワワを生み出した人間の心の闇がより深い場合はそのトラウマを具現化したような姿に変身する場合もある。
召喚されると周囲の空間のアスパワワが極端に減衰してしまい、周囲にいるプリキュア以外の人間が無気力となってしまう。
ただし、そこら辺は素体にもよるのかプリキュアが活躍したことで周辺のトゲパワーが減少しているらしいのでそれにも影響されている可能性もあり必ずしも無気力化する訳ではない。

浄化時には「ヤメサセテモライマ~ス…」と言って笑顔で自主退職する。

なお、素体にされた人間は普通は意識を失うが、ごく稀に意識を持ったまま、素体とオシマイダーが分離した状態になる場合もある模様。
オシマイダー浄化後は素体にされた人は、非常にリフレッシュする
たまにオシマイダー化→浄化で改心する人もいるほど。
その為、元はゾンダーと同じく、人々のストレス解消だけが目的で、ひとしきり暴れたら自然消滅する程度のモンスターだった*5のが、何らかの原因*6で現在のような怪物になってしまったのでは、とも言われている。


ちなみに、オシマイダー発注の際は幹部はそれぞれ違ったダンスを披露する。
幹部ごとの個性的なダンスも必見である。


猛オシマイダー

(CV:吉田ウーロン太)
今週の!ビックリドンドンメェ~カァ~!
発注!猛オシマイダー!!

ピコッとね~♪

「猛オシマイダー!!」

ドクター・トラウム等クライアス社本社役員が生み出すオシマイダーの強化タイプ。
トラウムの場合自身の顔を模した大型装置「今週のビックリドンドンメカ」「猛」の文字の書かれたICチップを注入。
メカへ召喚済みのオシマイダーを投入後にその後小型オシマイダーの持つスイッチを押すことで誕生させる。
ジェロスの場合は通常のオシマイダー発注と特に変わりがない。

見た目はオシマイダーが強化アーマーを付けたが如き外見で、戦闘力は段違いにパワーアップされる。
浄化時には「モウヤメサセテモライマ~ス…」と叫んでこちらもやっぱり自主退職する。

名前の由来は、高度成長期において自分や家庭まで犠牲にしてがむしゃらに働くサラリーマンを指して言われた「モーレツ社員」と「もうお終いだ…」から。
なおビックリドンドンメカのビジュアルは某夢の国にあるトイ・ストーリー・マニアの入り口にそっくりと一部の視聴者から声が上がった。
さらに言うと発注する際の台詞はヤッターマンのパロディ。


アンドロイド

ルールーも属するクライアス社製工業製品。
主に時間の静止した人類を管理することが役目。
人間と何ら変わりない外見と優秀なAI、高い演算能力を兼ね備えており、その性能はリストルも太鼓判を押す。
ちなみに某ネコ型ロボットと同様、食べ物からエネルギー補給できるらしい。
なおハリーはルールーに対して「あのタイプのアンドロイドは初めて見た」と言っているため、既に別タイプのアンドロイドが動いている可能性が高い。

パワードスーツ

ルールーが出撃した際に装着した巨大アームドスーツ。
フォルムこそやや女性的だが非常にゴツい。
プリキュアたちと戦う際の作画演出は完全にロボットアニメのソレなため一見の価値あり。



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最終更新:2024年03月18日 21:46

*1 但し社員一同が「本社から出向組」「ノルマ達成まで本社に戻れない」という事から本社と折り合いが悪い人材を出向名目で島流しにして飼い殺し、無茶なノルマを課して仕事のミスを誘発させて退社に追い込もうとしている可能性もあり、本社もホワイトとは言い切れない可能性もある。

*2 社会人のコミュニケーションの基本である報告連絡相談の略

*3 服を着たままとはいえ、ジェロスがベッドに腰掛けていたり、パップルが走り去った後に部屋のドアが意味深に開閉するなど何かを暗喩するような演出がされており成人視聴者を騒然とさせた

*4 ちなみに、これまでの異世界出身キャラのホームステイは味方ポジションが主であり、敵キャラの場合は何気にシリーズでは初。また「ファーストネームを最初に持ってきた名前を名乗る人物」もシリーズ初である。

*5 そう考えると、「本当の幸福を提供する」という企業理念もあながち間違ってなかったりする。

*6 トラウム辺りが意図的に改造したか、システムにエラーが生じたのかもしれない