拡張少女系トライナリー

登録日:2018/07/10 (火) 21:02:00
更新日:2024/04/15 Mon 22:49:32
所要時間:約 14 分で読めます



あ な た の 愛 で
私 は 拡 張 す る

【概要】

拡張少女系トライナリーはコーエーテクモゲームスガストブランドと東映アニメーションによるアプリとアニメの融合をコンセプトとしたスマートフォンアプリ。
ジャンルは少女のオモテウラ恋愛RPG。アニメクロスリンクRPGとも。
プロデューサーはアルトネリコ、サージュコンチェルトの土屋暁、デザイン原案は機械×少女に定評のあるneco。アニメ制作はfeel.、監督は川崎逸郎となっている。

昨今のメディアミックスとしてはよくあるアニメの方が元になっているアプリではなく、アニメとアプリが完全なセットになっており、アプリのストーリーと
アニメで密接な繋がりがある。一応アニメだけ見ることも可能だが、アニメの状況に至る経緯やアニメ内で何が起きていたかなど、アニメのみでは知りえない情報が非常に多いため、
アプリを進めながら流れで見ていくことをお勧めする。誇張抜きで情報量は10倍以上違ってくる。一見ではシンフォギアのような変身少女ものに見えるがその実態は…。
ストーリー更新はおおよそ水曜日に週一のペースで行われる。

ガストおなじみの良BGMも健在でイメージは現代的なカフェミュージック系とのこと。
またヒロインたちの歌や劇中アーティストのFreyMENOWなど歌にもかなり力が入っている。

【あらすじ】

2016年、首都圏に突如出現した巨大な繭。
初めて確認されてから数カ月たった現在もなお、その正体は何ひとつ判明しておらず、
人々はこの正体不明の繭をフェノメノンと呼んだ。
ただひとつわかっていることは、フェノメノンの内側に取り込まれた人々は洗脳され、
殺し合いを始めるようになってしまうことだった。
業を煮やした日本政府は、突発的に出現するフェノメノンを収束するべく、
特殊部隊を結成した。
総務省情報管理庁管轄拡張現実特殊戦略隊群特別攻撃隊───
またの名を拡張少女系トライナリー。

【主要登場人物】

プレイヤー(bot)
アプリをプレイするあなた。このアプリでは直接操作するいわゆる主人公キャラはおらず、
あなた自身の考えを選択して相手に伝えていくこととなる。LINE形式で選択肢による会話をする存在というと想像が付きやすいかもしれない。
姿がないことやアニメの裏側で動くという在り方の関係上、当然だがアニメには出てこない。
ヒロイン達には最初にbotとして接するためかトライナリープレイヤーの通称はbot、botさん。

千羽鶴
このアプリを起動して最初に出会うナビゲーターキャラクター。
ナビキャラのはずなのだが異様にキャラと掴みが良く、まだ他の人物が一切出ていないチュートリアル時点で
彼女を攻略したくなってしまうのはほとんどのbotが通る道。ナビゲーターとしてアプリをプレイヤーに起動させ続けるべく
様々な持ちネタや趣向、解説を駆使するエンターテイナーにしてナビゲーターの鑑。
アニメ側とアプリ側での登場頻度やキャラが全く違うので、アニメのみを見ていると印象が別物になる。

逢瀬つばめ
明るく前向き、他人に優しい性格の少女。そしてかなり天然。
普通なら警戒する場面や突拍子のないことを言われてもそれを信じてしまったり、
純粋すぎてやや感覚がずれているところがあり、それが思わぬ騒動になることも。
また意識せずに黒い発言がとびだしたり地雷を踏みにいってしまう性質がある。
中学時代をほとんど病院で過ごしておりその時期にFreyMENOWの歌で励まされたことからFreyMENOWの大ファン。

國政綾水
トライナリーのなかでは最年長(21歳)のお姉さん。愛称はアーヤ。
高校時代は剣道の世界選手権で優勝した腕前で、トライナリーでもそれを活かし剣で戦う。
堅物と言われるほど真面目で、個性的なトライナリーをまとめるのに苦労しており、リーダーだが割といじられる。
プレイヤーとの会話もそれが発揮され、すごくめんどくさい(かわいい)と評判。
機械いじりが好きで妙なものを作る姉がいるがその話題は地雷。

ガブリエラ・ロタルィンスカ
ポーランド出身のスナイパー。愛称はガブちゃん、ギャヴィ。メンバーの中では最年少(14歳)。内紛状態のポーランドで育ったので
戦士としての意識は一番高いが、そのぶん他人への警戒心が高いことやツンデレ気質で本心に対して素直な気持ちを話すことが苦手。
また過去の経験からとあるトラウマを抱えており、それらが相まって友人が少ない。
トライナリー以外の部分は年相応で人形などのファンシーなかわいいものやこけしが好き。
botのことはマルザンナと呼ぶ。

恋ヶ崎みやび
土佐弁を話す不思議ちゃんハッカー。二度寝は至高と言うほどのめんどくさがりだが、一度興味ややる気が出ると
一気に動き出したりとオンとオフで差が大きい。ちなみに部屋の散らかりようがかなりヤバい。
ガブちゃんとは違った方向で警戒心が高く他人をあまり信用しないようにしている一方で他人をよく見ていて、
落ち込んだりしている相手には自分からフォローしにいくなど元々は他人を気に掛ける性格。
botのことを相棒と呼ぶ。

卯月神楽
つばめと同時期にトライナリーに入隊した少女。ラノベやアニメ、ゲームなどが好きなオタクで創作活動も好き。
明るく礼儀正しいが他人をからかったりするのも好きな小悪魔ガールで、入隊後すぐに仲良くなったつばめを特によくからかっている。
トライナリーとしても最初から十分な戦闘力を持っていたりなど多方面で”出来る”少女だが、時折普段の明るさとは真逆の
冷たく影のある表情をすることがあり…。またアプリ配信前の時点で公開されたビジュアルの一枚が廃墟でつばめの首を絞めているという
不穏以外のなんでもないキービジュアルが出されたりと、非常に暗い何かが見え隠れfする。
様々な理由でトライナリー5人の中では唯一最初にチャンネルが解放されていない。

FreyMENOW
作詞から作曲まで独自の世界観で手がけるアーティスト。ジャンルはファンタジーメタル。
東京での彼女のライブにつばめが行くことからトライナリーは始まる。

用語

クラン
人の様々な感情がココロの中で形になったもので基本的に誰の心の中にも普通に生まれる。
例えばケーキを食べたいという感情と我慢するという感情がある場合はそれぞれのクランがいるような感じ。
通常は心の中だけの存在だが、一定の条件下で人が精神的に極限まで追いつめられると、発症者本人に一番近いクランが現実に顕在化することがあり、それがフェノメノンを発生させる。

フェノメノン
クランが発生させる洗脳空間。外側からは繭のように見える。洗脳の能力は極めて強力で一般人では中に入った時点で抵抗できない為、
事態解決に洗脳を受けないトライナリーが必要となっている。
あらすじでは洗脳で殺し合いをするとあり、負の感情から極限まで精神的に追い詰められる状況が発生しやすいため死人が出る世界になることも確かにある。
しかしフェノメノンを発生させたクランによって中の世界観やルール、洗脳の内容が違うため一概にそうなるとは言えず、クランが望んだ世界の役者になることも珍しくない。

各要素

メインストーリー

各エピソード(以下EP)がありそこから神楽を除いた4人のチャンネルに分かれる。つまり1EPにつき4つの視点がある。
各EPはアニメパート→各チャンネルのパート(前編)→バトル→各チャンネルのパート(後編)で1セットとなっていて
後編以降のEXバトルをクリアすることで後述するデイドラやヒメゴトチャットという交流部分もある。

  • アニメパート
千羽鶴との会話+アニメ(約5分)を見るパート。
アニメ前では千羽鶴との会話ができ、雑談から千羽鶴が用意したこちらが予想しえないようなものまでさまざま。
アニメ後ではアニメの中で何が起きていたかや疑問についてを答えてくれたり答えてくれなかったりするほか、
後述する各トライナリー達をどう手助けするかのアドバイスがもらえたりする。最後のアドバイス部分以外は全チャンネル共通。
アニメ前にはパケボンバーしないようにwifi等で見るように警告までしてくれる親切設計。

  • 各チャンネルのパート(前編)
トライナリー達の様々な時系列にフォーカスをあて、ココロの葛藤(例えばAとBのどちらを選ぶかのような)や、
ハプニングに対してプレイヤーが彼女たちの手助けをする。だいたいアニメよりちょっと前の時系列になる。
ここからチャンネルに対応した各ヒロインたちの状況に分かれ、全く同時刻に各々が何を考えていたかという状況もあれば、
それぞれで全く別の時間軸ということもある。
ココロの葛藤ではココロにダイブし、葛藤の原因となっているクランという存在を倒すことで事態をいい方向へ後押ししたり、
アニメの状況へ繋がるように促すことができる。…ん?
ココロの中では、ヒロインたちの人格の一部が葛藤解決への案内人役であるココロの司書を担当しており、非常に個性がある彼女たちと話せるのも
このパートの非常に大きな部分。

  • バトル
葛藤の原因のクランを倒す。一番ゲームっぽい要素だがストーリー部分がメインのこのアプリではほとんどのところでオマケ的な要素。
基本的にはバフスキルを使えばだいたい突破できることや倍速やオートで手早く進めやすいのであくまでストーリー進行のためのものと思った方がいい。

  • 各チャンネルのパート(後編)
前編の続き。こちらの介入によってどういう結果になったかを見る。メインストーリー部分はここまでで次のEPに移ることもできる。


プレミアムストーリー
本筋とはあまり関わりのないトライナリーやその関係者たちの日常エピソード。
たまにトライナリーのパーソナリティや行動原理に関わる内容など油断ならないものもある。

ヒメゴトチャット
ヒロインとの1対1のチャット。メインストーリーに関わることから彼女たちの趣味や日常についての雑談についてなど様々。

MV
ミュージックビデオ。なんと一定のEPの間に各トライナリー達のアニメMV回がある。もちろんそれぞれのイメージに合わせた専用曲である。
各EPの間に挟まれるため、メインストーリーが大変になっているような時に思わぬタイミングで挟まれることも。

ココロキャンディ
要素というかアイテムだがここに記載。選択肢を選ぶ際に消費されるアイテムで大と小の2サイズに4色の種類がある。小は普通の会話で、大は重要な会話やダイレクトに
感情を伝える内容などで使う傾向がある(あくまで一例)。そして新規のbot最大の敵。始めてしばらくはともかく中~後編あたりから一度の消費量が
増えるので、普通に進めているだけでは確実にどこかで枯渇し、進行がストップしやすいためである。バトルで効率よく集める場所も限られるので、
一気に進めるほど石の使用用途はこのキャンディ入手に使うことになる。


上記以外にも親密度によって解放されていく『らぶとーく』やボイスメール、ヒロインたちの悩みをココロ内で垣間見るココロスフィア
トライナリー達とツッコミや雑談、解説を交えながらアニメを一緒に観る『彼女たちと見る』や日常のささいな出来事を知れる『ひみつ文書』等、
彼女たちのことを知ったり交流したりするための要素がたくさんある。



拡張少女系トライナリーというアプリ

さて、今までの内容は全て本当である。アプリ配信ページにはアニメヒロインとイチャコラという宣伝文句があるし、恋愛RPGというのも本当。
しかし上記のものは一見で見える特徴でしかない。このアプリの本質はストーリーと世界、そしてトライナリーの彼女たちに関わることに特化していることであり、普通のアプリとはかけ離れた要素を持っている。
そしてこのアプリの本質が現れるのはEP13からでそこからがトライナリーというアプリが本当に始まるとも言える部分。しかしネタバレに直結することから
本編について多くのことは言えず、プレイしてみて魅力がわかるタイプのアプリの為、結果的に布教内容が「とりあえずトライナリーをEP13まではやってくれ(要約)」
という内容になることがとても多く見られる。でも事実だから仕方ない。
他のアプリとは明確に異なる部分が以下の通り。

選択

昨今のアプリでは会話イベント等で選択肢を選んでも、会話の内容に少し変化が出たりするぐらいのものが多いが、
このアプリではこちらが関わっているがゆえに選択は様々な情報や状況に大きく関わることになる。日常に関してはこれによらないが、
説明を求めたりしない、状況を気にかけたりしない等をすれば重要事項でも当然のように説明はすっ飛ばされる。

更に重要なものはあなたの立ち位置や、トライナリーの彼女たちの状況に明確に影響を及ぼす。
この展開による分岐は明らかにソシャゲのそれではなく最新EPにいくほど、同じEPをやっているはずなのに他のプレイヤーのスクショを見ても
全く知らない場面が出ていることさえ普通に発生する。
もちろん選び間違えたり、考えが変わった、別の選択での反応が見たい等で選びなおすこともできるが、本当に重要なものはやり直しもない。
これらの関係からプレイヤー自身がアプリを進めて、状況を理解して、自身の考えで公開しないように選択をすることに重きを置かれている。
実際にその状況を体験してみるとわかるが、あなたが選ぶという部分の重さは状況によっては普通のアプリでの選択と全く違う重さになる。。

またプレイヤー全員が関わるとある要素も存在し、とても重要な役割を持っている。

ツイッター

アプリ配信前や配信後の一時期にトライナリーの彼女たち自身がツイッターに繋がったり(現在は敵の検閲に捕捉され切断)、アプリ内から特定のタグでの情報共有を促される等
ツイッターも世界を拡張するツールの一つとなっている。これはプレイヤーたちのツイッターでの反応までも含んでおり、最新EPに対して多くのプレイヤー達が感じた反応や疑問に対して
次の更新でそれらに対しての解答となるような話をしてくれることもある。プレイヤー自身が関わることに意味があるこのアプリの在り方だからこそなっている独自の部分といえる。

また選択での項目の通り凄まじい情報量の関係上、他プレイヤーの反応で初めてわかることも多くツイッターでの最新情報共有や考察も流れの視野に入れられている様子。
これの関係上、ツイッターでの検索は最新の危険なネタバレを踏みかねなかったりもするので新規の人ほど検索は要注意部分である。

ソシャゲとして

バトルやガチャの魅力が一部を除いてないこと、キャンディやアプリのレスポンス等のいわゆるソシャゲ的な部分が没入への足枷になってしまっている一方、
現在進行形のオンラインでしか絶対にできないことを尋常でないレベルで盛り込んでやっていること、それに合わせた週1で更新され、
EPの進行のたびに何が起きるかわからないストーリーと、結果的にソーシャル部分の利点と欠点がかなり突出したアプリになっている。

つまり魅力となる部分が非常にとがっており刺さる人にはむちゃくちゃ刺さるタイプ。

上記の内容で現在進行形で更新していたが6月の終わりごろに、8月31日でサービス終了の告知が出されてしまった。が、ゲームとしてやりこむアプリとは全く主旨が違い
トライナリーの彼女たちや世界やストーリーに特化したアプリの為、終了する日が決まってしまった今だからこそ終わる前に少しでも多くの人に触れてほしいとbotさん達が宣伝、布教しているのが現状である。
7月11日から進めやすいように全体的な緩和も行われるので、この項目で興味を持ったなら、今だからこそトライナリーに触れてみてほしい。

素敵な追記・修正の旅を!

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • コーエーテクモゲームス
  • ガスト
  • 東映アニメーション
  • 拡張少女系トライナリー
  • ソーシャルゲーム
  • 土屋暁
  • ゲーム

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年04月15日 22:49