ワイ(ポケットモンスターSPECIAL)

登録日:2018/07/10 Tue 01:02:32
更新日:2024/01/18 Thu 16:20:11
所要時間:約 7 分で読めます




いい加減にしなさいよ!!出てきなさい、エックスゥ!!!


ワイとは、「ポケットモンスターSPECIAL」の登場人物。


デザインモチーフはポケットモンスター X・Y女主人公(金髪)
アニメのセレナとはモチーフが同じで、髪の長さが変わるところも似ている。
髪型に関しては、幼少期を含めるとゲームで変えられるもの全てに変わっている。
容姿の違いとしてはよくウイングスーツ*1を着ていることと、目が丸っこいこと。
またポケスペ恒例の女主人公デザイン故、胸が増量気味…というか全体的にスタイルがいい。
作画担当の山本先生の設定では、なんとブルーをも凌ぐ。
しかもそれでぴっちりしたウイングスーツを着るものだから、体型的に12才なのか疑いたくなる。
アニメといい、フランス人がモチーフ故の欲望なのだろうか…。




○プロフィール

メイン担当:第12章
  誕生日:2月2日
   年齢:12才(第12章時)
  血液型:O
  出身地:カロス地方・アサメタウン


○人物

フルネームは「ワイ・ナ・ガーベナ」。ポケスペにしては珍しく国籍に合った人名っぽい。

カロス地方のアサメタウンで幼いころから暮らす少女。同じ街にあるスカイトレーナー訓練校に通っている。

その性格はとても直情的で、世話焼きな気質がある。
諸事情により長年引きこもっていたエックスに対し、めげることなく毎日呼びかけを続けていた。
だが、当初はその直情的な気質が強く出ており、エックスのひねくれた受け答えにキレて、家の外壁を蹴り飛ばすなどの暴力にいつも出ていた。
しかし12章の後半では、キーストーンを継承したことをきっかけに感情的な行動を抑えるようになった。

またフレア団からの逃避行においては、幼馴染たち(エックス、トロバティエルノサナ)のリーダー格として皆を守るために、
後述の「5つの誓い」を制定するなど積極的な行動をとっていた。
悪を許さない正義感、及び悪に立ち向かう勇気と判断力もあり、4人も大抵の場面で最終判断をワイに任せている。

所謂、「王道の主人公っぽい性格」であると言えよう。

ただ、せっかちでデリカシーに欠ける部分があり、路上でサナの服を着替えさせようとして怒られた。
果ては「幼馴染だから構わない」という理由で、トロバとティエルノの前でウイングスーツを脱いで着替えようとした。
どうも空気抵抗を減らすためウイングスーツの下はブラジャーをつけていないらしい、のにである。
流石にサナには止められ、テントに籠っていたエックスを追い出したうえで、その中で着替えることになった。
どうやら自分の体型に対して無頓着のようだ…。

エックスに対しては、先述の通り引きこもっていても最後まで見捨てず呼びかけを続けていたほか、他の幼馴染達と異なり「キミ」と二人称でよく呼ぶ。
彼からはひねくれた反応ばかり返ってきていたが、本心では互いに深い信頼関係を築いている。
特にワイが明瞭な行動や発言を取るようになったのは、エックスが初対面で放った言葉に由来しており、彼女がいかなる場面でも彼を見捨てない理由であろう。

母であるサキ(名前は同じだがあのサキではない)とは関係がギクシャクしていた。
サキは25戦連続無敗記録を誇る伝説のサイホーンレーサーであり、娘であるワイにも当然その道を引き継がせようと思っていた。
だがワイ自身はそういった周りの目線に嫌気がさしており、幼少期はサイホーンレーサーとしての訓練をしていたが、
フレア団に追われる数カ月前にスカイトレーナー訓練校へと入学した。
ところが、学校での周囲からの扱いは「伝説のレーサーの娘」であり、それに嫉妬した他の生徒に虐められる始末。
サキは「ワイはスカイトレーナーには向いていない」と考えており、そんなサキに悩みを打ち明けられないワイはますます関係が悪化していた。
破綻もありえた親子関係であったが、紆余曲折を経てワイは自分の中の母への尊敬を自覚し、フレア団との戦いが終わったときは和解している。

またエックスほどではないとはいえ、彼が引きこもる原因となった「うさんくさい大人」、特にマスコミ関係者をあまり信用していない。
「5つの誓い」にもそれが現れている。

バトルの腕前はエックスには劣るものの、実力はある。ただし思索を巡らせるのは苦手で、行動力とひらめきで戦うタイプ。
スカイトレーナーとしてはまだ駆け出しで、フレア団との戦いが始まるまではスカイバトルの資格を持つポケモンが一体もいなかった。
ただし、戦いの中盤で手持ちの一体が進化したことで、スカイバトルが可能となっている。移動する際にウイングスーツを着用することもあった。
そして12章後半でメガシンカを継承し、コンコンブルのキーストーンを嵌めたメガリングを左腕に装着している。
余談だが、ウイングスーツそのものはエモンガの被膜のような形状で上昇力がないのに、
明らかにジェット機のような空中旋回を見せている…ヤコちゃんが風を起こしているのだろうか。

5人の誓い・5つの誓い

フレア団からの逃避行のさなか、ワイが定め幼馴染たちに守らせるようにした誓約。

  • ひとつ、知らないオトナについていかないこと。
  • ひとつ、知らない建物に入らないこと。
  • ひとつ、むやみに名前を教えないこと。
  • ひとつ、電話やホロキャスターを使わないこと。
  • ひとつ、仲間とはなれない、5人はいつもいっしょであること。

別に五つの誓いと言っても最終回でそれを叫びながら浜辺を走ったりするわけではない。
むしろ爽やかさよりもこの逃避行における危機的状況を如実に表していると言えよう。
ワイとしては、

「この誓いを守れない人が1人でもいたら、きっと5人全員を危険にさらすわ。」

と考えており、現にこれを定めた直後にサナが誓いを守らなかったことで5人は危うく殺されかけた。
以降5人はこの誓いに基づいて行動しており、無論誓いを守っていたことだけが理由ではないが、なんとか逃避行を乗り切ることができた。

ただし、「知らないオトナ」という定義について5人の間で意見が分かれて揉め事の原因になったり、
「ホロキャスターを使わない」という部分についてはあまり守られてなかったりと、完璧な規則というわけではない。
だが、ホロキャスターの「真実」を考えると、なるべく使わずにいたのは英断であったと言える。


ワイの手持ち

該当項目を参照。


○各章での活躍

第12章

トロバがエックスのためにプラターヌ博士に頼んでいた、三つの図鑑三匹のポケモンがアサメタウンに届いた日から物語は始まる。
ワイはいつも通りエックスへの呼びかけをしており、これまたいつも通りエックスの反応にキレて家の外壁を蹴っていたが、
突如として二体の伝説ポケモンが激突を繰り広げた。
この戦いに巻き込まれた幼馴染四人はそれぞれ大切なものを失い、ワイは母親が行方不明になってしまう。

エックス以外の三人を戦いの余波から救い、エックスがフレア団に狙われていることを知ったワイは、
この状況を脱するため5人で旅に出ることを提案し、リーダーとして皆をまとめていった。

しかし、いくら気丈にふるまっていても、直前に喧嘩別れした母は行方不明で、安心して休める宿もなければ頼りにできる大人もおらず、
そしてエックスのメガリングの波長を追跡するフレア団の襲撃はいつでもやってくる、という状況にワイの精神は少しずつすり減っていた。

(敵に見える…!全ての人が…!)

そして遂に、「サキがフレア団と一緒にいた」という断片的な情報で緊張の糸が切れてしまう。
目撃情報のあったショウヨウシティに一行は向かうも、ワイはエックスのように座り込んだまま動けなくなり、
リーダーを失った4人はまとまらずバラバラになりかけた。

そんな状況において、クロケアが操縦するヘリコプターでの移動に切り替えた一行に、スカイトレーナーの集団が襲い掛かる。
スカイトレーナーを率いているのが学校で虐めてきた先輩「ミソラ」であり、その狙いが自分であることを知ったワイは立ち上がり、初のスカイバトルに挑んだ。

訓練こそしてきたものの初めて挑むスカイバトルの上、人数は圧倒的不利。
さらに急いでウイングスーツを着たため速度で劣るワイはミソラに追い詰められるが、母を侮辱する言葉を投げかけられ奮起する。
ミソラに向けて啖呵を切り、さらに進化したヤコちゃんがビビヨンを撃破。

「…ミソラ先輩、あなたにお礼しなくちゃ。叫ぶきっかけくれて、ありがと。」

同時にエックスのエレクの「ほうでん」でスカイトレーナーを操っていたギルガルドが倒されたことで、スカイバトルのデビュー戦は勝利を飾った。

しかし、その後事故でエックスたちとはぐれてしまう。
危険を冒しつつもコレアの後をつけ、「大樹」の運搬計画を知ったワイは、合流したエックスたちの反攻計画に反対するが、結局押し切られ戦うことを認めた。
が、運搬計画の労働力として連れてこられたのはアサメタウンの住人達であり、その中にサキもいた。
コレアに甚振られるサキを見たワイは思わず飛び出してしまい、エックスもメガシンカに失敗し反攻はあっけなく失敗したのであった。
5人はそのまま殺されそうになったが、メガシンカ継承者たちの助太刀でなんとか命だけは助かる。
ワイも母親とようやく再会できたものの、代償は大きくカルネコルニはそれぞれ行方不明と意識不明の重体になってしまった。

ジムリーダーたちの助けでクノエシティに避難したワイたちは、コンコンブルから訓練を受けて戦いに備えたが、
エックスは独断でフレア団のアジト―セキタイタウンへと向かった。
後を追う前に、ワイは未だ意識の戻らない母の前で心に秘めていた敬意と謝罪の言葉を口にし、セキタイへと飛んだ。

「自分でも気づいてなかったし…、今まで伝えたこともなかったけど、お母さんのこと、尊敬してます。」

既にフレア団は最終兵器を起動させており、状況は絶望的に思われたが、すんでのところで人的被害だけは出さずに終わる。
そして呪縛から解放されたゼルネアスが現れ、手を貸す人間を見定めようとしていた。
急変する戦況の中、ワイは過去にパンジーからもらった記事を元に、ゼルネアスに指示を出し認められることに成功した。

「ありがとう、ゼルネアス…。うううん、これからは『ぜるぜる』よ!いっしょに戦おうね!」

これでようやく戦術的に逆転できる…かと思われたが、同時にイベルタルに認められたパキラが現れ、
ワイたちは長期戦を避けたいぜるぜるの思惑に同意し撤退することになった。

ぜるぜるの存在が抑止力となってフレア団の襲撃はないが、ジムリーダーたちもお尋ね者となった厳しい状況のさなか、
コンコンブルはワイの実力を認め自らのキーストーンを継承させた。
そして自らの感情を律してふるまうことを決意したワイの姿によって、エックスも体制の立て直しを決意する。
その助言もあって手持ちを完成させたワイは、プラターヌ博士からの連絡を受けてヒャッコクシティへ向かった。
そこで日時計の波長を使ってメガストーンを探せることを知ったが、エスプリの襲撃を受ける。
探索のためにメガリングをティエルノとサナに託した状況で、なんとかエスプリを退けるも、不意打ちを食らってぜるぜるを奪われてしまう。
ワイは辛くもメガストーンを手にしエックスと共にエスプリを撤退させ、ぜるぜるも取り返したが、
この時ぜるぜるに引き付けられて現れたジガルデはエスプリに捕獲された。

同時に、フラダリたちが「ポケモンの村」に潜んでいるという情報を得た一行は、最後の戦いへと向かった。
だが道中でイベルタルが襲来。戦い始めたぜるぜるをやむなく置いて、ワイはエックスたちを追ってポケモンの村に到達する。
ジガルデに追い詰められるエックスを見たワイは、そるそるにフラダリのキーストーンを奪わせ(本来はコルニのものなので、奪回したと言うべきか)たが、
それでもフラダリを止めることは出来なかった。

しかし、そのキーストーンがエックスの五連メガシンカをもたらす。ワイはエックスをサポートし、戦いを終わらせたのだった。
長きにわたる逃避行は終わりを告げ、カロスの人々の明日を守ったのである。
…が…。

…戦いからミアレシティに戻ったワイたちが目にしたのは、フレア団の殺戮宣言を何も思わずに生きていた人々であった。
自分たちとフレア団との戦いは一切報道されず、ワイ達の風評被害も晴れないまま。
以前と変わらずゴミを見るような目で自分達に後ろ指を指す大人達…。
フレア団は滅んだ訳ではない。
それどころか、自分達はあの戦いに「勝てた」だけで、
カロスに亡霊の如く根付いている「呪縛」は何一つ解決してはいないのだと言う事を、肌で感じる事になってしまった。

この残酷で醜い「現実」に、この戦いは何だったのかという虚無感が一同の心に去来する中、現れたAZとの問答でワイは真理に気付く。

かくして戦いから三カ月後、ワイはスカイトレーナー訓練校に復学したのであった。


○台詞集

「だれがなにを言ったっていいじゃない!ポケモントレーナーとしての実力はホンモノでしょ!?」
「またポケモンバトルやったらいいじゃない!!」

「でも、毛布被って『あのとき、ああしとけばよかった』って考え続けてても、事態は好転しないでしょ?」

「お母さんを、バカにするな!!」

「なにが『選ばれた者』よ!!フレア団に入るお金が払えるってだけじゃない。」
「そんなことが、人を選別する条件だって言うの!?」

「ゼルネアス!アタシを認めてくれるなら聞いて!そして、技を放って!」

「アタシがハッキリした言葉、ハッキリした態度をとってるとしたら、それはあのときキミに言われたことが土台になってる。」

「いけないことだってわかってる。でもアタシ…ふと思った。」
「アタシたち、何を守ろうとして戦ってたんだろう。こんな人たち、救う価値あったのかな…って。」

「アタシたちが…絶望から道を見誤らないように…。」

「…。ありがとう…か。」


○余談

ワイがスカイトレーナーという設定になったのは、シナリオ担当の日下秀憲先生がゲームのスカイバトルに憧れを抱いたかららしい。
決して作画担当がぴっちりしたスーツを着せたかったからではない…と思う。


人格も整ってのWiki籠りだって冥殿も言ってた。
だからもう気持ちに任せて追記・修正したりしない。


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最終更新:2024年01月18日 16:20

*1 ゲームではXYのみ登場したスカイトレーナーが着ている飛行服。エモンガの皮膜のような形状のものがついたぴっちりスーツ