魔王ディアボロス(遊戯王OCG)

登録日:2018/06/18(月) 10:03:12
更新日:2023/12/04 Mon 07:48:13
所要時間:約 8 分で読めます





暗闇から忍び寄る、邪悪なる呪縛の力で勝負を決めろ!


魔王ディアボロスとは、遊戯王OCGに登場するモンスターである。
2007年3月8日発売のストラクチャーデッキ『暗闇の呪縛』に収録された、同デッキの看板モンスターでもある。


【効果】


星7/闇属性/ドラゴン族/攻2800/守1000
このカードは特殊召喚できない。
このカードをアドバンス召喚する場合、リリースするモンスターは闇属性モンスターでなければならない。
(1):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、効果ではリリースできない。
(2):相手ドローフェイズのドロー前に発動する。
相手のデッキの一番上のカードを確認し、デッキの一番上または一番下に戻す。


【概要】

赤い目をギラつかせ、全身に青いエネルギーラインの走った禍々しい外見の黒竜。
胴体にはまるで拘束具のような錠と多数の鎖が装着されている。

最上級モンスターのスタンダードである攻撃力2800ラインを超えており、
闇属性ドラゴン族とサポートに恵まれた属性、種族でもある。


……だが残念なことに、このディアボロス、どうしても使い勝手の悪さが目立つモンスターである。


まず真っ先に、最上級モンスターなのに特殊召喚自体が不可能という大きすぎる弱点を抱えてしまっているということ。
これは通常召喚をすること自体が大きなディスアドバンテージを背負うことに他ならない。
(コイツも含めた第4期~第5期のストラク看板モンスターは、何故かこういった傾向が強かった)

しかしコイツの場合、その通常召喚=アドバンス召喚にすら「闇属性モンスター限定」という縛りが付いてしまっている。
上述したように闇属性自体はサポートが豊富な属性のため、終焉の焔なりスケープ・ゴーストなり、
いくらでもリリース要員の調達方法は存在するのでこちらはそれほど気にはならないかもしれないが……

幸い縛られているのはアドバンス召喚時のモンスターの属性のみなので、
死皇帝の陵墓やスター・ブラストを用いてのリリース無し通常召喚は阻害されない。


そしてコイツ自身の固有効果は効果によるリリース耐性と、相手ドローカードのピーピングと操作。
……しかしこれらの効果も召喚難易度と釣り合ってるかと問われるとそこもまた微妙なのが悲しいところ。

前者はそもそも「効果による」という一文が付いている所為で
ラヴァゴやヴォルカニック・クイーン、壊獣など「効果に関係ないリリース」は防げないという致命的な弱点がある。

じゃあ何が防げるのかというと、まず「エクトプラズマー」のエンドフェイズの強制リリース。
儀式魔法のリリースも効果なので相手の『リチュアに伝わりし禁断の秘術』にもリリースされない。
『クロス・ソウル』他コントロール転移+「効果でリリースするカード」のコンボも防げる。


……以上。


いやマジでこれぐらいしかない。

他の「効果でリリースする」カードの多くは、儀式魔法など自分モンスターを事実上のコストに当てる効果で、
相手モンスターをリリースする方法の多くは「効果」ではなく「コスト」として扱うため防げない。
例にあげたクロス・ソウルの場合も、効果ではなくアドバンス召喚や発動コストに使われればそれまで。

率直に言うと、「耐性」と考えるには想定される相手の範囲が狭すぎるという難点を抱えているのである。
むしろ、自分のカードの「効果のリリース」にあてられないデメリットと言ったほうが実情に近い。

登場から12年経って、原始生命態ニビルという汎用性の高い「効果で全体リリースする除去」が登場。
相手に使われても生き残れる…が、攻撃力で負けてるので殴り倒されるだけだろう。
自分で使う場合、ディアボロス召喚の重さに目を瞑れば相性はいい。



後者についても情報アドバンテージの取得には繋がるものの、直接的なアドバンテージには繋がらないのが痛い所。
確認したカードをボトム送りにしたところで、次に引いたカードの方がより厄介だったなんてことも多々。

毎回の相手ドローカードの操作は別のTCGではが猛威を振るったように強力な効果ではあるのだが、サーチ手段を多用する遊戯王OCGにおいては、有用ではない。

ただでさえこちらはコイツ自体の召喚でディスアドを負っている場合が多いだけに、その損失分さえリカバリーできないというのは痛手である。
一部では「チラ見魔王」と呼ばれている。


【相性のいいカード】

  • エクトプラズマー
相性が良いというより、(1)の効果を積極的に活かせる唯一のカードだった。
コイツが登場したストラク自体にも収録されており、間違いなく想定されているコンボ。
こちらは毎ターンディアボロスを指定するだけで損失ゼロとなり、相手にだけ一方的に除去とダメージを負わせ続けることが出来る。

効果によるリリースで全体除去するカード。
ディアボロス自身はリリースされず、他にモンスターを1体でもリリースすれば特殊召喚できるため、ディアボロスの微妙すぎる耐性も生きる。
ただし、相手フィールドにはトークンが残るので、ダメージ効率は微妙か。
ニビルの召喚条件を満たせるまで、ディアボロスが生き残れるのかという問題も…


第2の効果であるピーピングを活かすためのハンデスカード。
毎ターン必ずドローしたカードを確認できるということもあり、
伏せてさえおけば確実に相手に手札1枚の損失を負わせることが可能となる。

  • 「帝王」カード
攻撃力2800/守備力1000という数字は最上級の帝モンスターと同じ値
そのためこれらのサポートカードによりアドバンス召喚の大幅な軽減ができる。
もっとも、本家最上級帝より優先して採用する意義はあまりないのだが。




……とまあ、相性のいいカードを見てもコンボ前提のモンスターであり、
現在の環境でコイツを主力にするとなると、やはり多大な愛が必要となるのは間違いない。

なお、ライトレイ化もしているが、効果はほぼ別物となっている。




追記・修正お願いします。





























―――時は流れて2018年3月10日。
同期とも言えるパーシアスや機械巨竜などにやや遅れる形でまた、奴も帰ってきた。




暗き闇は闇黒の呪縛へと姿を変える!深淵なる力を支配せよ!!




闇黒の魔王ディアボロスとは、遊戯王OCGに登場するモンスターである。
ストラクチャーデッキR『闇黒の呪縛』に収録された、同デッキの看板モンスターでもある。


【効果】


星8/闇属性/ドラゴン族/攻3000/守2000
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札・墓地に存在し、自分フィールドの闇属性モンスターがリリースされた場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手はこのカードをリリースできず、効果の対象にもできない。
(3):自分フィールドの闇属性モンスター1体をリリースして発動できる。
相手は手札を1枚選んでデッキの一番上または一番下に戻す。


【概要】


名前からわかるように。『魔王ディアボロス』のリメイクモンスター。赤目が青くなり、鎖は引き千切られている。
特殊召喚できない、アドバンス召喚のリリースも闇属性限定、そもそも効果がピーピングでアドバンテージを取りにくいと使い勝手の悪さが目立ったディアボロスであったが、
こちらはそれらが順当に強化されている。


主に強化された所は、

  • 攻守アップ
攻撃力はわずか200アップだが、かの『青眼の白龍』と同等となった。
地味に守備力は1000もアップし、守備表示でも下級モンスターの攻撃には耐えられる。

  • 自分フィールドで闇属性モンスターがリリースされるだけで特殊召喚可能。
アドバンス召喚は勿論、儀式召喚や各種カードのコストでリリースされるだけでこのカードが出せる。
墓地からでも特殊召喚できるので、倒されても容易に蘇ることができる。
攻撃力3000の耐性持ちが何度も蘇る様は相手からすれば悪夢そのものであろう。
また、他のカードによる特殊召喚も可能。

  • 相手の効果の対象にならないどころか相手によってリリースされない。
これにより恐怖の次元幽閉やラヴァ・ゴーレム壊獣のエサにされることもない。
ただし激流葬や奈落の落とし穴は普通に喰らうので注意。
まぁ特殊召喚自体は容易なのでそんなに困る事でもないが。
なお地味に初めて登場したリリース耐性持ちのモンスターである。*2
自分でリリースすることは可能なのでウイルスの媒体とかにできる。

  • 闇属性モンスターをリリースしてハンデス。
デッキトップ操作より遥かに使いやすい。デッキに戻すので墓地も肥やさせない。
ただしデッキの上か下かは相手が選ぶのがネック。
また、このカード自身もリリースの対象にできる。


【相性のいいカード】


  • 闇黒世界-シャドウ・ディストピア-
(1):フィールドの表側表示モンスターは闇属性になる。
(2):1ターンに1度、自分がカードの効果を発動するために自分フィールドのモンスターをリリースする場合、
自分フィールドのモンスター1体の代わりに相手フィールドの闇属性モンスター1体をリリースできる。
(3):自分・相手のエンドフェイズに発動する。
このターンにこのカードが表側表示で存在する状態でリリースされたモンスターの数まで、
ターンプレイヤーのフィールドに「シャドウトークン」(悪魔族・闇・星3・攻/守1000)を可能な限り守備表示で特殊召喚する。

同ストラクチャーデッキに収録されたフィールド魔法。
これによりこのカードの効果のコストを相手モンスターで代用でき、アドバンテージを稼げる。
ただし、特殊召喚効果は自分のモンスター限定なので注意。
また、相手ターンでリリースが発生してしまうと相手にトークンを渡してしまうのも注意。
ちなみに『効果でリリースする』ときは身代わりにできない。
よってリメイク元の魔王ディアボロスもしっかりとリリースされる。

  • ウイルスカード
ご存知闇属性モンスターをリリースして数ターンに渡り特定のカードを破壊するカード群。
特殊召喚条件を満たす他、いくつかはこのカード自身をコストにできる。

  • エクトプラズマー
進化前から相性の良かったこのカードとの噛み合わせも更にパワーアップ。
進化前と違って2枚用意する必要があるものの、その2枚を互いに蘇生し合うことで毎ターンダメージを与えるというより攻撃的なコンボへと進化した。

最新の美少女カテゴリーがまさかのシナジー。
メインのレイは自身をリリースして効果を発動でき、このカードを特殊召喚して打点の低さを補える。
また、このカードも自身の効果で自主退場できるので向こうのサポートカードの邪魔もしない。
その相性の良さっぷりから最早『閃刀竜-ディアボロス-』と呼んでもいいかもしれない。



追記、修正はリリースされてからお願いします。
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最終更新:2023年12月04日 07:48

*1 デッキトップを変えるだけだと、ディスティニードローカードがデッキトップに改めてくるというシステム上意味がないのである

*2 実質的な耐性持ちには、サモンプリースト等がデメリット効果として持っていたり、リリース自体を封じる『霧の王』もいたが