帯広シュン

登録日:2018/03/31 (土) 16:46:49
更新日:2024/03/13 Wed 09:28:24
所要時間:約 8 分で読めます





ロックマンエグゼシリーズ』の登場人物。


※以下ネタバレが含まれますのでご注意ください。


【人物】
銀色の髪と金色の瞳を持つ少年。秋原町の隣にあるコトブキ町に住んでいる。
名前はネット用語の1つ「広帯域」から取られている。

今から5年前、世界最初のネット犯罪とされる事件で両親の乗っていた飛行機が墜落。
その事故で両親が亡くなり、孤独となった彼は親戚に引き取られる事となるが、その日から色々とつらい目に遭うようになる。
事故で亡くなった両親は彼に多額の遺産を残していたが、その遺産は決して彼を幸せにはしなかった。
親戚からつらい仕打ちを受け続けた彼は、いつしか誰も信じられなくなり、決して自分を裏切る事のないコンピューターの世界に閉じこもってしまうようになる。

そんな寂しい日々を過ごしていたある日、インターネットをしていると目の前に正体不明のネットナビが現れ「電脳世界を支配してみないか?」と言ってくる。
世界に失望していた彼は何も考えずにそのネットナビの言いなりとなり、大人のフリをして自分のように人や社会に恨みを持つ大人を集め、自分につらく当たった現実世界に復讐するためにネットマフィア「ゴスペル」を結成した。
その後は謎のネットナビに「電脳世界のカリスマになるには究極のナビ「フォルテ」の力が必要だ」と言われ、そのネットナビの命令に従い大量のバグからフォルテを生み出す研究を組織の力を使って行うようになった。

「ゴスペル」の犯行がネットワークよりも人間に直接危害を加えようとするものが多かったのは、シュンの現実世界に対する憎悪が強かったためである。
その攻撃的な心は部下に対しても容赦なく、ミスをした部下には何のためらいもなく制裁を与える。

ゴスペルという組織のトップではあるが、実際は熱斗と変わらないくらいの年齢の少年であり、首領として君臨している際の姿はサイバースーツによる偽装である。
このサイバースーツは電磁波を遮断する特殊なもので、現実感と電脳感が入り混じった独特なデザインとなっている。

「ゴスペル」が壊滅した後は熱斗の説得でオフシャルに自首するが、逮捕後は憑き物が落ちたような顔になり、オフィシャルからの取調べにも素直に応じるようになる。

後に、彼をネット犯罪に走らせた謎のネットナビは、WWW総帥のDr.ワイリーの差し金であった事が判明する。


【本編での活躍】

最終話の近くまで姿を見せないが、話の幕間に何度か台詞のみで登場している。
失態を犯した風吹アラシの始末を目論んだり、プリンセス・プライドガウス・マグネッツにオフィシャルネットバトラーの抹殺や「究極のナビ」の完成を命令したりしていた。

第4話ではダーク・ミヤビにニホンのネットワーク破壊を依頼するが、その依頼が熱斗と炎山に阻止されると、彼らを危険因子と見なし警戒するようになる。

第6話ではごく普通の少年として、アメロッパ発ニホン行きの飛行機に搭乗していた。しかし、話しかけても一切何も話さない。
飛行機事故で両親を亡くしているので飛行機にトラウマを持っていてもおかしくないが、問題なかった模様。あるいは無口なのは内心で怯えてからかもしれない

フリーズマンによる文明破壊作戦が失敗した後は「ゴスペル」が壊滅したように装い、コトブキマンションでサーバーを稼動させ、大量のバグのかけらを融合させる事でフォルテを生み出そうとする。

そして、コトブキ町のマンションの最上階で熱斗と対面し、「ゴスペルに入って世界を支配しないか?」と誘うが、熱斗にそれを拒否されたので、生み出したばかりのフォルテでロックマンを倒そうとする。
しかし、所詮は偽者のフォルテだったのですぐにデリートされてしまい、その際にサイバースーツが解除され正体がばれてしまう。
それにも構わずにサーバーの出力を急上昇させ、そのエネルギーを全てフォルテに注ぐが、そのせいでバグが突然変異を起こし、究極のバグ融合体を生み出してしまった。

その際に強力な電磁波を浴び続けた事で意識を失うが、バグ融合体が熱斗とロックマンに倒された事でサーバーが停止し何とか助かった。
目を覚ますと自分の負けを認めながら壁際まで逃げるが、失神中にシュンの日記を読んでその過去を知った熱斗に「罪を償ったら友達になろう」と手を差し伸べられると思わず熱斗に泣きつき、その後はオフィシャルへ自首をした。

第7話から登場。
オフシャルに自首をした後は、自分の犯した罪を償うためにWWWの捜査に積極的に協力。
取調べにも真面目に応じているようで、毎日のようにあちこちで取調べを受けている。

光祐一朗には謎のナビに示唆されて組織を結成した事や、そのナビの指示でフォルテを作り出そうとしていた事を話しており、その様子が自らのミスで祐一朗が負傷する事となり塞ぎ込んでいた熱斗を勇気づける事となった。

最終話にも登場し、最終決戦でロックマンを失い落ち込んでいる熱斗を励まし、彼を立ち直らせていた。


【本編以外の活躍】

  • バトルチップGP
「ゴスペル」の最高司令官だったフリーズマンを持ちナビにし、バトルチップGPに参戦。
時系列的には『3』の後の話だが、顔グラフィックは『2』の時の睨むような表情のものが使用されている。

この作品では原作よりも小柄な体格となっており、常にノートパソコンを携帯している。
当初はアメロッパ工科大学に席を置く研究者で、わずか10歳で博士号を取得した天才少年「ケイ・ユウキ」と名乗っていた。
後にこの肩書きはウソだと判明するが、正体を明かした後はアメロッパで闇の力についての研究をしていた事が明かされるので天才少年である事には変わりない。
原作とは違い底なしに明るい性格で、英語交じりの言葉を話す。縁起でもない事を笑顔でさらっと言うため、よく炎山に頭をグリグリされている。
アメロッパで闇の力について研究をしていた際、いつしか彼の頭脳を狙う何者かに操られるようになり、「ゴスペル」の首領として電脳獣ゴスペルを完成させようとする。
そのためにサイトスタイルの力を狙い、フォルテともコンタクトをとるが、彼にゴスペルをデリートされてしまい、その衝撃で気を失う。
ロックマンとフォルテの決着が付いた後は国防軍に逮捕されるが、気を失った事で洗脳は解かれた。

洗脳が解かれた後は帯広シュンと名乗り、オフィシャルに協力して闇の力に対抗する熱斗達のサポートをするようになる。
操られていたとはいえ悪事に加担していた事はそれなりに責任は感じているようだが、「それはそれ、これはこれ」としてそんなに引きずっていない模様。

こちらではほぼ原作と同じ理由で「ゴスペル」を結成している。
両親が事故で亡くなってからは遺産目当てで自分に近づく人間が多く現れるようになり、そのような汚い人間ばかり見てきたため「人間なんて善人の仮面を被りその下では欲にまみれた汚い存在」だと思うようになる。
そのため彼自身もコンピューターの中で仮面を被るようになり、自分の力にひれ伏した人間を集めて「ゴスペル」を結成した。

WWWの支援を受けて組織を拡大していたが、部下に命じてワイリーを始末した*1後は手始めに「秋原町誘拐事件」を指示する。
その後は「ゴスペル」にネットワークを破壊されたコトブキ町の住人として熱斗達に接触し、ゴスペルの究極ナビの狙いが「大きなコンピューター」である事をさりげなく伝え、究極ナビとロックマンが戦闘する機会を増やして究極ナビを進化させようとした。

最後の仕上げに究極ナビに科学省を襲わせ、そこでようやく熱斗に自らの正体を明かす。
そして究極ナビが各地にばら撒いた体の欠片を使ってシステムを乗っ取り、ニホンの主要コンピューター全てを「ゴスペル」のものにしようとした。
しかしエネルギーを取り込みすぎたせいで究極ナビの制御がきかなくなってしまい、究極ナビに世界が破壊されると察すると「コンピューターの世界にも裏切られてのたれ死にか…」と自暴自棄になる。
その直後に熱斗に顔を殴られ、「現実からコンピューターの世界に逃げて、その不始末の責任もとらずに生きることから逃げるってのか!!」と叱責される。
そして熱斗の「自分の怖さを理由に他人の心や命をふみにじっていいわけないだろ」という言葉で目を覚まし、この戦いが終わった後で罪を償い前に一歩踏み出す事を決意。
その後は熱斗に究極ナビの弱点を教え、究極ナビのデリートに成功。熱斗に優しく手を差し伸べられた後で素直にオフィシャルへ自首をした。

後にネビュラ編の冒頭で再登場。『バトルチップGP』の設定を反映してフリーズマンを持ちナビにしている。
プロトが倒された事でネットワークが崩壊された後、ネット上でプロトの一部に包まれたロックマンを発見する。
電気街の探索に熱斗と乗り出した際には、ネビュラの刺客であるシェードマンを協力して撃退した。

シュン本人は登場せず、彼がサイバースーツで変装していたゴスペル首領が登場する。CVはまりこ先生と同じく日髙のり子
「ゴスペル」の首領である事は変わらないが、その正体はワイリーが作ったロボットだったという設定。
ワイリーが正体を現した後に頭部を破壊されて捨てられるが、後にフォルテが現実世界で活動するための媒体として使用した。


【余談】
ちなみに彼の動機は、結果的に2020年代の現代だからこそ正直笑えない話であるというのは一部で有名。
というのも、SNSなどで正体を完全に隠して行動したり、人間を信じられなくなって引きこもる、技術力さえあれば子供であってもこんな大犯罪を行うことが出来るというのは、当時では荒唐無稽にすら感じたことだったのにもかかわらず、
現代であれば、どれも簡単にできてしまいかねないようなことであるからである。




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最終更新:2024年03月13日 09:28

*1 本当は仕留め損ねている。