水澤美月(仮面ライダーアマゾンズ)

登録日:2018/03/29 Thu 23:24:15
更新日:2024/02/05 Mon 23:47:56
所要時間:約 7 分で読めます









檻に戻すなんて、そんな! 今度はちゃんと一緒に外にも出るし、もっと自由に…




水澤(みずさわ) 美月(みづき)仮面ライダーアマゾンズの登場人物。
Season1の2人いる主人公の内、『養殖』側の主人公である水澤悠サイドのメインヒロイン。



演:武田玲奈





概要


17歳(Season1) → 22歳(Season2)。
野座間製薬の特殊研究開発本部長・水沢令華の実娘で、令華の元に養子として引き取られてきた悠は義兄にあたる。
尤も、悠の実年齢はその特殊な出生故に美月よりも年下であり、外見年齢上は義妹だが実年齢を考慮すると義姉である。
なお、悠の事は「お兄ちゃん」や「兄さん」とは呼ばず、名前で呼んでいる。

『Season1』の時点では高校生だったが、彼女を取り巻く周囲の環境ははっきりいってかなり荒んでいて
学校では不良グループにいじめに近い扱いをされ、実母である令華からも基本的に放置されていて距離があり、
親しい友人もいないらしく登下校は一人と、孤独な環境の中にいた。

そんな環境の中で、義兄である悠だけは唯一美月に優しく接し、向き合ってくれる唯一と言っても過言ではない大切な存在であり、
美月はそんな彼に対し、依存とも取れる強い親愛の情を抱いている。
悠が病気で2年前まで寝たきりだったとされていた為、その事についても心配し、
その件で彼に対して行き過ぎた厳しさで接する令華にも不満らしき感情を持っている。

しかし、本人には自覚はないものの、その親愛の情も心配する気持ちも冒頭の台詞から受け取れるようにどこか上から目線なもので、
身も蓋もなく言うなら飼い主(美月)がペット(悠)を可愛がり、その身を気遣うようなものであった。

流石にマッドサイエンティストで母親としては完全に不適格な令華ほど異常ではないが、
そういった無自覚な傲慢さに関してはあの親にしてこの子ありと言っても過言ではないだろう。

これらを総合して仮面ライダーのヒロインとしてはかなり歪な存在と言える。
(まぁ『Season2』のヒロインは彼女よりもさらに歪な存在と言えるのだが。)


そんな彼女も自分の町に存在する怪物・アマゾンの存在、そして悠の正体等を知っていくにつれて彼女自身の物語も始まっていく事になる…。



本編での行動



以下ネタバレ注意。


Season1


一度悠が失踪し、戻ってきた(この時美月は病気の件で入院していたものと考えていた。)後に突然悠が再び家から出て行った事にショックを受け、
彼を探して単独で行動を始めるも、その過程でアマゾンに襲われてしまう。
そこへ駆除班と共にやってきた悠が自分の目の前で仮面ライダーアマゾンオメガに変身したことで、
彼が人間ではなくアマゾンであるという事を知ったのだった。


その後は彼女を保護した際に連絡先を交換した三崎や、悠とコンタクトを取ろうとしていた際に出会った七羽とのやり取りを経る内に、
悠が傷ついていくのを辛く思い、彼を戦いの渦から解放するべく、「人間」として悠自身が「水槽」と称していた家へと連れ戻そうと行動を始める。

…が、悠の気持ちは駆除班で戦いを繰り広げ、そこで見てきたアマゾンや人間の実情を見ていく内に徐々に変わっていき、「戦う」方へと心身共に傾いていた。
美月はそんな彼を「悠らしくない」と言い説得するが、悠の「『僕らしい』って何だろう?」と問い返されて答えられずに黙り込んでしまう。
そんな彼女に「戦う選択肢はありだ!」と悠は告げた。


そして物語終盤、町に潜むアマゾンを一網打尽にするべく、対アマゾンガスを降雨に乗じて町全体に散布する「トラロック作戦」が実行に移されると、
美月はアマゾンであるが故に命の危険がある悠を逃がすべく、彼を含むアマゾン(実験体)が付けているアマゾンズレジスターの上位互換(?)で、
アマゾン細胞を抑える薬剤をより多量投与できる金のアマゾンズレジスターを、それを用意した令華の管理下から持ち出して彼に渡そうとする。

レジスターを持って悠を探す美月だったが、そんな中でトラロックが開始。
途中アマゾンに襲われかけたりしながら、最終的に悠(+マモル)を発見。
レジスターを渡そうとするも、「人間」としてではなく「アマゾン」として生きることを受け入れ、彼なりの「戦いの線引き」を見つけた悠に拒絶されてしまい、
自分に対する感謝と別れの言葉を投げかけ、マモルと去って行く悠を引き留められずに成す術なく見送るのだった…。



「ありがとう。でもやっぱり…戦う選択肢はありだ!






Season2


「言ってたでしょ? 『戦う選択肢はありだ。』って。」


「これが私の『選択』。」



悠と別れてから5年。
美月は4Cに入隊し、青山隊に配属されていたが、
体内にそれを取り込んだ人間を新種のアマゾンに変異させる『溶原性細胞』の混入元であるウォーターサーバー・「Aroma Ozone」の製造会社の調査任務で、
会社にいたアマゾンの襲撃を受け、青山隊は彼女以外の隊員が全滅。
幸い、その直前に美月が出した応援要請を受けた黒崎隊によってアマゾンは駆除され、美月は生き延びることができた。

そして、駆除後にとある目的で現場に駆け付けた悠/アマゾンオメガと、黒崎隊と共に来ていた千翼の戦いに割って入り、悠と5年ぶりの再会を果たす。


美月は「悠が人間を食べるか、そうでなくとも人類と完全に敵対しているのなら、自分自身の手で彼を倒す」と心に決めて4Cに入隊しており、
対アマゾン用の特殊な銃弾である「圧裂弾」の使用を徹底的に練習していた。

そんな彼女の覚悟に対して悠は「今はまだ死ねないが、いつかそれを使って自分を倒して欲しい(要約)」と、肯定的な反応を返してその場から立ち去った。


隊が壊滅した為、以降美月の配属先は黒崎隊に変更となった。
その後、「Aroma Ozone」の水源調査任務にあたっていた美月は、同じように感染源を探していた悠と偶然遭遇。
彼は水を汚染していた感染源たるアマゾンの肉体の一部を美月に渡すと、溶原性細胞の存在を許さず、この世から消そうと動いていること、
「今死ねない」のは、仲間であるアマゾンを殺され続けてついに人間に反旗を翻したマモルとその仲間たちが安息の地を見つけるまで彼らを守るためであることを語り、
それを聞かされた美月は、彼への対処について迷いが生じる。

その後、同じ任務にあたり、マモルたちが溶原性細胞を利用して人間をアマゾンへと変貌させる企みを考案した元凶と知りつつも、
かつての純粋さが嘘のように荒んだマモルとその仲間たちの事情を知って一体も駆除が出来なかった福田と共に橘・黒崎にとがめられ、「5年前から先へと進むため」に、再び悠と向き合う事を決意。
福田と共に、黒崎からの指示で悠から情報を得る為に駆除班とそれに合流した悠を密かに尾行……していたが、
いつの間にか自分たちの存在を察知していた志藤に誰何され、尾行をやめて彼らと行動を共にすることに。

そして、溶原性細胞の感染源たるアマゾン、通称『オリジナル』の居場所を探るべく、悠がマモルたちと共に隠れ家としていた拠点に向かうと、
果たして悠の読み通り、そこには『オリジナル』とそれを守ろうとするマモルたち実験体のアマゾンがおり、彼らに襲撃を受ける。
美月は携行していた圧裂弾を用いて『オリジナル』を駆除しようとするが、その弾道上に自ら盾となろうとするマモルが立ちふさがり、
さらにそのマモルを生かそうとした実験体アマゾンたちが彼を退け、自分たちが盾となったことで、マモル以外の実験体アマゾンを駆除することになった一方で、
彼らの身を挺した行動が功を奏したのか、『オリジナル』は圧裂弾で仕留められず、透明化の能力を用いて逃亡。
ちなみに、これまでの人間たちとの戦いでマモルと彼に同行していた仲間たち以外の実験体アマゾンは既に駆除されていたため、
美月が意図してやったわけではないが、彼女の行動(圧裂弾)によってマモル以外の実験体アマゾンは全滅することになった。

その後、『オリジナル』の気配を追おうとする悠に美月は同行し、再度発見・交戦に入るが、
『オリジナル』ことクラゲアマゾンは強力で、アマゾンニューオメガとなった悠を負傷・昏倒させて変身解除に追い込んでしまう。
一方、悠を援護しようとしていた美月は、アマゾン態に残る面影から、クラゲアマゾンの正体がかつて交流のあった七羽であることに気付き、
変身解除された悠にトドメを刺そうとするクラゲアマゾンに、七羽の名前を呼びかけながら必死で制止。
すると、かつての名前で呼ばれたことで残っていた七羽としての理性が戻ったのか、クラゲアマゾンは悠への攻撃を停止し、立ち去った。

危機が去ったことで、美月は悠を手当て・介抱するも、彼の特異な体質上、手当てよりも摂食が傷の治療に繋がるため、
彼が携行していたハンバーガーを分けてもらい、治療ついでに二人で食事休憩を取ることに。
その中で、彼がこの5年間どうしてきたのか、そして今どう思っていたのかを聞かされ、
悠が5年間の間に人を食べていない事には安堵しつつも、悠が敵かどうかを見定めるのを止めるつもりはないことを告げる。


「美月ダメだよ。それだけで僕を人類の敵じゃないと決めつけちゃ。」


「5年前から同じ、僕はアマゾンだ。」


「分かってる。」


その後も悠に同行し、教会に逃げ込んだ千翼とイユの追撃戦…途中で突如アマゾン化した4C隊員との戦いの後、
イユの腕輪を外すべく4Cに特攻した千翼の阻止作戦に参加すると、七羽同様に『オリジナル』である千翼を追う悠を圧裂弾を携行しつつ追跡。
そんな娘を、千翼の4C特攻の様子を見に来ていた令華は制止するが…。


「美月!悠も撃つつもりなら止めなさい」


「あなたは知らないわ!悠がどれだけ優秀な……」


「お母さん。自分の手でアマゾンを殺したことある?」


「私は悠とちゃんと向き合う為に4Cに入った」


「この銃は、その為にあるの!」



Season2において水澤母娘が交わした唯一の会話。
そこで美月はSeason1から大きく成長し、かつてと大きく変わった悠への思いと覚悟を令華に強く突きつけたのだった。


そして、美月は千翼との最後の戦いを終えた悠と対面。
ただ生きたいと願っただけの千翼を殺す悲劇に繋がった「溶原性細胞」の責任の一端を担っていたこと、
そのケジメを付ける過程で、千翼だけでなく、守りたかったものを失った悠の口調・表情は疲れ切っていた。

美月は、悠に「後は……これだけ。」という言葉と共に、自らの圧裂弾の銃口を胸元にあてられ、介錯を頼まれる。

しかし美月はその銃を下ろし、ただ一言だけ悠に告げた。



「生きて……!」






余談

  • Season1,Season2に登場する主人公とそれに対応するヒロインは、悠&美月・&七羽・千翼&イユの3ペアが存在しているが、この6人中5人はアマゾンである。
    より正確には……

    ・悠、千翼 →アマゾンとしてこの世に生を受けた存在。
    ・仁、七羽、イユ → かつて人間だったが後天的にアマゾンとなった存在。

    であり、Season2終了時点までで人間なのは美月ただ一人である。

  • Season2最終話「AMAZON”Z”」の予告では美月が悠に圧裂弾の銃口を自ら向けているような映像が流れているが、実際は悠自らが胸にあてた銃口を美月が下ろすシーンであり、
    予告ではこのシーンを逆再生する事で視聴者を意図的にミスリードさせている。

  • アマゾンプライムビデオにおけるSeason1のページでは何故か主演の1人として扱われている。

  • シーズン2では基本髪を後ろにまとめていたが、3話にて悠と5年ぶりに再会した場面、最終話で悠に圧裂弾を向ける場面ではシーズン1の頃のように髪を下ろしていた。
    2話で黒崎隊に連絡を入れる場面では髪はまとめていたので、制作陣の意図した演出だろう。


もしかして悠…、これ追記・修正したい?

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最終更新:2024年02月05日 23:47