戦闘員(仮面ライダー)

登録日:2018/03/11 Sun 18:04:52
更新日:2024/01/12 Fri 13:11:21
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本項では、仮面ライダーシリーズにおける戦闘員について解説する。


概要

仮面ライダーシリーズは、我が国における「戦闘員」のイメージの源泉となった偉大なシリーズである。

全身タイツを身に纏い、奇声を上げ、今週のゲスト怪人と共にわらわらと出現し、今週のゲストやおやっさんを誘拐し、仮面ライダーにバッサバッサと倒される。

ヒーローの強さをアピールする手頃な試し斬り役として、或いはスーツの安さからヒーローショーのお供として、昭和シリーズを通じて活躍した。
昭和では主な武器はレイピア、ナイフ、棍、などで、ライダーに奪われて逆用される事も多かった。
作品によって銃や手榴弾といった火器を使用する事もある。
また、バイクに乗った戦闘員もしばしば登場し、ライダーと激しいバイク対決を繰り広げるのも恒例であった。

基本的に上司からの扱いは悲惨の一言で、作戦失敗の罰、口封じ、新怪人実験のために処刑されるのも日常茶飯事。
戦いにおいても

怪人「おれの○○で ころしてやる!」
ライダー「やれる ものなら やってみろ!」グイッ
戦闘員「なに?」
ライダー「おまえが くらえーっ!」
戦闘員「ぎゃーっ!」


……なんて光景も珍しくない。

『仮面ライダーBLACK』の暗黒結社ゴルゴムは戦闘員を保有しないと思われがちだが、
映画『仮面ライダーBLACK 恐怖!悪魔峠の怪人館』と第43話には黒いフルフェイスヘルメットをかぶった戦闘員らしき敵が登場している。
だが、登場したのはその2作品だけなので、怪人はほぼ全ての話で(哀れなことに)仮面ライダーBLACKにサシで勝負を挑んでくる。

平成ライダーシリーズ第1作の『仮面ライダークウガ』では戦闘員という要素は廃止され*1、第一期で登場したのは『仮面ライダーカブト』くらい。
劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』に登場するアントロード フォルミカ・ペデス
仮面ライダー龍騎』の本編終盤と『劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』で大量発生するシアゴーストやレイドラグーン
仮面ライダー剣』の終盤で無限に出現するダークローチなど、戦闘員的立場の量産怪人も存在はするものの、
出番は劇場版だけだったり一部の回だけだったりと、昭和作品のように毎回出てくるわけではない。

しかし、第二期平成ライダーシリーズでは見事復活し、全作品に登場している。
一般怪人には戦闘員を使役する能力や権限がなく、幹部怪人の配下として登場する事が多い。
ただし、『仮面ライダー鎧武』の初級インベスや『仮面ライダードライブ』のプレーンロイミュードはほぼ毎回登場し、昭和戦闘員を思わせる頻度で十把一絡げに斬られている。


各作品の戦闘員

TVシリーズ

ショッカー戦闘員仮面ライダー

たぶん戦闘員といったら大多数の人がまず思い浮かべるであろう、仮面ライダーシリーズにおける戦闘員の代名詞的存在。
ただ、それ故に彼らがの名前が「ショッカー」だと間違えている人も多い。
掛け声は言わずと知れた「イーッ!」

詳細は個別項目を参照。


◇ゲルショッカー戦闘員(仮面ライダー)

黄色の三原色がド派手なショッカーの後継組織・ゲルショッカーの戦闘員。
出現時には4色の板や布で宙を舞い、基本的に3人一組で現れる。
ショッカー戦闘員をゴミ扱い出来る程の強さで、設定上はショッカーの初期怪人に匹敵する戦闘能力とされている。
事実、3人がかりなら滝和也を圧倒する程の強さを見せつけたが、3時間おきに「ゲルパー剤」という薬を投与しないと全身から火を噴き出して焼死する。
いかに裏切りを許さないとはいえ、いくらなんでも可哀想である。
敬礼の際は両手を交差させ、「ゲーッ!」と掛け声をあげる。
両側に鉄球のついたや、苦無を巨大化したようなが主な武器。

ちなみに、「3人がかりなら滝和也を圧倒する」と上記に記したが、タイマンになると勝てない模様。……ショッカーの初期怪人に匹敵という設定はどこへ……
まあそれだけ滝が強くなった証明なのかもしれない。
もっとも、ショッカーの初期怪人にはゲルショッカー以降の怪人にも対抗出来る仮面ライダーから、通りすがりのボクサー相手に劣勢になったヤモゲラスまで格闘戦能力の幅が大きいので、最強のライダーに匹敵するならともかく、最弱クラスのヤモゲラスに匹敵しても滝には勝てないだろう。


◇デストロン戦闘員(仮面ライダーV3)

第3の敵組織・デストロンの戦闘員。
殆どショッカー戦闘員の焼き直しであり、扱いも同様だった。とはいえ、流石に女子大生には勝てたが。
主な違いは骨模様がサソリを模している点。
結城丈二脱出時にはデストロン科学者によって硫酸プールに投げ込まれた奴までいた始末。
掛け声は「キキッ!」
基本的には素手で戦うが、一応共通武器としてナイフを装備しており、誘拐や人質作戦を実行する際はこれを突きつけて脅すのがお約束。
また、キバ男爵配下の戦闘員は槍を使い、ツバサ大僧正配下の戦闘員はスーツの腕にフリンジがついていて飛行が可能。
軍服を着用した首領直属の親衛隊も存在する。


◇GOD秘密工作員(仮面ライダーX

日本壊滅を企むGovernment Of Derkness、通称GOD機関の下部構成員で、「戦闘工作員」とも呼ばれる。
掛け声はGODの頭文字を取って「ジーッ!」
外見は変態の(オイ)銀行強盗みたいな姿だが、「人間の分際で我々に刃向うとは」という発言から改造人間、もしくは人造人間であると思われる。

従来の戦闘員と異なり、拳銃やアサルトライフルなどの近代兵器を用いるのが特徴。
神敬介も拳銃で蜂の巣にして瀕死の重傷を負わせたが、そこで止めを刺さなかったせいで神博士は敬介にサイボーグ手術を行い、銃弾が全く効かないXライダーを作り上げてしまった。何してんだか。
勿論、Xライダーには全く敵いっこないのは自明の理で、おやっさんにも平気でボコボコにされていた。

中にはダイナマイト輸送中に運転を誤ってトラックごと吹っ飛んだ挙句大事故を起こして警察沙汰になってしまった大マヌケや、
神敬介を処刑する為にあろうことかローラースケートに紐をつけて、反対側に縛り上げた敬介を括り付け、地面との摩擦で失血死させようと目論んだ挙句返り討ちにされたバカがいるなど、知能のレベルはお世辞にも高いとは言い難い。

後半から登場するGOD悪人軍団に随伴している秘密工作員の中には、怪人に合わせた衣装に身を包んでいる者もいる。
中でも特徴的なのはヒトデヒットラー配下の秘密工作員で、軍服を着用し、「ヒトデ・ヒットラー!」とシュプレヒコールを上げながらナチス式敬礼をしていた他、掛け声も律儀に「ゲーッ!*2に変わっていた。


◇赤ジューシャ(仮面ライダーアマゾン

野獣軍団ゲドンの下部構成員で、劇中では単に「ジューシャ」と呼ばれる。
その名の通り赤い衣装が特徴で、覆面の代わりに装着している銀色のマスクと、衣装の腕に着いたヒラヒラも印象的。
掛け声は「キェーッ!」

何より特徴的なのは全員が女性という点。
また、女性という事もあってか獣人と同じ階級に位置付けられ*3、平然とタメ口をきいていたり、番組内で明確な死者が1人も出なかったりと、例年の戦闘員と比べて非常に扱いがいい。
ただし、獣人達からはあくまで「十面鬼に止められているから攻撃しない」だけの存在のようで、
第12話では今さら十面鬼の顔色をうかがう必要のない離反者のモグラ獣人が捕らえられた赤ジューシャを焼いて食べようとする(アマゾンからアジトを探るために必要だからと止められるが)場面もある。
同様に直接肉弾戦を行う事は殆どなく、どちらかといえば工作員のような任務に就く事が多かったが、時にはバイクを乗りこなしてアマゾンと戦う事もあった。


◇黒ジューシャ(仮面ライダーアマゾン)

赤いポニーテールの飾りが印象的な、ガランダー帝国の戦闘員。
こちらは従来通り男性戦闘員である。
素手で戦い、掛け声は「キョーッ!」
赤ジューシャは先述した通り戦闘員としてはかなりの好待遇であったが、黒ジューシャに関しては一切そんなフォローはされなかった

作戦を立案しただけで「研究不足、面白くない、滅んだゲドンと同じ」とバッサリ切り捨てられ、大幹部・ゼロ大帝の槍から放たれる火花で消し炭にされ、
ガマ獣人によって新しく考え出された三原山のマグマを富士山に移す「東京フライパン作戦」では「トンネルが開通した? よし、今すぐマグマを通せ」と無茶ぶりをさせられた揚句、巻き添えを食らって焼死した。
ただでさえ人員が少ないのに、何やってんだか……


◇ブラックサタン戦闘員(仮面ライダーストロンガー

ブラックサタンの戦闘員。
ハツカネズミのような顔つきと、黄色い目、同じく黄色のマフラーが特徴。
掛け声は「ニューッ!」だが、序盤はショッカー戦闘員よろしく「イーッ!」と叫ぶ事もあった。
基本的に素手で戦うが、たまに銃も使う。OPにて毎回仮面ライダーストロンガーの磁力でパクられるのが印象的。
ライダーからはドブネズミ扱いされる(実際、ネズミがモチーフ)など全く強そうな外見ではなく、ストロンガーはもちろん、電波人間タックルに変身前の岬ユリ子にすら蹴散らされる弱さ。
オマケに歴代敵組織屈指の冷血動物・タイタンと、部下がよそ見をしただけで処刑するようなジェネラルシャドウが上司なだけあって、
背中に爆弾を背負って自爆攻撃を行うブラックサタン特攻隊まで登場するなど、扱いも完全に消耗品レベル。

その後、『仮面ライダージャンヌ&仮面ライダーアギレラ withガールズリミックス』にて、ミスタイタンの配下という形で令和の世に復活。
特徴的な頭部のマスクと黄色のマフラーはそのままだが、こちらではベルトが金色になり、戦闘服も骸骨を模した胸部装甲をが印象的なゴツめのタイプに変化している。


◇デルザー軍団戦闘員(仮面ライダーストロンガー)

デルザー軍団の戦闘員。

デルザー軍団の改造魔人達はそれぞれが専属の戦闘員を持っており、黒ずくめの全身タイツのコスチュームは共通しているが、顔にはそれぞれの上官を象徴するデザインの面を付けている。
能力や武器はもちろん、掛け声もそれぞれ異なり、特徴的なのはドクロ少佐戦闘員の「ホネッ!」岩石男爵戦闘員の「イワッ!」

能力にはある程度バラつきもあるが、最初に登場した8人の魔人の配下の戦闘員達は中々優秀。
タックルの電波投げも通じない鋼鉄参謀戦闘員は鎖を武器にし、荒ワシ師団長戦闘員は空を飛べ、
ドクロ少佐戦闘員は忍法を使い、岩石男爵戦闘員は岩石に変身出来るなど、戦闘員としては戦闘力の高いものが揃っている。
しかし、ドクターケイト戦闘員は例外で、子供に殴り倒されるほど弱い。恐らく歴代戦闘員の中でも最弱だろう。


◇アリコマンド(仮面ライダー(新)

ネオショッカーの下っ端に位置する、蟻の改造人間*4
基本的に素手で戦うが、指揮を取る怪人によっては武器を持っている事もしばしば。
後半からは槍や、ネオショッカーのエンブレムをナックルガードにあしらった剣を持つ個体も多数登場し、特にドラゴンキング配下のアリコマンド「闇の戦士団」はサイなどの多彩な武器を使いこなしての立ち回りを披露した。
それまでと違って特定の掛け声はなく、各々が「キェーッ!」「ヒャイーッ!」といった掛け声を発する。

「黒タイツに触角を付けただけ」という歴代戦闘員の中でも最も弱そうな外見が特徴からも大体想像がつくように、扱いは昭和ライダー屈指のヒドさであり、
先述の闇の戦士団などは武術の組み手で負けただけで「弱者は死ね」と言われて刺殺されたりする始末。
中でも悲惨の極みなのは第47話に登場したアリコマンドで、猛特訓の果てにスカイキックを放てるようになったにもかかわらず、
打倒スカイライダーの為に作られた怪人・アブンガーの実験台にされて即死した
どう考えてもアリコマンドにスカイキックを習得させまくった方が新規に怪人を作るより低コストだと思うのだが……

また、第38話で「月給百万円の仕事」という広告で若者を集め、アリコマンドに改造する作戦が行われた事もあったが、面接試験は動くスカイライダーの人形に攻撃するというものだった。
やっぱり戦闘員には誰がなっても良いという事か……(歴代戦闘員が揃って登場する漫画『仮面ライダーSPIRITS』でも、何故かアリコマンドだけは洗脳されたただの一般人だった)。


◇ドグマファイター/ジンファイター(仮面ライダースーパー1)

ドグマファイターはドグマ帝国の戦闘員。叫び声が機械音になっている。
全身の9割以上が機械化されたサイボーグであり、いくら殺されようが知ったこっちゃないと言わんばかりにバンバカ破壊されまくる。
アリコマンド同様に基本的に素手で戦うが、指揮を取る怪人によっては槍などの武器を使う場合もある他、
両手両足の刃物で攻撃するドグマ拳法隊・土蜘蛛ファイターや、両手に爆弾槍を持って相手を回転しながら取り囲むうずまき戦法を会得した個体など、多彩な戦術バリエーションが存在する。
ドグマ流拳法を習得している為、戦闘能力は高いものの、二代目おやっさん(谷さん)にはボコボコにされていた。つよいぞ、僕らの二代目おやっさん!
カーキ色の軍服を着用したドグマ裁判の判事や、ドグマ裁判からの脱走者を捕らえる事が任務のドグマ警察、白衣を着用した科学者タイプなどもいる。

ジンドグマの戦闘員であるジンファイターは、顔に銀色のマスクが装備されて胴体に銀の一本線が入り、叫び声がアリコマンドと同じになっている。
壊滅したドグマの残存ファイターを再教育したものらしい。
こちらも基本となる素手で戦うタイプの他に、キラーナイブ配下を始めとした剣を使う個体も登場。
更にグラサンキッド配下のジンファイターは眼鏡を模した手錠をヌンチャクのように扱い、
ビデオン配下の個体はテレビのアンテナを模した伸縮式のエストックを振るい、マッハローラー配下の個体はローラースケートを履いて攻撃し、
ゴールダー配下の個体は扇風機の羽根型の武器を持ち、ハシゴーン配下の個体は梯子で攻撃するなど、指揮を取る怪人に合わせたバリエーションの豊富さはドグマファイターにも引けを取らない。
とはいえ所詮は戦闘員。やはり仮面ライダースーパー1には手も足も出ずに蹴散らされるのが毎度の光景。
基礎スペックも破損した自転車に躓いたくらいで脚が損傷して歩行機能に支障が出るほどお粗末で、倒された際はバラバラに砕け散る事も多い*5
他にも仕事をさぼってラーメンを食いに行ったり、武器を投げ返されて死んだり、ライダーにビビってトラックの急ブレーキをかけただけで内部の機械が圧迫破壊されて故障したり……とマヌケなエピソードには事欠かない。
まあ、これはジンドグマ自体が首領も幹部も怪人も、揃いも揃って間抜けばかりの組織なので仕方ない面もあるが……。
悪魔元帥や四大幹部直属のジンファイターは銀色の部分が金色になっている。
また、鬼火司令配下のジンファイターは「暗殺軍団・夜光虫」と呼ばれ、鎌や松明で武装している。


◇コンバットロイド(10号誕生!仮面ライダー全員集合!!)

バダンの戦闘員で、雑誌展開では単に「戦闘員」と呼ばれていた事もあった。
赤い小判型の仮面と黒タイツ、尖ったツノのような耳という低予算な出で立ちであり、どちらかと言うとスーパー戦隊シリーズの戦闘員っぽい。
短剣を武器に使うが、勿論ライダー相手には時間稼ぎにもならない。
バダンニウムという資源を輸送する任務では、怪人と一緒にトラックでバダンニウムを輸送したが、
怪人達は仮面ライダーZXに一太刀浴びせられるや即敵前逃亡し、残された戦闘員はライダーに全員まとめてボコボコにされた。
ダメな上司を持つと苦労するのはどこも同じようだ。

『SPIRITS』では、バダンの生身の人間である小島秀範が身に着ける戦闘服という形で登場した。
また後にニードルと暗闇大使が大首領JUDOを裏切って新生バダンを結成した際に、旧デザインのバダン怪人達と共に、戦闘員としてのコンバットロイドも登場した。

映画『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』にて、バダンが地下帝国として新生した際には全員纏めて復活。
前日譚の『烈車戦隊トッキュウジャーVS仮面ライダー鎧武 春休み合体スペシャル』にも登場した。
しかし、『仮面ライダー大戦』では何故かショッカー戦闘員やデストロン戦闘員、後述するチャップなども混じっていた。
弱さは相変わらずで、変身前の本郷猛(60代)にもケチョンケチョンにやられる始末。
まあ、これは藤岡弘、氏……もとい本郷が強すぎるだけではあるが。


◇ゴルゴム戦闘員(仮面ライダーBLACK)

上述のようにゴルゴムは戦闘員がいないと思われがちだが、一応戦闘員らしい存在はいる。
全身黒ずくめでヘルメットを被っている容姿となっており、公式資料では人間なのか怪人なのかも分からないとされている。

◇兵士チャップ(仮面ライダーBLACK RX)

クライシス帝国の兵隊。茶色灰色の3色のタイプが存在し、白い装甲服が特徴。
バズーカで武装するなど、今までの戦闘員と違って「兵士」らしさはあったものの、
偵察・工作活動要員である為か数人がかりで包囲しておきながら幼女1人の捕縛にすら手間取ったり、弓道家の女の子と殴り合って負けるほどの驚異的(笑)な身体能力を持つ。

また、走って逃げる小学生を悠長に歩いて追跡して取り逃したり、コードに躓いて機材を壊した挙句、それが原因でガロニア姫を死なせたり、
細胞変換装置キーボード輸送中に子供にボールぶつけられたくらいで交通事故起こして消滅したりと、致命的なドジが目立つ。

『RX』の北米リメイク版『MASKED RIDER』でも「コマンドロイド」名義で登場し、ゲルニュートに先駆けて海外進出を果たしている。
また、『特捜ロボ ジャンパーソン』にて、ダベ星人にスーツがほぼそのまま流用されている。


◇怪魔妖族スカル魔(仮面ライダーBLACK RX)

諜報参謀マリバロン率いる怪魔妖族大隊の一員。
骸骨のような顔や身に纏った黒いローブといった死神のような外見が特徴で、武器も巨大な鎌
第1話・第2話ではリーダー格の「スカル魔スター」も登場し、こちらは頭の2本角から「機能停止ビーム」を放つ。

南光太郎の前に最初に現れたクライシス帝国の刺客であり、機能停止ビームでBLACKへの変身機能を破壊する大手柄を挙げたものの、その後に光太郎が仮面ライダーBLACK RXにパワーアップした事で徒労に終わってしまった。
その後もチャップほどの失態は演じなかったが、所詮は戦闘員という事か、RX相手にさほど善戦する事も無かった。

余談だが、第1話で光太郎をおびき出す為に働いた悪事は自転車やバイクの窃盗とやたらセコい。さすがにどこかの暴走戦隊よりはマシだろうけど。
死神みたいな格好の怪人が子供用の自転車を漕いで逃げていく姿は結構シュール。

かの有名な『仮面ライダー 世界に駆ける』にも登場。
冒頭に鎌で窓ガラスをぶち破る姿が印象的。


◇怪魔獣人忍者隊(仮面ライダーBLACK RX)

第37話に登場した、怪魔獣人忍者隊頭領ガイナニンポー率いる怪魔獣人大隊の一員。
黒い忍者装束に身を包んだ猿人で身が軽く、頭領同様に棒術で戦う。
最期はバイオブレードで斬られて全滅した。


◇マゴット(MASKED RIDER)

本家『RX』には登場しないオリジナルの戦闘員。
名前は「ウジ虫」を意味し、外見はその成虫であるハエを彷彿とさせる。オレンジ基調の毒々しい色遣いもあって中々にキモい容姿の持ち主。
ネファリア(マリバロン)に使役され、3体1組で行動する。


◇ゲルニュート/レッドミニオン(仮面ライダー龍騎KAMENRIDER DRAGON KNIGHT

イモリ型のミラーモンスター
武器は大型十字手裏剣で、口から糸を吐いたり、指の吸盤で壁を登る事も出来る。
挿入歌の1曲「果てしない炎の中で」はゲルニュート戦のみで流れた事から「ゲルニュートの曲」と呼ばれる事も。

複雑なディテールを持つ個体が多いミラーモンスターとしては割とシンプルなデザインだが、『龍騎』にはシアゴーストという量産型の雑魚敵がいたため、戦闘員として登場する事はなかった。
しかし、アメリカに輸出されると何故か戦闘員「レッドミニオン」としてウジャウジャ登場。
その設定とアメリカ資本で量産されたスーツが逆輸入*6されて、『仮面ライダーディケイド』ではオニ一族(『仮面ライダー響鬼』とは何の関係もありません)の下僕として登場した。
その後の映画『劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦』や特別編などでも戦闘員ポジションとして多く登場する。

『DRAGON KNIGHT』におけるレッドミニオンの戦闘能力は個体によってバラつきが激しい。
変身のライダー1人に大勢で挑んでケチョンケチョンにされる事が多い一方で、変身したライダーとサシで互角に渡り合う猛者もいる。
日本からの流用映像で登場する個体は(元々戦闘員ではなかったから当然だが)全体的に実力者揃いな他、新撮カットにおいては正規のライダーであるウイングナイト(仮面ライダーナイト)相手に巧みな手裏剣捌きで互角の斬り合いを演じてみせた個体まで登場した事もある。
上記のような猛者は皆十字手裏剣を装備していたが、雑魚には持っていない個体も多かったため、優秀な個体のみ武装が許されているのかもしれない。
また、レッドミニオンに限らず『DRAGON KNIGHT』のモンスターは仮面ライダーか、鏡を抜けたことがある人間の目にしか見えず、カメラにも写らないため、いくら強くても一般人が対処するのはほぼ不可能である。

中盤にて強化を施したホワイトミニオン(シアゴースト)とブルーミニオン(レイドラグーン)も登場したが、ホワイトミニオンに関しては、
  • 素人上がりのマヤに生身でボコられる
  • 本部の警備を任されているにもかかわらず、オニキス(仮面ライダーリュウガ*7)とセイレーン(仮面ライダーファム)のコンビと戦うのに夢中で脇をマヤの車が通り過ぎるのに気づかない
……と、ホントに強化されたのか首を傾げたくなるようなポカを連発。
一度は数の暴力でウイングナイト、トルク(仮面ライダーゾルダ)、ストライク(王蛇)を苦しめたものの、初登場補正のかかったオニキスが現れるとあっさり形勢逆転。
ブラックドラグセイバーの切っ先を向けられてビビり、隙だらけの姿を晒して斬り倒されるなどの醜態を晒しまくった挙句に全員纏めてコテンパンにされた。

前述した『ディケイド』では、映画『鬼ヶ島の戦艦』や、その前日譚である第14話・第15話などで『電王の世界』に登場。
『電王の世界』の室町時代で人々を襲っていたオニ一族のペットにされ、人々に嗾けられては痛めつけ、宝物などを奪っていた。
さすがにあまりに『電王の世界』にそぐわないからか、人を直接食うシーンはなかったが。
日本語を解し、「人間どもめ、遊んでやろう」と冗談を言うなど知能も高い。
こっちでも普通の弓矢を喰らって痛がる、人間の兵隊と互角にチャンバラする、自転車に乗る小学生に逃げられるなど、しょぼい描写は『DRAGON KNIGHT』同様。
もちろん仮面ライダーには時間稼ぎにもならず、デンライナーのイマジンズコハナにもボコボコにされていた。

その後、『仮面ライダー バトライド・ウォー』及び『仮面ライダー クライマックスヒーローズ』シリーズでも戦闘員として登場。
結果彼らは「見たことのない」仮面ライダーにまでけちょんけちょんに吹っ飛ばされる羽目になった。
今週のミラーモンスターとしてしっかり人間を襲ったのみならず、仮面ライダー龍騎仮面ライダーライアのコンビを手玉に取ったりしたゲルニュートからえらい劣化である……
ただ、『仮面ライダー サモンライド!』だけは例外で、いきなり四方八方にゲルニュートの大群が出現し、次々に十字手裏剣を投げつけてプレイヤーをサンドバッグにしてくるという鬼畜極まりないステージがある。

その後、『龍騎』の続編である『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』にてシアゴーストと共に登場し、遂に戦闘員として『龍騎』のライダー達と映像作品で戦った。


ライオトルーパー仮面ライダー555

史上初の「量産型仮面ライダー」。
複数体同型が同時登場するという意味では初代のショッカーライダーが初だが、大量生産された、正しい意味での「量産型」はライオトルーパーが初である。
デザインモチーフはギリシャ文字の「Ο」(オミクロン)。

単体行動は想定されておらず、性能は3本のベルトに大きく劣るが、それを補うに足る優れた連携で仮面ライダーファイズ達を苦しめた。
初出となる映画『劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』では、1万本以上のベルトが生産され、スマートブレインSWAT部隊が人間狩りに使用した他、
かつてファイズを物量差で圧倒した事が回想で描かれており、「数が多い=雑魚」という昭和の伝統を打ち崩してみせた。

詳細は個別項目を参照。



ダークローチ仮面ライダー剣

ジョーカーがバトルファイトに勝利すると現れ、この世をリセットする為に暴れまわる集団。見た目は完全にG
文字通り無限に湧き出るため、いくら倒しても無意味であり、ジョーカーを封印するか、何らかの手段でバトルファイトを再開させる以外に根絶やしにする手段は無い。

『ディケイド』でも『ディエンドの世界』で登場。何と喋った。
また、ボスローチという幹部級のローチも登場している。部下と違ってビートルアンデッドやコーカサスビートルアンデッドのような見た目だが、あくまでローチである。

詳細は個別項目を参照。


ワームサナギ態仮面ライダーカブト

地球外生命体「ワーム」が成長・脱皮する前の姿で、クロックアップは使えない。
ネイティブのサナギ態にはカブトムシのようなツノがある。
マスクドライダーシステムはワームやネイティブを参考に開発された為、各ライダーのマスクドフォームはこの姿を参考にしている事になる。
この姿なら後述のゼクトルーパーでもどうにか戦えるが、脱皮されてしまうとマスクドライダーシステム抜きでは倒せない。
ただし、ライダーに殴りかかられると先述のように「クロックアップ出来ない」という超ハンデを背負っているせいでほぼ歯が立たない(OP映像に「クロックアップしたカブトが一方的にサナギ態を蹴っ飛ばしていく」くだりがあるほど)。
そうでなくても『カブト』のライダー変身者は元から戦闘能力高い面子が多いし……

後の『OOO』で、彼らの扱いは戦闘員と公式で認められた(後述)が、他の戦闘員がスマートな見た目なのに対し、妙にゴツイ彼らはものの見事に浮いていた。
後述のゼクトルーパーの方が戦闘員っぽいとは言ってはいけない

彼らの擬態能力は擬態元の能力ばかりか、記憶までコピーしてしまう為、強い人物(滝とか)に擬態すれば最強の戦闘員になり得るかもしれない(脱皮して成虫になってから擬態、であれば実際に1人だけ完璧超人をコピーして滅茶苦茶強くなった奴がいる)。


ゼクトルーパー(仮面ライダーカブト)

ZECTの隊員が蟻型の強化服を纏った姿。
特撮では非常に珍しい味方側の戦闘員である。

常に集団で行動し、腕に装着したナイフ付き機銃「マシンガンブレード」で戦う。たまにバズーカで武装する場合も。
この他にも劇中未使用だが、クローやブースターなど様々な装備があり、全て合体させると蟻型ロボットとなる。
ZECTは男のロマンの分かる組織である。だが蟻だ。

練度は高いのだが、所詮は戦闘員。サナギ態なら集中砲火でなんとか戦えるものの、当然クロックアップは使えない。
一度脱皮されてしまえば後はクロックアップで薙ぎ倒されるのを待つだけのただのカカシとなってしまう。
実際、第1話から20人以上の隊員が殉職していた。MACでもここまでの犠牲を出した回はそう無い。

一方、精鋭部隊「シャドウ」に所属する面々は、部隊にライダーがいるとはいえ、優れた連携で中々の成果を上げていた。

小説版では、中盤でほぼ全員が悪のワームにより無理矢理ネイティブにされてしまい、ヒヒイロノカネすら貫通する弾丸を用いて仮面ライダーガタックをボコボコにした。
映画『劇場版 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE』にも登場し、こちらではマシンガンブレード一斉射撃によって仮面ライダードレイクを撃破する大戦果を挙げている。
また、NEO ZECTに所属する、装甲の色が異なる「ネオトルーパー」も登場した。

訓練生が装着する白基調の「ブライトルーパー」も存在し、高鳥蓮華も当初はこの姿だった。
こちらは『ディケイド』の『カブトの世界』にも登場、一般兵に交じって実戦に投入されていた。

放送当時に装着変身が発売され、後にシャドウ仕様が一般、通常仕様とネオトルーパーが魂Web限定でS.H.Figuarts化、更にまさかのガタックとのコンパチS.I.C.も発売されるなど、戦闘員にしては玩具化に恵まれている。

詳細は個別項目を参照。


◇レオソルジャー(仮面ライダー電王

レオイマジン、アルビノレオイマジンが従える雑魚集団。
顔の目の部分がライオンの顔のようになっており、遠目から見れば金色のカメレオンのように見える。
また、アルビノの個体は更に肩パッドが追加されている。
3人一組で戦ったが、変身前のモモタロスウラタロスキンタロスにあっさり倒された。
レオイマジン自体も特別重要なエピソードの敵ではないためマイナーだが、『バトライド・ウォー』で仮面ライダー電王の敵として登場、レオソルジャーもわらわらと現れた。
というか、レオソルジャーという戦闘員ポジションがあったからこそ、電王の敵としてレオイマジンも登場出来たといっても過言ではない。
後述する通り、『OOO』第28話の戦闘員ヤミー軍団にも混ざっていた。

ちなみにレオソルジャーのスーツは前述のゼクトルーパーの改造である。
とはいえ現場判断の改造ではなく、イマジンのデザインを担当した韮沢靖氏が製作側からの「ゼクトルーパーを改造して戦闘員にしたい」という要請に応え、ゼクトルーパーにレリーフやリベットなどを追加したデザイン画を一から起こしている。


モールイマジン(仮面ライダー電王)

通常のイマジンの中では数少ない、一度に複数体が登場するイマジン。
終盤ではカイと契約したNEWモールイマジンが大量に出現した他、
『ディケイド』の『電王の世界』でも雑魚ポジションで登場している。『仮面ライダージオウ』だと一般怪人レベルだったが。
その性質上、イマジンのやられ役担当として扱われる事が多いが、これでもイマジンの端くれ。一応ビルくらいなら1体でも軽く壊せる。

詳細は個別項目を参照。


マスカレイド・ドーパント仮面ライダーW

ショッカー戦闘員に酷似した黒地に骨模様のマスクを着用している。首から下はタキシードのまんま。
ミュージアムのセールスマンが「仮面舞踏会の記憶」を宿したガイアメモリ「マスカレイドメモリ」で変身するのだが、傍目には頭しか変身していないように見える。
とりあえず頭にマスクを被るだけでドーパントと言い張れるので、非常にヒーローショー向けの戦闘員。
財団Xも所持しており、こちらは首から下が白服になっている。
やっぱこれ頭くらいしか変身してないんじゃないかな。

戦闘力は高くないがメモリは大量生産されている為、頭数は多い。たまに次郎さんが混じっているぞ。

ちなみに彼らが倒されてもメモリブレイクされるシーンはなく、そのまま消滅している
その後、『小説 仮面ライダーW~Zを継ぐ者~』にて「護身用の低級メモリであり、機密保持の為に自爆する仕組み」と説明された。
予算に優しく、社員に厳しいメモリである。

また、ルナ・ドーパントも自身の能力の一つとして、彼らのダミーを生み出す事が可能。

詳細は個別項目を参照。


◇屑ヤミー(仮面ライダーOOO

グリードが2枚に割ったセルメダルから生み出す下級ヤミー。あまりにも可哀想な名前である。

外見はウヴァアンク(ロスト)が作り出すヤミーの幼体「白ヤミー」に似ているが、色はくすんだ灰色であり、身体を覆う包帯状のパーツもボロボロになっている。
アンクは屑ヤミーを見て「(こいつを作る奴は)グリードの風上にも置けない」と発言していたが、
ウヴァは特に躊躇う様子もなく多用していたため、単にアンクがそう考えているだけという可能性もある。
人間に憑依させ、欲望を喰らわせ続ける事で1日1枚ペースでセルメダルを生み出す事も可能で、ウヴァは消費者金融会社の全社員に憑依させる事で何十枚ものセルメダルを収穫していた。

攻撃力はそれほど高くなく、動きもノロいが、その代わり非常にしぶとく、仮面ライダーオーズでも武器や特殊能力無しに殴る蹴るだけで倒すのは困難を極める。
ついでに割れたメダルを使って創造しているが故に倒してもセルメダルを一切落とさないため、
セルメダルをエネルギー源にしているオーズや仮面ライダーバースにとっては倒し損というものすごく嫌らしい特性を持つ。
…の割には、比奈ちゃんが生身で押しのけていくシーンもあった。まあ比奈ちゃんの怪力は(ry
また、中盤以降は武器の開発も進んだのか、鴻上ファウンデーションの開発したショットガンの連射で普通に倒されていた。


◇戦闘員ヤミー軍団(仮面ライダーOOO)

前述した千堂院の「仲間がたくさんいればライダーに勝てるかもしれない」という欲望から次々に孵化したヤミー。
ショッカー戦闘員の他、デストロン戦闘員、ドグマファイター、チャップ、魔化魍忍群、ワームサナギ態、レオソルジャー、マスカレイド・ドーパント(のそっくりさん)が誕生した。
数の暴力でタトバコンボをリンチにかけるも、アンクの投げたメダルでタジャドルコンボに変身したオーズに全員纏めて吹っ飛ばされ、メダルにされた。

ショッカー戦闘員ヤミーの中にはハリセンボンの2人も混じっている。


星屑(せいそう)忍者ダスタード(仮面ライダーフォーゼ

黄道十二星座モチーフの幹部ゾディアーツホロスコープス」が自分の体の一部を元に作り出す、幹部専用の戦闘員で、劇中では単に「ダスタード」と呼ばれている。
忍者のような外見と、刀など和風の武器を使う点が特徴。
劇中では「一体一体がホロスコープスと同等のスペックを誇る」と説明されており、実際戦闘能力は中々高く、特に攻撃力は高い。が、耐久力はかなり低い。

作り出すホロスコープスによって強さのバラつきが激しいようで、弱い者は病弱な歌星賢吾でも対処出来るレベルだが、強い場合は非常に強い。
特にレオ・ゾディアーツが生み出す2人一組のダスタードは「レオ・ダスタード」と呼ばれ、仮面ライダーフォーゼ仮面ライダーメテオがフォームチェンジしなければならないほど強力。

一般のゾディアーツは作る事が出来ない……と思ったら、強力なコズミックエナジーさえ持っていれば誰でも使えるらしく、
劇場版各作品ではキョーダインや通常ゾディアーツのヘラクレス・ゾディアーツが召喚していた。

『ジオウ』及び『RIDER TIME 仮面ライダーシノビ』では、2022年の世界で戦う仮面ライダーシノビに敵対する「下忍」として登場。
『ジオウ』本編では説明されていないが、2022年では闇の忍者軍団・虹蛇の戦闘員として活躍しているらしい。
『ジオウ』本編の字幕などではダスタード扱いされているが、公式的には「ダスタードのような戦闘員」とあくまで別物扱い。

ちなみに星屑は「ほしくず」ではなく「せいそう」と読むので注意。


◇グール(仮面ライダーウィザード

ファントムが使役する戦闘員。
石のような物体から湧き出る形で出現し、三又の槍を武器とする。
メデューサフェニックスといった幹部クラスのファントムが所持しているが、下級のファントムに与えて使わせる場面も度々存在する。

戦闘能力そのものにさほど目立ったものは無いが、魔法以外の手段で倒す事が絶対に出来ない」という特徴があり、拳銃やライフルで撃たれようが鉄パイプで殴られようがビクともしない。
第1話冒頭で描かれた、一介の下級戦闘員に過ぎないはずのグールが銃を持った警官隊を一方的に嬲る姿は、ファントムの脅威を視聴者に印象付けた。
魔法使い=仮面ライダーであっても、生身で完全に倒すためにはウィザーソードガンのような魔法の武器が必須*8である。


初級インベス仮面ライダー鎧武

異世界「ヘルヘイムの森」に生息するインベスと呼ばれる怪人の中でも最下層の種族。
まるまっちくて可愛らしい外見をしているが、口を開けると非常に怖い。クリオネかお前らは。
背中からは羽を開いて蜂のように飛び回る。
インベスが傷をつけた生き物は、傷口からヘルヘイムの植物が生えてくる奇病*9に侵されてしまうため、
可哀そうだからと放っておけばいずれ惑星はヘルヘイムの森に覆われ、全ての生物がインベスになってしまうという厄介な存在。

また、『鎧武』は珍しくも仮面ライダーが戦闘員を召喚して闘わせる事がありディエンドもやってたけどロックシードと呼ばれる変身アイテムを使い、召喚する事が出来る。
また、このロックシードを1つ食べると上級インベスに、大量に食べると巨大インベスに変身する。
『烈車戦隊トッキュウジャーVS仮面ライダー鎧武 春休み合体スペシャル』ではライオンインベスがヘルヘイムの果実を食べてビルほどのサイズに巨大化していた。
映画『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』では、メガヘクスが創り出したメカインベスがメカロイミュード共々無数に出現した。

身体のラインが赤いものは洋風、青いものは和風、緑のものは中華風インベスに進化するようである。

スマホ用のソーシャルゲーム『仮面ライダー ライダバウト』ではライダーや怪人が可愛らしくデフォルメされているが、
その中でも初級インベスは元々上記のような見た目をしていた事もあって、抜きん出たマスコット体型になっている。

放送当時のヒーローショーでは予算の都合上、全身タイツ型に改造されていた事も多かった。
まあ、『鎧武』のヒーローショーはオーバーロードでもないインベスがベラベラ喋っていたり、
不必要なまでに次世代組(仮面ライダー斬月・真仮面ライダーマリカなど)がいいヤツだったりと突っ込み所が多いが……。


◇黒影トルーパー(仮面ライダー鎧武)

ユグドラシル・コーポレーションの兵士が量産型戦極ドライバーとマツボックリロックシードを使って変身する戦闘員。
初瀬亮二が変身した仮面ライダー黒影との外見上の相違点はベルトとロックシードのカラーリングのみで、性能も同じ。
ライオトルーパー、仮面ライダーメイジに続く量産型仮面ライダー第3号である。

武装はマツボックリアームズ専用の槍「影松」であり、他にヘルヘイムの植物を焼き払う為の火炎放射器を装備する事も。
どっからどう見ても足軽型だが、たまに「ニン!」と掛け声を上げる。

マツボックリロックシードは変身に使えるロックシードの中で最も低ランクで入手が容易な為に数が多く、マシンガンなどの通常兵器で武装していた頃と比べると格段に戦闘能力も向上している。
しかし、アーマードライダーとして見るとスペックは低く、変身者によっては初級インベスにすら苦戦する始末。
もちろんダンスやってるビートライダーズには敵いっこなく、酷い時など変身すらしてもらえずボコボコにされていた。
むしろ、敗北したとはいえこんなハズレアームズで仮面ライダー斬月相手にそこそこ食い下がった初瀬ちゃんや、イナゴ怪人に何発か喰らわせた城乃内秀保が凄いのだろう。

ただ、主役陣があまりバイクを使わない為かロックビークルの使用頻度が高く、ダンデライナーやチューリップホッパーを駆使して仮面ライダー鎧武仮面ライダーバロンを苦しめる事もあった。
まあ、それでもやられる時はこっぴどくやられるが

葛葉紘汰がオーバーロードに覚醒し、高司舞やインベスと共に地球を去った後、戦極ドライバーとロックシードが破棄されたが、呉島貴虎は万一のために試作機を1つだけ保存しており、
彼に頼み込んで譲ってもらった城乃内が使用し、先述通りイナゴ怪人相手に善戦したものの、最終的には敗北して破壊されてしまった。

『MOVIE大戦フルスロットル』ではメガへクスによって生成されたメカ黒影が登場。
2対1で仮面ライダー龍玄に挑んであっさり返り討ちにあった。
ご丁寧に戦極ドライバーまで完全に複製していたために、残されたドライバーが貴虎の手に渡り、「メロンの君」復活に繋がった。


◇プレーンロイミュード(仮面ライダードライブ

ワーム、インベス同様に怪人の幼体が戦闘員というパターン。別名「下級ロイミュード」
108個のコアを核に、「バイラルコア」と呼ばれるミニカーを肉体として形成される人工生命体であり、人間の形態や能力を学習して進化態(上級ロイミュード)に進化する。

ロイミュードは全108体で1体ごとに胸のナンバーは異なり、倒されれば同じ個体は登場しないが、コアさえ生きていれば「バイラルコア」を与える事で何度でも蘇る。
プレーンロイミュードの内に完全撃破すれば怪人に相当する進化態と戦わずに済むが、実際は既に進化済みor劇中で進化を許してしまうパターンが多い。
総数がはっきり設定されていて無限に出てくるわけではないためか、歴代戦闘員のような毎回のように多数出現して撃破されていく単なる雑魚とは異なり、
重加速」と呼ばれる時間操作を行ったり、指先から光線を発射したりするなど、かなり戦闘力は高い。

種類はそれぞれバイラルコアの種類によってスパイダー型、バット型、コブラ型に分かれているが、
これは原作漫画版並びに『仮面ライダー THE FIRST』に登場する蜘蛛男、蝙蝠男、コブラ男がモデル。
幹部ロイミュード・魔進チェイサーの武器「ブレイクガンナー」もバイラルコアの種類に応じてスパイダー、バット、コブラの3種の武装を展開出来る。
また、チェイス失踪後はメディック配下に頭に赤銅色のケージを被った「死神」というエリート部隊が登場する。

映画『MOVIE大戦フルスロットル』に登場したメガヘクスや仮面ライダールパンは(コアを持たない)プレーンロイミュード(ロストナンバー)を創り出すことが可能。
メガヘクス産はメカインベスと共に無数に登場し、沢芽市のビートライダーズと戦った。
だが、これらの個体に関してはハート「個を消して一つにするだと?そんなつまらん世界はお断りだ」と不平を漏らしており、一時的ながら仮面ライダーと協力し、粛清を行った。
最終的にメガへクスが滅んだ事により、糸の切れた人形のように活動を停止した。

また、『手裏剣戦隊ニンニンジャー』とコラボした『手裏剣戦隊ニンニンジャーVS仮面ライダードライブ 春休み合体1時間スペシャル』では、
ニンニンジャーの宿敵である妖怪・十六夜九衛門の妖術「肥大蕃息の術」でコブラ型とバット型が天突く巨体に変貌し、仮面ライダードライブを人形のように掴んで暴れ回った。
ドライブは捕まれたままニンニンジャーのオトモ忍に叩きつけられたりするなどヒジョーに可愛そうな目に遭っていたが、
ここまで仮面ライダーを苦しめた戦闘員はライダーの歴史にもそうはいないんじゃなかろうか(すっとぼけ)。


◇眼魔コマンド(仮面ライダーゴースト

『ゴースト』の敵・眼魔は最初は「眼魔アサルト」と呼ばれる姿で具現化し、それが器物に取り憑く事で上級眼魔となる。
眼魔コマンドはアサルトに似た姿をしているものの、アサルトと違って青い複眼を持たず、知能も低い。
全身タイツにマントというおざなりな姿で、どちらかというと上記のコンバットロイド同様、スーパー戦隊の戦闘員寄りな姿をしている。
武器としてを所持しているが、当然実力は低く、仮面ライダーゴーストには何十人がかりでも蹴散らされる程弱く、実体化すれば一般人でも対処出来る。
映画『仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス』では警官の拳銃で倒れた個体もいた他、終盤では御成に錫杖で殴り倒されたり、挙句に深海カノンのパンチで死んだ個体までいた
しかしその特性上、常人は目視する事すら出来ず、壁を抜け、人に憑依するなど、一般的な「悪霊」の出来る事は大概出来る為、クモランタンや不知火などといった特殊なアイテムが無ければ対処は困難を極める。
なお、眼魔の上級クラスにあたる眼魔スペリオルや眼魔ウルティマも、コマンドほどではないにしろ、複数体登場する事も多かった。


◇バグスターウイルス(仮面ライダーエグゼイド

バグスターが実体化する際、同時に出現する部下的存在。
不気味なクリーチャーをゲームのキャラクターっぽくデフォルメしたような、どことなくキモカワ系なデザイン。
バグスターによって衣装や特性が異なるという特殊仕様になっており、多くの場合バグスターと密接に関連した特徴を持つ。
そのため、武装が調理器具だったり、待機中に踊ってたり、女戦闘員がいたりメイド服着ただけだが、そもそも戦闘要員じゃなかったりと非常にバリエーション豊か。
一応、ライダースを着たような本来の姿も設定されており、その際は三叉の槍を使う。

また、上記の女戦闘員を筆頭に平成ライダーの戦闘員としては珍しくコミカルな描写が多い一方で、
終盤ではパンデミックによるバイオハザードを引き起こすなど、ギャグ・シリアス両面で強い印象を残している。


◇ガーディアン/ガーディアン(合体状態)/ハードガーディアン(仮面ライダービルド

難波重工が開発した自立型機械兵士。
銃剣付きのセーフガードライフルとロケットランチャーが武器。
目標を追い詰める際には「キャピタルローダー」というバイクを駆る。
通常は軍服を着て都市の防衛にあたるが、特定の電気信号を受ける事でファウストの指揮下となり、メカ部分が露出した姿で活動する。
数十体が集まると拠点防衛形態「ガーディアン(合体状態)」へと合体、巨大兵器として襲い掛かる。開発した難波重工は男のロマンを分かってらっしゃる。
本来は犯罪抑止のための処刑マシンとして開発されたもので、東都・北都・西都の三都で使われているものはファウスト仕様を偽造したものであり、胸部に三都のマークが施されている。
いざという時には対象に組み付いて自爆するというメカならではの捨て身の戦法も行える。
中盤からはさらに火力と装甲を強化された「ハードガーディアン」が主力に。量産機でありながら仮面ライダークローズチャージ仮面ライダーグリスを苦戦させるなど、相当なスペックである。
難波重工壊滅後もエボルトの手駒として運用されるように。

映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』では、財団X製の「Xガーディアン」が登場。
バイカイザーとなった最上魁星の指揮により、レジェンドライダー達に牙を剥いた。
後にビルド自身は参戦していないゲームKAMEN RIDER memory of heroez』でも財団Xの戦力としてXガーディアンが登場し、プレイヤーを驚かせた。

Vシネクスト『ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス』では、テロ組織・ダウンフォール日本政府の個体をハッキングして運用している。

ちなみにガーディアンのスーツは後の『ジオウ』で仮面ライダーキカイに、さらに『仮面ライダーゼロワン』で旧世代ヒューマギアに改造されるなど、後の作品でも活躍していたりする。


ヒューマノイズ仮面ライダージオウ

EP23・24に登場した仮面ライダーキカイと、2121年の別未来で敵対している機械生命体の集団。
仮面ライダーシリーズの非人間の戦闘員としては怪人的なデザインではなく、外観はただの人間という珍しい存在。
会話の相手が人間だと疑うと「機械か?それとも人間か?」と聞き、人間だと分かった瞬間に戦闘を仕掛けてくる。
肉弾戦が基本スタイルだが、中には農具を武器として殴りかかってくる個体も。
仮面ライダーキカイ相手には終始倒されるだけだが、2121年の人類の支配者なので個体数は大量数存在すると見られる。

また、仮面ライダーウォズ フューチャーリングキカイは、ただの人間をナノツールでセミヒューマノイズ化させて戦闘員として操れる。

詳細は個別項目を参照。


◇トリロバイトマギア(仮面ライダーゼロワン

社会進出している人工知能搭載人型ロボ・ヒューマギアがハッキングされて変貌した姿。モチーフは三葉虫。
そもそも『ゼロワン』という作品において、ヒューマギアは「一家に一台は必ずいるお手伝いロボット」という扱いであり、その辺にいた彼らを材料にして現地調達するという斬新な調達方法が特徴。
元々人間よりも高かったスペックや出力がハッキングの影響で暴走状態になっている為、性能はそれなりに高い。
しかしその反面、本来戦闘を想定していない製品が材料なので耐久の方はさほどでもないらしく、普通の拳銃でも当たり所次第で撃破は可能。
詳細はマギアの項目を参照。


インベイディングホースシュークラブレイダー/バトルレイダー(仮面ライダーゼロワン)

ZAIAエンタープライズジャパン社長・天津垓の私兵と化したA.I.M.S.の隊員が、量産型変身ベルト「レイドライザー」にプログライズキーを装填する事で「実装」した姿。
恐るべき事に護身用として一般向けにも販売される事が決まり、子連れの主婦がレイドライザーで実装するプロモーション映像が劇中で披露されていた*10
ホースシュークラブ(カブトガニ)の力を装備に反映しており、強固な装甲とヒューマギアを捕獲・破壊するためのアンカーやネット射出機構を持つ。
小隊を組んで戦うという特性上、ツーマンセルやスリーマンセルで活動する事が多く、ファイティングジャッカルレイダー仮面ライダーサウザーとコンビネーションを取りながら襲いかかってくる様は非常に厄介。
ちなみに使用するプログライズキーの名前は「インベイディングホースシュークラブプログライズキー」で、レイダーとしての正式名称は「インベイディングホースシュークラブレイダーだが、その長さ故か「バトルレイダー」という通称が設定されている。

詳細はレイダーの項目を参照。


◇シミー(仮面ライダーセイバー

本の魔人メギドが呼び出し、使役する尖兵。
名前の由来は本の『染み』と『紙魚』であろうか。
ワンダーライドブックのエネルギーを本能的に求める習性を持つとされ、細身なフォルムにボロ布ポンチョのような布を身につけているのが特徴。
ナックルガード付きの短剣と拳銃を組み合わせたような武器「ロット」で遠近両面に対応した戦闘員の鑑。
……なのだが、使役する側のメギド怪人がぽこじゃかと複数体登場する事や、新型コロナウイルス対策であまり多人数での撮影が行えなかった都合もあってか、
主だった活躍場面がTV本編の序盤と終盤、『劇場短編 仮面ライダーセイバー 不死鳥の剣士と破滅の本』、『仮面ライダーセイバー スピンオフ 仮面ライダーサーベラ&仮面ライダーデュランダル』くらいと、今一つ目立たない立ち位置にいるのが悲しい。


◇ギフジュニア(仮面ライダーリバイス

悪魔崇拝組織デッドマンズが使役する最下級クラスの悪魔獣。
ギフジュニアバイスタンプ」を人間に押印する事で誕生すると同時にバイスタンプ内に蓄えられ、必要に応じて解き放たれる。
また、悪魔の力が弱い人間の場合、プロトバイスタンプを押してもギフジュニアしか生成できない。
外見はくしゃくしゃの新聞紙にも似た骨を纏ったような姿の黒い悪魔で、群れを成してぎこちなく歩く様はどこかゾンビを思わせる。
その不気味な風貌とは裏腹に戦闘能力は低く、仮面ライダー相手には時間稼ぎ程度しか出来ない。
というか空手を修めているとはいえ、生身の人間である五十嵐さくら相手にすら普通に負けていた。
もっと頑張れよフェニックス隊員……


ポーンジャマト仮面ライダーギーツ

現実世界に突如出現する空間「ジャマーエリア」内に発生し、閉じ込められた人々を襲う怪人。
基本はモデルとなったチェスのポーンの駒と植物の種子を組み合わせた見た目だが、エリアの世界観やボス各のジャマトに合わせて服装や戦法を変えて出現し、徒党を組んでデザイアグランプリの参加者や巻き込まれた一般人に襲い掛かってくる。
倒す事で得点となり、最終的に最も得点を稼いだ者は「デザ神」となり、望みを叶えられるため、仮面ライダーに選ばれた者達は巻き込まれた一般人を助けつつ、自身の望みのために戦っていくこととなる。
その一方で「ジャマトの進化」により、ジャマトライダーが出現。
ポーンジャマトでもアイテムさえ持っていれば強力なライダーに変身出来てしまい、さらにデザイアドライバーのスロットが片方空いている為に各種レイズバックルを使用してのフォームチェンジも可能という、気が抜けない状況となった。


映画作品

アントロード フォルミカ・ペデス劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4

グンタイアリに似た特性を持ったアンノウン(超越生命体)で、同種族のフォルミカ・エクエス、フォルミカ・レギアに率いられる。
戦闘能力はまちまちで、仮面ライダーG3-X仮面ライダーギルス相手には一対一で同等に戦えたかと思えば、以降の戦闘では戦闘員相応にあっさり屠られたりと安定していない。
ショッカー戦闘員を意識した怪人であり、媒体を問わなければ平成ライダー初の「戦闘員」に相当する存在と言える。

詳細はアントロードの項目を参照。


◇アルビローチ(劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE

アルビノジョーカーが生み出す戦闘員で、ジョーカーにとってのダークローチに相当する存在。
黒色のダークローチとは異なり、真っ白の体を持ち、栗原天音を捕獲するために活動した。

詳細はダークローチの項目を参照。


◇魔化魍忍群(劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼

化け狐として伝承される魔化魍の一種で、血狂魔党の雑兵。
赤い仮面の「紅狐」、白い仮面の「白狐」の2種が存在。


◇ショッカー戦闘員(仮面ライダー THE FIRST

リメイク映画『仮面ライダー THE FIRST』に登場するバージョンのショッカー戦闘員。媒体によっては「戦斗員」と表記される事も。
基本的な設定は初代ライダーとさほど変わらないが、外見が全身黒ずくめにガスマスクという出で立ちに。死亡すると泡になって消滅する。


量産型ホッパー仮面ライダー THE NEXT

『THE FIRST』の続編映画『仮面ライダー THE NEXT』に登場する上級のショッカー戦闘員。
ショッカーの量産型改造人間で、以前にショッカーを手こずらせた仮面ライダー=ホッパー(バッタ男)をより廉価に作り出せるようにした戦闘用サイボーグ。
歴代ライダー敵組織の戦闘員の中でも最強レベルである。
爆発するダーツを武器に戦い、トンボ型改造人間・Version3の統率の下、全く感情を表に出さず、機械のように冷徹に行動する。
デザインは原典や同作のダブルライダーよりも黄色っぽい配色になっている。
知能は高いようだが会話は一切行わず、足が千切れても平気で活動する。


◇ノバショッカー戦闘員(仮面ライダー1号

ショッカーの離反者達で構成された新たな秘密結社・ノバショッカーの戦闘員。
ショッカー戦闘員(骨戦闘員)をベースに、胸部スーツ・マスクの装甲化や左肩の赤いプロテクターなど、全体的にゴツめにアレンジされたビジュアルが印象的。
また、こちらは銃や剣を武器として所持しており、『仮面ライダー図鑑』によれば格闘能力もショッカー戦闘員を上回るとされる。
……が、所詮戦闘員は戦闘員。最終的には1号達との決戦において、ゴースト 鎧武魂と仮面ライダースペクター W魂、オーズ魂、フォーゼ魂の手で一掃されてしまった。


◇カッシーン(劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer

元は『ジオウ』TVシリーズのEP15・16に登場した、オーマジオウに仕えるロボット兵。ここでは1体のみの登場。
「エグゼイド編」ではバグスターウイルスA、「オーズ編」では屑ヤミーといったように『ジオウ』TVシリーズに登場する戦闘員はストーリー毎に異なっていたが、
映画ではカッシーンがクォーツァーの戦力として大量に現れ、仮面ライダージオウら平成ライダー達の前に立ちはだかった。
しかし、お祭り映画の量産型雑魚敵という事で扱いの方はお察しください。

後にVシネクスト『仮面ライダージオウ NEXT TIME ゲイツ、マジェスティ』にも白ウォズによって無数の個体が召喚され、仮面ライダーゲイツ達に差し向けられたが……こちらもお察し。


仮面ライダーアバドン劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME

破滅願望のある人間が集まる闇サイト・シンクネットの信者達が、スラッシュアバドライザーorショットアバドライザーにクラウディングホッパープログライズキーを装填して変身する量産型仮面ライダー第4号。
厳密には信者達本人が変身するのではなく、AI搭載ナノマシンによって作られた信者達のアバターが変身する。

メインカラーは灰緑色で腕が黄色、首にはマフラー風のパイプが装着されており、全体的にショッカーライダーを思わせるデザインをしている。
また、幹部4人が変身する個体はマフラー風のパイプと右肩パーツの色が異なっている。

武器は変身アイテムでもあるスラッシュアバドライザーorショットアバドライザー。
また、人間を意識不明にするガス状のナノマシンをばら撒く手榴弾も使用する。

変身者はあくまでアバターに過ぎないため、倒されても信者本人が傷付く事はなく、倒されたアバドンはその場に残されて「LOG OUT」の文字がその場に浮かぶ。
そしてアバターを構成しているAI搭載ナノマシンにより、シンクネットのメインサーバーが無事でさえあれば何度でも復活してしまう。

数値上は仮面ライダー滅 スティングスコーピオンをも上回るスペックを誇り、しかも信者達は全世界に1億人存在しており、物量面も凄まじい事になっている。
だが、変身者の大半が戦闘訓練など受けていないただの一般人であるため、そのスペックを生かし切れている者は半分もいないと思われる。
しかもアバターを使って行動している集団という事もあってか、統率やチームワークなどというものとはまるで無縁で、闇雲に数の暴力で攻める事しかしない烏合の衆である*11

戦闘経験もない者がほとんどで、連携も取れない素人集団ではあるものの、その物量と無限の再生能力が厄介な戦闘員である。

詳細は個別項目を参照。


◇SHOCKER下級構成員(シン・仮面ライダー

SHOCKERの下級戦闘員。英名は「SHOCKER LOW-CLASS MEMBERS」。
基本はTVシリーズ初期のベレー帽姿を基調にエンブレム柄のマスクで顔を隠した出で立ちで、女性の構成員も存在する。
仕えるオーグメントにより衣服が異なり、中には警察の特殊部隊(SAT)に扮した個体も。
出自については些か設定が不明瞭だったTVシリーズと異なり、劇中で緑川ルリ子の口から「拉致した人間を改造・洗脳したもの」と明言されている。
簡易的なオーグメント処理(=改造)を受けているが、例によってライダーにはまるで無力。
しかし、そんな彼らを一撃のもとに殺害出来てしまった事実は本郷猛を激しく苦悩させることとなった。
他のSHOCKER関係者同様、死ぬと遺骸は機密保持の機能によって泡となって消滅する。


◇政府の特殊部隊(シン・仮面ライダー)

日本国政府の特殊部隊。所属組織や部署は不明だが、主にSHOCKERのオーグメント事案への対処を担っていると思われる。
アサルトライフル等で武装した“普通の特殊部隊”。特に異能を用いるわけでもなく、数と戦術でSHOCKERと戦う。
その為、人外合成型オーグメントとの戦闘は流石に荷が重い……のだが、なんと劇中では(犠牲を出しつつも)ライダーの手を借りずにオーグメントを撃破するという快挙を成し遂げている。


Vシネマ/Vシネクスト・配信作品

◇財団の警備員(真・仮面ライダー 序章

財団の警備員(恐らく改造兵士ではなく普通の人間)。他作品の戦闘員のような奇抜な格好はしておらず、普通の警備員の格好をしている。
財団の警備のみならず非合法活動にも加担しており、戦闘の際は拳銃やヘリコプター上からのマシンガンの銃撃で戦う。
ライダーに倒される事のなかった唯一の戦闘員でもある。


◇仮面兵士(仮面ライダーW RETURNS 仮面ライダーアクセル

コマンダー・ドーパントが使役する兵士。スーツはゼクトルーパーの改造。
単体での戦闘能力が割と高く、手にした電磁ロッドを使えば普通に一般人を殺害・消滅させる事が出来るが、所詮は戦闘員である事に加えて坂本浩一監督作品なので頑張れば生身でも対処可能。
実際、刃野幹男もジャッキー・チェンよろしく、その場にあったアイテムを駆使して仮面兵士相手に意外と善戦してみせた。
しかし、「ガイアメモリの能力の一環」という関係で、コマンダー・ドーパントが強化されれば仮面兵士もそれに従って強化されるという個性を発揮する。
……が、手練れの戦士である仮面ライダーW相手にはあまり効果はなく、最終的にはコマンダーメモリのメモリブレイクに伴い、全ての仮面兵士が消滅した。


◇ファントムクラッシャー(ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス)

Vシネクスト『仮面ライダーグリス』に登場した怪人。テロ組織・ダウンフォールが運用する。
新世界で新たに生まれた新成分「ファントムリキッド」を利用して作られた怪人で、「メタルボトル」というボトルで変身する。
ダウンフォールでは各兵士に変身用のメタルボトルが配られているらしく、量産型怪人の模様。
顔がコクピットを模したような不気味な怪人であり、量産型ながらガーディアンを上回る戦闘力と飛行能力まで獲得している。
しかもネビュラガス由来の変身能力を無効化するという、対仮面ライダー能力とも呼ぶべき特殊な能力も持つが、ライダーの変身者がファントムリキッドを摂取していた場合は効果を発揮できない。


◇ダウンフォールの兵士(ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス)

ダウンフォールに所属しているテロリスト達。基本的に外国人が多数を占めている。
ファントムクラッシャーに変身せず、一般的な重火器のみで活動する人物も見受けられ、劇中ではダウンフォールの研究所襲撃や首相官邸占拠に参加している。


◇仮面ライダーハッタリの召喚した忍者(RIDER TIME 仮面ライダーシノビ

仮面ライダーハッタリが召喚して呼び出した忍者戦闘員で、劇中では5人召喚された。
黒装束に身を包んだ人間の男性の姿で、ハッタリのメインカラーであるオレンジの帯を身に着けている。
武器としては刀を装備しており、召喚主であるハッタリの指示に忠実に従って動く。
シノビに撃破された際には煙と化して消えている為、外見こそは完全な人間の姿をしているが、やはり人間ではないどころか生物に該当する存在ですらないらしい。


◇特殊急襲部隊/SAT(仮面ライダーBLACK SUN)

日本警察の特殊部隊。まさかの日本警察が戦闘員ポジションである。
銃などの重火器を使用する他、ワイヤーを用いた武器を使用する。
秋月信彦が起こしたゴルゴム党内への襲撃作戦において、少年兵や解放されて混乱している「生産性のない国民」の囚人を虐殺し、後に古代甲冑魚怪人ビルゲニアとも交戦した。
同作の怪人の戦闘力が高くない事や作風の都合もあるが、何気に仮面ライダーシリーズの戦闘員でも上位クラスの強さと言っても過言ではない。


その他映像作品

◇シェード隊員(仮面ライダーG

反政府組織・シェードの兵士達。
劇中では織田大道が率いる部隊の隊員として登場。

専用の戦闘服とサングラスを着用し、武装は防弾チョッキや一般的な重火器を用いている。
基本的に喋る事はなく、一般人の殺人や暴力行為も平気で行うなど残虐性が強い。

シェードの設定的には全員改造人間であり、テロリストとしての集団での行動力は優れているが、ワームに似た怪人態に変身しなければ吾郎の敵ではなく、彼を変身させる事なく倒された隊員もいる。
まあ怪人態に変身した隊員も結局は仮面ライダーGに瞬殺されているので、末路で言えば大差はないのだが。


◇ジョッカーのみなさん(仮面ノリダー

初期ショッカー戦闘員のパロディキャラで、ベレー帽にペイントされただけの剥き出しの顔が特徴。棒が武器。
ネタ元と同様の裏声による掛け声が特徴だが、基地の中では割と普通に喋っている場面も多かった。
上司であるファンファン大佐との関係は比較的良好で、彼の主導で打倒ノリダーのために地道に筋トレに励んでいた事もある。
特に仮面ノリダーの必殺技「ノリダーカーニバル&フェスティバル」で十把一絡げにアッサリと一蹴される姿が印象的。
他にも多種多様な手段でやられ、一列に並ばされて華麗なフォームで全員纏めて海に飛び込まされる「ノリダー・海」は相応の危険を伴うらしく、ジョッカーのみなさんも本気でイヤだったらしい。
また、ギャラも非常に安かったんだとか(報酬は日給アルバイトくらいの金額)。
演じたのは「倉田プロ」所属のスタントマンの皆さんで、その中には後年東映の特撮番組に携わる事になった人もいる。


漫画・小説作品

◇グランショッカー戦闘員(仮面ライダーSD 疾風伝説

BIGWARによって荒廃した世界を牛耳る悪の組織・グランショッカーの戦闘員。
SDライダー作品という事で戦闘員もSD体型だが、作品のシリアス作劇もあって戦闘能力は極めて高く、
物語終盤では数の暴力によって結果的に仮面ライダー3人をガチで死に至らしめるという大金星を挙げている。


◇コマンドロイド(仮面ライダーSPIRITS

漫画『仮面ライダーSPIRITS』に登場するバダンの上級戦闘員。
外見はZXを真っ黒にしたような姿で、十字手裏剣やコマンドチェーンなどといったZXの武器の廉価版がある。
いわばガンダムジムのような関係と言えるだろう。
コマンドロイドの最も恐ろしい点は、アメリカ軍の一斉攻撃を受けても怯みすらしない強度な装甲であり、
機関銃大砲ガトリングキャノンの直撃を受けても平然と動き回る始末。
おまけに跳躍力にも優れていて、何10mもジャンプ出来るなど、普通の怪人より強いんじゃないかとも思える。

しかしながら扱いは最低で、最初に登場したガモン共和国での戦闘でも仮面ライダーを捕まえた瞬間、上司に「俺の獲物に手を出すんじゃない」とブチ殺されてしまう(この時1号ライダーも「仲間を…」と驚いている)。
仮面ライダー達からジャンジャン倒されるばかりではなく、同じ怪人のヤマアラシロイドからもリモコンロボ替わりにされるなど、扱いは哀れの一言。
あと、がんがんじいは専用バイクに乗ったコマンドロイドから走って逃げ回っているコマがある。
明らかにギャグ描写とはいえ、がんがんじいの脚力はどうなっているのだろうか。


仮面ライダーカイザ小説 仮面ライダーファイズ

TV本編では一点ものだったカイザドライバーだが、小説『仮面ライダーファイズ正伝 異形の花々』においては3本が登場し、正装着者である草加雅人の他にも2人のカイザが登場している。

講談社キャラクター文庫のレーベルで出版されたリニューアル版『小説 仮面ライダーファイズ』の書き下ろし後日譚においては、なんと日本政府のオルフェノク対策委員会によって正式採用&大量生産されている事が判明。
オルフェノク出現の報せを受けるとカイザ隊が出撃して実力を行使し、目覚ましい成果を挙げている模様。
より性能を引き出すため、装着者の血を黒い人造血液と入れ替えている事も語られている。
性能は『異形の花々』(と恐らくその原作であるTV本編とも)と大差ないと思われるが、量産型の性か、勇介が変身した「光る人」によってまともな活躍もできずに殺された装着者が殆どであった。 


ロード・ドーパント風都探偵

裏風都の下部構成員が「道の記憶」を宿したガイアメモリ「ロードメモリ」で変身するドーパント。
空間生成能力による裏風都の拡張作業を担当していたが、エネルギーの消費が極めて激しく、更に変身し続けると次第に知能が低下していく。

同作最初のゲスト怪人であり、その能力値はフィリップから「街に残されたメモリの中でも高ランクのものに違いない」と推測されるほどのものだったが、後のエピソードにて実は量産型だった事が判明。
リアクター・ドーパントの指揮の下、Wと仮面ライダーアクセルに牙を剥いた。
元ゲスト怪人だけあって戦闘員としてはかなり強く、変身したライダーならともかく生身の人間がまともに対抗できる相手ではない。
さらに集団で巨大な空間の裂け目を生成して侵入者を即座に裏風都から叩き出す事も可能。ある意味裏風都での戦いにおける最大の脅威の一つでもある。

詳細は個別項目を参照。


◇ボーンズ(風都探偵)

こちらは上述のマスカレイド・ドーパントに酷似した戦闘員。
見た目は服を着ていないマスカレイド・ドーパントそのものだが、純然たるドーパントではなく、ブラキオサウルス・ドーパントの能力で生み出される分身のような存在。
自我は極めて薄く、戦闘能力も低いが、巨体のために小回りが利かないブラキオサウルス・ドーパントからは便利な使いっ走りとして多用されている。


◇ベ階級(仮面ライダークウガ〈漫画版〉

怪人態を持たない最下級のグロンギ族
テレビ版ではゴ・ジャーザ・ギの口から存在が語られ、ステージショーでは雑兵枠のミジンコ種怪人「ベ・ミジン・バ」として登場していたが、明確な形でメディア出演するのは漫画版が初となる。
彼らは殺人ゲーム「ゲゲル」への参加権を持たない奴隷同然の地位であり、上位のグロンギからは「ゴミ屑」呼ばわりされて退屈しのぎで虐殺されるのが常な悲惨極まりない立場である。
身も蓋もない言い方をすれば「サンドバッグ」となる事が役割であろうか。
当然彼ら自身もそんな境遇を快く受け入れているはずもなく、クーデターを企てたとある兄弟が五代雄介と出会い、ひと波乱を起こす事となる。


追記・修正はショッカー戦闘員として仮面ライダーに挑んでからお願いします。

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最終更新:2024年01月12日 13:11

*1 放送当時に開催されていたアトラクションショーにベ・ジミン・バという戦闘員が登場しており、超全集でもモノクロの写真付きで紹介されている。

*2 Gのドイツ語読み。

*3 第12話でモグラ獣人が「(ジューシャは)俺達獣人を見張ってすぐ十面鬼に告げ口する」とぼやいており、監視員のような扱いだったらしい。

*4 この手術は怪人よりも簡易的なもののようで、当時の医療技術でも元に戻す事が可能。

*5 ドグマファイターは倒されても内部機械が露出するくらいで、原型は留めている事が多い。

*6 『龍騎』撮影当時に使用されたゲルニュートのスーツはブロバジェルに改造されたため、現存していない。

*7 ただし、「主人公の変身するライダーが強化されたキャラ」と「主人公ライダーにそっくりな悪のライダー」とで『龍騎』からデザインが交換されているため、ストーリー上は龍騎サバイブに相当する。

*8 助走をつけて蹴り飛ばしたり、重いものを投げつければ一時の足止めくらいは出来る。

*9 インベス達を媒介にした、ヘルヘイムの侵蝕。

*10 天津の強行的な措置が原因。あまりの強引さから劇中の登場人物の殆ど全員に危険視されており、最終的には飛電インテリジェンス副社長の福添准達によって一般予約分は全てキャンセルされた。

*11 実際、他の仲間の武器を奪い取ったりフレンドリーファイアを平気でしたりするなど、統率が取れていない場面が非常に多い。