ミネルバ(FE)

登録日:2017/11/11 (土) 23:01:08
更新日:2024/02/05 Mon 11:57:59
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私が兄を倒します。余人ではなく、私自身の手で。






出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始
(C) 2017 Nintendo/INTELLIGENT SYSTEMS


概要

『ミネルバ』とは『ファイアーエムブレムシリーズ』に登場する王女。クラスはドラゴンナイト
登場シリーズは『暗黒竜と光の剣』『紋章の謎』、そしてそれらのリメイク 『新・暗黒竜と光の剣』『新・紋章の謎
『アカネイア戦記』『FEヒーローズ』にゲスト出演している。
英雄総選挙総合部門110位(暗黒竜)、260位(紋章)


CV:佐倉綾音( FEヒーローズ、FE無双)、榊原良子(箱田版ドラマCD) 、鶴ひろみ(旅立ちの章)


マケドニア王国の第一王女。現在王位を継いだミシェイルの妹であり、マリアの姉。
マケドニア白騎士団を率いる将軍であり、ペガサス三姉妹のパオラカチュアエストの上司に当たる。
ルーベン*1からは「色気のねえ石頭」と呼ばれている。

幼い頃から兄のミシェイルと国の将来を語り合い、共に武芸と勉学を学んだ仲。そのため兄を慕っていた。
オレルアンに侵略に行った際にもマケドニアの脱走兵や盗賊がマケドニア正規軍の名を騙り好き勝手しているのを知り、ハーディンと共に戦う等強い正義感を持つ。
また妹や部下想いの優しさを持ち合わせており、妹を人質に取られ、したくもない戦闘をしたリ、
マルスと合流した際には部下、特に三姉妹を助けてくれるように懇願したり、
マリアを殺されると激怒したり、逆に自分が殺されるとマリアの名を言いながら死んだりと、作中随所で出ている。
武人気質でこそあるが、父の真意を知りガーネフの謀略を見抜くなど単なる猪武者ではない。

このように武芸・人格面共には突出して優れた女性なのだが、その反面指導者としての能力は正直高くはない。
卑怯な手段を嫌う勇ましい性格なのだがそれに固執している節があり、そのため戦場においても崩れた軍を立て直そうとするハーマインの奇襲戦略を嫌い、たてついた事もある。
挙句、ハーマインの将軍命令に従い参戦したにも拘わらず「やはりがまんできない」と途中で部下を連れて勝手に戦線離脱するという、軍法会議に処されるレベルの独断行動までしている。
マリアの身の安全はいいのか?とはよく突っ込まれる話である(箱田版の漫画やドラマCDでもハーマイン本人にモロで突っ込まれている)。

この辺りは外交において家族の心を信じることができなかったばかりにガーネフの謀略にひっかかり破滅の道を歩んだが
国民と野望のためならば暗殺や虚報、人質などの卑怯・冷酷な手段も辞さず指導者としては辣腕を誇る兄とは対照的である。
つまり兄とはお互い足りないものを補い合える関係であり、ガトーには二人が協力すればマケドニアはアカネイアを超える大国になるはずだったと言われている。


ドルーア帝国が復活した際にはミネルバは前線に出かけており、マケドニアには不在だった。
ミネルバは父と同じ「ドルーアを討つ」という考えであり、
「ドルーアと協力しアカネイアを討ち、その後グルニアと組みドルーアを討つ」という兄とは違う考えであった。
ただしミネルバは「アカネイアと協力する」という父と違い、「アカネイアに期待していないけど、アリティアのコーネリアス王は来るだろう」という考えでもあった。

しかし前線にいたミネルバに突然母国から来た連絡は「国王がドルーアと協力しようとした罪でアカネイアから刺客が送り込まれ、王は殺された」というものだった。
父の考えを知っていたミネルバは、「僅かな時間で考えを豹変するものか?」と疑問を感じ、急いで母国に戻る。

そこで知ったのはマケドニアがドルーアと同盟を結んだ事、兄が妹のマリアをドルーアに人質として送った事であった。
兄との口論で父殺しの真犯人が兄である事を知るが、そこで兄に「自分に逆らうのなら反逆者として扱うし、逆らうとドルーアにも逆らった事になってマリアの命もない」……と言われた。
つまり『兄を裏切る事=国と妹を裏切る事になった』と言われたミネルバは兄に屈服する。


それから時が流れ暗黒戦争が始まり、本編でマルス率いる同盟軍と対決。
妹が人質のため渋々ドルーアに従っていたが、マルスがマリアを救出したため離反、ミネルバはマルスと共にドルーアとマケドニアと戦うことを決める。
そして紋章によるとミシェイルの胸を槍で貫いたという。
ちなみにリメイク作品ではミネルバは『オートクレール』という斧を使い始めたため、ミシェイルを具体的にどう殺したかは言及されていない。

暗黒戦争後は王位継承の噂もあったものの断り、兄の代理としてマケドニア王国の統治を始める。
しかしミネルバは真面目な性格のうえ理想主義な面があるため、最初に行った腐敗した軍事の改革でいきなり躓くことになる。
暗黒戦争が終わったため軍事の優先度が落ちたことや、マケドニアはドルーアの野望に加担した国である以上それの一掃も兼ねて、ミネルバは民を苦しめた国内の将軍や兵士を追放した。

…もちろん民を苦しめるような将兵の聞き分けが良いはずもなく、当事者は不満を覚えていた。
そもそも先のオレルアンの事件も不祥事で追放された兵や脱走兵らの逆恨み*2が原因なのである。
そこをハーディンに狙われ、ミネルバに不満を持っていた将軍や追放された将兵が彼に焚きつけられた結果、たった1年で軍の一部によるクーデターが発生。
不意を突かれたため国を乗っ取られたうえに、ミネルバは瀕死の重傷を負ってしまう。
クーデター前後には山賊や海賊の活発化も顕著になっており、「これというのも国が いいかげんな政治しかしていないせいだよ」とマケドニアの現状に失望する国民も出始めていた。
そこにマリアにより命を救われていたミシェイルが得意の話術で強引に救出、回復を待ってカダインの村まで運ばれてマルスに協力するよう求められ彼の真意を聞き、見送った直後に丁度カダインに逃れてきたアリティア軍に参加した。

英雄戦争後ではこの件で王位を継ぐ資格がないと実感したミネルバはマケドニアの統治権をマルスに託し、レナの修道院で働き始めた。
新・紋章ではミシェイルが生存していると、彼が統治を再び始めたとも取れる文面になる。こちらでは再び元の兄妹仲になったようだ。


覚醒の飛竜ミネルヴァちゃんの元ネタなのだろうが、セルジュがミネルバと出会うと同じ名前!と驚くため、作中設定では名前の由来ではないようだ。


ヒーローズでミネルバを演じた佐倉氏は同作で同じく妹のユリアを、♯FEでは姉の弓弦エレオノーラを演じている。聞き比べると声優ってすげーとなる。
同じく榊原氏もEchoesにてやっぱり妹の大地母神ミラを演じる事になった。



性能

初期クラスはドラゴンナイト
リメイク作品ではアカネイアの三種の武器に匹敵するという『オートクレール』を装備している。

かなり早い時期に仲間になる上級職であり、移動力と守備力が両方高いので、ノルダのならず者相手などに無双の活躍が出来る。
しかし、上級職参戦故にレベルアップの回数が少ない。成長率自体は高いとは言えないが、低いともいえないバランスタイプ。
なのだが、前衛に出したいユニットとしてはHPの初期値が低めで、成長率自体も下から数えたほうが早いのがつらい。
近年の作品みたいにドラゴンナイトが下級職でクラスチェンジができれば評価は違ったかもしれないが…。

『紋章』でも変わらないどころか、竜のブレスが防御無視の固定ダメージになって脅威が相対的に増した上に、
終章の説得メンバーとして頑張ってもらう可能性が高いので、何とかある程度のHPを確保できるよう育てたい所である。
また、この頃からペガサス三姉妹への支援効果を送れるようになった。なお彼女本人はマリアからの支援を受けられる。
兵種の偏りは出るが三姉妹を活躍・育成させたい時は同時に出してやるのもオツなものだろう。

余談だが『紋章』1部の「プリンセス・ミネルバ」で敵として出現する彼女はマリア(敵)を説得するまでは自軍ユニットと付かず離れずの距離を維持して自分からは攻撃せず、
マリアの説得後はマルスを目指して彼女から接近し、向こうから話しかけて仲間になってくれるというFEでは少し珍しい挙動をする。バカ兄貴とは違う。
更に余談だが同じ章には攻撃範囲に入ると動いてくるアーマーキラー持ちの勇者がおり、ドーガで釣り出すのは危険という敵なのだが、
そいつはマリアを支援範囲においた彼女で釣り出すと良い。守備が高くて特効の対象外かつマリアの支援でわずかに残っている被必殺も消せるので安心して釣り出せる。

台詞

  • やはりこんな戦いは我慢できない。パオラ、カチュア、エスト、帰りましょう。
  • マリアは人質として捕らえられていただけなのに、どうして……許せない!!
  • おとなしく降伏しろ。さもなくばマケドニアの敵として、お前を討つ!
  • 誇りを胸に、正々堂々戦いたいものだ。
  • ミシェイルとわたしはもはや兄妹には戻れぬ。だが、妹のマリアだけは幸せであって欲しい……。
  • アルフォンス王子、彼には王としての器量がある。マルス王子を思い出す……。
  • 今でこそ赤い竜騎士と呼ばれているが、昔はペガサスに乗っていたこともあった。とても可愛がっていたものだ……。
  • わたしは王の器ではない。兄上に代わって国を治めていたこともあったが……反乱を起こされ、捕らえられ、醜態を晒した……。
    己の無力さを思い知った……もしも君のような軍師が傍にいてくれたら……わたしは国を治められただろうか……。
    君は不思議だな。わたしにもまだやれることがあると……そんな気にさせてくれる。
    ありがとう。わたしも諦めず、前を向こう。君と共に……。



TCG『ファイアーエムブレム0(サイファ)』のブースターパック購入特典のダウンロードコードを入力するとペガサスナイトのミネルバを使用できる。
本編におけるペガサス枠としては天馬武者が存在し、ルート購入特典でダークファルコンも使用できるものの、本家ペガサスナイトは彼女の専用職となっている。
サイファ組は6章クリア後から使えるため特に序盤のお助け役として活躍し、中でも彼女は守備・魔防の高さとスキル「リフレッシュ」の存在から壁や囮に向く。



わたしの名はミネルバ。マケドニア王女だ。

貴公がわたしを必要とするのなら、協力は惜しまない。



出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、
2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo/INTELLIGENT SYSTEMS

スマホゲーにも初期から参加中。イラストはDaisuke Izuka氏が担当されている。
緑属性の斧使い。当然飛行ユニット。
英雄戦争中から呼び出されているようで、台詞は兄妹仲を懐かしむものや、王族としての自信を失ったネガティブなものが占める。

武器はお馴染み『オートクレール』発動カウント-1にするという強力な効果を持つ。
デフォで守備を捨て攻撃面を高める『死線3』を持つなど、スキル面は強力。

しかし初期は赤属性の時代で冷遇され、青属性のラインハルトが勢力を拡大してきても、死線を抜きにしても魔防が低いミネルバでは本来有利なのに倒されてしまう。
さらに緑属性のナーシェンとミシェイルが入手しやすい大英雄だった事もあり……。

さらに時が流れ花嫁ティアモ総選挙リンという超強力な弓使いが現れてしまったため、ミネルバに限らず飛行ユニットにはつらい時代になった。

2017年12月にはオートクレールに錬成が追加。
特殊錬成は奥義発動時に必ず固定ダメージを+10与えるもの。奥義で大ダメージを与える個性を獲得したのだがやはりインフレには敵わず、しばらく影へ潜むようになった。

2020年7月から神装英雄化。イラストは芳久氏。
ムスペルの衣装を纏い、レーギャルンに少し近くなった。これでステータス強化が実施され、報われるようになった。

その後20年4月20日にFE30周年を記念とした超英雄として子供ミネルバが参戦。イラストはめか氏。(何気に氏が女性キャラを担当するのは初)
緑属性の斧使い。飛行ユニット。
時系列としてはメディウスが蘇り兄が苦悩していると言っている事から、兄と決裂する直前のようだ。
戦禍の連戦では大人になったミシェイルと遭遇。
こちらのミネルバは仲が良い時期列なので話しかけようとしたが、拒絶されて困惑している。

武器スキルは奥義が発動しやすい。
敵のHPが100%で戦闘開始時、戦闘中の自分の攻撃、速さ、守備、魔防+4かつ、敵の奥義発動カウント変動量-1にさせる『赤い竜騎士の斧』

Aスキルに飛行特効無効。攻撃、速さ、守備+3にする『赤い竜騎士の盾』
Bスキルは周囲2マス以内の味方飛行の隣接マスに移動可能『編隊飛行3』

通常版の上位互換であり、子どもだからか可能性を秘めている。
武器は彼女の時期の都合上、オートクレールは持ってないが敵の体力が満タンで発揮する。出来るだけ体力が満タンの時に戦いたい。
中でも専用Aスキルが中々強力で装備するだけで飛行特攻無効に魔防以外のステータスが上がる「アイオテの盾」の実質上位互換。しかし火力が盛れなくなる欠点が生じるのであえて別のスキルに変更する手もある。
召喚師の中では遠距離反撃を利用した反撃型や一撃や牽制で攻撃に準じたアタッカーと色々作られている。

通常版とステータスを比べ、中途半端の速さと守備は上がるが苦手の魔防は余計苦手に。

魔防がさらに苦手となった事から属性有利の青魔でも倒されかねない。もちろん、マムクートにも警戒する事。スキル次第で飛行特攻の有無も激しい。安全策に練るか攻撃に専念するか…

出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、
2017年2月2日配信開始、(C) 2017 Nintendo/INTELLIGENT SYSTEMS

21年3月からイースター祭の超英雄で久しぶりに登場。イラストはまよ氏。
続けて実装したペガサス三姉妹が揃った後に続いてミネルバも参加して全員揃った…のだがなんと飛竜に乗らず、馬に乗った。初の騎馬・槍ユニット。ペガサス三姉妹「ミネルバ様…」
超英雄の☆4枠で従来より入手率は高い。

武器スキルは戦闘開始時、敵のHPが75%以上なら戦闘中、自身の攻撃、速さ+5、かつ戦闘中、攻撃、速さの弱化を無効『春兎の槍+』
Aスキルは周囲1マス以内に味方がいない時、戦闘中、攻撃、守備+6『攻撃守備の孤軍3』
Cスキルは奇数ターン開始時、自分と周囲1マスの味方の攻撃+6(1ターン)『攻撃の波・奇数3』

ステータスは幼少期とほぼ同じ。
主に攻撃、守備、速さに振っている。敵のHPが多いと攻撃と速さの弱化も恐れずに攻める事も出来る。
マムクート以外の近距離武器相手とは高い攻撃と固い守備で安心して戦える。

弓の心配は無くなったが騎馬特攻へ弱点に変化している。




出典:ファイアーエムブレム無双公式HP、18年2月8日閲覧、https://goo.gl/7pva9k
©Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS、 ©コーエーテクモゲームス All rights reserved.、 Licensed by Nintendo.

DLC「新・紋章の謎追加パック」の購入で仲間に出来る。クラスはドラゴンナイト/ドラゴンマスター。
装備はリメイク版準拠で、専用装備の「オートクレール」を持っている。

固有スキルは『アイオテの盾』。特攻効果を受けなくなるという強力な物。
本人の竜&飛行特攻は勿論、他の面々の特攻ダメージによる事故の可能性を大幅に少なくできる。
ただし、原作同様に魔法防御が完全に死んでいるので、ボス格の魔道士にはぶつけないように。




ミシェイル「ふん、誤解するなミネルバよ。お前と俺は敵同士…そのことに変わりはない。お前たちの下手な編集を見ておられず、仕方なく追記·修正してやるにすぎん。」

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最終更新:2024年02月05日 11:57

*1 アカネイア戦記第二話に登場するマケドニアの脱走兵。オレルアンで狼藉を働いていた。

*2 指揮官のルーベンは酔っぱらって村人に暴行を働いたため軍を追放された