ゴーグルブラック/黒田官平

登録日:2017/10/25 Wed 17:52:48
更新日:2024/02/13 Tue 20:02:59
所要時間:約 8 分で読めます







俺にはゴーグルの武器も何もない。だがこの体がある!

全身を武器に戦い、必ず食い止めてやる!!





ゴーグルブラック/黒田官平は、スーパー戦隊シリーズ第6作『大戦隊ゴーグルファイブ』の登場人物。
名前はスーツの色と戦国時代有数の軍師といわれる黒田官兵衛から由来。

演:春田純一


概要


東都大学で将棋部のキャプテンを務めていたが、本郷秀樹博士が所長を務める未来科学研究所のコンピューターからゴーグルファイブのメンバーに選抜され、
天才少年少女グループ「コンピューター・ボーイズ&ガールズ(通称コンボイ)」の竹中誠のスカウトにより任命された。

普通の人間ならわけもわからず急に戦士として任命され、暗黒科学帝国デスダークの脅威を見せられて困惑するだろうが、
黒田はここで引き下がれば男がすたると言わんばかりに「よーし! やってやろうじゃねえか!!」と本郷博士の誘いを快諾、ゴーグルレッド/赤間健一に続いて自らデスダークの世界征服と戦う覚悟を見せている。

ゴーグルファイブに選抜される前は左袖部には二つの赤いラインがアクセントとして施されたV字ネックの黒ニットトップスを着こんでおり、
選抜後はスーツのカラーリングと裏腹に普段はビッカビカの銀ジャケット、話によっては白いシャツを着こんでいる。
平常時は遊園地の乗り物係に務めているものの、隙を見計らったコンボイたちにタダ乗りされてしまうこともある。
第42話「暗殺! サソリの罠」では彼の幼馴染であるひばり幼稚園の保母・さやかの手伝いも行っていることが明らかになり、園児からはよきお兄さんとして慕われている。
また、彼女にゴーグルファイブだと知らされまいと距離を取っていたことから、彼女に対しては特別な感情を抱いていたようだ。

ゴーグルファイブのメンバーでは彼がサブリーダーに該当。
主に赤間のサポートを務めており赤間が不在の場合は彼がメンバーを引っ張る。
研究所内ではもっぱら将棋をすることが多い。

巨大戦時にはゴーグルピンク/桃園ミキともども
戦闘母艦ゴーグルシーザーのブリッジでゴーグルロボの援護に回るのか、彼女と共に行動することが多い。

鋭い洞察力も持っているのか、チームでは参謀役を務めており、赤間に次いで常にデスダークの作戦を予測する場面が多い。
第36話「決闘! 0.3秒!」ではヤマアラシモズーのニードル攻撃を受け、
「決闘に向かわなければ大勢の人間が犠牲になる」と強い責任感から痺れを受けた身体を押してまで決闘に挑もうとする赤間にボディブロー一発で気絶させ、
「ここは俺達に任せて休んでくれ。お前の傷が癒えて五人揃った時こそ、ヤマアラシモズーと決着をつけるんだ……!」と四人で戦いに臨んでいる。

メカ技術にも精通しており、

  • 第4話「ムクムク暗黒地雷」では研究所内での通信機の不良を見抜く
  • 第16話「レッド! 危機一髪」ではゴーグルクーガーやゴーグルスーツも含めたあらゆるエネルギーを吸収するヒトデモズーのヒトデメカに対抗してエネルギー発信機を開発
  • 第35話「鉄喰い人間の襲撃」では音波発信機を開発、顎を鳴らして7200ヘルツもある特殊音波を発しハイエナ人間とハイエナ人間を操るハイエナモズーを無力化させる

という風に描写されている。
特に第34話「出た! 黄金必殺技」ではゴーグルサーベルの強化改造にも貢献している。
彼の技能と川田博士が愛娘ちえみに託したネオメタルのペンダントがなければ新必殺武器・ゴーグルゴールデンスピアは完成しなかったことであろう。
第40話「秘密基地が危ない」では単独でゴーグルシーザーを操縦。
赤間がゴーグルマシーンを駆る一方で黒田は上空から温度センサーを使いこなしセイウチモズーのアジトを発見、冷凍ガスを受けたコンボイのリーダー・上田達也を救い出した。

基本的に黒田は知性派だが悪を許さぬ黒豹のごとき熱い心をも併せ持つ行動派でもあり、
体術に関しては赤間に引けを取らない腕を持つ。状況に応じては将棋の駒を石礫のごとく投げつけることが多く、まさに文武両道に長けた人物といえよう。
……というか、肉体的にも頭脳的にもあまりにもハイスペックなので、
本編でのしなやかでキレのいいアクションを見ると「おまえのような棋士がいるか」とツッコみたくなる事うけあい。
特に第26話「ブラック! 大逆転」をはじめ、変身不能になる話がたびたびあるが、変身前の方が強そうに見えるほど。

第26話ではイノシシモズーのショック爆弾を受け記憶喪失となり、変身することすらままならない状況に陥ってしまう……が、
実はショック爆弾の衝撃波を受ける際に一瞬だけゴーグルブラックに変身しそれに耐え、記憶喪失になったフリをしていただけという黒田の捨て身の作戦だった。
マダラマンバイクを回転ジャンプでかわし、将棋の駒を投げつけたり、バイクを分捕って全速力で逃げ回る姿からもしかして……とは思ったが、
何よりも驚異的なのはマダラマンに足を撃ち抜かれ、デスギラー将軍の太刀を受け崖に突き落とされても、赤間らと合流できるその並外れた身体能力であろう。

第29話「眠りの街の恐怖」ではゴーグルブレスを失いながらも東京全都市を停止させるほどの眠りガスを運搬するハエモズーを相手に奮闘。
将棋の駒をぶつけ、眠りガスの入ったコンテナを守備するマダラマンを油断させマシンガンを乱射してコンテナを爆破。項目冒頭の言葉通り見事に阻止してみせた。
この後ゴーグルレッドら四人が到着、新たなブレスが黒田の手に渡ったことで再変身が可能となった。

第42話ではデスギラーの罠でサソリモズーの毒針を受けながらもサソリ人間になるものかと自身の右肩を傷つけを吸いだしさやかと園児を救い出す。しかし、傷は深くしばらく変身不能に陥る。それでも自身を顧みず「命ある限り子ども達を守ってみせる!!」とさやかと子ども達を勇気づける黒田の姿に強靭な精神力を感じざるを得ない。
ゴーグルシーザーが駆け付けなければその命はまさに風前の灯であった。

第45話「二人のブラック!」では、セメント工場を舞台にタヌキモズーのタヌキ忍法変わり身の術で姿形や声色を真似られる…と思いきや、赤間の「本物の黒田だったら、あの鉄塔の上から飛び降りることができるはずだ!」と機転を利かせた発言で一気に化けの皮がはがれてしまう。
本物の黒田が難なく飛び降りれたのに対し、黒田に化けたタヌキモズーは武者震いで飛び降りた後、着地に失敗し正体がバレてしまう羽目に…。
その後、デスギラー将軍のお叱りを受けたタヌキモズーはゴーグルピンクに化けてだまし討ちを図るが、こんなこともあろうかとメンバーの名乗りを暗号にしていたゴーグルファイブの作戦で再び失敗に終わるのだった。



ゴーグル! ブラックッ!!


ゴーグルブラック


黒田が右腕のゴーグルブレスをかざすことで、ブレスが発光し内蔵された黒いゴーグルスーツを瞬時に纏った姿。ブレスのナンバーは『2』
名乗りの際には、両足を合わせ両手を水平状に構えることで将棋の駒を形作る独特のポーズをとる。
額に施された菱形のエメラルドとレリーフはアジア文明を象徴しており、それから放つエネルギーから様々な技を放つ。
エネルギーの色はであり、以後2019年現在に至るまでブラック戦士のオーラ表現には紫色が使用されている。

個人武器は二振りの棍棒ブラッククラブ。マダラマンなら軽く打ちのめすことも可能だが、
額のエメラルドから放つエネルギーを受けブラックエメラルドヌンチャクにも変化。
黒田の棋士らしからぬ体術と重ね合わせることでキレのいい立ち回りを見せる。

そして、ゴーグルブラック最大の武器は変幻自在の影の技
エメラルドからのエネルギーを受け、ブラックは忍者のようなトリッキーな戦法を繰り出しデスダークを翻弄する。


使用技

ブラックシャドー
エメラルドから発するエネルギーを全身に受け、影の中に隠れ奇襲攻撃する。
敵の影のみならず、ブラック自身の影の中にも入り込むことが可能。

ブラック闇走り
右手で印を組んだ後、周囲が暗転。
姿を消し闇に紛れたブラックがマダラマンの群れを翻弄。幻影と共に強烈な一撃を与えて蹴散らしていく。

ブラック風車蹴り
ジャンプして風車のように回転しながらキックを繰り出す。

ブラック風車旋風
ブラック風車蹴りのバリエーション攻撃。
敵の懐にバック転しながら高速で駆け抜け、複数の敵をなぎ倒す。

ブラック燕返し
宙返りしながら二人の敵に同時に飛び蹴りを食らわせ、その反動でさらに宙返りして着地する。

スクリューキック
空中で身体をねじらせきりもみ回転しながら蹴りを繰り出す。

ブラック将棋拳法
将棋を応用したコンビネーション攻撃。
「飛車突き」「角飛び」といった徒手空拳でマダラマンの急所目がけ正拳突きを繰り出す。
〆にはきちんと「王手!!」と叫ぶ。

ブラッククラブ乱れ打ち
ブラッククラブをドラムスティックのごとく振りかざし、敵の頭部に強烈な打撃を何度も繰り出す。

ブラックアイアンアーム
両腕部に鋭いスパイクが施された鋼の手甲を装着。
これにより、ただでさえ高いブラックの格闘能力がさらに強化される。

アイアンアタック
ブラックアイアンアーム装着時に使用する技。両拳を突き出し強烈な突進攻撃を繰り出す。
ゴーグルクーガーを弾き飛ばす突進攻撃が得意なイノシシモズーまでも転倒させるほどの破壊力がある。

ブラック分身
第45話にて、タヌキモズーのタヌキ忍法・分身の術に対抗するかのごとくブラックが印を組んで繰り出した技。
自身の影から『ブラックジュニア』という小さい黒子を生み出した後、「出動!」の号令を受け敵を攻撃。
ある程度攻撃した後、ブラックの号令を受け再び彼の影へと戻る。

スパークサーベル
ゴーグルサーベルの刀身を青く輝かせ、威力を増強させる。
最終回でレッドを総統タブーの間に進ませた後、鎧甲冑に身を包んだマダラマンを迎え撃った。


海賊戦隊ゴーカイジャーにおいて


スーパー戦隊シリーズ第35作「海賊戦隊ゴーカイジャー」では、レジェンド戦隊代表として黒田が「スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」に登場。
映画中盤の黒十字王との決戦の際、レンジャーキーを通してゴーカイジャーとゴセイジャーを激励した。


お前達は宇宙のどこででも通じる、愛と勇気と希望と……そして、正義を持っている!


その後、ゴーカイジャーも黒十字王との戦いを経てゴーグルファイブの大いなる力を与えた。
結局、その力がどういったものかはゴーカイジャー本編では描かれずじまいなのが残念。


余談


従来、黒と言えば「悪者の色」というイメージがあった。
そのため正義の戦士であるスーパー戦隊に黒の戦士を入れるというのは当初難色を示したようだが、それ以前に強い印象を与える色という意見や、また当時はそれまで銀一色だったオーディオ機器に黒が使われ始めた時期であり、採用に至ったという経緯がある。

演じた春田純一氏は、ジャパンアクションクラブ出身のため、その驚異的なアクションから特撮ファンの間ではお馴染み。
どのくらい凄いかというと、OPでも見せた回転ジャンプをはじめ、変身前でもマダラマンを相手にド派手な立ち回りを見せていたり、
メンバー5人の中でこの人のみ変身前のキャストと変身後のスーツアクターの両方を兼任していたりする。

ちなみにゴーグルファイブ第1話にて、後楽園遊園地の電話ボックスのスライダーから未来科学研究所に移動する場面だが、
なぜか黒田だけ出る位置が他のメンバーと違う
青山、黄島、ミキは普通に滑り降りるのに、黒田はその左隣のホールから勢いよく飛び込んでおり、中の人的に見ても身体能力の高さがうかがえる。

春田氏は後番組「科学戦隊ダイナマン」にも出演。
黒田と同じ黒の戦士であるダイナブラック/星川竜を演じている。
ゴーグルブラックもダイナブラックも忍術に近い技を持っているため、「ミスターブラック」と称されるほどの存在感を放っていた。
後のシリーズにも「炎神戦隊ゴーオンジャー」劇場版ではぐれ炎神獅子之進を演じており、を用いて歴戦の武将を思わせる立ち回りを見せた。
獣電戦隊キョウリュウジャー」ではキョウリュウグリーン/立風館ソウジの父である無双流継承者・立風館源流役で準レギュラー出演。
木刀を使った立ち回りも見所といえる。



追記! 修正! 王手ッ!!


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最終更新:2024年02月13日 20:02