デメリットアタッカー(遊戯王OCG)

登録日:2017/10/10 (火) 01:00:54
更新日:2023/12/09 Sat 09:07:01
所要時間:約 22 分で読めます






概要


遊戯王オフィシャルカードゲーム」(以下「OCG」)において、『下級モンスターで攻撃力2000以上だが、プレイヤーに何らかのデメリットを強いる』モンスターのこと。

Vol.シリーズから第4期までの遊戯王OCGにおいて下級モンスターの最大攻撃力のラインは1900とされており、それを超える数値を持つ下級モンスターは全てこのデメリットアタッカーにされていた。

デメリットの種類は様々で、強制的に守備表示になったり、相手にドローさせたり、中には召喚したら即座に破壊され墓地へ行ってしまうモンスターもいる。
類似の存在に、守備力が異常に高いがデメリットを持つデメリットブロッカーと言うべき存在もいる。

なお、元の攻撃力が2000未満だが当時の環境からすると当然のように、あるいはそれと関係なく何故かデメリットを持っていたり、攻撃力が2000以上になってデメリットアタッカーのようになれたり、上級以上のモンスターでもデメリットが存在するものもあるがそうしたものについては扱わない。
ちなみにデメリットブロッカー側にもそうしたものが存在している。

デメリットアタッカー今昔

かつて(第3期途中・2003年頃まで)、OCGにおける戦闘の主役は《ブラッド・ヴォルス》《ヂェミナイ・エルフ》といった、攻撃力1900の下級モンスターであった。

また、攻撃力1900だが優秀な効果を持つ《天空騎士パーシアス》、
攻撃力2000だが自己再生能力を持つ《ヴァンパイア・ロード》など、攻撃力が低めな代わりにモンスター効果に優れる上級モンスターもよく使われていた。

下級モンスターでありながら、これらを一方的に殴り倒し、悪くとも相討ちにできるデメリットアタッカー達は非常に心強い存在であった。
当時のトーナメントシーンでは《ゴブリン突撃部隊》が《ヴァンパイア・ロード》を殴り倒す様子がよく見られたものである。
(なお返しのターンに《スピア・ドラゴン》辺りにつつかれてあっさり死んでいく所までセットである)

ところが2005年、デメリットアタッカー界を震撼する事件が起こる。
OCGの常識を一変させるアタッカー、《サイバー・ドラゴン》の誕生である。
攻撃力2100・レベル5の上級モンスターでありながら、非常に緩い条件で特殊召喚できてデメリットもない《サイバー・ドラゴン》は、
大半の攻撃力2000デメリットアタッカーのアイデンティティを奪ってしまった。

更に2006年には、攻撃力2000で何のデメリットもない通常モンスターである《ジェネティック・ワーウルフ》が登場。
もっともコイツも《サイバー・ドラゴン》の影に隠れて全く目立った活躍をしなかった辺り、この時点でもう攻撃力2000である事は大した価値ではなくなっていたと言える。

第5期終盤より剣闘獣ライトロードが登場し、第6期に入るとシンクロ召喚が導入されたことで環境は一気に高速化。上級モンスターを簡単に展開できるようになり、デメリットアタッカーの立ち位置は苦しくなっていった。

その後もシンクロ召喚に続いてエクシーズ召喚リンク召喚が出現。
攻撃力2500クラスですら簡単に特殊召喚できるようになって行き、攻守よりもカード(カテゴリ)名や効果を重視する傾向もあって、デメリットアタッカーの肩身は狭くなるばかりである。

スキルドレイン》や《愚鈍の斧》とのコンボにしても《神獣王バルバロス》や《セグメンタル・ドラゴン》といった妥協召喚可能な高レベルモンスターの方が強力。
強制的に守備表示になるモンスターに関しては《最終突撃命令》と併用すれば自分のモンスター効果を無効にせずに済むほか相手の壁モンスターにも強くなれるが、現環境では守備表示との遭遇率自体が低い。
スキルドレインが制限化した環境でもエクストラデッキ等から容易に高打点アタッカーを呼び出せるようになっているため相変わらずデメリットアタッカーは肩身が狭い。

現状で妥協召喚勢と差別化するとしたら属性・種族・レベルの違いによるサポート等を活かしたい。

「召喚して殴るだけ」というシンプルな性質から、「特殊召喚を禁止するカード」や「カードの発動を無効にするカード」等に強く、
エルシャドール・ミドラーシュ》や《餅カエル》を一方的に殴り倒す《ゴブリン突撃部隊》の心強い姿が見られることも。
この項目をご覧の、かつて《ゴブリン突撃部隊》を愛用した貴方も、再びゴブ突と共に戦ってみるのはいかがだろうか?


デメリットアタッカーの分類


攻撃後、守備表示になるカード

攻撃を終えると守備表示になってしまう集中力の足りない連中。
大抵の場合守備力は低く、一度攻撃したら返しのターンには倒されてしまうのがお約束である。
効果を無効にする《スキルドレイン》の他、全てのモンスターに攻撃表示を強要する《最終突撃命令》等を使うことでもデメリットを帳消しにできる。
攻撃さえしなければ低守備力を晒すことはないため、あえて攻撃させない事で下級モンスターの攻撃を防ぐ「攻撃表示の壁」として運用する事も可能。

ゴブリン突撃部隊
星4/地属性/戦士族/攻2300/守 0
(1):このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になり、
次の自分ターンの終了時まで表示形式を変更できない。

通称兼略称「ゴブ突」ないし「ゴブ凸」。おそらく最も有名なデメリットアタッカーの一枚。
デメリットアタッカーの中でもかなり高い攻撃力2300という数値を誇り、とりあえず1回は攻撃できることからかなり使いやすい。登場した第2期当時としては破格の性能だった。

戦士族であり《増援》でデッキからサーチできるのも利点。《ヴァンパイア・ロード》等のカモが出てくると待ってましたとばかりに召喚され、鉄バットでボコボコにしていった。

その後は疲れて守備表示となり、守備力0を晒してしまう。大抵の場合返しのターンに自分がボコボコにされてお終いという極めつけの爆弾野郎。

とはいえ1体でも戦闘破壊できた時点でアドバンテージを得ているのでこの点はあまり気にならない。

【スキルドレイン】では戦士族のアタッカーが欲しい時に優先して採用される事になるだろう。
また、トゥーン化した《トゥーン・ゴブリン突撃部隊》も存在し、【スキルドレイン】では4枚目以降の《ゴブリン突撃部隊》として採用される事がある。

他のカードのイラストに登場する事が非常に多いが、90%くらいの確率でやられ役。ハンマーで潰されたり、ブラックホールに吸い込まれたりと散々な目に遭っている。
また《ゴブリン◯◯部隊》という関連カードが多いのも特徴。
詳細はゴブリン突撃部隊のページを参照されたし。


《ゴブリンエリート部隊》
星4/地属性/悪魔族/攻2200/守1500
(1):このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になり、
次の自分ターンの終了時まで表示形式を変更できない。

半裸にヘルメットの《ゴブリン突撃部隊》と異なり、モノの良さそうな鎧を着込んだゴブリンのエリート集団。
《ゴブリン突撃部隊》よりも攻撃力が100下がった代わりに、攻撃後もリクルーター程度の攻撃なら防げる守備力を得た。

しかし悪魔族になってしまい、《ゴブリン突撃部隊》よりもサポートカードに恵まれないのが難点。

数少ない地属性・悪魔族という点を活かして《ブロック・ゴーレム》を使うタイプの【ダーク・ガイア】に投入したい所か。


《不屈闘志レイレイ》
星4/地属性/獣戦士族/攻2300/守 0
このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。
次の自分のターン終了時までこのカードは表示形式を変更できない。

種族の変わった突撃部隊。
炎舞等の獣戦士族サポートに対応し、特に《炎舞-「天キ*1」》によるサーチと強化が可能なのは大きな長所である。
【スキルドレイン】と相性の良い《神獣王バルバロス》も獣戦士族である為、獣戦士族寄りの構築にするならば採用できるか。

専用ユニオン《守護霊アイリン》によりデメリットを無効化できるが、スキドレや《愚鈍の斧》の方が使いやすいのは否めない。
一応、疑似的な戦闘破壊耐性を得られるという独自のメリットはある。

《ジャイアント・オーク》
星4/闇属性/悪魔族/攻2200/守 0
このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。
次の自分のターン終了時までこのカードの表示形式は変更できない。
《アックス・ドラゴニュート》
星4/闇属性/ドラゴン族/攻2000/守1500
(1):このカードは攻撃した場合、ダメージステップ終了時に守備表示になる。
概ね《ゴブリン突撃部隊》と同じデメリットを持つ*2が、闇属性なのが特徴。
攻撃力2000以上の闇属性モンスターを必要とする《魔のデッキ破壊ウイルス》の媒介に使えるのが強みで、《サイバー・ドラゴン》登場後もある程度の地位を保つことができた。

《ジャイアント・オーク》は守備力0という点で《悪夢再び》や《暗躍のドルイド・ドリュース》といったサポートカードにも対応している。
また、《セコンド・ゴブリン》というデメリットを消してくれる専用ユニオンが存在するが、やはりスキドレや《愚鈍の斧》の方が使いやすいのは否めない。
一応、こちらも疑似的な戦闘破壊耐性を得られるという独自のメリットはあるが……。

《アックス・ドラゴニュート》は《ゲートウェイ・ドラゴン》の効果で特殊召喚できるモンスターの中では2番目に攻撃力が高い(《ヘル・ドラゴン》と同位)。
《ゲートウェイ・ドラゴン》を使えば、攻撃した後にエクシーズ召喚やリンク召喚に繋げられるのが強み。

自壊するカード

なんらかの条件で自壊してしまう虚弱体質な連中。
自壊条件が緩ければ優秀なアタッカーとなりうるが、中には召喚されるとビックリして死んでしまうというスペランカーも存在する。

《怒れる類人猿(バーサークゴリラ)》
星4/地属性/獣族/攻2000/守1000
このカードが表側守備表示でフィールド上に存在する場合、このカードを破壊する。
このカードのコントローラーは、このカードが攻撃可能な状態であれば必ず攻撃しなければならない。

自壊条件がゆるく、優秀なアタッカーとなったカードの代表。
第3期に登場し、《ブラッド・ヴォルス》等の1900アタッカーを環境から駆逐した強力カード。
常に暴れていないと気がすまず、無理に守備表示にすると血管がプッツンするのか死んでしまう。
しかしこの攻撃力ならば毎ターン攻撃する事はデメリットとして非常に軽く、守備表示にする事で能動的に自壊させられるので格上の相手に自殺攻撃を仕掛けてしまう可能性も低い。
さながら遊戯王OCG版《凶戦士ブレイズ・クロー》であり、かつては三枚積みが当たり前という優秀なアタッカーであった。
遊戯王wikiは当時の環境をこう述懐している。
どこもかしこも「ゴリラだらけ」となったものである。

現在では攻撃力のインフレによりアタッカーとして使われる事は激減したが、任意のタイミングで自壊できる点を活かして《森の番人グリーン・バブーン》の呼び水に使われたりしている。

《ボアソルジャー》
星4/地属性/獣戦士族/攻2000/守 500
召喚された場合、このカードを破壊する。
相手が1体でもモンスターをコントロールしていた場合、攻撃力は1000ポイントダウンする。

女邪神ヌヴィア
星4/闇属性/悪魔族/攻2000/守 800
召喚された場合、このカードを破壊する。
相手が1体でもモンスターをコントロールしていた場合、攻撃力は相手フィールド上のモンスター1体につき200ポイントダウンする。

スペランカー代表。召喚すると死んでしまうというとんでもない出落ち効果の持ち主。
一見どう足掻いても場に出す事が不可能にも見えるが、「一旦裏側守備表示で出し、1ターン待って反転召喚(及びリバース)する」または「特殊召喚する」事で場に出すことが可能。分かりにくい…
しかも嫌がらせのように守備力が低く、裏側守備表示で出して1ターン待っている間に攻撃されると非常に脆い。
仮に場に出せたとしても、相手モンスターが居ると何故か攻撃力が下がってしまう。
この隙を生じぬ二段構えのデメリットにより、数あるデメリットアタッカーの中でも最弱とまで評されるカードである。
後述の《ダーク・エルフ》の後になぜこんな物が生まれてしまったのか理解に苦しむ。

どうしてもコイツらの攻撃力を活かしたいのであれば、攻撃力の変動を反転させる《あまのじゃくの呪い》を使ったり、
(《女邪神ヌヴィア》ならば)セットして《魔のデッキ破壊ウイルス》の媒体にするといった工夫が必要となる。
また、これらの効果は「召喚成功時に発動する誘発効果」なので、《エンペラー・オーダー》で無効化しつつ1ドローに変換したり、
即座に自壊させられる事を利用して機皇帝などの特殊召喚に利用できる。

余談だが、かつては《ボアソルジャー》《女邪神ヌヴィア》の自壊は「効果外テキスト*3」として扱われており、なんと《スキルドレイン》や《エンペラー・オーダー》で無効にできなかった。
その後、「誘発効果」に裁定変更された事で《スキルドレイン》による維持や上記のカードとのコンボが可能となっており、これでも一番酷かった頃よりは強化されている。

《ヘル・ドラゴン》
星4/闇属性/ドラゴン族/攻2000/守 0
(1):このカードが攻撃したターンのエンドフェイズに発動する。このカードを破壊する。
(2):フィールドのこのカードが破壊され墓地へ送られた時、自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。

ゴリラのようにただ自壊するだけに留まらないドラゴン。
とりあえず攻撃だけはできるのでアタッカーとして最低限仕事はしているが、何より特徴的なのは(2)の効果で自己再生できること。
例えば直接攻撃でダメージを与えれば即座に破壊される《デスカウンター》と組み合わせれば直接攻撃してもコストさえあれば即座に蘇生できるので、再度直接攻撃して自壊・再生できる。
相手エンドフェイズ限定だが、《デーモン・イーター》とコンボすることにより無限に自己再生することも可能。
それだけではトドメにならないが、相手が《増殖するG》を撃っていたらデッキを引き切って自滅させることができる。カラス引かれて止められた?御愁傷様です。

《魔導アーマー エグゼ》
星4/光属性/岩石族/攻2400/守1400
このカードは召喚・反転召喚・特殊召喚したターンには攻撃できない。
自分と相手のスタンバイフェイズ毎に、自分のフィールド上の魔力カウンターを1個取り除く。
取り除かない場合はこのカードを破壊する。

維持コストを払わないと破壊されてしまうアーマー。
しかもコストを払うのが強制(払わないで自壊させるという選択肢がない)な上に相手ターンにも払わなければいけない。
おまけに出したターンに攻撃できない効果まで持っており、コストを払わず攻撃して退場といったことができない。
維持コストである都合で、この項目の連中と相性のいいスキルドレインでのコストの踏み倒しすら許してくれない。
コストに使うのが魔力カウンターなので【魔力カウンター】に使いたいところだが、魔法使い族が多い【魔力カウンター】では種族が噛み合わないのが難点。

《G・コザッキー》
星4/闇属性/悪魔族/攻2500/守2400
フィールド上に「コザッキー」が表側表示で存在していない場合、このカードを破壊する。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードが破壊された場合、その時のコントローラーにこのカードの元々の攻撃力分のダメージを与える。

最強のデメリットアタッカー。見た目はコザッキーが操縦する寄せ集めのジャンクっぽいが、圧倒的なステータスの高さを誇る。
その高さたるや攻撃力は下級モンスターの中でトップタイ、攻撃力と守備力の合計値は下級モンスターどころか通常召喚可能な星6以下のモンスターの中でトップである。
(なお、後者は特殊召喚モンスターを含めると同じく下級モンスターで攻撃力トップタイの《機皇帝ワイゼル∞》に僅差で負ける)

圧倒的なパワーの引き換えは効果がない弱小モンスターであるコザッキーが存在しなければ即座に自壊することと、
自壊のみならず戦闘や効果で破壊されても攻撃力分のダメージを受けること。
つまりコザッキーがいない状態で召喚されたりして表側表示であれば即自壊して2500ダメージを受ける。

裏側守備表示で出していればコザッキーがいなくても自爆することはないが、高い攻撃力・守備力を見せ付けることはできない。
だが単体で出せて《闇のデッキ破壊ウイルス》と《魔のデッキ破壊ウイルス》の両方に対応しているモンスターは希少なのでその媒体として使われたり、
破壊された時のコントローラーにダメージが入ることからセットされたまま相手に送りつけて攻撃または《ギブ&テイク》で相手の場に直接特殊召喚して自爆させバーンを行うなどコザッキーそっちのけの運用が常である。

攻撃時にコストを要求、あるいは相手にアドバンテージを与えるカード

私腹を肥やしたり平然と利敵行為を行う腹黒い連中。
働きの悪さに見合うものを持っていればいいのだが…

《漆黒の豹戦士パンサーウォリアー》
星4/地属性/獣戦士族/攻2000/守1600
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
このカードの攻撃宣言の際に、自分はこのカード以外の自分フィールドのモンスター1体をリリースしなければならない。

原作出身のデメリットアタッカー。
ほぼ同じステータスの通常モンスター《ジェネティック・ワーウルフ》の登場により、単純なアタッカーとしての採用価値がほとんど無くなってしまった。
もし、このカードを使うのであれば「墓地に送られる」か「リリースされる」ことで効果を発動するモンスターや「墓地で効果を発動できる」モンスターとのコンボで利用したい。
なお、リリースは永続効果なのでスキルドレインなどで無効化できるが、《生け贄封じの仮面》や《霧の王》などで リリースを封じられると攻撃宣言自体が行えなくなる

バトルシティ編で城之内が多用していたため、知名度は高い。
原作ではバニラだったが、当時の環境では攻撃力が高すぎる為かデメリットアタッカーにされてしまった。
OCG準拠になったアニメでは場にモンスターを4体生み出す《スケープ・ゴート》を併用することで攻撃コストを確保していた。

《電動刃虫(チェーンソー・インセクト)》
星4/地属性/昆虫族/攻2400/守 0
このカードが戦闘を行った場合、ダメージステップ終了時に 相手プレイヤーはカード1枚をドローする。

【スキルドレイン】に投入するデメリットアタッカーとしてよく名前のあがる存在。
上級モンスターにも匹敵する非常に高い攻撃力を持つが、相手にカードをドローさせるという一見地味ながら重いデメリットを持つ。
1枚ドローされただけで戦況がひっくり返る事も珍しく無い為、必ず《スキルドレイン》等でフォローしたい。

効果の発動するタイミングは「戦闘を行ったダメージステップ終了時」であり、このカードが戦闘破壊された場合やプレイヤーを攻撃した場合でも効果が発動する。

相手フィールドに送りつけて自分のモンスターを特攻させ、自分の手札を肥やすという使い方もできる。
…が、これをするならば似たような効果でより攻撃力が低い《悪魔の調理師》や《大盤振舞侍》の方が使いやすい。

《ダーク・エルフ》
星4/闇属性/魔法使い族/攻2000/守 800
このカードは1000ライフポイント払わなければ攻撃できない。

OCG初のデメリットアタッカーという最古参で、《ヂェミナイ・エルフ》の対策として投入される事もあった。
現在でも《魔のデッキ破壊ウイルス》の媒体になれるため、闇属性モンスターを軸にした【魔法族の里】で活躍できる。

《ホーリー・エルフ》の対となる色違いモンスターである。
なお、1000ポイントのライフを必要とするのは「貧血気味だから」という理由。かわいい、かな…?

《地雷蜘蛛》
星4/地属性/昆虫族/攻2200/守 100
このカードの攻撃宣言時、コイントスで裏表を当てる。
当たりの場合はそのまま攻撃する。
ハズレの場合は自分のライフポイントを半分失い攻撃する。

【スキルドレイン】における《ゴブリン突撃部隊》と《電動刃虫》のライバル。
攻撃力は劣るが、《ゴブリン突撃部隊》より場持ちがよく、《電動刃虫》よりデメリットが軽い*4
なお、ライフは「失う」ので、「ダメージを受けない」などのカードではこのコストを回避できない。

ギャンブル】で使えなくもないが、《一撃必殺侍》や《きまぐれの女神》のほうが爆発力では上回る。

原作では罠モンスター、ゲームでは通常モンスターかつスターチップ80枚と攻撃力に対し格安なダーク・エルフの更に半額という破格の値段蜘蛛なのに足が六本しかない(アニメではちゃんと八本ある)、
ライフを削る目的で投入する場合の最大の天敵は【脳トレデッキ】、と地味にネタが多いのも特徴。

《衛生兵マッスラー》
星4/水属性/戦士族/攻2200/守 100
(1):このカードの戦闘で自分または相手が戦闘ダメージを受ける場合、代わりにその数値分だけLPを回復する。

通常召喚可能な水属性下級モンスターで最高の攻撃力を持つデメリットアタッカー。
先んじて《救護部隊》(のイラスト)に登場し、《切り込み隊長》を手当てしていたが、手当てが済むと前線へと放り投げたガチムチの看護師がまさかの単独モンスターになった。

戦闘ダメージの代わりに相手ライフを回復させてしまうため、このカードだけではデュエルに勝利する事が出来ない。
《スキルドレイン》や《シモッチによる副作用》等を使うことで、このデメリットは回避することが可能。
《シモッチによる副作用》適用下で与えるダメージは「 効果ダメージ 」という扱いになる。

このデメリットを利用し、送り付けてリクルーターを特攻させることで墓地肥やし&ライフ回復&デッキ圧縮を同時に行う、というコンボも存在している。


その他の制約や効果を持つモンスター

手加減したり本来の力を発揮できなかったりフィールドに出る気がない引きこもりだったりと様々。

《ダーク・ヒーロー・ゾンバイア》
星4/闇属性/戦士族/攻2100/守 100
このカードが戦闘によってモンスターを破壊する度に、このカードの攻撃力は200ポイントダウンする。
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事はできない。

原作で花咲がコスプレするほどハマッていたゾンバイアがOCG化。
《増援》でサーチ可能かつ2100と高い打点が魅力で、デメリットも大きくはなく一体モンスターを破壊しても1900という高打点が維持できる、
カオスに必要な闇属性であったためこちらも人気のある優秀なアタッカーであった。

融合軸のデッキが繰り出す強力モンスター《異星の最終戦士》の融合素材であったことも人気を後押ししていたが、
それらに支えられていたスタンダードが下火となり下級モンスターで殴り合う時代が終わると第一線からも退いた。

現在では《融合準備》などの登場で手札に加えるのは容易になったが、
攻撃力が下がることが災いし《魔のデッキ破壊ウイルス》と相性が悪いためファンデッキ以外ではまず見られなくなっている。


《秒殺の暗殺者》
星4/闇属性/悪魔族/攻2000/守2000
このカードの攻撃力・守備力は、自分の手札の枚数×400ポイントダウンする。

《アーマード・フライ》
星3/風属性/昆虫族/攻2000/守2000
自分フィールド上にこのカード以外の昆虫族モンスターが存在しなければ、このカードの攻撃力・守備力はそれぞれ1000ポイントになる。

肝心の攻撃力が大きく下がってダメになる連中。
アーマード・フライはデメリットアタッカーの中では珍しく星3だが、どちらも単体では機能しにくいというのは大きな痛手。

《秒殺の暗殺者》は攻守の増減が逆になる《あまのじゃくの呪い》と組み合わせることで爆発的な攻撃力を得たり*5、ステータスの設定が特殊な一部のゲーム作品では大活躍している。
《アーマード・フライ》は【昆虫族】でレベル3以下のアタッカーが欲しければ選択肢に入るか。ちなみにレベル3以下のデメリットアタッカーはかなり珍しい部類だったりする。
また、どちらも相手よりも自分のライフポイントが少ない時に 元々の攻撃力 を参照する《巨大化》を装備すると攻撃力は4000になる。

環境が大きく異なるデュエルリンクスではどちらも面目躍如したらしい。


《勇気機関車ブレイブポッポ》
星4/地属性/機械族/攻2400/守2100
(1):このカードの攻撃宣言時に発動する。
このカードの攻撃力はダメージステップ終了時まで元々の攻撃力の半分になる。

【スキルドレイン】におけるポスト《電動刃虫》だが、名前に反して勇気がない効果なので単体だとアタッカーの役目を果たせない。
勇気のなさを活かして《機甲部隊の最前線》を使えるのが強みだが、こいつでしか特殊召喚できない範囲に旨みのあるモンスターが少ないが現状。
守備力もかなり高いが、牽制目的で立たせておくなら数値が高い攻撃力を使ってもいいのでこれも活かすのが難しい。


《雷帝神》
スピリットモンスター
星4/地属性/雷族/攻2000/守1600
このカードは特殊召喚できない。
召喚・リバースしたターンのエンドフェイズ時に持ち主の手札に戻る。
このカードが相手ライフに与える戦闘ダメージは半分になる。

スピリットのデメリットアタッカー。
共通効果である特殊召喚できないルール効果と手札に戻るバウンス効果に加え、戦闘ダメージが半分になってしまうという現世への影響を抑える効果を持つ。
手札に戻って毎ターン召喚するなら使い減りせず、モンスターを相手にする分にはダメージが減っても問題ないと、どのデメリットも使い方次第でかなり小さくできる優秀なデメリットアタッカー。
相手の攻撃が素通しになってしまうものの1900アタッカーを処理できるのは大きく、環境にはそれなりの影響があった。
だがレアリティが高いためゴブ凸ほどには枚数を揃えづらかったのが難点で、ゴリラなどの新たなデメリットアタッカーの出現と共に存在感が薄くなることにも繋がってしまった。
使われもしない虚弱体質よりはいいっちゃいいが。


《レアメタル・ドラゴン》
星4/闇属性/ドラゴン族/攻2400/守1200
このカードは通常召喚できない。

「通常召喚できない」というテキスト(厳密には効果ではない)のみを持つカード。
この一文だけで単独での運用が不可能になり、このカードを特殊召喚する為のカードを用意する必要が出てくる。
ただし「カードの効果でのみ特殊召喚できる」という一文が無い為、一般的な特殊召喚モンスターと異なり、ペンデュラム召喚(ルールによる特殊召喚)も可能…… だった

デュエルリンクスで登場した際に「カードの効果でのみ特殊召喚できる」という記述が追加され、
《ライトロード・ビースト ウォルフ》等と同様の特殊召喚モンスターとして扱われていたことから、OCGとの裁定の違いが注目されていたのだが、
後にOCGでもデュエルリンクスと同様の裁定に変更され、このカードの特異性は失われることとなった。以前から使われてなかったからどうでもいいとか言ってはいけない。

このカードを使うのであれば、《切り込み隊長》等を利用して手札から特殊召喚するか、
《おろかな埋葬》や《竜の渓谷》等で墓地に送ってから蘇生するといった方法で特殊召喚する事になるだろう。
なお、闇属性ドラゴン族で攻撃力2400という条件では、上級モンスターとはいえ《真紅眼の黒竜》が存在するので、
《ゲートウェイ・ドラゴン》の効果で特殊召喚が可能な、最も攻撃力の高いモンスターである点などで上手く差別化したい。

また、「通常召喚できない」モンスターである為、《名推理》《モンスターゲート》で墓地に送られるという特徴がある。
《究極宝玉神 レインボー・ダーク・ドラゴン》を切り札とする【ダークモンスター】では、このギミックが採用される事がある。

ちなみに、映画「光のピラミッド」では、城之内が《真紅眼の黒竜》や《人造人間-サイコ・ショッカー》と同等の攻撃力を持つ下級モンスターという事に驚いていた。


カテゴリに属するデメリットアタッカー

デメリットアタッカーはカテゴリの中からも登場している。
どうやっても使い物にさえならない産廃から優秀すぎるあまりカテゴリの枠を飛び越えた者まで様々だが、ここではその一部を紹介したい。
ちなみに上述のゴブ凸らも後発でカテゴリ化されたモンスターである。

《ジェネラルデーモン》
星4/闇属性/悪魔族/攻2100/守 800
このカードを手札から墓地へ捨てて発動できる。
デッキから「万魔殿-悪魔の巣窟-」1枚を手札に加える。
また、フィールド上に「万魔殿-悪魔の巣窟-」が存在しない場合、このカードを破壊する。

《天空の使者 ゼラディアス》
星4/光属性/天使族/攻2100/守 800
このカードを手札から墓地へ捨てて発動できる。
デッキから「天空の聖域」1枚を手札に加える。
また、フィールド上に「天空の聖域」が存在しない場合、このカードを破壊する。

《E・HERO キャプテン・ゴールド》
星4/光属性/戦士族/攻2100/守 800
このカードを手札から墓地へ捨てて発動できる。
デッキから「摩天楼-スカイスクレイパー」1枚を手札に加える。
また、フィールド上に「摩天楼-スカイスクレイパー」が存在しない場合、このカードを破壊する。

特定のフィールド魔法のサポートモンスター。
それぞれ専用の《テラ・フォーミング》と言えるカード達で、サーチとアタッカーを両方こなせる点が優秀である。
しかし似たような時期に同じタイプのモンスターが複数出ており、それら全てがフィールド魔法で強化すれば攻撃力2100になるがフィールド魔法に常時強化する効果がついてない場合自壊効果もつくというデザインで出されたためか彼らの価値は他に比べ低かった。
しかし《テラ・フォーミング》が制限カードになった為、今まで以上に利用価値が高くなった。

《天空の聖域》は天使族を中心とした【エンジェル・パーミッション】【代行者】【天空の聖域】等、
《摩天楼-スカイスクレイパー》はE・HEROを中心とした【メタビート】【E・HERO】等、
《万魔殿-悪魔の巣窟-》は【デーモン】【デビルマゼラ】等が主な採用先となる。


《シャドウナイトデーモン》
星4/風属性/悪魔族/攻2000/守1600
このカードのコントローラーは自分のスタンバイフェイズ毎に900ライフポイントを払う。
このカードが相手のコントロールするカードの効果の対象になり、その処理を行う時にサイコロを1回振る。
3が出た場合、その効果を無効にし破壊する。

このカードが相手プレイヤーに与えるダメージは半分になる。

《ジェノサイドキングデーモン》
星4/闇属性/悪魔族/攻2000/守1500
自分フィールド上に「デーモン」という名のついたモンスターカードが存在しなければこのカードは召喚・反転召喚できない。
このカードのコントローラーは自分のスタンバイフェイズ毎に800ライフポイントを払う。
このカードが相手のコントロールするカードの効果の対象になり、その処理を行う時にサイコロを1回振る。
2・5が出た場合、その効果を無効にし破壊する。

このカードが戦闘で破壊した効果モンスターの効果は無効化される。

デーモンをカテゴリとして発足させたという、カテゴリに属する中では最古と言えるデメリットアタッカー達。
微妙とはいえ耐性を持っている上に《シャドウナイトデーモン》は《雷帝神》と違ってノーマルなので手に入りやすく、《ジェノサイドキングデーモン》に至っては戦闘破壊したモンスターの効果を封殺するという《冥界の魔王 ハ・デス》もかくやというメリットまで持っている。

しかし維持コストが強制かつ高いのがネックで、《ジェノサイドキングデーモン》に至っては仲間がいないと表に出る気すらない。下手したら《雷帝神》で素通しした方が安くつく可能性まである。
そもそもデーモンには《デーモン・ソルジャー》という攻撃力1900の下級通常モンスターのアタッカーと《デーモンの斧》という便利な装備魔法が存在するので、わざわざこれらに頼る必要がない。
サーチ兼デメリット解消の《万魔殿-悪魔の巣窟-》が破壊されたモンスター未満のレベルしかサーチできないのも難点。
上記のモンスター全員が星4な上に星3以下による蘇生は一番出し辛い《ジェノサイドキングデーモン》が破壊された時にしか対応していないし、肝心の《ジェノサイドキングデーモン》が破壊された時にサーチして手札に持ってきた時にはタイミングを逃しているというチグハグっぷり。

おまけに次の弾でゴリラが登場し、盤そのものがひっくり返されお役御免となった。
ゲーム作品においても、ギャンブル耐性の再現が難しかったのかチェスデーモン全員が未実装にされたりなどという憂き目に遭っている。


霞の谷のファルコン
星4/風属性/鳥獣族/攻2000/守1200
このカードは、自分フィールド上に存在するカード1枚を手札に戻さなければ攻撃宣言をする事ができない。

ミスト・バレーシリーズのデメリットアタッカー。
……なのだが、デメリットがデメリットになってない
不要になったカードや、事前に場に伏せた適当な魔法・罠カードを選べば前者なら使い回し、後者なら再セットすることで特に問題なく攻撃できる。
ただし、 トークンやEXモンスターなどの手札に戻せないカードは対象に選べないので注意
あとついでにイラストがかっこいい。


《カラクリ無双 八壱八》
星4/地属性/機械族/攻2100/守1200
このカードは攻撃可能な場合には攻撃しなければならない。
フィールド上に表側攻撃表示で存在するこのカードが攻撃対象に選択された時、
このカードの表示形式を守備表示にする。
このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。

カラクリ」シリーズのデメリットアタッカー。
下級「カラクリ」モンスターでは最高の最高攻撃力であり、「カラクリ」モンスターの共通効果に加え《ゴブリン突撃部隊》に似たデメリットを持つ。
ただし、「カラクリ」シリーズは表示形式の変更を利用するテーマである為、大きなデメリットにはなりにくい。


スクラップ・コング
星4/地属性/獣族/攻2000/守1000
このカードが召喚に成功した時、このカードを破壊する。
このカードが「スクラップ」と名のついたカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、
「スクラップ・コング」以外の自分の墓地に存在する「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して手札に加える事ができる。

《スクラップ・シャーク》
星4/地属性/魚族/攻2100/守 100
効果モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時、このカードを破壊する。
このカードが「スクラップ」と名のついたカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、
「スクラップ・シャーク」以外の自分の墓地に存在する「スクラップ」と名のついたモンスター1体を選択して墓地に送る事ができる。

各々が自壊効果を持つスクラップシリーズのデメリットアタッカー。どちらも異様に脆い。《スクラップ・コング》については専用項目を参照して欲しい。
《スクラップ・シャーク》は《風林火山》や地属性縛りのEXモンスターを使う【超古深海王シーラカンス】でも採用候補になる。
地属性のレベル4魚族モンスターには《魂喰らい》もいるので、どちらを採用するかはデッキの内容次第だろう。

だが奴らは……弾けた。元々すぐ弾けて死んでるけどそういう意味ではない


《BK グラスジョー》
星4/炎属性/戦士族/攻2000/守 0
このカードが攻撃対象に選択された時、このカードを破壊する。
このカードがカードの効果によって墓地へ送られた時、自分の墓地から「BK グラスジョー」以外の「BK」と名のついたモンスター1体を選択して手札に加える事ができる。

《紋章獣レオ》
星4/地属性/獣族/攻2000/守1000
このカードを召喚に成功したターンのエンドフェイズ時、このカードを破壊する。
また、このカードが墓地へ送られた時、デッキから「紋章獣レオ」以外の「紋章獣」と名のついたモンスター1体を手札に加える。
「紋章獣レオ」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。

BK紋章獣のデメリットアタッカーで、どちらもエクシーズ素材にして過労死効果を発動させられるようデザインされている。

グラスジョーは攻撃対象に選択されただけで破壊され、更にグラスジョーを攻撃対象にしたモンスターは再度別のモンスター(プレイヤー)を攻撃し直せる為、無意味に立たせておくのはなるべく控えたい。
一応それでも《BK ベイル》をサルベージして直接攻撃を防ぐといったことはできるのだが、やはり危ういので基本的にはエクシーズ素材にしてサルベージ効果を使っていく方がいいだろう。
《紋章獣レオ》は召喚したターンに自壊してしまうが、むしろ後半のサーチ効果との噛み合っていてかなり扱いやすい。
紋章には専用蘇生カードの《蘇生紋章》でデメリットを無視することもできるほか、攻撃してエクシーズ素材に使うこともできるので大活躍できる。


《フォトン・スラッシャー》
星4/光属性/戦士族/攻2100/守 0/条件召喚
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドにモンスターが存在しない場合に特殊召喚できる。
(1):自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在する場合、このカードは攻撃できない。

《増援》でサーチ可能なのも相まってフォトンの中でも屈指の採用率を誇る、非常に高い汎用性を持つ特殊召喚モンスター。
「自分フィールドにこのカード以外のモンスターがいると攻撃できない」というデメリットを持つので他のモンスターと並ぶと攻撃ができないが、
特殊召喚できるメリットを活かして本命のモンスターを通常召喚またはエクシーズ召喚する前に露払いができる。

アニメでこのカードを使っていた天城カイトのデッキは、攻撃力2000以上のモンスターをリリースに要求する銀河眼の光子竜を主力とするため、
彼のカテゴリである「フォトン」や「ギャラクシー」には他にも攻撃力2000のデメリットアタッカーが存在し、また攻撃力が増減してそうなるというこちらで扱い切れないカードも多い。
その中では《フォトン・スラッシャー》が飛び抜けて優秀な一方他は目立たない存在だったが、後から追加されたテコ入れ要員の「フォトン」の一体《フォトン・バニッシャー》は存在感を発揮している。
しかしアニメ出身の他のデメリットアタッカーたちは【フォトン】以外ではあまり使われないどころか更に影が薄く…

《ストームサイファー》
星4/闇属性/サイバース族/攻2400/守 0
(1):このカードは直接攻撃できず、EXモンスターゾーンのモンスターには攻撃できない。
(2):このカードはEXモンスターゾーンのモンスターが発動した効果を受けず、
EXモンスターゾーンのモンスターとの戦闘では破壊されない。

天城カイトが「フォトン」「ギャラクシー」に続いて使用した3つ目のカテゴリ、「サイファー」へ突如追加されたサイバース族初のデメリットアタッカー。
天城カイトの使用した「サイファー」モンスターは全て光属性でありアニメで再登場したわけでもないので接点はないが、
サイファー自体もアニメの都合でちょびっと出して捨てられた泡沫のようなカテゴリなので忘れられていたか追加しても問題ないと思われたかのどちらかだと思われる。*6

EXモンスターゾーンのモンスターに干渉できないが殆ど干渉されないというような効果を持っているが、メインモンスターゾーンへの攻撃には特に制約がない。
このため地属性のサイファー・スカウター共々「サイファー」のアタッカーとして活躍が期待できる。

《ライトロード・ビースト ウォルフ》
星4/光属性/獣戦士族/攻2100/守 300
このカードは通常召喚できず、カードの効果でのみ特殊召喚できる。
このカードがデッキから墓地へ送られた時に発動する。このカードを墓地から特殊召喚する。

レアメタル・ドラゴンと同様のデメリットを持つが、自身を特殊召喚する効果も併せ持つため格段に使いやすくなっている。
手札に来てしまってもライトロード専用ドローカードのソーラー・エクスチェンジやルミナスのコストになるため腐りにくい点もレアメタル・ドラゴンにない利点。
たまに勘違いされているが、自身の効果以外にも《死者蘇生》や《ゴブリン・ドバーグ》《奇跡の残照》などの効果で特殊召喚は可能。
(ペンデュラム召喚は「ルールによる特殊召喚」なので不可)

SR(スピードロイド)シェイブー・メラン》
星4/風属性/機械族/攻2000/守 0
(1):このカードは召喚したターンには攻撃できない。
(2):1ターンに1度、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを守備表示にし、対象のモンスターの攻撃力はターン終了時まで800ダウンする。

スピードロイドのデメリットアタッカー。
召喚酔いのみならず守備表示にできる起動効果までついており、ヌヴィアもかくやというような二段構えのやる気の無さで高い攻撃力を文字通り投げ捨てている。
一応守備表示にすることで攻撃力を剃り落とすことができるので悪いだけではないのだが、ないも同然の守備力を晒してしまう。
効果を使わず攻撃表示のままで次のターンを迎えることができれば毎ターン実質2800と頼もしくなるが、出してすぐ仕事できない時点でデメリットアタッカーとしての利点が失われているため微妙。
しかもスピードロイドは展開重視のカテゴリなので、何もできずボーっと突っ立っていなければならない下級モンスターを入れる余裕は全くない。

ちなみにアニメでは後半の効果を自分の「クリアウィング・シンクロドラゴン」に使っている。
ダイクロイックミラー!で無効にして破壊し、大幅なパンプアップに成功している。
攻撃力を下げるんじゃないのかよ!

《幻獣機サーバル・ホーク》
星4/風属性/機械族/攻2100/守 300
このカードは直接攻撃できない。
自分の墓地に「幻獣機」と名のついたモンスター以外が存在する場合、このカードは攻撃できない。
このカードのレベルは自分フィールド上の「幻獣機トークン」のレベルの合計分だけ上がる。
自分フィールド上にトークンが存在する限り、このカードは戦闘及び効果では破壊されない。
また、1ターンに1度、トークン1体をリリースして発動できる。
自分または相手の墓地のカード1枚を選択してゲームから除外する。

カテゴリに属するデメリットアタッカーの中でも、格段に扱い難いモンスター。
直接攻撃できないことには目を瞑るし幻獣機の共通効果であるレベル変動と耐性効果は説明するまでもないだろう。
だが墓地に幻獣機以外のモンスターがいると攻撃できないという、さほどでもないステータスに反して異常なほどやる気が無い厳しい制約を持っている。

幻獣機は主に各々が持つ効果を使ったトークンの生成・消費と耐性を活かした場持ちの良さで、場を整えつつエクストラデッキのモンスターに頼りアドバンテージを堅実に積み上げていくという戦略を取る。
そう、各々持っているのである。消費するだけでなく生成する効果も。
墓地アドバンテージを取る幻獣機はこのカードだけだが、起動効果でたった1枚ずつではあまりに遅く少なく消費に見合わない。
攻撃できず、トークンを生成できず、消費の見返りもショボくとあってはどうしようもない。
幻獣機は展開力が高いとは言えないのでカテゴリに属するという強みも活きず、このカードが採用される余地はおそらくこれからもないだろう…

このカードのコントローラーは自分のエンドフェイズ毎に手札から「コアキメイルの鋼核」1枚を墓地へ送るか、
手札の(特定のカード)を相手に見せる。または、どちらも行わずにこのカードを破壊する。

RAGING BATTLEで登場したテーマで、多くのモンスターが上記のテキストを持っている。
9期以降で言えば効果の番号のない、いわゆる「効果外テキスト」と呼ばれるものであり、この維持コストはスキルドレインでも無効にできない。
メタ効果を持つモンスターと高攻撃力の下級モンスターが多く属しており、【ハイビート】と【メタビート】両方の特徴を兼ね備えたデッキが構築できる。
また、一部カードは出張要員としても使われ、特に《コアキメイル・ドラゴ》は【征竜】のお供として活躍していた。



追記・修正は上記のデメリットアタッカーを全て【スキルドレイン】に投入してからお願いします。

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最終更新:2023年12月09日 09:07

*1 正しくは玉偏に幾。

*2 《アックス・ドラゴニュート》は表示形式の変更がダメージステップ終了時である点、次の自分ターンに表示形式が変更可能な点で異なる。

*3 遊戯王wikiなどで使用される、カードの効果として扱われないテキストを差す非公式用語。 特殊なルールが書いてあるテキストと考えればイメージが伝わりやすいだろう。

*4 遊戯王OCGでは、ライフポイントは軽視される傾向にある為。 これはライフポイントはいくら減っていても、0にならければ敗北しないという考えに基づく。

*5 アーマード・フライは攻守が下がるのではなく「指定の数値にする」なのでこの使い方はできない。

*6 最近は「リチュア」に含まれないようカード名を「リチューアル」にするとかかなり気を遣っていた