R&D's Secret Lair

登録日:2017/09/17 Sun 17:47:09
更新日:2023/11/03 Fri 22:45:17
所要時間:約 5 分で読めます




R&D's Secret Lairとは、マジック・ザ・ギャザリングのカード。
ジョークカードであり、アンヒンジドに収録された。


R&D's Secret Lair
伝説の土地
カードは書かれている通りにプレイする。すべての訂正を無視する。
(T):あなたのマナ・プールに(1)を加える。

意味不明な効果だが、要は一切のエラッタを無視するということである。

例えばアラビアンナイト版の《ルフ鳥の卵/Rukh Egg》には、
「If Rukh Egg goes to the graveyard,a Rukh―a 4/4 red flying creature―comes into play on your side at the end of that turn.」
(邦訳:ルフ鳥の卵が墓地に置かれた時、そのターンの終わりに飛行を持つ赤の4/4のクリーチャーを1体あなたの場に出す。)
とのみ(この後にトークンの説明が続く)書かれており、どこから墓地に落ちてもトークンが出るように読める。
だが、現在のオラクルでは

Rukh Egg / ルフ鳥の卵 (3)(赤)
クリーチャー — 鳥(Bird)
ルフ鳥の卵が死亡したとき、次の終了ステップの開始時に、飛行を持つ赤の4/4の鳥(Bird)クリーチャー・トークンを1体生成する。
0/3

となっており、死亡(戦場から墓地へ送られる)しなければトークンは出ない。

しかし、R&D's Secret Lairが場に出ている限りすべてのエラッタを無視するため、アラビアンナイト版のルフ鳥の卵は例え手札・ライブラリーいずれから落ちてもトークンが出せるパワーカードに化けてしまう。

このように不思議な効果を持つため、他にも様々なおかしなことが起こる。

  • 古い版の《対抗呪文》や《暗黒の儀式》などの一部のインスタントはカード・タイプが「インタラプト/Interrupt」「マナ・ソース/Mana Source」と印刷されたものがあるが、現在のルールにはそんなカードタイプは存在しないため唱えられない。

  • 昔のクリーチャーは英語版だと「Summon ○○」と表記されていたが、もちろん「Summon」というカード・タイプは存在しないため唱えられず、このカードの前に召喚していたクリーチャーはただの置物になる。日本語版オオアゴザウルスに関しても、勿論「オオアゴザウルス」というカード・タイプは存在しないためただの置物になる。

  • 昔の基本土地はテキストに「平地」などの基本土地タイプが書かれておらず「基本」とも書かれていないので、何のマナも出せない土地になる。アングルードなどに登場するフルアートの基本土地も同様だが、近年のフルアート土地は「土地」とすら書かれていないので完全に置物化する。
    • なお、更に遡ってテキスト欄にマナ能力が書かれている基本土地であれば、とりあえずマナは出せるようになる。

  • 近年、無色マナ用として(◇)という表記が導入されたが、それまでのカードで無色マナを表す際は不特定マナと同じ(1)などと表記されていた。その為、旧表記を使用している土地などを使用した場合「不特定マナ」が出ることになり、無色マナを含むコストに使えなくなる。
    • 実際には基本ルールに(1)=(◇)という記述があるため*1、問題なく使用可能。実はこのカード自体に「(T):あなたのマナ・プールに(◇)を加える。このマナは現在でもあなたのマナ・プールに加わる。」というエラッタが出てるのだが、自分の能力で無視される。マジック史上一番意味のないエラッタなのだが、それもまたジョークということで。

  • 一部の古いカードは「○○を埋葬する」*2という表記がされているが、現在のルールにそんなキーワード処理は存在しないので全て無視する。コストとして要求された場合は当然コストが払えないので唱えられない。

  • 日本語版イニストラードのファルケンラスの貴種はカード名が「ファルケンラスの貴族」と書かれているため、場に《ファルケンラスの貴族/Falkenrath Noble》がいた場合そちらも能力の影響を受けられる。

  • ウルザ・ブロックのエコー持ちカードはエコー・コストが表記されていないため、「存在しないコストは払えない」ルールによりすべてのエコー持ちクリーチャーは出した次のターンのアップキープに生贄に捧げられてしまう。


  • それ以外にも、単なる誤植や印刷ミスさえもそのままプレイする事になるため、目を皿のようにして全てのカードを確認しなければならなくなる。

この他にも一部のカードが化物になったり、逆にただの紙切れになったりと様々な変化が起きる。
一度戦場に出せば大混乱間違いなしだろう。

諸説あるが、プロキシ有りのルールだと、プロキシのこのカード1枚出すと終了方法の無いループに入って引き分けになる。
原理的には「プロキシのこのカードを出す→全てのカードは書いた通りに動く→このカードはプロキシなので単なる紙になる→書いた通りになるという能力が消える→このカードが本物のカードになる→自身の能力で単なる紙になる」で以下ループ。
あまりにもアレなので、プロキシは「本来のカードと全く同じものである」という解釈で進めるべし。

追記は書かれている通りに修正する。

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最終更新:2023年11月03日 22:45

*1 全カードにエラッタが出たのは「共通性や再録時に手間を省くため

*2 大雑把に言うと「再生できない破壊」と「生け贄に捧げる」という効果が纏めてこのように表記された。