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水のエル(超越生命体)

登録日：2011/08/05 (金) 07:28:25
更新日：2024/02/22 Thu 18:25:31
所要時間：約 7 分で読めます





人で無い者は……滅ばねばならない




●水のエル●

「水のエル(El of Water)」は『仮面ライダーアギト』の登場怪人。

声：梁田清之


【データ】

種族:超越生命体(高位の使徒)
通称:エルロード
身長:218㎝
体重:158㎏
特色／力：怨嵯のドゥ・サンガ、風圧攻撃


【概要】

本作の根幹にある物語である「あかつき号事件」を引き起こした元凶にして、『アギト』の敵である創造主「闇の力」の最も忠実な配下、そして最も強力な同胞たる7体のエルロードの内の1人である。

劇中ではVol.33に関谷真澄に憑依した姿で初登場(それ以前から前兆はあった)。
……以降、主に反抗する力を持つ「人でありながら人ならざる力」を持つ者達＝「アギト」を狙い暗躍した。

エルロードの中では「水」を司り、眠りに着いていた主である「闇の力」の命を受け、替わりに人類の進化を監視していたとされる。

※女性的な外見ながら渋い男性の声で喋るのは、性を超越した者＝「神」を意識した演出と思われる。*1


【能力】

鯨に似た高位の超越生命体で、専用武器は「怨嗟のドゥ・サンガ」と呼ばれる杖。
設定では下位の使徒をこれで指揮し、また、これで打たれた相手は「至福の中で死ぬ」…という設定があるようだが、残念ながら劇中では明瞭に解る形で描写されていない。
下位の使徒とは別次元の力を有し、時空をも越える能力を持つ。

高い戦闘能力に加えて念動力を初めとした数々の特殊能力も有しており、その力は関谷真澄に憑依していた、いわば霊体の状態でも「アギト」達を圧倒する程であった。


水のエル・強化体


お前たちの時間は長くない。お前たちに未来はないのだ！

種族:超越生命体(高位の使徒)
通称:エルロード
身長:218㎝
体重:165㎏
特色／力：怨念のバルディッシュ、風圧攻撃、魔術攻撃


アギトにより一度肉体を滅ぼされた「水のエル」の魂が、主の「闇の力」の体内で回復、更に強力な肉体を得て復活した姿。
「アギト」に覚醒した者達＝津上翔一、葦原涼、木野薫の命を狙い出現。
更に「アギト」に匹敵する「力」であるG3ｰXを身に纏った氷川らと激闘を繰り広げた。
この戦いが描かれ、更に「あかつき号事件」の真実をもあかされたVol.41～42は本作のクライマックス部分とも言える。

身に纏う衣が大型化し専用武器が「怨念のバルディッシュ」と呼ばれる長柄の戦斧に変化している他、念動力が更に強化されており、空間を自由に操作して歪める描写が見られる。
（例：ライダーキック！→空間歪曲→誰かにぶつける→( ﾟДﾟ)ガガーン！！）

他にも主である「闇の力」も披露した、闇の力の紋章を利用した範囲攻撃を披露している。

※尚、強化体と呼ぶのが慣例だが、実際には本来の力を取り戻した「完全体」と呼ぶのが正しいらしい。


【劇中での活躍】

オーパーツを利用して現世に復活を遂げていた「闇の力」と再会し完全復活。
自らの手で「アギト」を抹殺しようとするが、恐怖を乗り越え、エルロードに対抗するべくアギトの中で覚醒した新たなる「力」…バーニングフォームの力を制御した翔一に肉体を焼かれ、一度は撃退されたのだが強化体となって再復活を遂げる。

更に強化され四対一でも傷一つつけられない圧倒的な戦闘能力により「アギト」の力を持つ者達＝ライダーを追い詰めるが、戦いの中で受けたダメージにより「あかつき号事件」の記憶を取り戻した翔一が怒りの変身によりバーニングフォームを顕現。
その時点では未だ余裕の態度を崩していなかったのだが、G3ｰX(氷川)が自分を助けるべく自己犠牲により倒される姿に発憤した翔一が怒りの一撃(バーニングライダーパンチ)を撃ち込み、その衝撃で防御が解かれた所に、エクシードギルス(涼)のエクシードヒールクロウ、アナザーアギト(木野)のアサルトキック、更にシャイニングフォームを顕現させたアギト(翔一)のシャイニングライダーキックを立て続けに受けて肉体が爆散。
再び魂だけとなり逃走を図るも、「闇の力」の体内に取り込まれる直前に蓄積したダメージに耐え切れず、遂に完全消滅した。

【あかつき号事件】


『仮面ライダーアギト』の根幹にある全ての元凶と言える事件。
表向きは香川県行きのフェリー「あかつき号」が異常な気象現象に襲われたとされていた。
その真相とは、かつて人智を越えた超古代(時間的な概念で顕せるか否かは不明)に「黒い青年(闇の力)」に敗れた「白い青年(光の力)」が最後の力で人類という「種」に自らの「力」を植え付けた後、時空の壁を超えて「あかつき号」に到着。
その最期を見届ける為に現れた「水のエル」を中心として発生した異空間とも呼ぶべき場所に「あかつき号」が捉われた事により引き起こされた現象であった。
この時、死にゆく「白い青年」の「光」に触れた「あかつき号」の乗員達は他の人間達よりも早く「アギト」に目覚める運命を持つ事になる。

尚、劇中で「水のエル」が翔一を執拗に狙い、「白い青年」も「貴方を助けに来た」と語っているが理由は不明。
恐らくは人類で最初に「アギト」に覚醒した姉の雪菜の力が翔一に移りつつあったのでは、とも予測されるが…？



【関連人物】


「あかつき号事件」の関係者。
元々は異空間に属する高位の存在である為か、現世で行動、干渉する為の依代として選ばれ「水のエル」に憑依される事になる。
後に「闇の力」により肉体を得た事で用済みと判断され、殺害された。

人類で最初に「アギト」となった青年で、「あかつき号」からの因縁の相手。
「光の力」自身に能力を覚醒された為か他の者より目覚めが早く、相性の悪い「力」の遣い手である事もあってか、後に滅ぼされる事になる。

自らの眷属である上位の使徒。
完全復活までの護衛を果たすが絡みは無し。

  • 黒い青年(闇の力)
別名:オーヴァーロード
超越生命体(使徒)の盟主。
人間を生み出した存在でありながらその進化を厭うという設定から、モチーフはグノーシス主義の「偽りの神(デミウルゴス)」か？
全知全能と言われながら、現世では肉体に縛られている影響で必ずしも無敵の存在とは呼べない様で、それも「水のエル」と共通している。


  • 白い青年(光の力)
「闇の力」と同じ顔を持つ逆の存在。
モチーフはギリシャ神話のプロメテウスや旧約聖書のアザゼルら堕ちた天使と思われる。
裏設定ではオーヴァーロードに反旗を翻した「火のエル」ともされるが、かなり詳細な設定を探らねばならないので一般視聴者は置いてけぼり。*2

「闇の力」の勢力(アンノウン)には天敵とも呼ぶべき「力」であり、アギトの攻撃を受けた「水のエル」の魂を取り込んだ際には、さしもの「闇の力」も苦しみの声を上げていた。

  • エルロード
「水のエル」の兄弟たる、高位の使徒達。
「火のエル」ともされる「光の力」が盟主の「闇の力」と同じ顔をしている事から、他のエルロードも同じ顔＝同一の存在なのでは？
との説もあるが、番組開始時までに不採用となった設定もあるらしく、どこまでが事実かは不明のままである。


【てれびくん版】

小学館の幼年雑誌『てれびくん』で連載された漫画版では、G3-Xを「ただの人間に用は無い」と言って跳ね飛ばすが、素顔を剥き出しにした氷川刑事に「ただの人間をなめるな!」と抑え込まれ、そこにアギトのシャイニングライダーキックとギルスのエクシードヒールクロウを同時に叩きこまれ爆死する。
これが最終回となったため、実質同漫画版におけるラスボスとなる。
（アナザーアギトは未登場）




追記、修正し項目立ての力に目覚めし者……アギト！
……閲覧し愚痴るだけで無い者は滅ばねばならない……！！


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最終更新：2024年02月22日 18:25

*1 エル＝Elとは、ヘブライ語で「神」「御使い」の意

*2 一応、アギトの能力が「火」や「光」に由来する事から推測は可能ではあるが