メイドインアビス

登録日:2017/08/04 Fri 05:24:00
更新日:2024/04/22 Mon 21:51:55
所要時間:約 25 分で読めます


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「メイドインアビス」は、『WEBコミックガンマ』で不定期連載中(だいたい3か月~半年に1話のペース)のダークファンタジー漫画。
今流行りのWEB連載であるため、最新話と過去のうち2話*1を無料で読むことができる。
単行本は2022年7月時点で11巻まで刊行。

作者はつくしあきひと。かつてはコナミデジタルエンタテインメント所属だった為、過去作だとエレビッツ・おとぎ銃士赤ずきんのキャラデザを担当した人と言えば分かりやすいか。



◆概要

巨大洞窟・アビスを探検する古典派冒険ファンタジー。
絵本のような柔らかく可愛らしい画風に反し、世界観は非常に過酷でシビア。
というより、ファンタジー漫画でありながらご都合主義が徹底的なまでに廃されており、魔法や強力な必殺技などの戦況を一変させるような都合のいいモノはほぼ皆無。
舞台であるアビスの中は「文明の及ばない未開の大自然」そのものであり、少しでも気を抜こうものなら容赦なく自然の脅威に晒される。
もちろんアビスへと挑む探検家ならぬ"探窟家"たちもそれは例外ではなく、頼れるのは鍛えられた肉体、経験、そして十全な知識のみ。
逆に言えば、これらが欠ければ何人たりとも無残な死は避けられない。
主人公たちもその"探窟家"である以上、物語が進むたびに増えていく陰鬱な描写や過激なグロ描写の洗礼を浴びることになる。
そのため、単行本の表紙や画風だけで判断すると、怒涛のごとく襲い掛かるハードで過酷な展開により痛い目を見ること請け合い。

一方でガッチリ固められた設定や残酷ながらも幻想的な世界観は非常に魅力的。
雄大で非現実的な未知の自然を感じさせるアビスの描写は実に美しく、それと前述の要素が合わさることで、ファンタジーなのに「メイドインアビス」の世界が本当にこの世のどこかに存在するような、不思議なリアリティが最大の特徴である。
近年稀に見る「知恵と勇気で困難を乗り越える正統派冒険譚」でもあり、「地道に一歩一歩未知の世界の探索を進めていく」という要素が好きな人はおそらく高確率でツボにはまる漫画である。
また、ファンタジーではあるが厳しい大自然の世界を知恵と工夫で生き抜くサバイバル漫画としての側面もあり、単に「捕まえて食う」に留まらない、自然物の柔軟な使い方もまた見どころ。

ケモノ、脱糞、裸吊りetc……など、どこか背徳的なお色気描写やニッチな性癖の層に響く絵も豊富であり、そういったものを目当てで読むのもアリといえよう。

幻想的な絵柄と徹底したリアル路線を突き詰めたアンバランスな作風から、「魔法のない世界樹の迷宮「ゆるふわタッチで描かれたダークソウル」 「萌えディスカバリーチャンネル」苺ましまろ キメラアント編魔法陣ベルセルク「坂を上ると死ぬ逆スペランカーなど、いろいろと異名の多い漫画でもある。
とはいえ、「どれだけ大きな絶望を前にしても諦めず、知恵と勇気を駆使して勝利を掴む正統派冒険漫画」なのはしっかり事実である。その「絶望」の度合いがちょっと度を越しているだけであって。

2017年7月からはテレビアニメが放送された。
全13話で各話ごとに竹書房にて連載を持つ(持っていた)作家陣による豪華なエンドカードが用意されている。
劇場版としてテレビ版13話に新規カットを加えた総集編「【前編】メイドインアビス 旅立ちの夜明け」「劇場版総集編【後編】メイドインアビス 放浪する黄昏」が公開2019年1月に連続公開。後者はPG12指定となった。
更にテレビ版と劇場版2作の続編として、新作「メイドインアビス 深き魂の黎明」が2020年1月に公開された。
なお、こちらもPG12指定されていたが、アイツのせいで公開直前になってR15+指定に変更された。
そしてテレビ版2期となる「メイドインアビス 烈日の黄金郷」が2022年7月から9月まで全12話で放送された。


大きく分けて本編にあたる「ハローアビス」、外伝・幕間にあたる「ハウアーユードコカ」の2つから構成されており、
「ハローアビス」ではアビスを探検するリコの物語が、「ハウアーユードコカ」ではアビスにまつわる怪奇現象の調査に奔走する地上の探窟家たちの様子が描かれる。



◆作者:つくしあきひと


Q.つくし先生に質問です。自分の考えたキャラクターが傷つく事をどう思っているのですか?
A.命は、暗い闇の中に置いてこそ、光り輝くのです。

ファンからはもっぱら「つくし卿」と呼ばれ畏怖される存在。色々な意味で子供好きで、子供の絵以外を描き続けると体調を崩すので、大人の絵はあまり描けないそう。(本人談)
一応本人はちゃんと節度をわきまえた良識あるお人なのだが、この作者あってこの漫画あり、を見事に体現した度し難い性癖の持ち主&言動が怪しいせいで友人からは警戒されているらしい。

作者だけでなく、公式媒体も漏れなく悪意ある度し難いアナウンス・宣伝をすることに定評があり、ファンの間では語り草になっている。


◆あらすじ

隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。
どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。
「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。
そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。

アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。
そんなある日、リコはアビスを探窟中に、少年の姿をしたロボットを拾い…?*2


◆用語

  • アビス
約1900年前、南海ベオルスカの孤島で発見された直径約1000メートルの縦穴。
人類に唯一残された未踏の地にしてその深さは最小でも2万メートルを超える。
アビス内部は奇々怪々な深生生物によって形成された特異な生態系を持ち、また現代の人類のそれを遙かに超える技術で造られた人工物である「遺物」が数多く眠る。
穴中で発生している特殊な「力場」が地上からの観測を阻んでおり、自然環境も深く潜れば潜る程過酷かつ人知の及ばぬ環境が待ち受ける。
飛行船などを使い潜ろうものなら2~3層の乱気流で墜落は免れないため、探索は1層の半ばまで行けるゴンドラ以降は人力により行われる。

アビスに潜る行為は総じてハイリスクハイリターン。
「遺物」等を採掘し上手くいけば一攫千金や名誉も夢ではないが、逆に運が悪ければあっけなく無惨に死ぬ過酷極まりない空間。
その危険性故に潜ることができる深さは階級に応じて深く制限されている。
階層はそれぞれ名前が定められており、名称は以下の通り。

地上 (大穴の街/オース) 海面上
深界一層 「アビスの淵」 海面下1350mまで
深界二層 「誘いの森」 1350~2600m
深界三層 「大断層」 2600~7000m
深界四層 「巨人の盃」 7000~12000m
深界五層 「なきがらの海」 12000~13000m
深界六層 「還らずの都」 13000~15500m
深界七層 「最果ての渦」 15500~?????m
深界極点 「奈落の底」 推定20000m以深


六層以降に潜ると後述の呪いによって人間として地上に帰還することが事実上不可能となるため、五層から六層に潜ることは『絶界行(ラストダイブ)』と呼ばれる。


  • 探窟家
アビスに潜る作中における冒険者たちの総称。
首から下げる笛の色でランクと通称が付加され、ランクごとに潜れる深さの制限「限界深度」が定められている。
階級は、探窟家になる為に勉強中の「鈴付き」から始まり、見習いの赤笛、一人前の蒼笛、師範代の月笛、達人の黒笛、英雄の白笛。
鈴付きや赤笛は月笛からの指導を受けて経験を積み、探窟者になる。
中でも白笛はごく一握りの数えるほどしか存在せず、奈落の星(ネザースター)と呼ばれその誰もが英雄として讃えられており、彼らが深界六層以深より持ち帰る情報は全て真実として扱われる。*3
「〇〇卿」といった二つ名が与えられるのも白笛の特徴。

鈴の種類によって潜れる制限は以下の通り。

鈴付き アビスへの潜行不可
赤笛 深界一層まで
蒼笛 深界二層まで
月笛 深界三層まで
黒笛 深界四層まで
白笛 深界五層まで

蒼笛になれるのは15歳以上から。(白笛の弟子であるマルルクは特例で認められている。)

シギーが深界四層に行けるには黒笛以上だけと語っており、月笛は三層までである。*4
黒笛のギャリケーが月笛を伴って四層のトコシエコウ群生地で任務にあたっていたため、黒笛が率いていれば月笛も四層に行けると思われる。

シギーが五層は白笛だけの世界と語っており、*5
黎明卿は子供たちの運搬に際して黎明卿の探窟隊「祈手」のメンバー以外の黒笛が基地に同行できるように黒笛の五層立ち入りを進言していたため、
黒笛は深界五層に立ち入るのは許可が必要なようである。
なお白笛になるには五層に行く必要がある筈だが、その辺がどうなっているのかは不明。だったが、原作者監修のゲームにてハボルグが「全員無許可で潜って白笛になった」と明かしている。案外ルールがガバガバだが、白笛達はほぼ全員決まりなんぞ気にする連中じゃないから納得できてしまうのがなんとも…。

ちなみに白笛であっても、前述の『絶界行』には国の許可がいる様子。
もっとも、六層への入り口の管理者である黎明卿の話によれば、先導卿も神秘卿も無許可で潜っているし、黎明卿もバレたら研究に支障が出るからとその報告を怠っている。
たとえ違反であっても六層より深く潜れば、仮に追って来たとしても連れ戻せる人間がまず存在しないため、その点を気にする白笛もいないのだろう。



  • 遺物
アビスの中だけで発見される、それぞれ不可思議な性質を持った現代の技術をはるかに凌駕する技術で作られた人工物の総称。所謂オーパーツ。
価値に応じて四級から一級、特級遺物というランクに分類される。
競売にかけられるとオース公用語での命名とは別に外国語(カタカナ語のネーミングで表現されている)で競売名を付ける慣習がある。
低級の遺物ですら海外では高値で取引され、特級遺物ともなれば国同士のバランスにすら影響を与えるが、等級自体は時代によって変化がある。
それ以上に希少な遺物は奈落の至宝(オーバード)と呼ばれるが、その存在は半ば都市伝説的扱いに留まる。
上級のものともなると「あらゆる物体を焼き消す」「弾切れしない」「一本刺すだけで怪力を得られる」など、マジックアイテムめいた効果を持つものも多いが、使用できる回数が限られているものも少なくない。

等級の内容は以下の通り。

四級遺物 取るに足らない、または用途が不明なもの。価値としては最低ランク。既存の道具の代用になりにくいもの
三級遺物 高い価値や実用性を示すもの。探窟において有用なもの
二級遺物 新概念をもたらし、生活を変えうるもの。また、探窟において極めて有用
一級遺物 国同士の力関係を左右する。深層探窟においても極めて有用
特級遺物 多くの国々、ひいては世界のバランスに影響を及ぼす


  • アビスの呪い
アビス特有の現象。生物がアビスの下方から上方に移動すると発生する為、「上昇負荷」とも呼ばれる。
一度アビスを下れば、人で有る限りこの呪いからはまず決して逃れられない。
同じ階層でも場所により強度が異なり、端の方が比較的弱い。
極端に負荷が強い場所だと階段や坂を上っただけで死ぬ可能性すらある。
この負荷の強さは目視では確認できないので、事実上見えないデストラップがそこら中に撒かれているも同義。
原因はアビス全体を満たす『力場』という不可視の膜のようなエネルギーによるもので、アビスに潜る際はこの負荷への対策が不可欠となる。
階層が深くなればなるほど呪いは凶悪になっていき、対策を怠れば例え白笛であっても容赦無く命を落とす事になる。

ちなみに、深層の強い呪いを何度も浴びると多少なりとも後遺症が残り、その代表的なものの一つに「髪の毛、あるいは頭皮が捻れて巻き髪になる」というものがある。
このため、この作品において極端な巻き髪だったり、(前述のねじれた頭皮や髪を隠すために)わざわざ変な髪形にセットしている人は、帰還困難な深層の上昇負荷を何度も浴びている、すなわち複数回の死線をくぐり抜けてきた優秀な探窟家であると言え、笛がなくともこの頭の特徴でサバイバル能力を程度判別することができる。


症状一覧…
深界一層 めまいや軽い吐き気
深界二層 重い吐き気や頭痛・末端のしびれ
深界三層 二層の症状+平衡感覚の異常・幻覚・幻聴
深界四層 全身に激痛・穴という穴から流血
深界五層 全感覚の(一時的な)喪失 それによる意識混濁・自傷行為
深界六層 人間性の喪失 もしくは死に至る
深界七層以降 確実な死

上の表を見てもらえれば分かる通り、六層以降に足を踏み入れると戻る手段がないため死ぬまで地底暮らし確定となる。もちろん地上へテレポートで帰れる秘密のアイテムなんかこの漫画には存在しないので、『絶界行』に挑むことは自殺と同義。地上では葬式も開かれる。
ただまあ、わざわざ好き好んで死と隣り合わせの探検に挑むような連中がそんなことを気にするはずもないのか、『絶界行』中の面々には今のところ悲壮感はない。彼らにとっては些細なデメリットなのだろう。*6
六層には及ばないが五層も十分に重く、感覚を失うことで高所から転落したりうっかり奥歯を噛み砕いたり、といった二次被害のリスクが断然に跳ね上がる危険地帯で、普通は遺物を持ち帰るどころか生きて帰るのにも難儀する。

一方、何らかの手段で『力場』から負荷を取り除けば、悪影響を受けずアビスを歩む際に有利な補正が付与される「アビスの祝福」となる。
劇中に出てきた祝福は上昇負荷が受けにくくなる、獣人化する、アビスの力場の流れが認識できるようになる、死ななくなる(死ねなくなる)といったモノ。
どれもアビス探索では絶大なアドバンテージになりうる効果ばかりである。
ただし祝福は容易に獲得することは出来ない。必要な要素は「他者との深い精神性の繋がり」とされるが詳しいことは不明。
ちなみに五層の上昇負荷だが、人間の持っていない感覚は奪えないらしい。
ナナチやメイニャの匂いを嗅いでいる時のリコたちが負荷を克服できたのは、力場の観測というまさに人間が持っていない感覚によって周囲の環境を知覚できているからであり、実際に視覚などは呪いによって奪われている。

  • 成れ果て
六層の上昇負荷「人間性の喪失」により異形化した者の総称。基本的にはアビスの呪いの影響で自我や知性を失い、本能のまま生きる化物と化してしまう。
ただし一方で、様々な要因で例外的に人格を維持したまま異形化した者も少数ながら存在する。

  • オース
アビスの周縁に探窟家の築いた拠点が巨大化し街となったもの。所謂「冒険者の街」ポジション。
北区、南区、東区、西区、中央区の五地区に分かれている。
南区には盗掘者によって築かれた「岸壁街」と呼ばれるスラム街があり、建て増しを繰り返した街区の半分がアビスの中に食い込んでいる。
そのため密かにアビスに潜り込みたい場合この街を用いる場合がある。

深界六層のとある場所に聳え立つ「成れ果て村」。外見は生物の死骸にも見える巨大な塔。
自我を有した成れ果て達が独自の文化・言語の基に暮らしている、アビス内の数少ない集落地である。

  • 原生生物
アビス内で生態系を築きあげている固有の生物。可愛らしい小動物から凶悪な猛獣まで種類は様々。
とりわけ深層に生息するものは上昇負荷に対して耐性を持っていることが多いようだ(特に捕食者)。
また、五層の生物は、その上昇負荷の特性ゆえか人間とは異なる感覚器官を持っている傾向にあるらしい。



◆主な登場人物

リコ
「そう!!! 始まっていたのです!!!」

CV:富田美憂
本作の主人公その1である少女。
オースの街にある「ベルチェロ孤児院」で暮らす探窟家見習い。
周囲の男子も振り回される程に活動的でエネルギッシュ。性格も非常にポジティブで勇敢。
ロボットだからセーフと堂々と裸でレグの前に現れる程度には乙女力が欠如した漢女。
料理の腕はかなりのもので、豊富な知識でどんな深生生物もおいしく調理するなどバイタリティに溢れすぎている。
ただし悲しむときは酷く哀しみ少女らしく涙を流す。
しかしトラウマものの光景を目の当たりにしてそれでも奮い立って再起できる辺りやっぱりメンタルは強靭な部類である。
人一倍アビスへの憧れが強く、遺物をちょろまかしてはよく叱られているが記憶力はすさまじい。
今までに世に出回ったことのある遺物のリスト「遺物目録」を丸暗記しており、探索では豊富な知識から問題を解決することもしばしば。
その優れた記憶力と知識、好奇心の赴くまま前進を辞めない姿勢は、あのボンドルトからも一目置かれている。

勇敢な性格に加え一巻に一度は全裸を晒し、何度も盛大に嘔吐する事が多いため一部の読者からはヒロインではなくヒーロー扱いされるある意味悲劇の少女。
詳細は個別項目を参照。


レグ
「リコ 奈落の底まで 僕も一緒に行く」

CV:伊瀬茉莉也
本作の主人公その2であり、記憶を失った自我を持つロボットの少年。
遺物であると思われるが、発表されている遺物のリストには自身やそれに類似するものが載ってないこともあり、「奈落の至宝」ではないかと考えられている。
少年らしい容姿だが口調はやや堅く大人びている。口癖は「度し難い」
一方で性格は純粋無垢で素直。そのせいか簡単に騙されやすくお化けも苦手とキャラ付け的には最早ヒロインの域。
羞恥心は非常に強く、劇中では極めて高確率でセクハラじみた被害を受ける。
子供っぽい分、理不尽と思える行為に対しては例え白笛相手であろうと真っ向から立ち向かえる勇気の持ち主でもある。

遺物ということもあり肉体の耐久力はすさまじく、呪いの影響も受けないことから斥候を任されることが多く、
戦闘になれば遺物としての機能を用いて敵対者を真っ向から迎え撃つ。
切り札は当たった物全てを消し飛ばす超強力な高出力ビームを放つ火葬砲(インシネレーター)
アビスの法則を一方的に塗り潰す規格外の個人兵装だが、欠点として使うとエネルギーを著しく消耗して10分ほど経ってから約2時間昏睡に陥ってしまう弱点があり、
その間は何をされようと起動しない為、過酷極まりないアビスにおいては即ち、死の危険が爆発的に高まる事を意味する。
おまけに莫大なエネルギーを使う手前、使いすぎればレグ自身も遺物としての寿命を迎える(一応、大規模な電源があれば充電は可能)。


ナナチ
「オイラはナナチだ 探窟家(おまえら)が言うところの「成れ果て」だよ」

CV:井澤詩織
アビス中層に隠れて生活していた謎生物。見た目はリコと近い年齢。
ゆるふわ系の萌えマスコットみたいな見た目をしているが、これは彼女(?)が六層の呪いで異形化した「成れ果て」だからであり、元は普通の人間。
「んなぁー」という口癖や飄々とした言動、マスコットみたいな外見からはイメージできないが性格は非常にシビアで大人びている。
ただし人間味がないわけではなく、寧ろ根は人情派に属する。
アビスや医療に関する豊富な知識と技術を持ち、さらには「力場」を読むことによる小規模な未来予知能力をも備えた一行の参謀枠。

過去の経緯から後述のボンドルドとは深い因縁を持ち、彼に対しては激しい敵意を抱く。
山羊っぽい瞳孔と、兎っぽい耳がキュートなふわふわのぬいぐるみというケモナー歓喜な見た目。ちなみに性別は不明。
詳細は個別項目にて。


ミーティ
CV:喜多村英梨
ナナチと一緒に暮らしている、崩れた肉塊のような獣の姿をした成れ果て。人格や知性も失われている上に鳴き声を上げるばかりで意思疎通もできないが、攻撃性は持っていない。ナナチにはとても大事にされている。
昏睡状態から目覚める前のリコに対して、なぜか懐いている。


ジルオ
「ライザさんは お前を選んだ 名誉や富 仲間 信頼 その一切を それら全部を手放してでも お前を手に入れたいと願ったのだ」
CV:村田太志
「月笛」に位置する探窟家。ベルチェロ孤児院の子供達を取りまとめるリーダーのような存在。
真面目な性格だが少々無愛想。しかし孤児院の子供達を大切に想う厳しくも善き兄貴分。
かつてオーゼンに自分の弟子にならないかと誘われ、誘いを断った今も尚彼女に気に入られている優秀な探窟家である。


ハボルグ
「俺らはどうしたって 奈落の落とし子だ」
CV:稲田徹
「黒笛」に位置するベテランの探窟家。無精髭を生やした体格のいい男性。
豪胆な性格で、白笛について詳しい白笛マニア。
黒笛の中でも相当な実力者であることに加え、その性格から人望も厚く、各探窟隊からメンバーが集う「合同大探窟」では白笛不在時に総隊長を任されることもある。


マルルク
「ボク お二人と一緒にもっとお話とかお仕事とかしたいです…」
CV:豊崎愛生
「青笛」に位置する探窟家であり、アビス二層「監視基地(シーカーキャンプ)」の見張り役を担当している。
メイド服を着込み、見た目も明らかに少女であるが明確な性別は不明*7
オーゼンの愛弟子であり、師のオーゼンを「お師さま」と呼んで慕う。
有体に言って奇人の類であるオーゼンの弟子ながら、性格は真面目で心優しく善良。オーゼンの部下である『地臥せり』達からも可愛がられている。
生まれつき日光に弱い体質の持ち主で、地上で暮らすことができないこともありずっと「監視基地」で暮らしている。
精神力が弱い所謂ヘタレだが判断力と咄嗟の度胸には優れており、オーゼン自身も高く評価するほど。
本編では言及されていないが単行本9巻末のイラストより、実は遥か西方の王国の王族であった事が仄かされている。


◆白笛

ごく一握りの探窟家の精鋭にして現代の英雄。
現在判明しているのは5名だが、判っているだけでもの多くが人格に非常に問題がある奇人ばかり。
但し伝説視されたばかりか探索時は遺物を全身に武装している為、
その実態を正確に把握出来る者は少ない。

『殲滅卿』殲滅のライザ
「どれだけの奇跡が君を動かしてきたのかって事と その先で待つ素晴らしい冒険への挑み方を」

CV:坂本真綾
小柄な体躯とうねる長い金の髪が特徴の探窟家。
主人公・リコの母親でもある。
白兵戦で無類の強さを誇った武闘派の探窟家だったようで、一級遺物「無尽槌(ブレイズリーブ)」を武器に数々の功績を残した。(具体的に何をしたのかはまだ描かれていないものの)白笛の中でも別格とされ、「伝説」と讃えられる存在。

直接は登場していないが、オーゼンの回想では何者かに襲われたオーゼンの手を握って「待ってろ連中根絶やしにしてやる…!」と発言する、ジルオが「喧嘩っ早くて大酒飲みで偏食家で、度を越した悪戯をする」と語っているなど、やんちゃで暴れん坊な女性だったらしい。
ちなみに、旦那(リコの父親)は同じ隊のメンバーであった草食系男子の黒笛のトーカ。

リコに自分自身で冒険をするかどうか選ばせるため、およびアビスの底を見たいという探求心を抑えきれず、10年前に絶界行を決行し消息を絶った。

現状のところ、作中では回想にて語られるのみで、絶界行の性質ゆえ地上ではほぼ故人同然の扱いになっている様子。
リコに手紙を送るなど、現在もアビス内で生きている可能性も考えられるのだが…
ちなみに、リコの元へ届けられた笛の素材となったのはドニという人物。
ライザとの関係は不明だが、ファプタの翻訳を通じて察する限りでは厳格な口調で話す男性のようである。



『不動卿』動かざるオーゼン
「空を飛べぬ…壁も走れぬ…我々のような弱者は取って食われるだけさ 弱者は弱者の道を選ぶ他ないのさ」

CV:大原さやか
身長2mをゆうに超える長身の探窟家。登場は12話から。
「30人以上乗ったゴンドラを引き上げた」など、逸話の多くは人間離れした怪力にまつわるもの。

探窟隊地臥せり(ハイドギヴァー)のリーダーで、現在は「地臥せり」のメンバー共々、2層に建造された拠点監視基地(シーカーキャンプ)に住み込む形で暮らしている。
見た目は妙齢の美女だが、50年以上前から白笛だったと語られており、実年齢は相当に行っていると思われる。

歯に衣着せぬ辛辣な毒舌家で、自他ともに「大人げない」と称される偏屈な性格。「子供騙しは嫌い」と公言する通り、相手が年端もいかない子供であろうと優しく接することは微塵もない。
それでも白笛の中ではまともな感性を持つ方。というか、下の人がヤバすぎて普通に常識人に思えてしまう。
因みに感情が昂った時や驚いた時にはカオナシ名状しがたい恐ろしい相貌になるのが特徴。ぶっちゃけホラー漫画の領域。
詳しくは個別項目参照。


『黎明卿』新しきボンドルド
「もっと喜んで下さい あなたのお陰なんですから さあ笑って 実験の成功を祝いましょう」

CV:森川智之
フルフェイスの仮面と分厚いパワードスーツに身を包んだサイバーな見た目の探窟家。20話から登場。
外見に関してはとりあえず「ダフトパンクみたいな人」と言えば伝わる。
5層に建造されたラボ前線基地(イドフロント)を根城としており、同じく仮面とパワードスーツに身を包む探窟隊祈手(アンブラハンズ)を率いる。

いわゆる発明家タイプの人物で、探窟ルートの開拓や便利アイテムの開発など、物資とテクノロジーの面から探窟家を支えてきた存在。部下である「祈手」たちも、科学・医療技術に心得のあるであろう者が少なからずいる。

業績はしばしば「僅か10年で人類のアビス攻略を一気に推し進めた」と評され、本人も謙虚で物腰柔らかい完璧超人……のようにも見えるが、実際は常人には到底理解し難い思考回路を持つマッドサイエンティストで、人間のそれから逸脱した感性を持つ真性のサイコパス。
世間的には「偉大な人」だが、実際の彼を知る者からは「ろくでなし」「イカれ外道」「人間ごっこをしてる化け物」だのと散々に言われる危険人物である。
詳しくは個別項目参照。


『神秘卿』神秘のスラージョ
「少し試させてもらうぞ オレは…臆病なんでな」

白笛の探窟家。63話にて登場。
自らが率いる探窟隊呪詛船団(ヘイルヘックス)と共にラストダイブを敢行し、現在は6層の、第7層まで残り300mという地点に建築した「絶界第五キャンプ」で野営している。

素性が明かされていなかった初期はペスト医師のようなマスクを被った姿で描かれていたが、その素顔はダークエルフか悪魔っ娘のようなルックスをした凜々しい女性であった。しかも俺娘

自らを「臆病」と称するものの、実態は「あの」ボンドルドから「拝借」と称して大量の遺物を窃盗する、ムカつくと思いっきりメンチを切って部下に止められる、喋るときは何故か毎回でかい声を張り上げる等、大胆不敵でふてぶてしい人物。
「臆病」設定はどこへ行ったのかと突っ込みたくもなるが、その件でボンドルドに煽られた際「臆病は下げではないぞ」と返しているあたり、どうも「慎重」「用心深い」くらいのニュアンスで臆病だと言っていた模様。

呪詛船団(ヘイルヘックス)』の隊員はスラージョ含め、胸の谷間を空ける服装をしている獣人のような見た目をしているが……?



『先導卿』選ばれしワクナ
現在は深界5層を突破した様子だが詳細は不明。
同じ白笛であるボンドルドによると高齢であることが示唆されている。




アビスへの憧れが止められない方は、追記・修正よろしくおねがいします

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最終更新:2024年04月22日 21:51

*1 1つは定期的に入れ替わる

*2 公式WEBサイトから転載

*3 六層より深く潜った場合、本人が人間として帰還する手段はまず無いため、情報だけが伝報船で飛ばされる。

*4 1巻p137

*5 1巻p138

*6 さすがに『絶界行』に挑む人間はリコ親子のような筋金入りの探検バカだったり、あるいは「決死隊ガンジャ」のように地上に居場所がない人々だったり位しか確認されておらず、ベルチェロ孤児院関係者の反応も加味すると作中世界の基準で見ても異常者のようである

*7 オーゼンの許を訪ねたジルオが「しかし君は…」と服装が不自然であるかのような発言をしている。