ノンケ×百合っ娘(シチュエーション)

登録日:2017/07/11 (火曜日) 23:00:00
更新日:2024/04/05 Fri 18:31:30
所要時間:約 6 分で読めます




オタクに広く愛されるジャンル「百合」。
みなさんは「百合」と聞いてどんなカップリングを思い浮かべるだろうか。

最もポピュラーなお姉さま系。
10年代以降増え始めた、きらら系列作品に代表されるソフトなイチャイチャ系。
観る者すべてに癒しを与えてくれる、甘えん坊×世話好きのカップリング。
変身ヒロイン系作品に多い、友情から百合に発展するパターン。
清楚で純粋かと思われていた娘が実は・・・という、背徳感の強い百合。

一口に百合といっても、そのシチュエーションは千差万別である。
そんな中、素晴らしいシチュでありながら、あまり日の目を浴びていない百合がある事をご存じだろうか?
それがノンケ×百合っ娘である。すこし詳しく説明すると

「スキンシップのつもりでイチャイチャしてくるノンケの娘に対し、どぎまぎする百合っ娘」

というカップリングである。このカップリングがどう素晴らしいかをこの項目では解説していきたいと思う。


  • 理由1:あざとさが皆無
近年の作品では、百合人気に便乗しただけの、百合とは名ばかりの劣悪な作品も少なくない。

「お前ら、こういうのが好きなんだろ?女の子同士がキスしたり、お風呂でイチャイチャしてるのが観たいんだろう?」

という、制作者の思想が見え透いている作品群のことである。実に嘆かわしい。
そもそも百合とは天使のごとき可憐で愛らしい少女達が戯れる姿を描いたシチュであり、心の汚れを浄化してくれる存在である。
上記のような邪な思想とは水と油なのだ。
これは何も百合に限った話ではないが、制作者が本気で情熱を注いでいない作品が、他者を喜ばせる事など出来るはずがない。
それに対し、ノンケ×百合っ娘ではそうした汚らわしさやあざとさが皆無なのだ。
そりゃそうだ。ノンケの娘はあくまで友人として接しているだけなのだから、そこにあざとさなど存在しないのだ。
これがもし通常のヘテロ(男女)のカップリングなら、男に対し

「なんで気付かないんだよ、この朴念仁!」
「『ん?なんか言った?』じゃねぇよ、唐変木!」

と、読者や視聴者の怒りが爆発するところだろう。しかしこのカップリングの場合、そうした怒りは発生しない。男という不快な存在がいないことで、百合という美しいシチュエーションが生まれるからだ。

と、ここまで読んだ読者の中には、ひとつの疑問が浮かんだ方もいるかもしれない。
「女の子同士が仲良くイチャイチャしてるなら、よくあるソフト系百合じゃないの?」と。
ご心配なく。このカップリングが本領を発揮するのはここからなのだ。

  • 理由2:百合っ娘の困惑
ノンケが百合っ娘に対するイチャイチャが、あくまで友人としてのスキンシップであることは先に述べた通りである。
では一方の百合っ娘の方はどうなのかというと、そりゃあもう心中穏やかではいられない。
彼女たちは常に葛藤し続けているのだ。

「〇〇ちゃん、もしかして私のこと好きなのかな?でも・・・」

今の気持ちをノンケに対して全て白状できたら、どんなに楽だろうか。
しかし、彼女たちはその一歩をなかなか踏み出せない。
なぜなら「女の子同士」という事に対して負い目を感じているからだ。
出来る事なら告白したい。しかし、告白して女の子同士であることを気持ち悪がられたら?
愛しの彼女から嫌われてしまうのでは?
今の関係が壊れてしまうくらいなら、いっそ友達のままの方がいいのでは?でも・・・
こんな風に葛藤する姿を見せられた日には「頑張れ!」と応援せずにはいられない。
さらに付け加えると、彼女たちが告白できないのは、百合に対して負い目だけではない。
どういう事かは、理由3で説明する。

  • 理由3:失う事への恐怖
 !注意!
この理由3に関しては、全てのノンケ×百合っ娘のカップリングに当てはまるわけではありません。

さて、なぜ百合っ娘たちはそこまで告白する事に臆病なのか?
そのもうひとつの理由は、彼女たちが女の子を・・・正確には意中の人を好きになった経緯に原因がある。
ここでは二つの百合作品を例に解説していこう。
ひとつは電撃文庫から発売されているライトノベル「安達としまむら」。
もうひとつはコミックキューンで連載中の4コマ漫画「先生! 休ませてください!」である。
まずはそれぞれのストーリーから解説していこう。

安達としまむら
主人公は女子高生の安達。彼女は昔から人付き合いが苦手で、高校のクラスメイトにも馴染めず、
毎日のように体育館の二階で授業をサボり続けていた。
そんなある日、いつものように体育館で授業をサボっていた安達の元に、一人の生徒が訪れた。
彼女の名は、しまむら。安達のクラスメイトである。話を聞けば、しまむらも安達と同様、授業をサボりに来たのだという。
授業をサボりながら雑談したり、卓球で遊ぶうちに、二人は友達になった。
そんな日常を過ごしているうちに、安達はしまむらに対し特別な感情を抱くようになる・・・

「先生! 休ませてください!」
主人公は女子高生の水野さな。人と話すのが苦手で、
体育や音楽の授業でグループを作れず余る事を恐れた彼女は、事あるごとに保健室で授業をサボるようになる。
そんなある日、さな同様に保健室に一人の生徒がサボりにきた。彼女の名は東風谷ハル。
ハルは以前から、昼休みにいつも一人で読書しているさなが気になっており、友達になりたいと語る。
さなとハルは友達になった。
引っ込み思案でクラスから浮いている自分に対しても気兼ねなく、優しくフレンドリーに接してくれるハル。
さなは、そんなハルに対しだんだん心惹かれていくのだった。


と、ここまで書けは二人の主人公にある共通点がある事にお気づきだろう。
そう、さなも安達も、ハルやしまむらと出会うまでは、同性どころか異性に対しても恋愛感情は抱いたことはなかった。
それどころか、まともな友達すらいなかったのである。
今までろくに人付き合いをした事がない彼女たちは、恋人以前に友人との付き合い方すら知らないのだ。
そんな彼女たちが同性を好きになってしまった。それがどれだけ彼女たちを苦しめているのかは、言うまでもないだろう。
さなも安達も、女の子だからハルやしまむらを好きになったのではない。
初めての友達が、そして初恋の相手がたまたま女の子だった。それだけなのである。
だからこそ、「ここで嫌われたら二度と友達は出来ないのでは?」という恐怖が心を支配し、告白を思いとどませるのだ。
こんな健気な姿を見せられて、応援しない人間がいるだろうか?いや、いない。
それ故にノンケ×百合っ娘というカップリングは人々の心を捉えて離さないのだ。


いかがだっただろうか?この項目をよんで、ノンケ×百合っ娘の素晴らしさが少しでも伝われば幸いである。百合こそ至高!


追記・修正は百合っ娘の恋が成就する事を願いながらお願いします。


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最終更新:2024年04月05日 18:31