ランページ(ビーストウォーズ)

登録日:2017/07/10 (月) 01:49:23
更新日:2023/02/10 Fri 22:51:28
所要時間:約 9 分で読めるけぇのぉ






ワシがカニのランページじゃあ!

みんな、カニはどがん鳴くか知っとるか!?

……あ、鳴かん?

ワシゃあのぉ、「ちょっきんなあ」って鳴くんじゃあ!

ほいじゃあ、みんな! せ~ので言うてみぃ!!

せ~のぉ……!!



ちょっきんなあーっ!!!






ランページとは、超生命体トランスフォーマー ビーストウォーズメタルスに登場するトランスフォーマーの一体。
初登場は劇場版『メタルス』第1作(米国では第8話「Bad Spark」)から。

吹き替え版声優:檜山修之


【概要じゃい!!】


身長:3.4m
体重:4t
走る速さ
ビーストモード:時速100km
ロボモード:時速80km
ビークルモード:時速90km
最大出力:110万馬力

テックスペック
パワー10+ 知力9 スピード9 耐久力10+ 階級9 勇気10 火力10+ テクニック9

サイバトロンが「スタースクリームの不死性を再現する」という、どう考えても失敗する未来しか見えない実験によって生み出したトランスフォーマー。
正式名称は「プロトフォームX」
結果として「スパークが存在する限り不死身」ということになったものの、情緒面に問題があり、破壊や殺戮、相手の恐怖心を好む非常に凶暴で残忍な性格になってしまっている。

そして自分の体をいじくり回したサイバトロンに強い憎悪を抱き、研究が行われていたコロニーOを壊滅させてしまった。
その後、コロニーOの唯一の生き残りである警備隊隊長のデプスチャージによって拘束されたが、
多くのサイバトロンの命を奪ったランページに上層部が下したのはまさかの「追放処分」。(デプスチャージはランページの処刑を望んだが却下された)

その護送の任務を命じられたのが我らがイボンコと愉快な仲間たちであり、
彼らはその途中でゴールデンディスクを奪った千葉トロンたちの存在を知らされ、それを追跡し共に惑星エネルゴアにたどり着くことになる。

つまり、ある意味ではランページは「ビーストウォーズ」が始まるきっかけを作った存在とも言える。


惑星エネルゴアにたどり着いたランページはトランスメタルス化を遂げ、カニをスキャンして活動を開始。
ビーストモードの他にタンクモードにもなれるトランスフォーマーとなった。
サイバトロンもデストロンも知ったことかと言わんばかりに暴れまわるが、メガトロンの策略によりスパークを二つに分断され、
その片割れを手中に収められたことにより渋々メガトロンに従うことになった。(なお、「ランページ」という名前を与えられたのはこの時)
ちなみに、日本語吹き替え版では初登場回を先行劇場版で使ってしまった為、テレビ本編では日本放送回『あばよッ!』にて唐突に初登場となっている(後に先行劇場版をテレビ放送したために、補完されたが)。

以上の通り、ビーストウォーズでも特に重い背景を背負ったキャラクターなのだが、日本語版では例によって真面目なアドリブで不真面目な状態になる。
最大の特徴は広島弁で喋る点で、檜山ボイスによるドスの利いたそれは完全にヤクザ。
  • 「しばぁぁぁく!しばくぅぅぅ!!ブチしばくぅぅぅぅぅ!!」
  • 「あぁ~?ビビったかぁぁぁ?ビビっとんのかぁぁぁ!?返事せぇやゴラァァァァァ!!」
  • 「ワシのスパークはのぉ、恐怖が大好物なんじゃあ!!もっと怖がれ、内のスパークを恐怖で満たしてくれや!!怖がれ、ブチ怖がれ!!恐怖にひしゃぎちまえぇ!!」
  • 「おどれらまとめて沈めちゃるわぁぁぁ!!ええかぁ!?そこ動かんで、待っちょれよぉぉぉぉぉ!!」
  • 「あがな攻撃痛とぅも痒ゆぅもないんじゃあ!!覚悟せぇやサイバトロォォォン!!」
  • 「刺せるもんなら刺してみぃ!? あぁ!?」
しかしメタ発言も多いため、そこまで怖くはない。

「(視聴者に向かって)わかりにくいかも知れんが、わしはランページじゃあ……」

三連式ガトリング砲「ガルバキャノン」と、タンクモード時のミサイルが主な武器。
その破壊力は凄まじく、他のデストロンメンバーが総攻撃を加えても20%しかエネルギーを削れないサイバトロンのシールドを一人で40%も削り、山の頂上をミサイルの一撃で吹き飛ばす。

しかし、不死身ぶりを視聴者に印象づけるためか、
  • 宇宙船の砲撃でバラバラになる
  • 巨大なミサイルが直撃して大爆発に巻き込まれる
  • 高いところから落ちてとがった岩に串刺しになる
など劇中ではワスピーター、タランスに次いで大ダメージを受ける機会が多い。

「焼きガニじゃあ~!!」

最期はデプスチャージにスパークをエネルゴンで串刺しにされ、結果的に彼を爆発で道連れにする形で戦死する。


……が、ファイナルリミックスで他の戦死者共々、何事も無かったかのように復活。
「おかーさーん!!」と叫びながら崖から飛び降りたり、ラットルを「海のもずく」にしようとして、
「もずくじゃなくて藻屑だろ!」とデプスチャージに突っ込まれ一つお利口さんになりながら沈んだりと大活躍(?)であった。
しかし、ものまね大会では「わしはものまねできんけぇ」という理由で二回もパスしている。

コミックボンボン連載の漫画版に関しては、そちらの項目を参照のこと。



【対人……じゃのうて対TF関係じゃい!!】


・メガトロン

上述の通り、無理矢理従わされているため、忠誠心は皆無。
劇中ではメガトロンが眠っている隙にスパークを取り戻そうとしたこともあった。
ただし、自分に「ランページ」という名前をつけてくれたことだけは感謝している模様。(なお、日本語版だと「ランページ」という名前は芸名ということになっている)

インフェルノ

よく一緒に行動するが、仲が良いというわけではなく、見張り役である。
後に彼とランページはとあるゲームで主人公とライバルの関係となる。

メタルスダイノボット

メガトロンがサイバトロンのプロトフォームとランページのスパークとトランスメタルスドライバーを使用して作った二代目ダイノボット。
ランページからしてみれば兄弟機とも言うべき存在だが、そんな情は一切抱かなかった。
ダイノボットの方も、基本的にランページの見張り役としてでしか接していない。

ワスピーター

ランページよりもずっと不死身な蜂くん。
原語版ではこれといって交流はなかったが、日本語版では誰からも心配されない彼に唯一「すまんのぉ…」と謝罪している。
ファイナルリミックスでは中の人関連でお互いが広島県広島市出身であったことを知り、とても親しくなっていた。

「で、小学校はどこじゃ?」

デプスチャージ

因縁の相手。
デプスチャージはランページを復讐すべき相手としてでしか見ていないが、ランページは彼との因縁を楽しみながら戦っている。

「次こそはおどれのエイヒレ食うちゃるけぇのぉ!」

・コンボイ

X時代のランページの暴れる姿を目撃しており、彼を宇宙の墓場に捨てる任を受けたが、
その途中でビーストウォーズを繰り広げることになり、Xの復活も許してしまう。
漫画版では、コンボイの頭部(ロボットモード)と四肢を破損させる程の激闘を繰り広げた。

・トランスミューテイト

第9話「カニじゃい!」(米国では第10話「Transmutate」)のゲスト。
ポットの故障により消滅するはずだったが、ランページも認めるほどの強大な力を持っていたため何もスキャンしないまま生まれてきてしまったトランスフォーマー。
不完全な彼に親近感を抱いたランページは自ら彼の友達を名乗り、「わしが守っちゃるけぇのぉ」と今までの凶暴ぶりが嘘のような優しさを見せようにる。
しかしトランスミューテイトは自分を友達だと言ってくれたランページとシルバーボルトを守るために死んでしまった。
彼の死を嘆き悲しむランページの姿は、勇者ボイスもあいまって完全に主人公である。

「ボク、イタイ……。バイバイ……」



「――うおおおぉぉーっ!!」




ランページの人気は彼との交流によるところが大きく、あまりにも悲惨すぎる結末から二次創作で救いを持たせようとするファンは少なくない。



【余談じゃい!!】

日本語吹き替えを担当した檜山さんは、ビーストウォーズへの出演について「これで芸歴に箔がつく」と喜んでいたらしい。

日本では「蟹モチーフのキャラは弱い、もしくは不遇」というイメージが浸透しているため、
ランページの強さと暴れぶりは多くの視聴者をテレビに釘付けにすることになった。
最終的にはサイバトロン側のパワーアップに押され気味であったが、当時は「ダイノボットに次ぐ」とまで言われるほどの人気を獲得するに至っている。



「おう、ランページじゃ! わしは編集できんけぇ、パス」


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最終更新:2023年02月10日 22:51