青春兵器ナンバーワン

登録日:2017/06/09 (金) 17:34:40
更新日:2024/01/15 Mon 23:50:45
所要時間:約 22 分で読めます




●概要


青春兵器(スプリングウェポン)ナンバーワンとは週刊少年ジャンプで連載されていた長谷川智広によるギャグ漫画である。
2016年46号から2018年14号まで掲載、略称は「青春」。
最強の戦闘力を誇る人型兵器「難波 零一」と特務機関のエージェント「北斗 英二」によるドタバタ青春劇が描かれる。

基本的に主要人物が大体ポンコツ要素があり色々なイベントに突っ込んでいったりしては残念な結果になる事が多い。
時にはロボットである事を利用したかなりブラックなネタに走る事もある。
しかし、残念・悲惨な展開ばかりかというとそうではなく時には心温まる展開や何事もなくまったりとした終わり方をする場合もある。
このように笑いと和やかと惨さがテンポよく切り替わり、いい意味で展開の読めない緩急も本作の特徴といえる。
前作「恋のキューピッド 焼野原塵」では人外主人公は自分なりに人間を理解しようとしても馴染もうせず一方的に力を振るって結果オーライな形が多く共感しづらい所があったが、そういった欠点は克服されている。

あと、大人が結構格好いい。アンドリュー?まあ、あれは別枠で(特にオフ時)。


●掲載順について

本作の語る上で外せない話題の一つ。
当初は、「主人公の一方が及びもつかないほどの最強、もう一方が人間」「人間世界になじもうとする人外」「人間側が振り回される」というように、作者のジャンプでの打ち切りの要因となった前作と被る設定が散見されたためその行く末を心配する読者もそれなりに存在していた。そして案の定の言うべきか、掲載順が低くなっている所に6続新載の投入、さらにその内のひとつの設定が本作と被っていたり(後述)とかなり危ない状態であった。
しかし、ツッコミ役であると思われた英二もまたただの一般人とは異なるボケ属性も兼ね備えていた事に加えて以前より磨かれた鋭いツッコミなどのバージョンアップなどによって人気を獲得。
一時期はいささか安定しない時もあったが中間位に掲載される事が多くなった。
おかげで、編集部込みで一部からの通称が「不死鳥」。センターカラーを獲った時には「奇跡のカラー」とか銘打たれたりもした。
以降も唐突に打ち切りが心配される順位にまで落ちたりまた中間位に戻っていたりと安定せず、不死鳥の如く何度も蘇っていた。
最終的に連載は終了してしまったがそれでも連載期間は1年を越え、人気投票も行われて最後は円満完結でコミックは7巻(最終巻のみややページ増)まで発売された。


●登場人物

主要人物

  • 難波 零一
Dr.モサリーナなる人物が生み出した、兵器群「ナンバーズ」の頂点を誇る最終兵器。No.01「始まりの最終兵器」。
しかしある時、争いにしか興味を持たない他のナンバーズに嫌気が差して脱走、武装の一切を取っ払って人としてとある高校に紛れ込んだ。
やたらでかくねじが刺さった頭部の二頭身というとても人間には見えない姿であるが、とりあえずバレることなく生活できている。
武装こそ放棄したものの最終兵器としてのスペックは健在で2桁のナンバーズなどものともせず、大便を我慢しすぎると町が消し飛ぶ危機が発生したりもする。
本などで勉強してきてはいるが如何せん元・兵器であるために人間の生活や青春というものに理解力・対応力が足らず、騒動を起こしたり暴走したりすること多数。
自身を監視する英二とはクラスでは名物コンビとして認識されており、結構人気者だったりする。
一方で英二や八が素っ頓狂なことをやらかすとツッコむなど、常識人な一面を見せる事もある。
また、行動はポンコツながら体育祭で全種目担当したり倒れてしまったドミノを瞬く間に直したりなど(万能ではないものの)スペックの高さを見せている。
頭部のネジはリミッターであり、これを緩めることで本来のスペックを段階的に開放できる。
後述するアンヌに一目惚れするも、これまた盛大に空回ってまともに交流できていない(一応それなりに仲良くやってはいる)。
環境に嫌気が差して脱走こそしたものの他のナンバーズに対して悪感情を持ってはおらず、邪魔さえしなければ比較的穏便である。
なお、零一がまだNo.01として兵器だった時代の姿はシルエットでしか登場していないが、殺気だけでNo.9を威圧するほどの力を持っている。
人気投票では3位にランクインした。零一本人はもっと低いと思っていたが直後に英二が上回ってしまった。

  • 北斗 英二
ナンバーズに対抗する対人造人間専門平和組織(MonsterAttackProfessional&PacificOrganization)通称MAPPO(マッポ)のエージェント。
高い知能指数・運動神経・狙撃などの技術を持つエリート。生真面目であり、家には最低限のものしかない。
MAPPOの中でもとりわけ若いエージェントらしく、大人ばかりの旅行はつまらないだろうと誘われなかったりする。
とある高校に派遣されていたのだが、そこにたまたまナンバーズ最強である零一が転校してきたことで生活は一変、
迂闊にMAPPOに報告してしまうと町が焦土になりかねないため、零一の存在を秘匿する事を決めて零一を自身の部屋に匿い、青春を謳歌するのをサポートしていく事になる。まあ、彼自身も青春に関してはポンコツなのだが
零一の奇行に対してツッコむ時は、ツッコミとしてはなかなか稀なレベルで辛辣な物言いをする事も。
エージェントとして真面目が過ぎて、下駄箱に過剰すぎるセキュリティを仕込んだりなど学校からは良くも悪くも名物的な存在だった。
なお、零一と触れ合うことで性格も軟化してきており最近では家事を趣味になったりしている。

零一からは友達として見られており、「エージ」と呼ばれている。これは愛称のようなもので、諸事情で敵対(?)状態になった際は「英二」呼びになっていた。
また、英二自身も零一を悪友と思っており、彼の頑張りを評価して配慮したりすることもある。
名前の由来は「ウルトラマンA」の北斗星司と思われる。
人気投票では2位にランクインした。英二本人は驚いており零一は悔しがっていた。

人間

  • 七倉 潤
英二たちのクラスの委員長。
実は父親は世界の権威ともいえる科学者でありナンバーズにその身柄を狙われたことで姿を消してしまっている。
英二も知らなかったが、彼女がいる高校に派遣されたのは彼女の護衛のためであった。
…のだが彼女はそんな父親の名声を一切知らず、中二病患者みたいなことを言い出したと思っている。
その関係からか「操縦」に関してはやたら器用であり、MAPPO特製の阿呆みたいなバイクを一切の訓練もなく容易に乗りこなしたり世界でトップレベルの格ゲースキルを持っていたりしている。
後に行き倒れていたNo.5を捨てられたペットと勘違いして保護、学校の飼育小屋で「ゴロー」と名付けて飼う事になる。
普段は朗らかな人物であり、初期は英二が明らかに異常な発言をした時は怯えるなど一般人の感覚を持っていた。
だが、話が進みにつれてゴローに関する事態に接すると変人と化す事が多くなる。学園祭における読者からの認識は多分「ヒロインだった人」。
このキャラ変のせいか人気投票でも28位と主要人物とは思えないほどの低い順位になってしまった。票数も30票と1年後に登場したユウの10分の1以下である。

  • 白百合 アンヌ
MAPPOの美少女エージェント。ナンバーズ最強の存在「No.1(零一)」を倒すことで手柄を挙げようと英二の高校に転校してきた。
英二ともそれなりに交流はあったが、エージェントとしての訓練ばかりで遊んだりはしたことがなかった。
英二と違ってエージェントとしての実力は描かれたことがないが、訓練学校では英二に継いで2番目の成績を収めている実力者。
初登場時に北欧の仕事が早く片付いたと話しており、後にナンバーズの会議では北欧の支部を潰していたことが明かされている。
優秀のはずだがその実状はアホの子。学業についても赤点ギリギリ。しかも肝心のNo.1が零一という事実に気づいていない。
娯楽の少ない生活をしていたためか、文化祭や学園祭など彼女も英二と同様に青春らしいイベントを結構楽しんでいる。
元々No.1にしか興味がないこともあり、ナンバーズと遭遇しても食事を優先させたりもする。

話が進むにつれて大食いキャラになってきており、町で様々なおいしいものを食べていたり非常においしそうに食べるためかクラスメイトなども彼女に食べ物を与えている。
だが、食べ物を食べすぎると「備蓄形態(ストック・フォーム)」と呼ばれる姿になり、ヒロインらしからぬデブとかそういうレベルじゃない体に変貌する。
なお、MAPPOにいた時からこの姿になっていたらしく英二が言うように1ヵ月の間に元の体型に戻り、学園内でも備蓄形態として受け入れられている。
後述するナナ姉による英二との恋愛相性は99%。一方で、自身に恋心を抱く零一との相性は彼の青春スキルが壊滅的なせいで世界が終わりかねないほどひどかったが、今は70%程度はある様子(ナナがいじった可能性もあるが)。
名前の由来は「ウルトラセブン」の友里アンヌ及びウルトラマン80の相棒にして幼馴染であるユリアンとのダブルミーニングと思われる。
人気投票では10位にランクインした。ちなみに9位は作者の長谷川智広でありアンヌと僅か4票の差だった。

  • ミコナミ ユウ
48話から登場したMAPPOの少女科学者。
弱冠13歳にして英二やアンヌが使用する武器や装備などを発明する粉うことなき天才でもある。
普段は物静かで鳥のぬいぐるみを介して腹話術で喋るが、実はキャラ付けであり「わからない」ことに直面するとぬいぐるみを捨てて普通に喋る上に口調も乱暴になって暴走する。
彼女が持参する全人類図鑑で唯一、零一だけ「わからない」ものの対象であり零一の正体を探ろうとあらゆる手段を駆使して付きまとっていた。
零一と同じくらいの低身長にコンプレックスがあるようでMAPPOに内緒で密かに予算を使用して背が伸びる薬を開発していた。
普段のキャラを忘れてる状態の時は英二にはやたら辛辣だがMAPPO時代から「エージ兄」と呼んでいるなど親しい関係ではあるようでナンバーズを見かけても英二の人となりを知ってるためか深く詮索はしなかった。
57話のビーチバレー回で零一がNo.1と知るがユウにとって既に彼も研究対象と同時に大事な友達になっていたのでMAPPOには報告せず最後まで英二のサポートに徹した。
名前の由来は「ウルトラマンA」の南夕子だと思われる。
人気投票では5位と後期に登場したキャラとしては上位にランクインした。

  • 東 光太
零一たちのクラスメイト。一年であるがサッカー部のエースで女子に大人気。昼時間には放送室でトークを繰り広げたりもする。父親はBar777を経営している。
純真で優しい性格であり、零一たちにも気をかけたりしている。「リア充」以外の表現方法があったら教えてほしいレベルでリア充としか言えない好青年。
一方でアンヌに恋心を抱いているのだが、彼女とのそれっぽいイベントは全く起こらなかった。零一よりフラグの気配がないとか絶望的であるが、光太自身は特に悲観していなかった。
初登場は2話目からだが、名前や零一達と本格的に関わったのは17話の下着泥棒の犯人探し回からである。
名前の由来は「ウルトラマンタロウ」の東光太郎と思われる。
人気投票では21位にランクインした。

  • 藤 アキ
零一たちのクラスメイト。漫研のエースであり、潤とは中学からの友達。
いつも糸目で明るくのほほんとした人物であるが初期の潤のように受け入れがたい状況では怯えるなど一般人の感覚を持っており、その時は目が思いっきり見開く。
観察力があり普段の零一達の話を創作しながら漫画にしたところ、MAPPOとナンバーズの戦いそのものになってしまったこともある。
なお、その漫画を集英社に持ち込んだところ漫画自体は没になったが編集者の斉藤さんと名刺交換して担当になってもらっている。
また、漫画の中では英二が主人公で潤がヒロインになっていたりと二人の関係を誤解しているところもある。
初登場は東と同様に2話目からだが、名前や零一達と本格的に関わったのは32話の集英社に漫画を持ち込む回からである。
名前の由来は「ウルトラマン」のフジ・アキコと思われる。
人気投票では14位にランクインした。

  • アンドリュー・シンドー
時折登場するMAPPOのエージェントで、傷だらけのスキンヘッドが特徴的なマッチョ。MAPPO管轄の教習所で教官を務めたりもしている。
非常に物騒な物言いをしたりなど平穏な街では彼の方が危険人物な気もするような人物であるが、林間学校では零一がナンバーズと気づかずゴミ拾いで優勝した英二に賞品を渡して称賛するという気さくな一面を見せていた。
また、ゲームを好んでおりオフにはゲーム大会に出たりもする。
ついでに肉体こそ屈強だがオフの服装はステレオタイプなオタクのそれであり、語尾に「~ですぞ」とかつける。
なお、免許回にてフルネームが判明している。ちなみに「シンドー」というファミリーネームはウルトラマングレートの変身者と同じ。
人気投票では13位にランクインした。

  • 教官
MAPPOの教官。かつては前線で戦っていた人物だが、現在は現役を退いでいる。本名不明。
昔、孤児だった英二を拾って親代わりになった人物であり英二からも慕われている。
右の頬に古傷があるがこれはNo.8に殺されかけた時に付けられたものであり、学校の三者面談の時に八を見かけた時にはその古傷が痛んでいた。
学校にナンバーズがいたりと色々事情があるものの、英二を信じて深く詮索はしなかった。
登場する度にイカ状生命体にされたり豚の小便を想起させるカクテルを飲まされたりと散々な目に遭うことも多いが、英二の現状には安心している模様。
人気投票では34位にランクインした。

  • 梔子 今日子
零一と英二が通っている高校のクラス担任。
元々は作者の前作に登場していた人物だが人気投票では7位と思いのほか上位だった。作者も何で!?と困惑していた。


ナンバーズ

世界征服を企む狂気の科学者Dr.モサリーナ率いる人造人間集団。MAPPOの宿敵であり、日夜あらゆる凶悪犯罪に手を染めている。
ナンバーズは番号が低いほど実力が高く2桁でも相当なスペックを持ち、実力者であるはずの英二が初遭遇した時は怖気づいてしまったほど。
特にシングルナンバーズ(一ケタ)はナンバーズの中でも強大な力を持っており、他の2桁ナンバーズからも恐れられた存在となっている。
また、MAPPOでも「No.1(零一)」の姿だけは捕捉されておらずNo.1の姿が捕捉され次第N2爆弾で吹き飛ばすことになっている。
そして、シングルナンバーズは何故か揃って動物をモチーフとした二頭身という外見が共通している。
なお、シングルナンバーズ同士の戦いは禁じられており必ず戦う時は相手を破壊しないようなルールを設けられてから行われている。

現在、No.1脱走後にナンバーズの動きは様々でありNo.1を含む裏切り者のシングルナンバーズを連れ戻そうとする者、
脱走したNo.1を倒す事によって自分の実力を誇示しようとする者、七倉潤を誘拐しようとする者とで分かれている。
また、2桁ナンバーズは「待っていろ」と言われたら律儀に待っていたり何故かバイトしているエージェントを見かけたら「仕事はどうした?」と問いかけるなど、妙に真面目な所がある。

そしてジャンプ2017年30号にてついにシングルナンバーズが全員出た事には出たのだが、内情を説明されたエージが大丈夫なのか!?と逆に心配するような現状だったり。
番外編にかつてのナンバーズの会議が出ていたのだが、某死神漫画の会議のアレをリスペクト(オマージュ)したりしていた。

  • 南場 八
「軍神」と称されるNo.08のナンバーズ。犬がモチーフであるが、体毛などは髪くらいしかなく人間の外見に近い。戦闘形態ではビーダマンみたいな姿になる。
零一のことを心酔しており、組織に無断で零一を追ってきたため彼も脱走者である。元々は零一と世界征服をするつもりだったが、零一の希望に従って彼の青春活動をサポートするようになる。
コミュニケーション能力に非常に長けており、他のナンバーズが道で行き倒れたり安アパートでルームシェアしたりしているのに対し、彼だけはテラスハウスで全く無関係の一般人と青春を謳歌するリア充である。
英二同様に真面目な性格なのだが零一への心酔故に暴走することがあり、その振れ幅たるや登場人物の中でもとりわけ激しく時には狂気レベルの様相すら見せる
英二とは最初は敵対していたものの彼との勝負に負けてからは零一の友人として受け入れており、二人で零一をサポートすることも多くなっている。
ペットに堕ちたゴローに対する目線は相当厳しかったが現在はペット扱いでなければ多少はマシになった。ただし、ペットとしての名前であるためか「ゴロー」とは呼ばず、あくまで「No.5」と呼んでいる。
問題の解決はもちろんトラブルメーカーにもなれるため本作において非常に便利なキャラで、作者曰くこの漫画を10週打ち切りから救った功労者らしい。
人気投票では6位にランクインした。3位の零一に票を譲ろうとしたがそれでも1位には遠く及ばないのは内緒。

  • ゴロー
「剣聖」の異名を持つNo.5のナンバーズ。熊っぽい外見をしており、二頭身の身長も相まってとりわけぬいぐるみに見える。ハチと違って口元が動物っぽいため、動物扱いされることが多い。
武士のような性格で忠義に篤い。自分を拾ってくれた潤に深い恩義を感じており、彼女の意に従う。
当初は比較的普通に喋っていたが、最近は「無上の誉れ」といったぶった切った喋り方が多くなっている。
犬か何かだと思い込んでいる潤とともに犬がらみの大会や番組に登場したりしており、ナンバーズの中でもとりわけ目立っているが特に問題にはなってない。
ナンバーズ最強の剣士と言われるだけあり剣術を得意としており、零一からもサシでやれば俺の次に強かったと評されているが、尻の防御は薄い。
見た目通り寒い季節になると冬眠してしまうのだが、体内に自分そっくりの子機を数体内蔵しており、時期が来ると出産して眠っている間の護衛を任せるという機能がある。
ただ本人はその機能を知らず、学校に来てからは冬眠する必要がなくなった事で初めて意識がある状態で出産。子機と対面した時は顎が外れるほど驚いていた。
ちなみに潤も含めて、子機の事は本当に自分の子供だと勘違いしている。
人気投票においては全キャラの中で唯一の4桁にして総投票数の1/4近くを占める2045票というぶっちぎりの1位に輝いた。決して七倉潤の組織票ではない。

  • 軟葉 ナナ
「神創頭脳(ゴッドブレイン)」と呼ばれるNo.7のナンバーズで紅一点。零一などからはナナ姉と呼ばれる。おそらくウサギモチーフ。
その異名の通り未来予知じみた演算が可能な頭脳を持つが本人は恋愛ごとにしか興味がなく、恋愛占いにしか使われない。
しかし、スペックに関しては間違いなく規格外でありその的中率は100%。
かつてハチと親密な関係だったのだが、現在は彼から全身全霊その過去はなかったことにされているが、ナナ自身は全く気にも留めてない。
初登場時はまだナンバーズを裏切っておらず、世界中の男を配下に置いて自分に相応しい相手を見つけるためにナンバーズに従っていた。
だが、たまたま出会った東に一目惚れしたと同時にあっさりナンバーズを裏切り学園に転校してきている。
東に関することになると普段の落ち着いたキャラは崩壊し、ある意味発狂状態と化す。
初登場時は他のシングルに比べて独特な外見だったが学園への転校後に改善。本誌に乗る前の顔は、担当の斎藤さんから今までにないぐらい怒られて全て顔を描き直されたほどだった。
人気投票では20位にランクインして票数は79票だが、このボツVer.にも21票入って31位にランクインしている。

  • ツー
零一と対等の力を持つ組織の最高戦力の一人でもあるNo.2のナンバーズ。外見イメージはおそらくライオン。
偽名は使わず「青春兵器ナンバーツー」と名乗り、自己紹介として一般生徒の前で自身の背景を洗いざらい暴露するなど破天荒な性格。
性格の方向性は零一と似ているが、より暑苦しく自然と人を惹きつけるリア充。ただし八と違い女子にモテてる描写が特になかったりする。
スペックは誇張抜きで零一と同等なのだが、燃費がよろしくないためコンセントで外部電源と接続していないと活動出来ない。
そのため物理的に組織から出る事が出来ず、防衛戦力として本部に常駐していた。
その性質上、外に殆ど存在を知られていなかったため二つ名はつけられていないと思われていたが、後にナンバーズ公式トレーディングカードで「失敗作」と言う別称が判明。
身内に対して酷い言いぐさだが、世界征服を目的とした組織が外に出れない兵器をどう思うかと言われれば失敗作呼ばわりもさもありなんと言ったところか。

零一の青春への憧れは元々彼と二人で語らっていたもので一度は共に脱走する事を諦めていたが、一年かけてコードを延長して零一を追って転校してきた。
転校後は流石にそのままでは色々面倒がありすぎるため、八によって充電式モバイルバッテリー型に改造して貰ったが消費電力の問題は解決しておらず、充電量が減るにつれて活発性を失う、インドア派になる、体調が悪くなる、挙げ句の果てに作画とキャラ付けすら簡略化されるほどのグレードダウンをしてしまう。
しかもコンセントは本部の差込口から抜けてしまっており、学校から電力を供給してもらうもすぐに電力事情を圧迫するようになってしまったため、英二は彼のために週一で彼と共にMAPPOに里帰りしては盗電する羽目になった。なお、MAPPOにおける彼の認識は英二の義理の息子。
後期になると元の姿よりも簡略化された状態の姿の方が多くなっており、最初は元の姿だったのに途中で簡略化した姿になることも多々あった。
人気投票では4位にランクインした。

  • No.3
全てを破壊する「完全兵器」たる存在。分かりづらいがサメモチーフ。
零一たちを追ってきた3人組のリーダー格。堅物な性格であり、卑怯な真似は好まない。
その破壊者としてのスペックはギャグマンガ故にまともに発揮されることはないものの、バイト先の皿を悉く割るなど要所要所で発揮している。
零一と決着をつけるために組織には帰還せず、他2人とともにアパート暮らしをしている。大家さん曰く「マナーのいい外人」とのこと。
なお、零一と英二とはお隣さんなのだがお互いニアミスで気づかずにいた…のだが、
段々と彼等とのニアミスが多くなり、生活圏内が被ってるのではないかと英二やNo.9が薄々と感付いていた矢先、草むしりの時にようやくお隣同士だと気づいた。
ちなみに料理は後に出来る様になり、レシピと共にブログに写真を挙げたりしている内に本まで出すレベルに上達している。
ブログのコメントを見た時は普段の彼からは想像できない朗らかな笑顔を見せていた(なお、そのコメントは隣に住んでいる英二が書いていた)。
そんな彼がここまで料理に入れ込んだ理由は世界征服後の統治を見通したものであり、彼なりに人類を理解しようとしたが故の手段。この事がモサリーナとの決定的な違いとなり、最終的に部下2人と共に彼と袂を分かつ事となった。
人気投票では8位にランクインした。

  • No.4
常に未知の技術の実験台として永遠に改修され続ける「試作機」。作中で最後に登場したナンバーズだが黒猫モチーフであることはかなり早い段階から決まっていたらしい。
大人しく人見知りな性格で、零一曰く間違っても組織を裏切るようなやつではないとの事だが、戦略会議を無断欠席したりと他のナンバーズとの協調性は無いらしい。
最終章である修学旅行編にてモサリーナに自我を乗っ取られた状態で零一達の前に現れ、彼を除く全てのシングルナンバーズが束になっても敵わない程の威力の磁力操作を引っ提げて零一達を苦しめられるもナンバーズ達の連携によって一瞬の隙ができた事で自爆で相討ちを狙う零一に動きを封じられるが自爆直前にNo.4自身が自我を取り戻す。
零一に青春への想いを語り彼に温かい言葉をかけられたNo.4は笑顔になり、最後は零一の自爆に巻き込まれたが英二が高校を卒業して2年後の最終話で登場、本来の人見知りな一面を見せてツーに励まされていた。
後日談では潜入任務で大学に通う事になった零一、英二、アンヌ、ツーと一緒にNo.4にとって新しい青春が始まるシーンで青春兵器ナンバーワンの物語は幕を下ろした。
人気投票では42位にランクインした。

  • No.6
「戦艦斬り」と呼ばれるが、その本領は未知数。甲冑に包まれていてわかりづらいがアザラシモチーフ、てか甲冑を脱いだらただのアザラシ。
ゴローを師匠と崇めており敵対することに胸を痛めているが、手を抜くような真似はしない。
彼もまた口元などが動物よりなため、飲食店でバイトしようとするとゴローもろともお断りされる。他の場面でも、大体ダブルボケである。
人気投票では22位にランクインした。

  • No.9
ナンバーズ最速を誇る「鳥葬」。鳥モチーフ。より正確にはペンギン。ペンギンが鳥葬って…。
スピードこそ速いもののマルチタスクを苦手としており、情報が増えると対処できずに混乱してしまう欠点がある。
八をライバル視しており、よく挑戦を吹っ掛けているが、相性が悪すぎて軽くあしらわれてしまっている。
零一と英二が隣同士に住んでいる事実が判明した以降はこの事実に気づいていないNo.3とNo.6を辛辣に思いつつも英二と共に彼らの対決を見守るポジションになった。
人気投票では16位にランクインした。

  • No.12
「武神」。裏切り者のNo.1を破壊するために襲ってきたナンバーズ。
武器らしいものは持っておらず、鉄でできた自分の拳を武器にしている。
登場時は遊園地で零一がウンコを我慢していた時だったが、友情腹パンチによって敗れる。
人気投票では45位にランクインした。

  • No.13
「死神」。七倉潤を生け捕りにするために現れたナンバーズ。
実力はシングルナンバーズに次ぐと評される兵器であり、数えきれないほどの要人暗殺をこなしてきた。
だが、その日はクラスでカラオケ大会が開催されて七倉の警護をするつもりがクラスで浮かないように必死で歌を覚える英二とNo.1以外に興味のないアンヌに待たされ続ける。
怒りに任せて個室に入ったが、よりにもよって零一が歌おうとしたタイミングで乱入してしまったためそのまま零一に倒されてしまった。
後に零一へのリターンマッチを挑むべく再登場したが、今度は動画撮影に付き合わされるだけ付き合わされた挙句お土産を持たされて帰らされた。
以上のように物騒な容姿と経歴とは裏腹に妙に人が良く流されやすい性格をしており、最終話では笑顔でコンビニで働いている姿が描かれた。あの風貌でよく採用されたな。
その影響か人気投票では28位にランクインしており2桁ナンバーズの中ではもっとも高い。ちなみに七倉潤と同じ順位でもある。

  • No.15
「破壊王」。裏切り者のNo.1を破壊するために襲ってきたナンバーズ。
両手にドリルが付き、腹の中に爆弾が仕込まれている。
なお、戦闘シーンは描かれずにコマが切り替わったらいつの間にか倒されていた。
人気投票では49位にランクインした。

  • No.17
「狙撃王」。裏切り者のNo.1を破壊するために襲ってきた右腕に大きな銃をつけたナンバーズ。
たまたまファミレスに入ったところNo.1を見つけ、子供を人質にしてNo.1を破壊しようとした。
だがファミレスには零一以外に裏切っていないNo.3達もおり、バイトの邪魔をしたことや人質を取ったことにNo.3の逆鱗を触れてしまう。
そして、零一とNo.3のダブル攻撃を喰らいモサリーナの名前を叫びながら破壊された。
人気投票では47位にランクインした。

  • No.20
「全身大砲」。裏切り者のナンバーズを破壊するためにやってきた最初のナンバーズ。
普通の大男だが、戦闘時には全身から無数の大砲を出していた。
当時はまだNo.1が脱走したという情報がなかったためNo.1が姿を見せた時は驚き、
No.1の裏切った理由が青春を謳歌してリア充になるためだと聞いた時も「何という不良品だ…」という真っ当なセリフでツッコミを入れていた。
武器を持たない零一の友情腹パンチに敗れ、MAPPOに引き渡されている。
人気投票では46位にランクインした。

  • Dr.モサリーナ
ナンバーズを作成した狂気の科学者。
現状では1話の最初にナンバーズの点呼をしようとしている場面以降めっきり登場しなかったが、最終章である修学旅行編にてNo.04の意識を乗っ取る形で現れ、本作のラスボスとして零一達の前に立ちはだかったがナンバーズ達との総力戦、最後は零一の捨て身の特攻により敗北。
修学旅行の一月後にMAPPO本部に自ら投降して拘束された。
何故か本名が中林昭二である事は判明しており、名前の由来は「ウルトラマン」でムラマツキャップ、仮面ライダーシリーズで立花藤兵衛を演じた小林昭二氏であると思われる。
人気投票では30位にランクインした。

その他

  • さい藤さん(斎藤 優)
青春兵器ナンバーワンの初代担当編集者で、作者にとってはデビュー前からの付き合いになる。
単行本のおまけに登場しており、色々厳しいことを言うがネタのアドバイスを出したりと面倒見がいい人物。
青春兵器キャラ図鑑では何故か担当編集者からの紹介になっている。
本作6巻を最後に後述の戸出氏と入れ替わる形で担当を退くが、次回作のアイデアをアドバイスするなどその師弟関係は健在である様子。
人気投票では11位でありながらそれ以上の順位の大半の登場人物よりも大きく扱われており、本人の顔写真まで載っていた。

  • 戸出さん(戸出 圭介)
青春兵器ナンバーワンの2代目担当編集者で次回作「森林王者モリキング」においても引き続き担当をしている。
作者より年下でありながら絵に描いたようなリア充のイケメンで、前担当とは対照的に優しく温厚な性格。
その一方で直接的に怒りはしないものの時たま作者に凄まじいプレッシャーをかけており、作者からも「本当は凄く怖い人なのかもしれない」と見なされている。
青春兵器キャラ図鑑では唯一担当交代後に登場したNo.04の紹介を行った。
人気投票では26位にランクインした。

  • 長谷川 尚子
作者の母親。mission43にて料理監修を行った。
同エピソードに登場する料理はいずれも細かいところまで配慮された手の込んだものであり、彼女の確かな料理知識と技術が窺える。
人気投票においてもレギュラー格のナナの倍近い131票を取得し17位に輝いたが、彼女の名前は本誌アオリにしか出ていないため、単行本派にとっては意味不明なランクインとなった。


●余談

人気が出始めた頃、6連続新連載のひとつでもある「ポロの留学記」という漫画が本誌で連載開始した。
「青春」そのものの話題ではないので細かくは触れないが、これが何と「人外主人公が人間社会に憧れて入学してくる」「主人公のスペックは最強で、本気なら誰も敵わない」「人間主人公と仲良くなる」とこの漫画を想起させる要素が複数詰まっており、某所でちょっと話題になった。
過去作品や他紙の同テーマの漫画をやるならまだ分かるが、同紙に連載中漫画に被せてくるという編集部の判断に困惑する人も出ていた。
同時期にジャンプ内で同じジャンルの新連載をする事はたまにあるが。

ジャンプ+内に作者へのインタビュー記事が掲載されている。
…のだが、非常に愉快かつネタの宝庫とも言える内容となっているので本作に興味を持った方は一読することをオススメする。
読んだ後は担当編集の重要さを再認識し、「ニセコイ」の古味先生への好感度が上がること請け合いである。



惜しみなく追記・修正中!!!

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最終更新:2024年01月15日 23:50