餃子(ドラゴンボール)

登録日:2017/06/09 Fri 17:34:40
更新日:2024/02/26 Mon 23:13:17
所要時間:約 9 分で読めます




さようなら、天さん……どうか死なないで


餃子とは、漫画『ドラゴンボール』の登場人物である。
名前の読みは「ギョウザ」ではなく「チャオズ」

CV:江森浩子


人物

天津飯の弟弟子であり相棒でもある武道家。
エイジ738年生まれで悟空より1歳年下。身長は138cmで体重は33kg。
趣味は映画鑑賞。好きな食べ物は天津丼で好きな乗り物はエア・スクーター。
とても小柄な体格で、少年期と成人後で比べても身長は少ししか伸びていない。しかし成人後は少年期に比べて若干筋肉がついている。同じく小柄であるクリリンよりも10cm以上背は低い。
肌の色は真っ白で、頬の部分が赤く染まっている。一言で言えば「ベビーキョンシー」によく似ている。
いつも被っている帽子の下には、頭頂部に一本だけ毛が生えている。ちなみにかなりの石頭(物理的にも頭脳的にも)。

かつては鶴仙人の元で天津飯と共に修行を積んでいた。そのため天津飯との絆は深く、彼の事を「天さん」と呼んでとても慕っている(出たての頃は「天」と呼んでいた事も)。

無表情でいる事が多く、口数も少ない。その表情から何を考えているか読み取るのは難しいが、話が進むうちに段々と色々な表情を見せるようになった。
登場当初の性格はとても子供っぽく、知り合って間もないクリリンと髪があるかないかでしょうもない言い争いをしていた事がある。
芯の強い面もあり、天津飯のためなら自分が犠牲になる事も厭わない。
素直…というか冗談が通じにくい性格で、天然ボケをかました悟空に天津飯が「亀仙流ではギャグまで教えているのか」とイヤミを言った時に「今のはどこがおもしろい?」とそれを真に受けていた。

前に「石頭」と述べたように、登場当初は学力が怪しいところがあり、一桁の足し算でも両手の指を使わなければ答えをなかなか導き出せなかった。
それどころか「左右」の区別も瞬時に出来ず、それが隙となって、答えが分かった直後にクリリンからキツイ一撃を食らわされていた。
料理の腕前は高く、アニメ版ではカメハウスでラーメンを振る舞い、賞賛を浴びていた。

Z戦士の1人だが、肉弾戦は不得手で主に超能力を駆使して戦う。
得意な超能力は金縛り。また天下一武闘会では超能力で抽選のくじを操作し、組み合わせを思いのままに操っていた。
しかし、一定以上の力を持つ相手にはそれらの超能力は効果がないうえに、抽選くじ操作のお株も後に魔人ブウに奪われる事に。
修行を辞めたわけではないが、人造人間編以降は彼が戦う描写は見られなくなった。
ちなみに戦闘力は、サイヤ人編の時点で610。

名前の由来は中華料理の「餃子」を北京語で読んだもの。
彼が原作で会話した人間は天津飯、鶴仙人、亀仙人、クリリン、天下一武道会アナウンサーの5人しかいなく、何を隠そう主人公の悟空と原作で直接会話する描写が皆無なのである。
アニメ版ではいくらか会話が増え、『Z』では悟空の事を「悟空」と呼び捨てにしていた。『改』では「悟空さん」とさん付けに変更。


原作での活躍

  • 第22回天下一武道会編
天津飯と共に武道会に出場。予選を難なく突破し、本戦第3試合でクリリンと対戦する。
当時はまだ珍しかった舞空術でクリリンを翻弄し、鶴仙流の暗殺奥義であるどどん波も連発して相手を追いつめる*1
しかし、クリリンにどどん波をかわされ、その隙にクリリンのかめはめ波を食らってしまうと、危うく場外に落ちそうになる。
その後は何とか武舞台に戻り、今度は金縛りを使ってクリリンをいたぶり始める。
だがクリリンに計算問題を出された事で思わず金縛りを解いてしまい、その隙に腹にキツイ一撃を食らってしまう。
もう一度金縛りを使ってクリリンの動きを封じ、さっきのお返しとばかりに「16+27は!?」とクリリンに出題するものの、「43!!」と瞬時に解かれ、
クリリンから「9-1は!?」と出題された時にまたも金縛りを解いてしまった事で、思いっきり殴られてぶっ飛ばされ、場外負けとなった。*2

その後は悟空と天津飯の決勝戦を鶴仙人と観戦するが、鶴仙人の指示に従い、周囲に気づかれないように超能力で悟空を妨害し始める。
だがすぐに天津飯に気づかれ、術を解けとテレパシーで彼に言われると、正々堂々と思い切り戦う彼の試合を最後までちゃんと見たいと思うようになり、術を解いて戦いの行く末を見届けようとした。
しかしその行為に鶴仙人は激怒。危うく彼に殺されそうになるが、亀仙人がかめはめ波で鶴仙人を吹き飛ばしたおかげで何とか助かった。
この出来事がきっかけで天津飯と共に鶴仙流を離反し、武道会終了後は2人で己を鍛えるための修行に出ようとした。だが……

  • ピッコロ大魔王編
ピラフ一味の仕業でピッコロ大魔王が復活し、クリリンと悟空が彼の手下に次々とやられた*3ため、ピッコロ大魔王の世界征服を阻止するべく天津飯や亀仙人と協力してドラゴンボールを集めてピッコロ大魔王の消滅を願おうとする。
だがピッコロ大魔王がボールを2個飲み込んでしまったためにその作戦は失敗。亀仙人もピッコロ大魔王相手に魔封波を使用した反動で死亡してしまう。
そこで、ピッコロ大魔王がドラゴンボールで若返りの願いを叶える前にピッコロ大魔王消滅を願おうと思いつき、ピッコロ大魔王が神龍を呼び出した瞬間に飛び出していく。
しかし、「ピッコロ大魔王を、この世から…」と願いを言い切る前に、ピッコロ大魔王の攻撃を受けて殺されてしまった*4
後にピッコロ大魔王が悟空の手で倒された後でドラゴンボールの願いで生き返り、次の武道会開催まで修行を積んだ。

  • 第23回天下一武道会編
厳しい修行で以前よりも逞しくなり、仲間達と共に再び天下一武道会に出場。仲間達が予選でぶつからないようにクジを操作する。
ところが餃子自身は予選で鶴仙人の弟にして自身の兄弟子、桃白白と当たってしまう。
最初は目の前の相手が誰だか分からなかったようで、浮き上がりながら超能力を掛けていたが、
それが通用しないことに驚き、ついに相手の正体を悟った瞬間、強烈な一撃を叩き込まれて気絶。
あえなく予選敗退となり、その後は武道会近くの病院へ入院していた。
そして決勝の悟空vsピッコロ(マジュニア)で街が吹き飛ばされる前に島民と避難し、決着がついた頃に駆けつけて天津飯と無事を喜んでいた。

  • サイヤ人編
サイヤ人のベジータナッパの地球襲来に向け、かつての仲間達と共に神様の元で修行を積む。
そして襲来してきたベジータ達と戦う事になるのだが、ナッパには自慢の超能力も効かず全く歯が立たなかった。
そこで隙を突いてナッパの背中にしがみつき、天津飯達を助けるために「さよなら天さん…どうか死なないで」と涙を浮かべて相打ち狙いで自爆した。
しかし彼の自爆をもってしてもナッパに深手を負わせる事は出来ず、本人だけが犠牲となったどころか、餃子の死に自棄になった天津飯も「おまえだけにさびしい思いはさせんぞ…」と自殺同然の気功砲を放ち戦死してしまうという最悪の結果となってしまった。
このシーンは餃子を語る上では欠かせない名シーンであり、多くのファンの涙を誘った。
そして彼のこの行動が「餃子=自爆」をファンに印象付ける事となった。

  • フリーザ編
自爆によって身体は木っ端微塵となってしまったが、あの世で神様に肉体を再生され、サイヤ人との戦闘で同じく命を落とした天津飯、ヤムチャ、ピッコロと共に今度は界王の元で修行を行う事に。
また、戦死メンバーの中で唯一二度目の死亡だったため、フリーザに殺されたクリリン共々当初は生き返れないと思われたが、ナメック星のドラゴンボールは同じ願い事でも叶える事ができた為、無事に天津飯と共に生き返った。

  • 人造人間編
フリーザ編以降、3年後に現れる人造人間との決戦に向けて天津飯と共に修行を積む。
それでも天津飯や他のZ戦士達にはついてゆけず、天津飯の判断によりこの戦いには不参加となった。

天津飯「餃子はオレが置いてきた。修行はしたがハッキリいってこの戦いにはついていけない…」

真面目な会話であるものの、なぜかこのシーンもファンにネタにされる事が多い。公式でもネタにされる*5

…そこ、「天津飯だってすでに戦いについていけないだろ」とか言わない。
なんだかんだで天さんも新気功砲でセルの足止めをするというこの時点の実力差を考えれば大金星をあげているし。
気功砲の天さんや気円斬のクリリンとは違い、餃子は大技が自爆しかないので仕方のないところだろう。なおヤムチャ

余談だが、ゲーム『ドラゴンボールZ Sparking! METEOR』では人造人間19号から「キャラがかぶる」なる言いがかりをつけられた。

  • 魔人ブウ編
天津飯と共に各地を放浪していた頃、魔人ブウ(悪)が誕生。
ブウが繰り出した「地球人全滅攻撃」からは命からがら生き延びるが、その後はいつの間にか天津飯と別行動をとっていた。
後にブウの地球破壊によってまたまた死亡してしまうが、ナメック星のドラゴンボールで再び生き返った。

その後どうなったかは原作では描かれていないが、原作者の鳥山氏によると村で天津飯と農業を手伝っているらしい。
また持ち前の超能力で効率のいい農作業を行うため、農家からも高額で依頼されるらしく、貯金もかなりあるのだとか。


アニメ版での活躍

  • 無印
第22回天下一武道会以前に起きた猪鹿蝶の騒動にて、天津飯と共謀して猪鹿蝶退治の礼金を村人から騙し取っていた。違う場面では火山の噴火を予知していた事も。
悟空とはその頃に出会っている。

  • Z
界王の元で修行を積んでいた時に、ギニュー特戦隊の一員・グルドと戦う事となるが、修行で力をつけていたため勝利を収める。
この一件でグルドを嫌うようになったのか、ゲーム版でグルドと戦う際には「キモい、臭い、寄るな」と暴言を連発している。
また、天津飯に好意を抱いているランチの事もよく思っていない様子。

人造人間編以降は原作と同様に出番が激減するが、天津飯がセルに向けて気功砲を連発していた時に彼の身を案じたり、CCで亀仙人が天下一武道会の話をした時にそれを聞いていたりなど、原作と比べて少し出番が増えている。

魔人ブウ編でも、元気玉を作っている悟空に元気を送っていた

  • 超(神と神、復活の「F」)
天津飯と共にブルマの誕生パーティに出席していたが、出番は少ない。
また復活の「F」編では人造人間編の時と同様に、天津飯の判断でフリーザとの決戦は不参加となった。
しかし破壊神シャンパ編では、第6、第7宇宙破壊神選抜格闘試合の終了後に、ビルスがモナカに変装するまでの間、悟空を超能力で足止めするという活躍を見せていた。

  • 漫画版
銀河パトロール囚人編で久々に参戦。メタルマンのビックラ・コイターに悪口を浴びせ、メタルマン特有の弱点をつき勝利した。

  • GT
究極ドラゴンボールによって地球が消滅する寸前と、最終回で滝に打たれながら空を飛ぶ神龍を見上げるシーンで登場。
なお、本編では台詞が全くなかった。

  • 劇場版
摩訶不思議大冒険』では、ミーファン帝国の皇帝陛下として登場。
しかし精神年齢が幼いので王政は大臣の鶴仙人に任せっきりであり、更には帝国を狙う鶴仙人と桃白白に命を狙われていた。
鶴仙人の部下の天津飯の事は、無二の親友としてとても慕っていて、2人きりでいる時は名前で呼び合っていた。
黄黄という人形を大切にしている。

他にも『地球まるごと超決戦』や『銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴』に出演しており、前者ではレズン・ラカセイ兄弟や強敵ターレスと戦っている。


  • どどん波
鶴仙人が編み出した鶴仙流暗殺奥義。
人差し指の先に気を集中させ、「どどん波!!」と叫ぶ事でそこから高威力の光線を発射する。
桃白白がかつて悟空に対し使用した技であり、餃子がこの技を使った事で悟空は桃白白の事を思い出していた。
かめはめ波と比べると、攻撃面積が狭いために狙いをしっかり定める必要があるうえ、大きな物を一発で薙ぎ払うには向いていないが、
当てることができれば威力はひけをとらない。
餃子は舞空術を使いながらこれを連射していたことから、気の消耗量もかめはめ波よりは少ないようだ。

  • 金縛り
両手を相手に向けて伸ばし、そこから念を飛ばして相手の動きを封じる。また相手の腹を刺激し腹痛を起こす事も出来る。
相手の動きを封じている最中は常に両手を伸ばしていなければならないため、使えるのは足か頭のみとなってしまう。
一瞬だけ相手を足止めさせるくらいなら指先一本でも可能。また、相手と実力の差がありすぎると効果はない。

…だが、FCのゲーム「強襲!サイヤ人」では凶悪な性能を持つ技となっている。
まず、2ターンの間敵一人の行動を封じることができる。それがサイバンマンどころか、ナッパやベジータ相手であろうとも。
だが、真の恐ろしさはそこではない。動きを封じるだけなら太陽拳で十分である。
なんと、敵の守備力を下げる効果を持ち、挙句の果てに重ねがけが有効(回数上限なし、使い続ければ守備力ゼロにまで下げられる)。
もちろんベジータにも有効。通常なら悟空以外のキャラは普通に攻撃して10前後、必殺技を使っても50程度のダメージしか与えられないところが
使い続けることでヤムチャ、クリリン、餃子の攻撃力ワーストトリオでも通常攻撃で50~100ほどのダメージを与えられるようになる。悟空なんか待つ必要なかったんや…

内に秘めたるエネルギーを一気に増幅させ、自身の身体を爆破させる技。
爆発する直前には身体が青白く光る。
ナッパを道連れにするために使用するが、ナッパには全く効かなかった。




「おどろけ。追記・修正してやる」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ドラゴンボール
  • ドラゴンボール登場人物項目
  • 餃子
  • チャオズ
  • 江森浩子
  • 武道家
  • 鶴仙流
  • Z戦士
  • 小柄
  • 無口
  • 無表情
  • キョンシー
  • 超能力
  • 超能力者
  • 自爆
  • 石頭
  • どどん波
  • 何故かなかなか立たなかった項目
  • さようなら天さん
  • 餃子―――――ッ!!
  • 不遇
  • 童顔
  • 全戦全敗
  • ぎょうざではない
  • 餃子は置いてきた
  • 後に戦力外
  • 主人公と会話なし
  • インフレの被害者
  • 初登場が第22回天下一武道会~無印編終了まで
  • 料理上手

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月26日 23:13

*1 この餃子のどどん波を目撃した悟空が「桃白白って奴と同じ技だ!!」と発言したことで、桃白白の敗北が鶴仙人たちに伝わり、事態が「鶴仙流の優位を示す」ではなく「亀仙流に復讐する」へと変わってしまう切っ掛けとなる。

*2 この時点の年齢はチャオズが14、15歳でクリリン18歳。中学生相当の年齢で二桁の四則演算がおぼつかないところを見ると教育の重要性と、ちゃんと学力も修行した亀仙人の慧眼がうかがえる。それと不意打ち出題なのに即座に答えたクリリンの頭の回転の早さも見どころである

*3 悟空のほうはかろうじて生きていた。

*4 この時点では明らかになっていなかったとはいえ、仮に願いを言い終えていたとしても、ドラゴンボールの性質上かなわぬ願ではあったのだが。

*5 『超』の草野球編とか。