筒香嘉智

登録日:2017/04/18(火) 12:31:40
更新日:2024/03/13 Wed 11:17:41
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今日のホームランの感触はいかがでしたか?

普通です!

横浜DeNAベイスターズに所属する野球選手。名前の読みは「つつごう よしとも」
1991年11月26日生まれ。

背番号:55(2010)、8(2011)、25(2012-2021途、2022-)、28(2021途)、32(2021途)、25(2024)
右投左打
ポジション:三塁手・一塁手・左翼手

筒香という名字は全国で3世帯しか存在しないレア名字。

経歴

横浜ベイスターズ/横浜DeNAベイスターズ(2010~19)
タンパベイ・レイズ(2020)
ピッツバーグ・パイレーツ(2021~22)
スタテンアイランド・フェリーホークス(2023)
横浜DeNAベイスターズ(2024)

プロ入り前(〜2009)

和歌山県橋本市生まれ。地元のリトルリーグでプレーした後、中学時代は堺のチームで4番を務め、全国ベスト8に貢献。国際大会にも関西チーム代表の4番として出場した。
その後は関西のチームからの誘いを断って横浜高校に進学。
そこでも1年生ながら4番を任せられると、2年生の際に夏の甲子園に出場。
準々決勝の聖光学院戦では満塁弾を含む2HR8打点の大暴れで、最終的に打率.526、3HR14打点の活躍でベスト4に貢献した。

その後は激戦区神奈川ということもあって甲子園の出場はなかったが練習試合で菊池雄星から特大本塁打を放つなど存在感を見せていた。最終的に高校通算69本塁打を記録。

プロ入り後

2010〜11

ドラフトでは争奪戦になるかと思われたが、怪我持ちだった事が懸念されてか横浜ベイスターズのみの単独1位指名となり、そのまま入団。背番号55。

1年目は主に二軍で試合に出場。高卒新人ながら4番を任せられると、26HR、88打点の活躍で二冠王に。
シーズン終盤に新人王の受賞資格を失わない範囲で一軍の試合にも出場することとなり、10月5日の巨人戦に5番・一塁でプロ入り初出場を果たし、2日後の7日の阪神戦でプロ初本塁打を放った。

2年目は背番号8に変わった。
ケガの影響で3ヶ月近く実践から遠ざかるも、二軍で二年連続の本塁打王に輝いた他、8月に一軍昇格するとクリーンアップを任せられるようになり、8本塁打を放った。
この時はまだ三振が多く、1試合5三振を記録したことも。

2012

背番号が25になった。
この年から就任した中畑監督がモノの違いを感じたらしく、期待をかけられていたが死球の影響でこの年も二軍スタート。
だが5月に一軍昇格するとレギュラーに定着。自身初の二打席連続本塁打を記録するなど自身初の二桁本塁打(10本)をマーク。規定打席にも到達した。
しかし規定打席到達者の中で打率は最低の.218であり、三振も多いなどまだまだ打撃は荒削りだった。
チーム事情により外野守備につくこともあった。

2013

自身初の開幕スタメンを勝ち取った。
が、不振続きだった上に、三塁手は中村紀洋、一塁手はトニ・ブランコの壁が厚く、僅か23試合の出場に留まり本塁打も1本のみだった。
8月に二軍に落とされそのままシーズンを終えた。

2014

覚醒の年

いつまで経っても殻を破れない事に業を煮やした中畑監督は何と2013年11月の秋季キャンプのメンバーから筒香を外すというとんでもない行動に出る。
しかしこの荒療治が効いたらしく、また打撃に集中出来るようにと正式に左翼手にコンバートした事もあって打撃が大幅に向上。
4月中にはリーグトップの得点圏打率を記録していたこと、ブランコと中村が離脱したこともあって遂に4番に座るようになった。
ブランコ復帰後は5番になったものの中軸として活躍していたが、8月13日の中日戦での守備中に、前年ブレイクし、同じく外野にコンバートされていた梶谷隆幸と交錯。頭を打って自力で起き上がれなかったため、グラウンドに救急車が入ってきて病院に搬送された。
選手生命を断たれたかと心配されたが、1ヶ月後に無事復帰。
復帰後はブランコを押しのけて4番に座り、シーズン最終戦まで4番を任せられた。
故障離脱が2度あったものの規定打席に到達。打率.300、22本塁打、77打点はキャリアハイであり、得点圏打率は.416、三振も比較的少なくなった。
オフには自身初の日本代表に選ばれた。

2015

引き続き、日本代表に招集された。
また、石川雄洋に変わってキャプテンに就任した。
開幕から4番に座り、前年から変わらない勝負強いバッティングでチームを支えた。
打率.317、24HR、97打点とキャリアハイを更新。得点圏打率は.344と下がったがそもそもこの指標はブレが大きいのである程度の上下は仕方ない面もあり、またこれでもリーグ3位なので十分と言えるだろう。
この年初めてオールスターゲームに出場し、初のタイトルであるベストナインを獲得した。
オフにはプレミア12の日本代表に選出され、本塁打を捨てたバッティングで打率.385、5打点だった。
この年は逆方向への本塁打がなかった事、動くボールに弱めだった事を自覚したため、プレミア終了後志願してドミニカのウィンターリーグに赴きプレーした。

2016

前年同様開幕から4番に座った。
ドミニカ武者修行の甲斐あってか、前年はなかった逆方向への本塁打が大幅に増加したが、前半戦は横浜スタジアムでの本塁打が大半(他はマツダと甲子園が1本づつのみ)だったため「箱庭専用機」とも揶揄された。
だが7月になると本塁打のペースが大幅に上がる。二度目の出場となったオールスターゲームでも2日連続で本塁打を放ちオールスター全体MVPに選ばれると、オールスター明けからは3試合連続マルチ本塁打という史上初の記録を叩き出す。ハマスタ以外の他球場での本塁打も増え、最終的に7月全体で打率.429(84-36)、16HR、31打点というとんでもない成績を叩き出し月間MVPを獲得した。同時期に新井さんも好調だったのに月間MVPを取れなかったのはこれが原因。
8月は若干伸び悩むが、9月になると再び本塁打を量産。最終的に.322、44HR110打点とまたまたキャリアハイを更新。本塁打と打点の二冠王となり、二年連続のベストナインにも輝き、球団初のクライマックスシリーズ進出に貢献した。ちなみに得点圏打率も.393も相変わらず高くリーグトップ。
なお日本人の40本塁打はおかわりくん以来であり、また球団の左打者シーズン最高本塁打を大幅に更新(それまでは34)し、球団の全打者でも2位となった。(ちなみに1位は背番号25の前任者の46)

2017

WBC日本代表に選出される。
大会中は全試合4番・左翼で出場し、3HRを記録した。
シーズン中は一転して不調。
一時は打点が投手のクラインに負けるレベルの不調で、3、4月のホームランは僅か1本に。
5月は3HRと復調したように見えたが後半から4月を超えるレベルの不調に。33打席ノーヒット・15三振と完全に置物状態になってしまった。
それでも夏に近づくにつれて徐々に復調。何だかんだで20HR・90打点を達成し、また勝負を避けられたりしたために四球を選ぶ機会が増えたこともあってか最終盤まで最高出塁率のタイトル争いをしていたが、最後の中日2連戦で1出塁しかできずタイトルを逃す。
最終的に.284、28HR、94打点で、2014年以降では初めて成績が前年を下回った。

2018年

この年も春先は調子が上がらず置物状態になり、夏場にかけて上げていくといういつものパターンは変わらず。
この年は特に巨人相手に強く、巨人にFAで移籍してきた野上をボコボコにしたりしていたが、それまで高かった得点圏打率が落ち込んでしまった。
最終成績は.295、38HR、89打点。HRが前年より10本増えたにもかかわらず打点数が下回るという不思議な結果に。本塁打王はシーズン後半に狂ったようなペースで打ち続けたネフタリ・ソトに奪われ、ベストナイン投票でもソトを下回る5位止まりと、実に5年ぶりにノンタイトルに終わった。

2019年

メジャーへの移籍願望を表明して挑んだこのシーズンは春先は珍しく好調で打線を引っ張る。
しかし今度は梅雨の時期にかけて不調に。しかし四球はずっと選び続けたため、打率1割代ながら出塁率が3割を超えるという出塁マシーン状態に。
このことから後半戦からは2番に座ることに。また正三塁手の宮崎敏郎が故障離脱したため、離脱中は三塁手を守った。
最終的な成績は.279、29HR、79打点と全ての成績が前年を下回った。
オフに宣言通りポスティングでメジャーへの挑戦を発表。最終的にはタンパベイ・レイズと2年1200万ドル(13億円)の契約で入団した。

なおメジャーでは「Yoshitomo」と書くと放送禁止用語に引っかかってしまうということもあってか、登録名は「Yoshi Tsutsugo」となった。

2020年

速球に弱い筒香はメジャーの世界で苦しむのではないか…との予想が大きかったが、案の定速球対応に苦しむ。
それでも60試合の短縮シーズンで51試合に出場。成績は.197、8本塁打、24打点と素質と粗さを両方露呈したシーズンとなった。
なお守備貢献に関しては、前評判以上の活躍を見せている。

2021年

前年を超える不振に苦しみ、5月ににレイズからDFAとなる。
その後ドジャースに移籍するも、こちらでもあまり活躍はできず8月にFAとなり、今度はパイレーツに移籍。

ドジャース傘下時代にある程度メジャー適応へ調整していたらしく、パイレーツでは2ヶ月弱で43試合に出場し、.268、8本塁打、25打点と遅まきながら活躍した。この年は代打だけで3本塁打放ったほか、日本人選手としてはイチロー以来8年ぶりとなるサヨナラホームランを放っている。

2022年

メジャーに適応したかと思った前年度から一転、またもや深刻な打撃不振に苦しむことになる。
5月26日に腰の筋肉の張りで10日間の負傷者リストに入った。怪我から復帰しても低迷は続き、現地メディアからは酷評された。後日、筒香は4月の開幕直後の数試合で腰に違和感持ったと語っている。
最終的に打率.177という無残な成績を残したことで自由契約となり、その後はトロント・ブルージェイズとマイナー契約を結ぶが自由契約となる。

2023年

テキサス・レンジャーズとマイナー契約を結んでいたが、よりMLB昇格の可能性があるマイナー球団への移籍を探ったのか突如として自ら契約の解除を申し出る。
その後はアメリカの独立リーグであるアトランティックリーグのスタテンアイランド・フェリーホークと契約を結び、そこでは流石に格の違いを見せて好成績を残したことでサンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約を結んだ。
2Aで、打率.311出塁率.436本塁打4ops1.014の好成績を残し、9月17日に3Aサクラメントに昇格する。
3Aのレギュラーシーズンは残り6試合しかない中で、23日の試合に第2打席でデッドボールを受け途中交代、最終戦を欠場。27日に右手親指の骨折が判明。
3Aサクラメントで打率.222出塁率.563の成績を残し2023のシーズンは幕を閉じた。

2024年

2月にスプリングトレーニングに招待されるものの、うまく結果を残せず自由契約に。
4月には日本球界復帰の報道が飛び出し、スポニチは「巨人が獲得決定的」と報道*1
一方で巨人の大本営であるスポーツ報知を含めた他誌は「調査中」のコメントに留まっており、スポニチの報道を疑う声が出ていた。

そして、4月16日午後2時25分…

GO NEXT,GO.
TSUTSUGOH
25
僕らの夢の始まりだ。


筒香嘉智、5年ぶりの日本球界復帰。

選手としての特徴

天性のホームランアーチスト。
内角の変化球が得意で、迂闊に投げるとスタンドに持っていかれる。
上述したように2016年以降は逆方向への本塁打も増えている。
ホームランの映像はハマスタのアングルもあり大きく盛り上がる。

ホームランアーチストであるが三振は(2014年以降は)そこまで多くない。選球眼も年々良くなり2016年には88四球・17年は93四球を記録している。
ホームランに拘らず流し打ちでヒットにする技術も持ち合わせている。
本人曰く自分は中距離打者とか。ハマスタ上段に入るホームランを打てる中距離打者がいてたまるか

反面速球が苦手で、150kmを超えるストレートを投げるような中継ぎ・抑え投手には苦戦することも。
メジャー移籍後も速球対応には苦労している様子。


守備は左翼手としては(比較対象が比較対象なのもあるが)概ね良好だった。しかしここ数年はランニングホームランを献上したりなんでもないフライを落球したりとイージーミスが増えつつある。が、メジャーでは一転して指標微プラスに転じており再び良化した様子。

三塁手としては球際に弱いのがネックだがそれなり程度で、メジャーでは微マイナス。一塁手は日本時代はあまり評価が高くなかったがメジャーでコンバートされた後は平均程度の指標を記録している。
体型の割には脚も早めで、内野安打もたまに記録している。

余談

後輩の乙坂智と仲がよく、よくじゃれている。

たまげたなあ…

中畑監督にとっては手塩にかけた選手であることもあって思い入れが強く、三試合連続マルチ本塁打となるサヨナラホームランを打った際には号泣したとか。

たまに顔芸などをすることもあり、意外とネタキャラとしての側面もある。


また、野球とは関係ないが、17年3月30日に発売した無双シリーズ最新作、無双☆スターズにおけるプレイアブルキャラの一人、
呂布の追加コスとして筒香選手のユニフォームが登場している。
※:それ以外にも横浜DeNAとのコラボとして、真田幸村に山﨑康晃選手のユニフォーム、
有馬一に石田健大選手のユニフォームが追加コスとして登場している。


ちなみに筒香に押し出される形でパイレーツをDFAとなったグレゴリー・ポランコ選手は翌年、巨人と1年契約を結び来日している。ある意味では筒香が作ったNPBとの縁かもしれない。



追記・修正は3試合連続マルチ本塁打を放ってからお願いします。

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最終更新:2024年03月13日 11:17

*1 その時点の巨人はルーグネッド・オドーアの電撃退団や梶谷隆幸・丸佳浩の戦線離脱により外野手の戦力が不足していた上、DeNAは外野戦力が揃っており筒香の守備位置である一塁手はタイラー・オースティン、三塁手は宮崎敏郎が守っておりDeNAは獲得に消極的では?と思われていた。