ドヒドイデ

登録日:2017/01/26 Thu 22:26:35
更新日:2023/09/24 Sun 00:22:25
所要時間:約 7 分で読めます





猛毒の トゲを 飛ばして 敵を 攻撃。 近づいてきた 相手は 足の ツメで 薙ぎ払うぞ。

ポケットモンスターシリーズにサン・ムーンから登場したポケモン


■データ


アローラ図鑑No.114/メレメレ図鑑No.114/アーカラ図鑑No.64/全国図鑑No.748
分類:ヒトデナシポケモン
英語名:Toxapex
高さ:0.7m
重さ:14.5kg
タマゴグループ:水中1
性別比率:♂50♀50

タイプ:どく/みず

特性:ひとでなし(相手がどく・もうどく状態の時、攻撃が必ず急所に当たる)
  /じゅうなん(まひ状態にならない)
隠れ特性:さいせいりょく(手持ちに戻った時、体力が3分の1回復する)

HP:50
攻撃:63
防御:152
特攻:53
特防:142
素早さ:35
合計:495

努力値:防御+2

■概要


ヒトデのような姿をしたヒドイデがレベル38になることで進化したポケモン。
進化前の時点で毒々しさと刺々しさがあったが、進化したことで頭の触手が更に伸び、自身の体をドーム状にしてすっぽり覆い隠すどころか触手で自身の体を持ち上げてしまっている。また触手の数も進化前は10本に対し、進化することで12本に増えている。
その12本の内攻撃に使用するのは眼前の2本のみでここをペラッと上に持ち上げて小さな本体を見せている。
こうして見ると中々可愛らしいのだが、どくタイプの御多分に漏れず非常に危険なポケモン。
進化前共々サニーゴが好物だが、ヒドイデはあくまでサニーゴの頭部を好んでいるのに対しドヒドイデはなんとサニーゴそのものを捕食してしまう。
図鑑では「ドヒドイデが通った後はサニーゴのカスが散らばっている」とあり、この一文だけでも情け容赦なく捕食していることが窺える。まさにドがつくほどヒドイで!

またトゲから分泌される毒も非常に強力で三日三晩激痛に悶え苦しむどころか後遺症すら残るという。
……あれ、ミミッキュと言いキテルグマといいアローラ地方って非常に危険なポケモン多くね……?
因みにポケリフレでも毒に刺されるなんてことはないのでご安心を。

ドヒドイデの12本の触手は本体の身を守るドームとなり、潮の流れを受けないため過ごしやすいとのこと。
ただ、それはあくまでもドヒドイデにとってはということか……?

モチーフは恐らくオニヒトデ。
トゲトゲした見た目だけでなく、サンゴをエサにする生態や毒の凶悪さなど、特徴はほぼそのまんま。

なお、ヒドイデ系統はガラル地方にも生息しているが、アローラのヒドイデと違ってサニーゴの枝の美味しさを知らないとのこと。
これは、ガラルサニーゴが急激な環境変化に対応できず死んでしまったがためにサニーゴの枝が食べられなくなったからである。
パルデア地方にもドヒドイデは生息しているがサニーゴ系列は存在しない為、恐らく味を知らないと思われる。


■ゲームでのドヒドイデ


ドヒドイデ自身は野生では登場せず、野生のヒドイデがレベル38になることで進化する。
のだが、このヒドイデは乱入バトルでしか出現しないというレアポケモン。しかしその条件とはなんとサニーゴの助けを呼ぶ声に応じて乱入してくるというもの。
つまりはサニーゴの弱った声を聞いてその場に駆けつけるわけである。
まさにヒトデナシポケモンの名に相応しい登場である。
ちなみにサンムーンではサニーゴ自体もレアなので、捕まえるだけでも結構な苦労を強いられる。
ただしサニーゴを釣って呼び出しさえ成功すればいいので、少々の根気があればそこまで困難というわけではない。
…隠れ特性を狙う場合は別として。*1

隠れ特性を狙うならGTSでLv.1のヒドイデを探してしまうのも手。隠れ特性の可能性が高いガンテツボールに入っている個体がオススメ。

専用技として「トーチカ」を覚える。
これはどく版「ニードルガード」というべき技で相手からの技を防ぐと同時に接触攻撃を仕掛けてきた場合、どく状態にすることができる。ホントにヒドイで!
また似たような技である「キングシールド」とは違い変化技も防ぐことが可能だが、当然(特性がふしょくにでもならない限りは)どく・はがねタイプはどくにできない。

また新特性の「ひとでなし」はヒドイデ系統専用のもの。
これは相手がどく状態であれば攻撃が必ず急所に当たるという恐ろしい特性なのである。
前述の専用技「トーチカ」に加え、どくタイプなので「どくどく」も必中、更には後続にも影響を与える「どくびし」、攻撃しながらもどく状態にすることがある「どくづき」まで完備。
何が何でも相手をどく状態にしようという姿勢が見て取れる、まさにひとでなしなポケモン。

ゲーム本編では殿堂入り後のリーグ防衛戦にてスカル団の幹部プルメリが使用する他、ムーン版限定だがバトルツリーにてスカル団ボスのグズマも使用する。
どちらも高い耐久力と「トーチカ」でじわじわとこちらの体力を奪ってくるので注意。
因みにゲーム内に登場するエーテルパラダイスでは保護区でスカル団やドヒドイデから守るべくサニーゴも保護されているが、ドヒドイデ自身は生きるためにサニーゴを食べているのであり、エーテル財団側もそれを理解しているためどの程度まで干渉するべきか慎重になっている。

ソード・シールドでは進化前のヒドイデがスパイクタウン近くの草むらに登場。割と多く登場するのでレア度はなくなった。
しかしその近くにいるはずの毒のエキスパートを含め使用するトレーナーは多くない。
スカーレット・バイオレットでもヒドイデがハッコウシティの海辺近くに登場。
またアカデミーの保険医ミモザの切り札となっている。


■対戦でのドヒドイデ


ドククラゲハリーセンに続くどく/みず複合のポケモン。
ずば抜けて高い防御と特防を誇り、さらには「じこさいせい」を覚える……と、わかりやすい耐久型のポケモン。
しかしHPの種族値が低く、素のままでは重アタッカーと同等程度の耐久しかない。
そのため、HPに努力値振りしないと想像以上に脆くなってしまう。言うなればどくタイプ版ヨノワール

「トーチカ」を始め、あらゆる方法でどく状態にすることが可能。相手のパーティーにドヒドイデに対して有利なポケモンがいなければ攻め切ることができず逆に毒で相手を倒すことも可能。
自身がどくタイプであるため毒状態にはならず、更には今作からやけどこんらんによるダメージが減ったため逆に状態異常にされて突破という危険性も低い。
まひ状態も特性「じゅうなん」によって対処可能だが、元々鈍足なのであまり意味はない。

攻撃面に関しては特性「ひとでなし」によりどく状態にすることができれば確定で急所に当たるため数値以上の火力を出すことができる。
どのくらい凄いかと言うと相手がどく状態で特性が「ひとでなし」の時に「ベノムショック」を打つと、威力が195にもなる。
しかも急所に当たる使用上、相手の防御力を無視している点も高火力を生み出している要因である。
上記のようにひとでなしというに相応しい陰湿な攻めも可能だが、当然攻撃を捨てての耐久型も可能。
ハマった時の厭らしさはどくタイプ特有の快感がある、まさにひとでなし。
「ベノムショック」以外の候補としては、時々相手の防御力を下げる「アクアブレイク」、相性補完の「れいとうビーム」に鈍足であることを活かしての「しっぺがえし」、確率で相手をやけど状態にする「ねっとう」などが有力候補。
ただしその他覚える攻撃技のラインナップは乏しいため、そこまで多くのタイプに有効打を打てるわけではない。
またドヒドイデ自身の攻撃面の種族値は決して高いとは言えないため、大ダメージは与えられるものの一撃では倒せないなんてこともザラ。
ちなみに種族値は攻撃>特攻であるが、特殊技にも有力な技があるので特殊型もアリ(もっとも10しか違わないので比較する意味は薄いが)。

防御面は上記「じこさいせい」や「トーチカ」の他、ただでさえ高い耐久力を更に上げる「たくわえる」もタマゴ技にて覚えることが可能。
また「たくわえる」はZワザにすることで体力を全快にすることも可能であるため要塞の如き堅牢さを生み出すことも。ホントにヒドイやっちゃやで。
積み技ですら「くろいきり」で帳消しにしてしまうのだ。マジヒドすぎるデ!
このためハマれば相手パーティーをコイツ一匹で壊滅させることも夢ではない。
上記の通り「ひとでなし」の強力さが目立つが、隠れ特性である「さいせいりょく」も強力。
サイクル戦でその真価を発揮することができる。
「たくわえる」などの積み技とは相性が悪いが、サザンドラなどの相方を得ることにより弱点を突くことすらままならなくなる。

耐久型か、「ひとでなし」を利用してのアタッカー型か読みづらいのも強みの一つだがやはり弱点も存在する。
このポケモンにおける戦術はやはり「相手をどく状態にすること」が前提条件。そのためどく状態にすることが出来なければその真価が発揮できず、元々の火力の低さも相まって逆にこちらが攻め落とされる危険もある。
その為基本的にはどくタイプとはがねタイプには不得手、メインウェポンを両方半減するポケモンや抜群を突けないタイプ、一撃必殺技に賭けてくる相手にはもうお手上げ。
特に毒を無効にするはがねタイプと弱点であるエスパータイプを併せ持ち、高い攻撃力を持つメタグロス、同じく毒を食らわず高い特攻で弱点を突けるジバコイルは天敵と言える。さらに弱点を一切突けない上にそこそこ火力もあるナットレイメガフシギバナもキツイか。
また毒状態にするための技は豊富だが、その殆どが変化技であるため耐久型全般に言えることだが「ちょうはつ」、特性「マジックミラー」で機能停止が約束される。そのためどんな技構成や特性を選ぶかによってパーティーの組み方も変わってくるという一面もある。
一応「ねっとう」を使えるので思い切ってやけどを狙うのも手である。

耐久が高いとはいえメジャー技である「じしん」に弱いのは留意。
また、特性によって常に高い火力を確保してくる上、環境での採用率が高いカプ・コケコカプ・テテフの2匹を苦手とする。
さらに言うまでもないことだがかなりの鈍足であるので、基本的に後攻になるのはしっかりと意識しなければならないだろう。

後に研究が進み、さいせいりょくを活かした戦法の方がメジャーとなったため、ドヒドイデを相手にする場合はまずさいせいりょくを疑うべき。積み技を使ってもくろいきりでリセットされるため、通用しないのだ。
こうした弱点をパーティ構成で補い、持ち前の「ひどさ」を発揮させてやるのがドヒドイデ使いの腕の見せどころといえる。

対戦において大きな転機を迎えたのはSV。
「ねっとう」の削除・「じこさいせい」のPP低下とというとてつもなく痛い調整をされてしまったのだ。
相手の攻撃力を下げる「ひやみず」を新規習得できるが、強力だった上記の代わりとしては少し頼りないか。
この大幅な弱体化でランクマでは50位前後と苦しい立場だったが、4月から準伝説ポケモンが解禁されるとチオンジェンという相方を得て使用率が25位まで一時爆上がり。
ドヒドイデが「どくびし」を撒き、チオンジェンが「やどりぎのタネ」や「カタストロフィ」で削りダメージを与える戦術が主で、互いに弱点タイプをカバーできるという点が優秀。
しかしこの組み合わせはテツノツツミの「フリーズドライ」で一貫を取られやすく、結果同じ「どくびし」使いのテツノドクガに座を奪われてまた採用率が下がっている。

追加コンテンツ第一弾「碧の仮面」では技マシンに「ねっとう」が復活。
数多のトレーナーが歓喜と畏怖していた。

トレーナー「“ねっとう“が帰ってきたから早速ドヒドイデに覚えさせるか」

ドヒドイデ(覚えない)

トレーナー「嘘だろ!?」

なんと本作からドヒドイデはねっとうは覚える事が出来なくなったという調整を受けてしまい、過去作と比べて物理受けの耐久度が落ちてしまう。
それでも連撃ウーラオスを受け止めるポケモンとして30位圏内にはいっているが。


アニメでのドヒドイデ一族


進化前のヒドイデが第12話で初登場。
課外授業で海を泳いでいたサトシカキの前に、サニーゴを捕食するべく群れで現れた。
声優は武隈史子。

そしてそのうちの一体が新戦力をゲットしようと躍起になってサニーゴ型ヘルメットを被って泳いでいたコジロウにへばりついた。
陸へ逃げても尚コジロウにへばりつき、そのまま顔を包み込むようにして毒のトゲでコジロウを刺したがどく状態に侵されヘロヘロになっていたコジロウの顔になんと一目惚れしてしまう。

どうやらその顔が初恋の相手に似ているらしく、一瞬にしてコジロウに懐いてしまった。またこの発言から性別はメスだと思われる。
その後偶然にも鉢合わせしてしまったサトシとバトルになるがコジロウに惚れてしまった故に彼のためのバトルを行い、「とげキャノン」による広範囲攻撃と「ヘドロばくだん」によるマシンガンのような連射攻撃でモクローを地に叩き落すなど高い実力を持っている。
またこの連係プレーによりミミッキュピカチュウに大ダメージを与え、ロケット団の優勢に大きく貢献。後はピカチュウにトドメを刺して完全勝利……かと思いきや、ピンチでもないのに突如現れたキテルグマにコジロウら共々巣までお持ち帰りされてしまった。
しかしその後もコジロウへの恋慕は変わらず、彼からの誘いに応えゲットされた。その後もボールから出てきては愛情表現として彼の顔にへばりつき毒のトゲを刺す、と言った歴代のウツボットポジションとなっている。
ただし他のポケモンに対しても協調性があり、ヒトデナシポケモンの割には良識的な一面も見せる。

その後、58話「泣かないでヒドイデ!」にて初恋の相手である「センパイ」が登場する。この個体はゲームの色違い(ピンク)ではなく、コジロウそっくりの青紫色の個体。
センパイには初めてあった時の状況から「泣き虫ちゃん」と呼ばれている。
しかし、当のヒドイデはセンパイが近づくやいなや平手打ちをお見舞い。
その訳は昔「探していたサニーゴの角をセンパイがプレゼントするという約束をした後日、別の個体のヒドイデにサニーゴの角を渡していた」為。(実際は誤解で、別個体が落としていたサニーゴの角探しを手伝っていただけだった)
なんとか誤解は解けたものの、今度はセンパイが「コジロウが泣き虫ちゃんをたぶらかした」と勘違いして攻撃を始め、その直後にまさかの進化をしてドヒドイデとなり、コジロウに猛毒を浴びせる。
ここで、実はヒドイデは愛情表現時は手加減していたおかげであの程度で済んでいたことが分かり、進化したセンパイの猛毒を受けたコジロウは倒れてしまう。
待ってましたとばかりに砂浜を潜って移動していたキテルグマが登場し、巣までかっさらったおかげで大事には至らなかったが、その夜コジロウの為に水を運んでいたヒドイデはコジロウの「ヒドイデを思って進化までしたセンパイの側にいた方が幸せなのではないか」という話を聞いてしまい、そっと家出をしてしまう。
その後は浜辺でたそがれていた所をサトシ達に拾われて一夜を過ごし、明け方そっと抜け出し海岸を散歩していた所、突然現れたドククラゲに襲いかかられるも、すんでのところで復活したコジロウに助けられる。
その後、再び姿を現したセンパイとヒドイデを賭けて1対1の対決をするも、結果は引き分け。
なおこの時、またもコジロウはドヒドイデの猛毒を浴びるも、「これが自分の進化」と称して気合いだけでふっとばしている。カントー出身にはバケモノしかいないのか…。
そこにまたしてもドククラゲが襲来するも、今度はコジロウがセンパイとヒドイデを守り、ドククラゲを空高くぶん投げる。
それを見てセンパイもコジロウに懐いてしまい、それにやきもちを焼いたヒドイデと三つ巴の追いかけっこを繰り広げるのだった…。
その後、「(コジロウに懐いたドヒドイデまでゲットしたら)コジロウの体が持たなそう」という訳でゲットは断念し、ヒドイデを託し帰っていくセンパイを見送った。


コジロウも刺されたことからヒドイデを避けていたが、初バトルを経験してからは苦手意識も無くなった様子。
元々コジロウは自分の手持ちに対して深い愛情を注ぐタイプである事、さらにはここまで「ちょっと愛情表現が過激な手持ちポケモン」には十分慣れている事から仲間としても手持ちとしてもヒドイデを可愛がっていた。
現在はロケット団アローラ支部でキテルグマ親子、ミミッキュと暮らしている。
新無印76話で再会した際もその愛の深さは変わっていなかった。




追記・修正はドヒドイデの猛毒を気合いの進化でぶっとばしてからお願いします。

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最終更新:2023年09月24日 00:22

*1 仲間呼びのシステムの関係上、うまいこと相手の「どく」状態を回避しないといけない。