アザルド(動物戦隊ジュウオウジャー)

登録日:2017/01/25 Wed 1:42:00
更新日:2024/04/17 Wed 04:52:33
所要時間:約 12 分で読めます





いいじゃねぇかクバル。こんな退屈なゲームより、もっと!血沸き肉躍るゲームが始まるんだ!!



アザルドとは、『動物戦隊ジュウオウジャー』に登場する敵組織『宇宙の無法者デスガリアン』の幹部(チームリーダー)の一人。

CV:中田譲治
スーツアクター:岡元次郎


身長/203cm(チェーンコンティニュー身長/73.1m)
体重/201kg(チェーンコンティニュー体重/723.6t)
対応機種/アザルドナッター
ジャンル/フローライト



【概要】

無数の青いキューブが寄り集まった屈強な怪物のような肉体に、タンクトップに短パンみたいな服装を着込んだ奇妙な外見を持つ。
ターゲットに力ずくで苦痛を与える事を好む力自慢の武闘派で、同じく物理的に生物を痛めつけることを得意とする宇宙人達で構成されたグループ「チーム・アザルド」を率いて数々の星を滅ぼしてきた。
コインの投入口は腰のベルト状の装飾品。


【人物】

性格を端的に言えば、物事を深く考えず「細けぇこたぁいいんだよ」を地で行く脳筋。
短気で粗暴な面こそあるが、自身を破った大和を賞賛する潔さや、ドジを踏んだ配下の面倒を最後まで見るリーダーとしての責任感も持ち合わせており、良くも悪くも体育会系気質と言ったところ。
他の幹部たちが、ジニスのことを「ジニス様」と呼んで敬語を使っているのに対し、アザルドは「オーナー」と旧知の仲のように呼んでタメ口で接している。
またクバルと対照的に配下のプレイヤーのゲームに積極的に関わり、プレイヤーのゲームに一緒に参加するなどノリは良い。
スモートロンのゲームをサポートした際は、亜嵯流怒(あざるど)部屋親方」を務め、ノリノリで八百長や小芝居に携わったりしている。因みに階級は横綱。
バングレイの襲来やクバルの暗躍などで組織内で不穏な空気が漂う中、
そんな空気などお構いなしに純粋にブラッドゲームを楽しもうとしているなど、マイペースな一面もある。

実は宇宙を“ひどい状態”で彷徨っていた所をジニスに助けられた経歴から、デスガリアンに所属する以前の記憶を全て失っているというハード気味な経緯の持ち主。
しかしアザルドの「とにかく好きなだけ暴れられればそれでいい」と言う欲求と、ジニスの「遊び相手が欲しい」という思惑が一致。
そのままデスガリアン入りし、ジニスにタメ口を言える程の長い付き合いと良好な関係を築いている。
またそんな仲のジニスから「(自身の)暴力性以外に興味はない」と告げられながらも、その思惑を薄々勘付いていながら「どうでもいい」とあっさり片付けている。

脳筋で能天気な性格も本物であるが、彼の本質は己の破壊欲求も合わさり、自身の出自は愚か過去にさえ一切の興味関心を抱いてない究極の刹那主義思考の持ち主である。


【戦闘能力】

野生解放モードのジュウオウジャーを一蹴する強力なパワーと、ジュウオウジャーの攻撃を受けてもビクともしない鋼の様に頑強な肉体を持ち主。
外見に違わない高い身体スペックを生かし、得物である鉈のような武骨な形状の打撃型大剣「アザルドナッター」を操るバイオレントなゴリ押し戦法を得意とする。
しかしアザルドの最大の特徴はキューブ状の不死身ボディの持ち主であるということ。
たとえ肉体が粉々に爆散しても、肉体の破片である無数のキューブが結集して元の肉体に復元してしまう。
この特性により、ジュウオウゴリラに敗れ爆散した翌日には何事もなかったかのように復活した。
その後は再生速度が大幅に短縮され、爆散しても即座に復活出来る程の速さで再生するようになった。

反面その不死性を利用され、クバルと出撃した際はクバルにジュウオウジャーの攻撃を防ぐ盾代わりにされてしまった。
流石に扱いが悪すぎた為この時はクバルに詰め寄っていたが、細かいことを気にしない元来の性格もあり、それ以降は特にクバルと酷く険悪になったり仲間割れする様子も見せず、そのままブラッドゲームを楽しんでいた。
その後、劇場版でも盾にされた。


【作中での行動】

基本的に破壊活動はプレイヤーの仕事なので、他のチームリーダー同様地球で何か作戦や事を起こす事は皆無。
ただしクバルと違いプレイヤーのサポートには積極的なスタンスの為ジュウオウジャーとブラッドゲームの際に鉢合わせすることは多い。
第5話ではプレイヤー・ガブリオのトラブル(ブラッドゲーム開始前に倒されかける)により自らプレイヤーの救助に地球に降り立つ。
偶然出逢ったジュウオウジャーを圧倒的なパワーと鋼のような強固な肉体を生かして翻弄するも、ジュウオウゴリラへと変身した風切大和に倒されて爆散したが、
持ち前の再生能力により何事も無かったかのように再生・復活している。

中盤ではバングレイの乱入やそれに伴うクバルの暗躍が目立つようになるが、
一方のアザルドはただ「ブラッドゲームを楽しめればそれでいい」というブレないスタンスなので2名の影に隠れがちとなった。
……が、一方でスモートロンの強化に身体を張って手伝ったり、サンババの気分屋すぎる行動やウザい熱烈なアプローチに頭を悩ませるなど我の強い配下の尻拭いに頭を悩ませる場面がしばしば観られた。

クバルの死後は競争相手がいなくなり自分が勝者だとタカを括っていたが、ジニスから、「彼の反逆劇以上に面白い物を見せないと褒美は与えられない」と忠告を受けたことで
積極的にプレイヤーのゲームをサポートする方針に転換しつつ、ガッカリゼを送り込んでブラッドゲームを実行した。



クバルの反逆計画にも巻き込まれることは遂に無かったため、中盤の騒動では蚊帳の外気味であったが
  • デザイン基本形に三角形や三角錐が多いデスガリアンの中にあってキューブが基本形である事、
  • 再生能力の存在をジュウオウゴリラに撃破されるまでジニス以外知らなかった事、
  • キューブホエールがアザルドの姿を目撃した際は性格が変わったようにアザルドへ執拗な攻撃を仕掛けようとした事
  • 再生能力にはジュウオウキューブと互換性があると判明した事
など、その性格とは裏腹に存在そのものに色々と謎が多い。


第45話では、入れ替わってしまった自身の体を取り戻すべくトライアングラーを率いて地球に侵攻。
途中で自分の乗って来たトライアングラーを攻撃したジュウオウキングオクトパスのコクピット内へ乗り込んで暴れたりもしたが、程無く飛行していたバドを地面へ叩き落として襲撃。
しかしすぐに、バドへ加勢したジュウオウジャーとの混戦になり、再びジュウオウゴリラのパンチを喰らってバラバラになるも復活した。

その直後、バド=ジュウオウバードが放った『ジュウオウファイナル・ディープロック』により体がバラバラになる事無く固められ、決着が付いた……と思われたが……












二度もこんなもん喰らっちまうとはな……だが!

お蔭で思い出したぜ。ありがとうよ!ジュウオウジャー!!


どうだ…?これが俺、宇宙の破壊神!不死身のアザルド様よ!!

アザルド・レガシー

謎に包まれていたその正体は、遥か昔古代のジューランドを襲撃し、ジューマンの祖ケタスとキューブホエールの力で封印された太古の怪物。
自称「宇宙の破壊神」「不死身のアザルド様」
ジュウオウバードの放ったホエールチェンジガンによるジュウオウファイナルを受けたことで過去の記憶を取り戻し、封印を解くと同時にかつての姿を取り戻した。
元々アザルドの肉体を構成する無数のキューブは自身を封印するために使われた地球のパワーの結晶であり、ザワールドの各装備を作り出すための原料としても利用されていた。
ダメージを受け再生する度に封印に綻びが産まれていたようで、ジニスがアザルドが倒されても動揺していなかったのは、敵対者の攻撃を利用しアザルドの封印を破壊させようと目論んでいたからというのが真相。
ジュウオウジャーは、意図せずジニスの思惑の手助けをしてしまったことになる。
なおこの事実はナリアには一切伝えられておらず酷く動揺を見せたが、ジニスは相も変わらず動揺を見せるどころか寧ろこの時を待っていたと言わんばかりに喜んでいた。

なおアザルドがジニスに拾われたのは本当に偶然の事であり、ジニスが偶然発見し、彼を気まぐれで回収し助けなければアザルドは今も尚宇宙を彷徨い続けていた模様。



暴れることを第一に考え過去の事など細かいことを気にしない豪快な性格は相変わらず。
だが記憶を失っていた頃より性格が尊大になっており、己の力と存在を絶対無比なものと考えている節が見受けられるようになる。
戦闘でもワザと相手の攻撃を受けて肉体を砕かせてあたかも倒されたかのように見せつけるなど、封印されていた頃には行わなかったような悪辣な行動を見せてるようになっている。

しかしこの性格の変化が、後に自身の破滅を招くことになる。




【戦闘能力】

肉体こそややスマートになったが、封印が解除されたことで肉体の耐久力やパワーは桁外れに跳ね上がっている。
その場で足踏みするだけで周囲に爆発が起こり、拳を叩き付ければ周囲の地殻が爆発し巨大なクレーターが発生するその強さは、セラに「パワーも硬さも今までと全然違う」と評され、野生開放および野生大開放したジュウオウジャー6人を歯牙にもかけず一蹴。
瞬く間に彼らを薙ぎ倒しておきながら彼らとの戦いを「いい準備運動だったぜ」と嘯く規格外の戦闘力を見せた。
グローブ状の鈍器のような物体が装備された両腕は打撃武器にもなる他、ボクシングのように打撃を放つことで衝撃波の塊を発射し敵を吹き飛ばしたり建造物を粉砕する事も可能。

口から内閣総辞職ビーム黒い破壊光線を発射し遠くにある都市を一瞬に薙ぎ払い焦土に変える戦闘力は正しく「宇宙の破壊神」の名に相応しい。

アザルドの不死身の肉体の真相は、無限の生命力を持った中枢部「アザルド・コア」に、壊れることによって如何なるダメージをも吸収する棘状の体が寄り集まることで構成されていたことによるもの。
無限に修復され続ける棘状の体を吹き飛ばしてコアを破壊してしまえば打倒は可能であるが、
封印中だった頃よりも再生速度は飛躍的に加速しているだけでなく、そもそもアザルド自身の規格外の戦闘力の前ではその弱点を突く事は極めて難しい。
加えて再生中に肉体の破片を渦の様に操ることで敵がコアに近づくことを阻む事も可能。


ジニスの策謀によりチェーンコンティニューにより強制的に巨大化した際は、過剰強化によって肉体崩壊さえも引き起こすほどの力を獲得。
結果たとえ肉体が負荷で崩れても不死の特性により肉体が崩壊する度に自己修復していくため実質ダメージはゼロのまま戦えるというインチキスペックの化け物に変貌した。
この光景を目撃したタスクは「自分の体が壊れることを気にしてないんだ!しかも壊れた体は再生する!最悪だ!と畏怖している。



全てを取り戻し、暴虐の限りを尽くした不死身の破壊神が迎えた意外な結末

復活してジュウオウジャー達を片手間に薙ぎ倒してサジタリアーク内に戻ったアザルドは、ジニスに対して自分が封印された後に何があったのか問いかける。
「私は君の命の恩人だよ」と嘯くジニス。
かつて、石化したアザルドを偶然発見したジニスは、それが噂に聞いた「地球で敗北した不死身の怪物」であることを見抜き、その封印を解除したのだ。
しかし、封印解除が不完全だったので、アザルドの肉体はキューブに閉じ込められたままだったのである。

封印を解除してもらったことを感謝するアザルド。
しかし、アザルドはジニスに対して「俺とお前、どっちが地球を狩り尽くすか…対等の勝負だ」と言い放つ。

対等(・・)…?

確かに恩人だからな、楽しませてやるよ。だからお前も俺を楽しませろ、ジニス……

アザルドは傲慢不遜に宣言すると、ジニスは静かに息を吐いた。

その後、「地球を破壊する対等な勝負」の先攻として地球に降り立ち、街をビームで薙ぎ払って焦土に変える大規模な破壊を始める。
これを察知してやってきた大和以外のジュウオウジャー(大和はアムの説得で父・景幸の元に向かった)と交戦。
ホエールチェンジガンで封印を試みる5人を衝撃波に強靭な拳で叩きのめすも、ジューマン4人の連携とザワールドのパワーにより一度体をバラバラにされる…。

なーんてな。フン!

しかし、それはジュウオウジャーたちを打ち倒すための狡猾な罠だった。
自身の破片を竜巻のように操ってジュウオウジャーを吹き飛ばし、一気に優位に立つアザルド。

さあ、地獄を味わいやがれ!!

変身解除されたジュウオウジャーを追い詰めるアザルドだったが、自身の仕掛けた罠が原因でジュウオウジャーに自身の再生能力の基点となるコアの存在を見抜かれてしまう。
そして再び変身したジュウオウジャー、そして遅ればせながらも参戦した大和を合わせた5人の猛攻、ザワールドの不意打ち、そしてジューマン四人の全力の攻撃が決まり、遂にアザルドは二度目の爆発を起こす。
剥き出しになったコアに、ジュウオウホエールのジュウオウファイナルが突き刺さる、その直前。


ジニス様の細胞から抽出したエネルギーです

フン…!意志も記憶も失って、思う存分暴れなさい

ブラッドゲームからは、絶対に逃れられません!

ウアァァァアア!ジィイイニィイイスゥウウウウウ!!

私と対等の遊び相手など必要ないのだよ。アザルド……


ジュウオウファイナルを防ぐために動けなかったアザルドのコアに、ナリアの放った複数のコンティニューメダルが突き刺さり、アザルドは意志と記憶を失った状態で巨大化させられてしまう。
実は、ゲームエントリーの際に宣言した「俺とお前は対等だ」という宣言が己と対等な存在を一切認めないジニスの不興を招いており、アザルドは既に切り捨てられていたのだ。

自分が壊れることも厭わない更なるパワーを発揮したアザルドは、ジュウオウジャーのワイルドトウサイドデカキングをも怯ませる。
しかし、バドが見つけてきた四つのキューブウエポンに翻弄され、その隙にジュウオウドデカダイナマイトストリームを受けて三度バラバラになってしまう。
それでも再生しようとするアザルドだったが、バラバラになった隙を逃さずにジューマン4人が放った『ジュウオウファイナル・ディープロック』によって露出したコアを固められ、肉体の破片もその余波で固められた。


ジュ―マン舐めんなよ!!

キュアアァァァアアアアアアアアアアアアアアア!!


そして野性解放したジューマンたちの渾身の一撃を受けたことでコアが爆散。
コアの爆散と同時に断末魔の叫びを轟かせながら棘状の肉体の破片も連鎖爆発して消滅し、先祖ケタスが滅ぼせなかったジュ―マン因縁の宿敵は遥か未来を生きる子孫達によって遂に打倒されることになった。


本来の記憶と力を取り戻し飛躍的なパワーアップに成功したものの、たとえ敵でも見どころがある相手は認め、味方は上下の区別なく対等に接するという性格にその力が加わった結果、遂にジニスとの関係をも破壊してしまったのはなんとも皮肉な結果と言えるだろう。そして第47話からのOP映像には登場しておらず、ジニスと共に映るのはナリアのみとなった。


▼チーム・アザルド

アザルド配下の宇宙人達。
肉体的苦痛や破壊活動で生物を甚振るのが得意というだけあって、残虐非道な者から脳筋、チンピラ、馬鹿、マイペース野郎、ガチのオカマなど性格は多種多様でバラエティーに富んでいる。
考えるよりもノリとテンションだけで生きているかのような面々が多い。
詳細は個別項目を参照。



【余談】

アザルドの名の由来は「暴力」「強襲」を意味する「アサルト(Assault)」と「漁る」を掛けたものと思われる。
また真の姿であるレガシーは「遺物」「遺産」を意味する言葉である

無機物モチーフはフローライト(蛍石)。
分解すると人体には僅か1.5gで致死量となる危険な劇物であるフッ化水素を発生させる危険な物質であり、封印が解けた事で凄まじいパワーアップを遂げたアザルドにはふさわしいモチーフと言える。
また蛍石はパワーストーンとしても扱われており、「抑圧された感情の開放」や「集中力と思考力を与える」効果を持つとされる。
暴力性の塊であり、また自身と長く付き合って来たアザルドは、ジニスにとってゲームをより楽しくする為の「お守り」だったのだろう。しかし同時にその振る舞いがジニスの心に隠されていた劣等感を表に出してしまい、さらには間接的に古参の部下を謀殺するという短絡的な行動に走らせてしまったのは皮肉としか言いようが無い。
そしてお守りを自ら捨てたジニスもまた、自らが地球に仕掛けた「最後のゲーム」で破滅するのであった。

なお正体については最初から決まっていたわけではなく、メインライターの香村氏によると「キューブの集合体とでも言うべきデザインの決定稿を見て、同じくキューブを象徴とするジューランドと関連付ける事を思いついた」とのこと。

バングレイの退場後、声を担当する中田譲治氏はTwitterで「バングレイに刺されて同時退場にならず一安心です!(笑)」と呟いていた。




チッ!言わんこっちゃねェ。ナリア!追記・修正ヨロシク!


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最終更新:2024年04月17日 04:52