メタナイトボーグ

登録日:2016/06/13 Mon 18:25:58
更新日:2024/04/15 Mon 17:18:22
所要時間:約 10 分で読めます





ゲーム『星のカービィ ロボボプラネット』のボス。


概要

中盤の4面「ギガント グラウンド」の最後に控える。
見た目はいつものメタナイトが仮面にモノアイを装着させられ、青い機械の翼やショルダーランチャーを装備した姿。
翼の付け根部分には1対のホバー噴射口も備える。
頭には角だか何だかよく分からない突起も生えている。見方によってはのような部分にも見えるが…
剣もギャラクシアではなく、似た形状のエネルギーがほとばしるビームソードになっている。

本作冒頭、戦艦ハルバードを駆ってハルトマンワークスカンパニーに立ち向かったものの、あえなく墜落させられたメタナイト。
瓦礫に埋もれたデデデ大王と違い、少なくとも健在であろう彼の行方は一体どうなっていたのかと言うと、 スージーに捕われマザーコンピューターによって全身改造と洗脳が施されてしまったのである。(スージー曰くちょっと全身カイゾウ)
仮面に取り付けられた制御装置のせいでメタナイトとしての意思はなく、スージーに命令されるがまま動く戦闘マシンと化している。
スージーは彼がたいそうお気に入りのようで、自分専属のマシンにしたいとも考えている様子。

ボスとして


プロダクトNo.M-7110*1
メタナイトボーグ


たんしん、ハルトマンワークスカンパニーに
戦いを いどんだ ポップスターの剣士。
だが、もろくも やぶれ、かめんにナゾの
そうちを取りつけられた サイボーグ兵士
なって、むじひに カービィにおそいかかる。


雷雲が轟く夕焼けの工場を舞台に戦う。
BGMは『メタナイトの逆襲』などで使われたテーマではなく、ハルトマンワークスカンパニーのボス共通のテーマが流れる。

基本的には「カービィの近くまで接近する(距離によってしない場合もあり)→ランダムで小技を出す」を1~2回行い、その後に小技とは別の何らかの攻撃を確定で繰り出すのが行動パターン。
小技の前後にはバックジャンプしたり、ガードしたりすることもある。
もちろんカービィが空中にいれば対空攻撃も仕掛けてくる。
後半は1回小技を出したらすぐに確定技へ移行する頻度が多くなる。

小技

  • ムーンビームショット
剣を振るった際に三日月状のビームを飛ばすことがある。
主に後述の百烈斬りなどで見かけるが、後半は確定技として画面端から3発飛ばすことも。

  • 通常斬り/三連斬り
普通に斬ったり、三回連続で斬ったり。
事前に剣を構えるので分かりやすい。

  • 百烈斬り
剣を高速回転させ、〆にムーンビームショットを飛ばす。
後半は三連斬りからのコンボで繋げることも。

  • 上突き
ジャンプで飛び越そうとすると予備動作無しで上に突き上げてくる。
考え無しで中途半端に飛び越すのは危険。

  • 下突き
ジャンプ中に真下へ潜りこむと反応して繰り出す。
降下速度が速い。

  • スピニングソード
2段ジャンプから降下しつつ、前転して斬りつける。
垂直落下で繰り出した場合は衝撃波が飛んでくる。

  • ドリルスラッシュ
唐突に剣を突き出して突進する。
メタナイトボーグの剣技では咄嗟の対処が非常にしづらく、不意のダメージを受けやすい。

  • 回転斬り
力を溜めて回転斬りを繰り出す。
高度にも反応してジャンプする上、後半は溜めスピードが速くなり出の早い危険な技に。
それでもドリルスラッシュに比べたらまだマシ。

確定技

  • ショルダーランチャー
画面端に回りこみ、軽く浮き上がってショルダーランチャーからミサイルを2本発射する。
ミサイルは発射時点のカービィの位置をピンポイントで狙ってくる。
後半は4本に増加し、2セット続けて行うことも。

  • スパークトルネイドアタック
位置によらず発動する。
電撃をまとって高速回転を始め、画面奥からの突進を経て画面上から徐々にホーミング降下を行う。

  • 竜巻雷鳴
画面端で剣を掲げてエネルギーを溜め、電撃の柱を飛ばす。
ようは従来の竜巻斬りと同じ。
通常は真ん中辺りで消えるが、後半は画面端までキッチリ届く。

  • アイビーム
画面端に回りこみ、仮面のモノアイからビームを5連射。
上から下に向けて連射するが、後半は下→上→下→上…と繰り返しながら
横に向けて角度を縮め、6連射する。2セット行うことも。

  • プラズマウォーク
後半戦移行時に必ず行う。
中央で電撃のバリアを纏い、一定時間ジリジリとカービィに詰め寄ってくる。
通った後には僅かながら電撃が設置されるため、飛び越し方が甘いと巻き込まれてしまう。

  • メガアイビーム(瓦礫追撃)
後半で解禁。
中央でエネルギーを溜め、上空に向けて極太ビームを4連射する。
完全な対空技で地上にいれば全く当たらない…と思いきや、メタナイトボーグが離脱した直後に天井からビームで焼き切れた物体が大量落下してくる。
パイプやら鉄板やらと色んなものが落ちてくるが、大きな物体でも必ず隙間が空いている部分があるのでそこに逃げ込むのも手。

  • メガアイビーム(回転)
後半で解禁。
画面端で浮かび上がり、上のメガアイビームよりも少し細い光線をぶん回す。
実は当たり判定が見た目通りではなく、手前に向いている時は接触してもダメージを受けない。


撃破すると、倒れ込んだメタナイトボーグが再び立ち上がろうとする。
だが、既に限界が来ていたのかよろめき始め、そのまま足場を踏み外して背中から転落。
そして大爆発し、もくもくと煙だけが立ち昇るのだった。

…以上の光景を見届けた後、カービィは何事もなかったかのように勝利のダンスをしてボスステージが終了する。
後に判明する事だが、この爆発でメタナイトボーグはスクラップと化している
にも関わらず、恐ろしいほどメタナイトの生死の行方に無関心ともとれるカービィのドライな反応には、プレイヤー達の間でざわめきが起こったとか…*2

まあ長年の付き合いだからこそ、あの程度じゃ何ともならないと思っていたのかも知れない。

事実、奴とは再び戦うことになるのだから…

メタナイトボーグ改



スクラップと 化した メタナイトボーグに、
カンパニーの えいちが そそがれ、大がた
アップデートされた 最新のサイボーグ兵士。
もはや、かれを正気にもどす手立ては
残されて いないの だろうか…?


カンパニーの本拠地「アクシスアークス」の社長室に乗り込んだカービィを前に、スージーがお披露目した新製品。
あの後ひそかに回収されていたメタナイトボーグは、24時間眠ることなく戦い続ける戦闘ロボ「メタナイトボーグ改」に大型アップデートを遂げていたのである。
かつてプププランドに革命を起こそうとした誇り高き剣士の、誇り無き「逆襲」が始まるのだった。

クライマックスという事もあってか、戦闘BGMは皆さんお待ちかね『メタナイトの逆襲』で戦った時のアレンジ版BGM「己が精神との闘い*3」。
2度目の戦いを盛り上げるに相応しい音楽である。
なお、イントロのリズムは『毛糸のカービィ』のものとは異なるものになっている。

基本的な行動パターンは変わらないが、確定技を中心に技が増加・強化している。しかも…(後述)

追加・変化した技

  • メガビームソード
戦闘開始直後から使用。
画面中央でビームソードを巨大化させ、飛躍的にリーチを延ばす。
その後は画面端から3連斬り(1回ごとにカービィの方向に向く)を2セット、続けて画面奥から狙いを定めての下突きを3回、最後は中央で落雷を伴った回転斬りを繰り出して終了する。
2回目以降のメガビームソードは順番が変わり、回転斬りを先に出し、3連斬り2セット、下突き3回に続く。
更に後半は下突き×3、回転斬り、3連斬り×2の順番となる。
巨大化した分隙も大きいため、よく見ていれば怖くは無い。

  • ショルダーランチャー
最初から6発に増量している。

  • グライドソード
追加技。画面外に飛び、左右から滑空してくる。
地面に接触すると跳ね返る。

  • メガアイビーム(瓦礫追撃)
後半で解禁するのは一緒だが、落下する物体の量がかなり増えている。

  • プラズマウォーク
通常時よりも早く、ホバリング無しで回避するのはちょっときつい…が、早くなった分すれ違いやすい。

  • 竜巻雷鳴
バリエーションとして画面奥から回りこむような軌道の電撃柱を3本飛ばす「3D竜巻雷鳴」が追加された。

バックアームズ

メタナイトボーグ改最大の兵装。
体力を減らしていくと、今まで頭頂部にあった突起が巨大な触手の腕「バックアームズ」に変形するようになる。
背中から尻尾のように生えた全体の見た目は、さながら機械のサソリ。
ここまで来るともはや異形の姿であり、剣士ではなく完全なサイボーグ兵器と化していることを強烈に印象付けている。

  • アームズパンチ
バックアームズが力を溜め、上から拳で叩きつける。潰されればペチャンコ。
前方のカービィの位置を的確に狙ってくる。
3回連続で行い、背後に回りこむとバックジャンプで方向転換する。

  • ラッシュパンチ
力を溜める所までは同じだが、光って長くチャージしたら要注意。
広範囲に拳が乱れ飛び、トドメに真っ直ぐ一突きしてくる。
巻き込まれた時点で連続ダメージを受ける。なお最後の突きは対空限定であり、地上にいればスカる。

  • アームズグリップ
バックアームズだけで地面を掴んでメタナイトボーグを支えるように立ち、画面奥や手前からムーンビームショットで5連続。
画面左右に渡って2セット行ってくる。
この時のバックアームズは隙だらけなのでダメージを与えられるが、通常と比べて硬い。
それにムーンビームショットが的確に狙ってくるので、その場に留まって殴り続けるのも難しい。

  • アームズホールド
画面奥でバックアームズをブン回した後、薙ぎ払いカービィを捕まえようとする。
一回外しても続けて逆側からもう一回薙ぎ払ってくる。
掴み攻撃なのでガード不可。


改造により攻撃手段が大幅に増えたメタナイトボーグだが、それでも従来のメタナイトに比べたら大分マイルドに調整された方である。
根本的な行動ペースの遅さはその最たるもの。機敏に動いた過去作よりも鈍重さが目につく。メタボというあだ名がつけられた原因
何より「定位置に移動→その場から動かない攻撃」の機械的な動きが非常に多く、プレイヤーからしてみれば格好の的と言わざるを得ない。
(ダークメタナイト、ギャラクティックナイトも定位置で行う攻撃を持つが、彼らと比べてあまりにも隙が露骨)
というか、そうなっている原因の殆どは剣士の戦い方と噛み合っていない近代兵装を付け足して使用させたせいであり、いちボスとしてはともかく不規則な動きが味のメタナイト本来の実力は十分に出しきれていないようにも感じられる。
最も、ポップスターの人々を「ゲンジュウ民」などと見下すカンパニーらしい改造と言えばらしいもので、彼らがどれだけ剣士の矜持や美学といった価値観に無関心であるかが窺い知れる。
本人の個性を無視した外付け頼りの改造だったことがカンパニーの敗因…とも評せられよう。


撃破後、バックアームズが消滅して程無くメタナイトボーグ改の仮面が爆発。
おなじみの素顔を3D作品で初めてさらした瞬間である。
その後逃走するメタナイトだが、制御装置ごと仮面が壊れたおかげで正気に戻っていたらしく、後に戦艦ハルバードを再び駆り最終決戦に貢献する事となる。

ちなみに本作以降素顔をさらす際に見える瞳の色が従来の白から黄色に変更されている。
これはスマブラシリーズにおけるカービィのメタナイトカラーと同じ。
熊崎信也D曰く、ドットの作品では色数に制限があるため目立つ白が使われていたが、3Dだとそれに違和感が生じるようになり、デザイン上も仮面の下の目は黄色になっていることからの変更だとか。


強化量産メタナイトボーグ



メタナイトボーグのデータを もとにして
作られた、セキュリティマシンの量産型。
最新ぎじゅつにより かなり強化されている。
もしも実用化された場合、カンパニーの
戦力はひやくてきにこう上するであろう。


『メタナイトでゴー リターンズ』『真・勝ちぬきボスバトル』に登場する強化版。
実質クローンデデデに相当する複製キャラである。
ダークメタナイトを意識したかのような黒いカラーリングが特徴。
前者ではメタナイト本人が主役なので、単純に他のボス同様の「Re:~」ではなく量産型という形で出したのだろう。

根本的な行動パターンは通常のメタナイトボーグをベースにし、後半戦でメタナイトボーグ改のバックアームズが展開される。
そのためなのか、メタナイトボーグ改に相当する更なる強化版は存在しない。彼ら系統の最上位級ボスならいるけど。

残念ながら素顔は見せない。

追加・変化した技

グライドソードはオミットされている。

  • ムーンビームショット
画面端から3連続、のパターンを前半から行ってくる。

  • アイビーム
上空に1発だけ撃った後は、ほぼ正面に向けて5連射する。

  • メガアイビーム(回転)
前半から行う。

  • メガアイビーム(瓦礫追撃)
改と比べて物量は少ない。
ただし2回目(偶数回)のメガアイビームを許すとどえらい量の物体が落ちてくる。

  • メガビームソード
下突きだけを行い、なおかつ攻撃速度が大幅に速くなっている。
最後は落下直前にホーミングしてくるので注意。

  • プラズマウォーク
改と比べて遅くなった…と思いきや、こちらが空中にいると不意にジャンプするようになった。

バックアームズの変化した攻撃

アームズホールドはオミットされている。

  • ラッシュパンチ
バックジャンプを挟み、前進しながらラッシュを仕掛けるようになった。

  • アームズグリップ
床ではなく天井を掴むようになった為、バックアームズを攻撃すらできなくなった。
(ただし天井側に少しだけ判定がある)
その代わりに、反対側への移動はいちいちバックアームズの出し入れを行うので別の隙が生じている。

ちなみに、アームズグリップの際にタイミングよく撃破すると攻撃するたびに強化量産メタナイトボーグが吹き飛ぶようになるバグが存在する。
ゲーム進行に影響はなく、タイマー関連も撃破時点で止まるため心配する必要はなく、2023年現在もやろうと思えば引き起こせる。

余談

形はどうあれ、メタナイトがボスとして復帰したのはメインシリーズでは(ウルデラを除くと)なんと10年ぶりになる。
ついでに言うと3D作品でボスを張るのも本作が初。
これまでの間にもメタナイトのような剣士型の行動パターンを持つボスキャラは3D作品に登場していたが、意外にも大元の彼自身と戦う機会は無かったのである。
ただし、メタナイト本人の意志でカービィに戦いに挑むのは「ディスカバリー」まで待つこととなる。

また、主人公のライバルが操られた上でラスボスの前座として立ちはだかり、ラストバトルに大きく協力する展開は『星のカービィ トリプルデラックス』と全く同じだったりする

ちなみに、メタナイトボーグのプロダクトコード「No.M-7110」はメタナイトの語呂合わせになっている。

メタナイトにとっては苦い思い出になったのか「スターアライズ」タイトル画面の寸劇のひとつでスージーに遭遇したら一目散に退散していた。



たんしん、旧アニヲタwikiに
サルベージを いどんだ アニヲタwikiの戦士。
だが、もろくも やぶれ、パソコンにナゾの
キーボードを取りつけられた wiki篭り
なって、むじひアニヲタwiki(仮)におそいかかる。


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最終更新:2024年04月15日 17:18

*1 メタナイトの語呂合わせ。M(メタ)-7(ナ)1(イ)10(ト)

*2 そもそもボスを倒した後に勝利のダンスをするのは初代からずっと続いているお約束である。

*3 のちに「スターアライズ」のThe アルティメットチョイスでも使われ、S辛&S辛EXの(アナザー)メタナイト戦で使われている。