レイディアントシルバーガン

登録日:2016/05/23 (月) 19:11:00
更新日:2019/03/28 Thu 01:16:41
所要時間:約 12 分で読めます




STAGE:EX
ANIWOTA
2016 A.D 5.23 19:11



You must do it over again. Why can't you see?
Feel visible matter.
Feel invisible matter.
There is life everywhere.

やり直さなければならないのです。何故それがわからないのですか?
目に見えるものを感じなさい。目に見えないものを感じなさい。至るところに命は存在するのです。






レイディアントシルバーガン(RADIANT SILVERGUN)』は、トレジャーが開発した縦スクロールシューティングゲーム(縦STG)。
通称はRS銀銃バガン。「銀鷹」だと別のSTGになっちゃうので注意。
1998年5月28日にアーケード版がリリースされ、同年7月23日には事実上の完全版となるセガサターン版が販売開始された。
2011年9月14日からはXbox LIVE ARCADEにてセガサターン版のHDリメイクが配信されている。


シューティングを作るとやたらと終末的なシナリオを押し出してくるアクションゲームの雄・トレジャーのアーケード初参戦作。
制作者達のエゴにも近い切実なる願いが込められた本作は、多くのファンと、それと同じくらいの脱落者を生み出したが、そのどちらからも一種の伝説として扱われている。要は言葉では語れないくらい凄い作品ってこと。

世間では、かなり尖ったシステムが搭載され高い難易度に調整されていると思われがちだが、実際には(難しめなことに変わりはないが)ある程度アバウトでもクリアできる余裕は設けられている。
根本的にシステムがある方向に特化しすぎているため、完成度がどうこう以前に、馴染めない人はどうしても受け入れられない作品になってしまっている、というのが正しい。「作品としての完成度は凄いがSTGとしてはどーよ」と酷評するシューターもいる。

ともあれ、スタッフの執念が結集した作りこみ自体は、非常に高く評価されている。
フランスのゲーム専門チャンネル「Game One」が企画した「日本のSTG特集」においては、当時海外未発売だったにもかかわらず、番組30分中に約2分の(『グラディウス』や『R-TYPE』、『怒首領蜂』とほぼ同じ)時間を割いて解説され、「伝説の家庭用タイトル」「10分遊ぶごとに新しい発見があると言われる」「音楽も素晴らしい」「唯一の欠点は中古価格」などと絶賛されている。なんでアーケード版じゃないのかって? それはまぁ、いろいろとね……。


ストーリー

――西暦2520年7月14日10時35分 地球連邦軍所属宇宙巡洋艦「TETRA」――

新型戦闘機「シルバーガン」のテストを終えたTETRAのクルー一同は、五十嵐連邦軍長官からの連絡を受けていた。
しばらく前に紀元前の地層から発掘された「石のような物体」と「どう見ても25世紀の技術で作られているロボノイドの残骸」の謎。
「石のような物体」は相変わらず意味不明だが、ロボノイドの解析は順調に進みつつあった。
……そのロボノイドは、TETRAに配備されているクリエイタと同じ製造コードを持っていたのだ。当のクリエイタを初め、クルーたちは混乱するばかり。

同日20時45分。地球連邦軍・技研3課はロボノイドの記憶データ復元に成功。
科学者たちはその内容に驚愕するが、しかしその直後、保管されていた「石のような物体」が謎の閃光を発し、第3調査部を壊滅させる。
同日21時00分、地球連邦軍中央司令部に「石のような物体」が生んだ多数の敵性飛行体が接近。
壊滅直前の技研3課から送られていたデータを読んだ五十嵐は、「石のような物体」の正体と目的を察する。
五十嵐は救援に駆け付けたTETRAとシルバーガン隊に退避を指示した。TETRAのテンガイ艦長は旧友の叫びの裏に何かを感じとる。
同日22時00分。中央司令部上空に浮かぶ「石のような物体」から発した光が地球を包む。


この日、地球上の人類は全滅した。かろうじて衛星軌道上に退避したTETRAクルー4名と、1体のロボノイドを残して……。


――西暦2521年7月13日――
一年後。軌道上から機を窺ってきたTETRAだったが、遂に艦内の物資が枯渇してしまう。
TETRAはやむを得ず大気圏に再突入し、人類生存のための戦いを開始することになる。




ゲーム内容

STG史上屈指の芸達者・シルバーガン

一撃死、残機制のオーソドックスなルール。8方向レバーと3ボタンで自機・シルバーガンを操作する。自機スピードは固定。
このシルバーガン、アホみたいに攻撃手段が豊富。格ゲーかと言いたくなる。

対応ボタン(+は同時押し) 発動するウェポン
Aボタン:バルカン 前方ショット。ボタンを少しだけ押すと一発だけ発射されるので、特定目標の狙撃に向く
Bボタン:ホーミング 最寄りの敵に必中する、低火力の追尾弾を連射
Cボタン:スプレッド 斜め前方向に発射される炸裂弾。物に当たるかボタンを離した時点で炸裂し、大きな当たり判定がしばらく残る
A+B:ホーミングプラズマ 自機前方を走査するロックオンラインを照射し、当たった敵に電撃を送り込む。障害物越し攻撃可能
A+C:バックワイド 後方に拡散するバルカンを連射する。前方にも一列だけバルカンが連射される
B+C:ホーミングスプレッド 機体周辺にロックオンエリアを展開し、補足した複数敵に誘導炸裂弾を発射。障害物越し攻撃可能
A+B+C:レイディアントソード 自機全周をエネルギー剣で薙ぎ払う。自機の動きで振り方が変わり、ボタン押しっぱで一本の剣として攻撃判定が持続する

レイディアントソードは一部の敵弾を消すことができるが、この消した量に応じてハイパーゲージが上昇していく。
ゲージMAX時にA+B+Cでハイパーソードが発動。自機後方から特大の双剣を発生させて前方へ薙ぎ払う。ワイヤーフレームの軌跡と砕け散る破片が美しい。
発動中は無敵で、ダメージと攻撃範囲も絶大。地形接触もOKなので、障害物を無理やり突破したり、壁越しに敵を斬殺するテクニックも使える。

なお、本作にパワーアップアイテムは存在しない。各ウェポンは得点を稼ぐことによってレベルアップしていく。
バルカンならば威力向上に加えて、同時連射数が横2列から横5列に拡大したり、ホーミングプラズマならばロックオンラインの走査範囲が広がる。
単純に全体スコアを稼ぐと上がっていくが、基本的には「敵を攻撃したウェポンには攻撃した分の経験値が入る」と考えればいい。バルカンで敵を倒せばAボタンに経験値が満額入り、ホーミングプラズマで倒せばAボタンとBボタンに半分づつ経験値が入る。

……トレジャー製STGは苛烈な攻撃手段がウリだが、この時点で一見さんバイバイなことがお分かり頂けると思う。
また、ゲーセン側にとっても導入には気を使う。A+B、B+C、A+B+Cの同時押しボタンが無いと結構めんどくさいので、出来るだけ6ボタン筐体がいるのだ。
スコアラー達としてはA+Bの短時間照射が多くなる以上、最低でもA+B同時ボタンが無い所ではプレイ意欲が削がれるらしい。

スコアラーへの誘い

ステージ数は6。それぞれのステージはAから最大でEまでの「エリア」に区切られており、エリアごとにボスが出現する(同エリアで複数のボスが出ることもある)。
『エイリアンソルジャー』や『ダライアスシリーズ』の様にザコ戦よりもボス戦にウェイトが置かれている。
ちなみにステージ数の表記は時系列順になっている。第一ステージは「STAGE-3A~3E」だが、これはこの後に前日譚となるSTAGE-1、2が来るため。

なお、アーケード版では第2ステージが選択制で、2面ルートと4面ルートのどちらかを選択→5面→6面→1面の全5面で終了する。SS版のサターンモードは全6面を一直線に遊ぶ。全面通しの所要時間はおよそ40~60分
サターンモードは単なるノーカット版ではなく、終盤面にボスが追加されているディレクターズカット版。特にラスボスとの決戦のみだった4面(5面)には4体も追加された。


本作はスコア稼ぎに関連する要素が数多く用意されている。

●チェーンボーナス
ザコは基本的に赤・青・黄の3色のどれかに塗られている。同色ザコを3機倒すごとに追加点が得られ、同時にその倍率も上昇していくが、一機でも別色ザコを倒すとリセットされてしまう。色の出現比率はほぼ同数だが、勿論エリアによって微妙に異なるため、ハイスコアを狙うなら研究あるのみ。本作の最重要ボーナス。
●シークレットボーナス
それまでのチェーンに関わらず、赤→青→黄の順で雑魚を倒すと追加点が加算され、以後は黄ザコを倒すことでチェーンが最大倍率で継続する。
場合によっては途中からこちらにシフトしたり、最初からこちらを狙う方が儲かる。チェーンをミスった時のリカバリーとしても使える。
●ウェポンボーナス
各ウェポンごとに特定条件を満たすとカウンタが増加し、満タンになるとカウンタリセットと同時に追加点が入る。
各カウンタの加算・満タン前のペナルティリセット条件は非公開。基本的には長く撃ちこんでいると貰える。
●ボーナスキャラクターの破壊
ステージ各所に、ホーミングスプレッドでのみ補足・破壊可能な隠れキャラ・犬の「メリー」が配置されている。
●エリアクリアボーナス
ボスのパーツ破壊達成度に応じた「破壊率ボーナス」と、時間切れでボスが自爆する前に倒した際の「デストラクションボーナス」。
ザコも一緒に出現するボスの場合、如何に時間ぎりぎりまで粘れるかが勝負。
●かすり点・撃ち込み点
自機が敵や敵弾、障害物にかすればかするほど追加点。弾一発では死なない敵に弾を撃ちこむほど追加点。
撃ち込み点は撃破点と独立している=敵を倒さなくても貰えるので、例えチェーンの途中に色違いの敵を攻撃しようとも、倒してしまわなければ撃ち込み点&ウェポンボーナスを稼ぐことができる。ボスにはわざと低火力のウェポンを撃ちこんで稼ぐ(通称・炙り)テクニックも存在する。
中級者を脱するとかすりの10点を必死になって追い求め始める。


ザコを倒して貰える基本点は非常に少ないため、ただ漠然と敵を倒していくだけではあまりスコアが伸びない。よって、こうしたボーナスシステムを積極的に狙っていく必要がある。
「そんなに点を稼ぐといつの間にかランク(難易度)が上がるんでしょう?」という疑問もあるだろうが、本作にはランクシステムは存在せず、難易度は一律。
いくら稼ごうが弾消そうがハイパーソード振ろうが関係ない。稼げば稼ぐほど攻撃の威力や範囲が上がるので楽になっていく。

裏を返せば「稼がないと先にいくほど苦しくなっていく」ということ。
実質スコアアタックが、それも特定の段階を踏むパズルのようなプレイスタイルが半強制されているゲームデザインとなっているのだ。
勿論「とりあえずここまで稼げれば後はもう大丈夫」というラインはあり、そこに達したら後は適当に敵を倒そうが、ボスの自爆を待とうがなんとかなる。
クリアだけなら死に物狂いになる必要はないのだが……。「合わない人には合わない」という意味がお分かり頂けるだろう。


その分スコアタに特化した作りは非常によく練られたもので、RPG的な自機の強化方法も相まって、『RS』を切っ掛けにスコアタの奥深さ・快感に目覚めたというシューターも存在する。
ゲームである以上「最も効率の良い攻略法」は存在しているとはいえ、そのルートに至るまでに取り得る選択肢は非常に多彩
このエリアは青ザコでチェーンを稼ぐべきか、ここからシークレットに繋げれば無駄がないのでは、最後までハイパーソードを温存できればザコをまとめて潰せるんじゃないか、あそこのメリーを出した後の動き方はどうすれば……というトライ&エラーが非常に熱い。

続編の『斑鳩』は「簡略版銀銃」とでも言うべき作りになり、大幅に進行しやすくなった一方で選択肢が狭まった。
ファンの間でも様々な戦術を駆使してパターンを組んでいく『RS』と、一筋の道を精密に辿るパターンを探るのが熱い『斑鳩』で好みが分かれることになる(勿論、両方好きなシューターもいるが)。


敵の攻撃を避け、倒すべき敵を狙い、的確に撃つ。そのためのパターンを考える。
スペースインベーダー』から続く「STGの基礎」を極端なまでにフィーチャーし、
そしてやはり、ゲームの黎明期から不変である楽しみ方「上手く遊ぶ=スコアを稼ぐ」ことに特化したゲーム。
それが『レイディアントシルバーガン』なのである。


評価と人気は別

以下、SS版公式サイトにおけるゲームディレクター・井内ひろしのメッセージ。

ちゃんとゲームをプレイする気力と探求心さえあれば、無事エンディングをむかえられるはず。初心者の方々も興味があったら挑戦してみてください。
ただし、たいしてやる気もないのに、「なんとなく買い」をすると私もあなたも不幸になるので、購入時にはよく考えてくださいね。

加えて、このシューティングは最近の流れであるバリバリ撃って突き進む、爽快系のものではありません。
その場に合わせた自分なりの攻略パターンを組み立てていくような、そんなゲームです。
そして、チェーンコンボなどの稼ぎパターンを自分の物にした時、はじめてこのゲームのスタートラインに立てることを自覚した上、お買い求めください。
(そんな御大層なものではないかもしれませんが…チェーンコンボしなくてもゲームはできるし…でも、やったほうが面白いですよーっ…たぶん)

私のような未熟者がこんな偉そうなことを言える立場ではないのですが、1個人の制作者として、
同じシューティングというジャンル内でも「幅の広い」ゲーム性を持つことが今の業界には必要と判断し「レイディアント シルバーガン」を作りました。
もし、皆さんが楽しんでいただけるのなら、わたしは幸せです。


……そんなわけで製作者側も覚悟していた通り、『RS』は全てのシューターに受け入れられるはずがなかった。
ビジュアルと音楽に並ぶ「STGの魅力」の1つ、「敵を倒す爽快感」をガン無視しているのだから無理もない。
チェーンボーナスのためにザコ全滅が許されない、場合によってはエリア出現数の2/3を見逃す(しかも誤射不可の)作りでは「これじゃシューティングパズルだ」という難色の声が上がるのも当たり前。

無駄に豊富な武装や、パターン構築用に特化した独特すぎる敵配置の為に、初心者は第一ステージのエリアA~Bでなすすべもなく沈む。
慣れるまで結構な時間を費やし、やっとこ第一ステージをクリアできるようになっても、ボス戦が多く一週に4~50分かかるのでは集中力を持続させるのも困難。
キャッチーな要素や爽快感はとにかく、皆無。STG冬の時代にこれでは客がつくはずがない。

シューター間の好みだけならまだいいが、オペレータ(ゲーセン経営者)側からの評判は非常に悪かった。
新規客が寄り付かないのに、数少ない常連プレイヤーが席に座るが最後、長々と筐体を占有。長い周回時間のためにインカム回転率が非常に悪い。
いくらSTGの客回転率は格ゲーに劣るとはいえ、こんな状況はオペレータ側としてはたまったものではない。

トドメとばかりに、アーケード基盤販売の僅か2か月後に家庭版がリリースされる有り様。
SS版ではアーケード版でカットされている演出が完全実装、ボイス付きのアニメムービーまで収録し、コンフィグも充実している。というかアーケード版単体では意味不明。
SSとの互換があるST-V基盤ゲームの早期移植はよくあることだったが……流石にここまで来ると「いい加減にしろ」と言いたくもなる。
果たしてまともに減価償却できたゲーセンがどれだけあったのか。オペレータ達はトレジャーを警戒するようになり、『斑鳩』を導入する店はかなり少なかった。


素晴らしき演出&(サターン版の)素晴らしき作劇

そんな『RS』が今もなおシューター間で語り継がれている、ゲームデザインと並ぶもうひとつの理由は、否定派も唸らせる演出。
演出が見事すぎるために「上級者のプレイを見てるだけでお腹いっぱい」という空気にさせてしまっているのだが


ST-V基盤とSSという使用色数が限られた触体においても、そんな制限を感じさせない絵作り。
トレジャーのお家芸たる多関節ボスキャラも、3Dポリゴンでぐりぐり動きまわる。
背景演出も抜かりなく、ダイナミックに行われるカメラワークも映える。特にSTAGE-2Aのボス戦移行前に地平の彼方に一瞬だけ見える連邦軍司令部と月のコントラスト、STAGE-4Dでスラスターを吹かしながらバレルロールで接敵してくるボスと、緊急加速して離脱するTETRAのツーショット、STAGE-5Aにて現れる巨大戦艦の威圧感たっぷりのカメラ上昇などが白眉。
ボス出現時のビビッドなWARNING表示と、続くボス名・会敵地点・対処法の表示も凝っている。

個性豊かすぎるボスキャラも外せない。回転しながら撃ってくるやつ、変形するやつ、子機を飛ばしてくるやつ、一画面に収まらないほどでかいやつ、生物の如く大地を疾走するやつ、などなど、バリエーション豊かで飽きさせない。
また、基本的に彼らは作品の「裏テーマ」に従って、ほとんどすべてが何らかのオマージュやインスパイヤ、語呂合わせによって形作られている。
ルックスが殆どR戦闘機やウルトラマンティガな連中もいる。一番わかりやすいのが名前で、一例を挙げると……

●オマージュ系:
ロケテスト版ではR-Qだった無敵の子機を使う戦闘機「GALLOP」
車のおもちゃみたいな2機の「GOLETS
丸まって円盤状になる機械龍「NASU
光の巨人「XIGA
●洒落系:
高速エレベーターに陣取る「UE2A-GAL」(うえにあーがる)
自機を取り囲んで回る「DAIKAI-10」(だいかいーてん)
50機乗っても大丈夫な「17VA-50」(いなヴぁ-50、流石に100なのは時間がかかりすぎるので半減したらしい)
スペース・バトル・シップ「SBS-130」と「SBS-33KI」(イサオ・ササキ)


崎元仁による音楽も名曲揃い。いい意味でSTG離れした壮大なテーマは、ニュース番組で使用されることも多い。
内蔵音源のみでオーケストラ風の曲調を実現し、荘厳なコーラス曲まで用意されている。


前述したとおり、アーケード版ではインストデモ以外でまるで語られないストーリーだが、SS版では豪華声優陣のボイス、そしてGONZOのオープニング・エンディングムービー挿入によってシリアスなお話が展開される。
熱く泣ける王道の展開に加え、ポストアポカリプス物としても一級品のシナリオは一見の価値あり。特にSTAGE-5終了後のデモとエンディングムービーは涙なしでは見られない。
更にこのストーリーにはある「裏テーマ」が仕込まれており、その点でも高い評価を受けている。
『ガンスターヒーローズ』でおなじみのはんが書いた80年代少年漫画然としたキャラグラは、「明るい画風が逆に話の暗さを際立たせる」という好意的な意見の一方で「世界観と会わない」という批判もあったりと賛否両論だが……。アニメムービーの画質がかなり悪かったのも影響しているかもしれない。




エゴにも近い願いとは?

『RS』に込められた裏テーマ、それはすなわち「ゲームがゲームらしかったころのゲーム」「切り捨て業界の中における古き良きゲームの追及」

インベーダーライクなやり込み至上主義のゲームシステム。それはまさしく、ゲーム黎明期から続く「楽しいゲーム」の1つの姿。
オマージュだらけのキャラクター。それはまさしく、ゲーム史の1つの面。「遊びにパテントはない」とどこぞの組長が言っていたが、ゲーム業界はパクリパクラレの中で切磋琢磨し、ここまで進化してきたのだ。
井内氏の「今の業界だからこそこんな実験作が必要(意訳)」というメッセージ。時が立ち、ゲームが進化を続けるにつれ、(ユーザー・メーカー問わず)その進化についていけなくなる存在は現れ、そして(やはりユーザー・メーカー問わず)残った者達も生き残るために多くのものを切り捨てていく。そんな状態だからこそ幅を持たせなければいけない……。


終盤、トレジャー伝統の60秒間回避ステージでは、プレイヤーに訴えかけるように様々な人々の言葉が聞こえてくる。例によってSS版限定だがな!!
このメッセージは、井内氏らトレジャースタッフが真に伝えたいメッセージ―あるいは「コンピュータゲーム業界人の愚痴」をカモフラージュしたものになっている。



かつて、あぶく銭を求めて多数のメーカーが参入、粗製乱造を続けたために、米国のゲーム市場が急激に閉塞、事実上崩壊した現象(アタリショック)があった。
そして『RS』が開発された1997~98年は、ゲーム業界の最盛期が僅かに過ぎ始めた頃。ゲーム創造者は情熱を失い始め、ユーザーたちも次第に去りつつある。
2010年代に入り、スマートフォンやネットワークゲームなどが流行し、これまで「ゲームと言えばこんなゲーム」だった、アーケードゲームや家庭用ゲーム機業界の縮小が言われるようになっている現状を鑑みると、そのメッセージはあながち間違いではなかったように思える。

ただ、いつの時代も(人為的・自然的問わず)繰り返されてきたように、新しい流行が古いものを駆逐していってしまうことは自然なことでもある。
最後にトレジャー自身も気付き、爆発してしまう最後は、自らの行為への自虐・自戒も込められているのだろう。



今から遊ぶには

Xbox LIVE ARCADE版が一番遊びやすい。グラフィックが超美麗で、アニメムービーもリマスター画質で再生される。
また、『斑鳩』の実績を1つでも解除していると、チェーン回りのシステムを『斑鳩』風に改めた「IKARUGAモード」が解禁される。

アーケード版はNESiCA配信もされていないため、STGに力を入れているゲーセンに行かないとお目にかかれない。
セガサターン版はハード調達の問題もさることながら、ソフトが少数生産品かつ「SSの機能再現が難しいので移植はまずしません」「LA配信は新作作成とほぼ同じ手間がかかるし、いまリリースしてもウケるかどうか」とアナウンスされていたために、中古価格が非常に高額という難点がある。
LA版配信で落ち着いたとはいえ、現在でも高騰している。もし、新品なら…
ただし、親指で押すボタンが丁度6つもあるコントローラパッドの都合上、操作自体はこちらの方がしやすい。


ちなみに、ゲーム版音源とゲーム収録前の音源を完全収録したサウンドトラックもプレミアがついている








ENCOUNTERED AN ASSAILANT.
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