ニンテンドーDSi

登録日:2016/03/10 (木) 20:18:05
更新日:2022/02/06 Sun 22:56:55
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自分仕様の「マイDS」へ。




ニンテンドーDSiとは、任天堂が発売した携帯型ゲーム機。


【解説】


任天堂が発売した、ニンテンドーDSの上位機種。

2008年10月2日の「任天堂カンファレンス2008.秋」にてその存在が発表された。
そして2008年11月1日に発売された。希望小売価格は18,900円(税込)。
DSハード末期の2010年6月19日より、15,000円(税込)に値下げされた。
名称の『i』には『』『目(カメラ機能がついたから)』などの意味合いがあるとされる。

一家に一台』の普及を見せたDSを『一人に一台』レベルに普及をブーストさせる目論見を託された。
項目冒頭のキャッチコピーなども、その意志が強く込められた物となっている。
その目論見は成功し、日本でも世界でも一定以上の普及に成功した。

以前の初代→Lite では、本体のサイズや液晶の変更などのモデルチェンジで収まっていた。
しかし、DSiは初代やLiteとは別ハードと言っても良いほどの変更が加えられた。
カメラ機能やインターネットを通じた本体更新等、もはや単純にモデルチェンジと呼べる物では無い。

結果的に、LLを含めたDSiでニンテンドーDSシリーズの展開は幕を閉じた。
そして、DSシリーズの流れを受け継いだ後継機のニンテンドー3DSへとバトンタッチしている。

その3DSでは、カメラ機能を初めとしたDSiでの新要素の大体は継続され持ち込まれた。
そう考えると、DSiは3DSのプロトタイプとも言える機種なのかもしれない。

DSiは『第6.5世代ハード』のような立ち位置にあるとも言えるだろう。

【ニンテンドーDSiにおける新要素・変更点】


本体外観/メニュー画面

二画面構成や折り畳めるデザインなど、基本的なデザインベースは変更されていない。

ただ、本体全体が艶消しされた見た目となっていて触り心地も以前のDSとは異なる。
レッドカラーだけは他のカラーとは異なって、艶がある。

また、本体画面のサイズがLiteよりもやや大きくなった。
タッチペンの長さも伸び、さらに持ちやすくなっている。

そして本体上部の外側にはカメラを使うためのレンズが見える。
内側の中央部分にもカメラのレンズが付属していることが分かる。
電池残量を示すランプは以前のシリーズよりも細かい三段階表示となった(画面内の表示は五段階)。
一部ボタンの配置を変更して使いやすさを向上させ、音量調整ボタンをスライド型からボタン型に。

本体起動直後のメニュー画面も大きく変更。

以前のDSシリーズのメニュー画面における上部の画面は、内臓時計とカレンダーというシンプルだった。
DSiでは、DSiで撮影した写真など自分好みの画像を配置して眺められるようになった。

下画面はスクロール左右にアイコンを動かして好きなソフトを選べるようになっている。
以前よりもソフト選択時の画面がカラフルとなった他、自分が好きな順番にアイコンを並べ替えられる。

充電用のACアダプタはLiteから変更されたが、このACアダプタは後の3DSシリーズとの互換性がある。

本体性能/機能

CPUの性能を従来のDSから二倍にパワーアップ、メインメモリを四倍にした。

だが、別に従来のDSシリーズのソフトの処理が速くなったりという改善はされない。
(一部ソフトでは、メニュー画面のアイコンが動くようになるなどのお遊び程度の変更はあった)
とは言え、DSiの専用ソフトを動かすためには必要な性能向上だったとも言える。

そして、256MBのサイズの本体内蔵メモリを搭載。

この内蔵メモリに、DSiウェアなどからダウンロードしたソフトを保存したりできる。
256MBの内、128MBは本体で撮影した写真を保存するための領域となっている。
(つまり、実質半分の容量は最初から使えない領域という事である)
データの容量などはMBなどではなく、ブロックという独特の形で表示される。
(実際は1ブロック=1メガビットなのでそこまで複雑でもないが単位の混合が免れない)
このブロック表示は、後の3DSシリーズでも連続して採用された。

容量の大きいDSiウェアなどをダウンロードすると、容量不足に陥る。
残念なことに、SDメモリーカードなどへの拡張機能は搭載されなかったので、これを改善する方法は皆無。

本体のファームウェアのアップデート機能も新たに追加。

当時はアップデートされるたびにDSiショップの新装などが行われた。
このアップデートには、非合法なツールなどを防ぐという意味合いも強い。
最終的にこのアップデートは、3DS販売後から1年販以上も継続して行われていた。

電源ボタンを短く押してDSiのメニュー画面に戻れるリセット機能も登場。
従来のDSではメニュー画面に戻るには電源を切る必要があったが、その手間も省ける。

以前のDSシリーズから向上した面だけでは無く、劣化した部分も存在する。

代表的な劣化要素としては、稼働持続時間の点が挙げられる。
画面の広大化・バッテリー容量の減少という要素が絡み、Liteや初代よりも長く遊べなくなった。

稼働時間という問題は、後のDSi LLで改良を行っていくこととなる(後述)。

カメラ機能

DSiを用いたカメラ撮影・撮影写真の保存を可能とする。

上述したように、本体の外側と内側にカメラが設置されている。
そのため、外の風景や自分の顔・服装なども写真撮影を容易とする。

カメラの画素数は30万画素と、数値的にはかなり性能を低く感じる。
しかし、DSの解像度などを考えるとちょうど良い設定となっている。
画質を低下させている結果、データ容量を小さくできるなど細かい点でもしっかりと考えられている。

単純な写真撮影に留まらず、画像加工を行って遊べる10種類のカメラがある。10種類は以下の通り。


  • かがみカメラ
  • いたずらカメラ
  • フレームカメラ
  • 色つけカメラ
  • 色かえカメラ
  • 表情カメラ
  • らくがきカメラ
  • 似てる度カメラ
  • 顔合成カメラ
  • ゆがみカメラ


これらのカメラ機能は、一部のソフトでゲーム内に写真を取り込むことを可能としている。

ニンテンドーDSiサウンド

DSiから新たに導入された音楽再生機能で、音楽プレイヤー的役割を果たせる。

SDメモリーカード内の音楽を再生することが可能。
再生可能なファイル形式は『.m4a』『.mp4』『.3gp』のAACファイル。
.mp3形式のファイルは再生が不可能となっている。

単純な音楽再生機能だけではなく、DSiならではの機能を複数搭載。

音楽の波形や音量によって絵を動かすビジュアライザーが搭載。
エキサイトバイクの絵など、15種類のビジュアライザーが用意されている。

再生速度を変えてスロー再生にしたり、音の高低なども弄ることが可能。
ボーカル音源だけを消す『カラオケ』や8bit化機能といったお遊び要素も豊富。

マイクを活用して、自分の収録したい音で遊ぶことも出来る。
1データ辺り10秒間の音を再生可能で、最大18データまでの保存を可能とした(合計180秒)。
12種類もの機能で、録音した音を弄り倒せる。

なお、DSiのサウンドにはヘルプ機能を持つインコがいるのだが、このインコには様々な隠し要素がある。

対応ソフト/ニンテンドーDSiショップ

DSiは基本的に9割以上のニンテンドーDS専用ソフトに対応している。

その中でも、35種類以上のタイトルが『ニンテンドーDSi対応ソフト』となっている。
このDSi対応ソフトとは、DSiの独自機能であるカメラやSDカードなどを利用できるソフトである。
もちろんこれらのソフトは初代/Liteでも楽しめるが、DSiで遊んだ方がお得という仕組みになっている。

そしてニンテンドーDSi専用ソフト『ニンテンドーDSiウェア』が登場。

このDSiウェアによって、DSi専用ソフトをダウンロード購入して楽しめた。

無料の類のソフトはDSiでネット観覧ができる『ニンテンドーDSiブラウザー』などが存在する。
『うごくメモ帳』などもかなり有名なソフトでは無いだろうか。
(2009年秋以降に出荷されたDSiは『ニンテンドーDSiブラウザー』『うごくメモ帳』が初めから内蔵)

ニンテンドーDSiポイントを支払って遊べる有料のダウンロードソフトも数多く輩出。
低価格とは思えぬほど楽しめるソフトもある一方、駄作に属するソフトもかなり多い。
基本的な購入手段は、ニンテンドープリペイトカードを用いて、DSiに登録することでDSiポイントに出来た。
一時、おためしキャンペーンとして1000ポイントを配布していたこともあった。

なお、DSiウェア以外の「DSi専用パッケージソフト」は殆ど販売されなかった。
DSiも普及はしていたが、莫大な初代/Liteユーザーを捨てるという商業的判断は出来なかっただろう。
唯一「モンスターファインダー」のみがパッケージソフトとして販売された特例である。

DSi専用でしか楽しめないソフトが生まれた一方で、これまで保たれたGBA互換は消滅。

従来のDSシリーズの下部に存在したGBAスロットが削除された。
これでGBAカセットをどう頑張っても物理的に挿入することは不可能である。

この互換機能削除は、一部のソフトがその影響を受けた。
第四世代のポケモンシリーズなどは、GBA用スロットを用いたダブルスロット機能は使うことができない。
その他、GBAスロットを利用した独自の周辺機器を使用するDSソフトはDSiでは遊べない。

【ニンテンドーDSi LL】


ニンテンドーDSシリーズの最終モデルチェンジハード。

2009年の決算発表会目前にその存在が発表され、発売することとなった。
高齢者にも使いやすくする試みがあったらしく、当時の宣伝でも高齢者が使いやすいことを強調していた。

『LL』の名前の通り、本体のサイズを巨大化させたのが最大の特徴。

画面サイズが4.2インチにアップし、これは初代やLiteの二倍の大きさになる。
多数の人々に囲んで覗き見されることを想定し、画面も広視野角タイプとなった。
一方で巨大化によって本体の重量が向上し、初代よりも重くなっている。
当然なのだが、本体が大きくなったことで携帯性も多少低下してしまっている。

タッチペンも二種類付属しているのが特徴的。
従来の本体に収納するタッチペンに加え、収納性を犠牲に持ちやすく大きくしたタッチペンが付属。
タッチペンが倍増したので、とりあえずお得感が以前のシリーズよりも増した。

単純な巨大化だけに留まらず、DSiの機能をいくらか強化している。

DSiでは低下した充電稼働時間をいくらか改善。
Liteと同レベルの稼働時間にまで戻すことに成功しており、長時間のプレイがしやすくなった。

スピーカー関連にも変更が加えられ、音質が向上した。
音質関連に関しては、間違いなくDSシリーズの頂点に立つと言っても過言では無い。

内蔵ソフトもDSiより多く収録し、ソフト無しでも比較的遊べる。収録されたのは以下の五種類。

  • ニンテンドーDSiブラウザー
  • うごくメモ帳
  • ちょっと脳を鍛える大人のDSiトレーニング 文系編
  • ちょっと脳を鍛える大人のDSiトレーニング 理系編
  • 明鏡国語 楽引辞典

LLにおける路線は任天堂社内でも評価されたのか、後継機の3DSでもLLにあたるシリーズが出ている。






追記・修正は、ニンテンドーDSiシリーズを購入してからお願いします。

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最終更新:2022年02月06日 22:56