綿流し編(ひぐらしのなく頃に)

登録日:2012/05/07(月) 23:12:10
更新日:2023/12/30 Sat 17:25:29
所要時間:約 5 分で読めます




惨劇に惑え



【概要】
綿流し編は07th Expansionによる同人ゲーム、ひぐらしのく頃にの第二話(第二章)のタイトル。サブタイトルは「~最多の可能性~」。
2002年12月30日のコミックマーケット63にて100円で販売された。
現在は鬼隠し編同様、暇潰し編に収録されている。

本編は鬼隠し編以上に、というか全編を通してこの編はホラー色が一番強い。
特にあるシーンで使われる実写の"目"による恐怖演出は夜トイレに行けなくなること必至である。前半はともかく、間違っても後半は夜中にプレイしちゃだめだぞ!
(ちなみに目は竜騎士07の身の回りのお世話担当のなるせ椿氏の写真からのキャプチャ。スタッフロールにもクレジットされている。)


【あらすじ】
東京から雛見沢村に引っ越してきた少年、前原圭一は村でできた仲間たち共に日々を謳歌していた。

ある日圭一は、仲間の1人である園崎魅音に、興宮の町のおもちゃ屋で開催されたゲーム大会に誘われる。
最初は劣勢だったが、得意の話術で参加していた後輩を虜にして勝利をもぎ取り、いざ決戦というところで魅音の急用でお開きになってしまう。
興奮冷めやらぬ中、店を盛り上げてくれた礼に店主が身内の魅音以外に玩具をプレゼントする。圭一に渡されたのはとても可愛らしいお人形。
男が持っていてもしょうがないので魅音に渡そうとしたがからかわれた事もあってつい躊躇してしまい、レナにあげた。そして大盛況のうちに散会となった。

後日、圭一は父親に誘われ流行りのファミレス「エンジェルモート」に赴く。
そこで圭一は魅音が働いているのを目撃し話かけるのだが、彼女は自分は魅音の双子の妹の詩音だと名乗る。
始めは話を合わせつつも魅音の嘘だと思っていた圭一だがやがてそれが嘘ではないことを知り、詩音との仲を深めて行く。

それから数日、綿流しの祭の当日に圭一は詩音に古手家の禁断の祭具殿を見に行かないかと誘われ、
好奇心からその場で居合わせた富竹、鷹野と共に祭具殿に忍び込んでしまうのだが…それは最悪の惨劇の幕開けだった…


【主な登場人物】
今回も主人公を勤める。
相変わらず好奇心旺盛、そしてデリカシーの無さ。
そして典型的な巻き込まれ体質。

今回はヒロイン。
ヒロインなので鬼隠しのレナ同様トラウマ要員。なのだが……
くけけけけけ。

今回初登場したヒロインその2。
バイト先で圭一と知り合い間柄を深めてゆく。
祭の日、圭一を祭具殿に誘い込む。

今回はヒロインではない。
でもとんだ名探偵。

小生意気な下級生部活メンバー。
カレー勝負では思わぬ伏兵として戦況を激しくかき乱すトラップマスター。
今回は完全に被害者。

古手神社の巫女。にぱ〜☆
カレー勝負では安定の狸ぶりを発揮しつつ、祭のメイン行事である奉納演舞の練習に打ち込む。
後日、圭一から祭具殿に忍び込んでしまったと相談を受けるが…

フリーのカメラマン。祭の準備を手伝っていた圭一たちと談笑を交わし、過去の怪死事件の概要を語る。
祭の当日、鷹野の無理なお願いで渋々ながらも祭具殿の施錠をピッキングして開けてしまう。
そして祭の後に死体で発見される。

診療所に勤める看護婦で、村の伝承を調べている。
祭の前日に富竹と共に圭一らと過ごし、祭の当日は知的好奇心から富竹に無理強いして不可侵領域とされている祭具殿に忍び込む。
祭具殿の中を見て雛見沢の暗い歴史を延々語り続けるマニア。
今回でフルネームが全て漢字で公開された(前作ではTipsでしかフルネームが出ず、しかも一部は平仮名表記で謎のお姉さん止まり)。

今回も怪しげなベテラン刑事。
ある思惑の元圭一と接触し、園崎家や捜査絡みの情報提供を行いつつ執拗に付きまとう。

  • 不良三人組
浮かれる圭一に蹴り倒されたバイクの持ち主である三人組の学生。それぞれチビ・ハゲ・デブ。
圭一に詰め寄り日本語なようで日本語ではない恫喝をしまくるも駆け付けた魅音の啖呵を皮切りに集まった雛見沢の住民の異常な雰囲気に怖気つき、丁度駆け付けた大石らに連行された。この後の話でも何度か出るので覚えておくように。
ここだけ見るとバイクを傷つけられた上に住民に袋叩きにされかけた被害者なのだが、その後大石のかなりアウトローな取り調べの結果バイクは盗品である事が仄めかされた。
盗品バイクで恐喝行脚ですか…暇な人らだ(アニメや漫画版では触れられていないが)。

  • オタ
エンジェルモートのデザートフェスタに参加していた濃いお客たち。オタのくせに珍妙な拳法を会得していて強い。
まだ仕事に慣れていない詩音にセクハラをしてそれを止めようとした圭一を返り討ちにするが、プライドを捨てた圭一が呼び寄せたレナ、梨花、沙都子のえげつない猛反撃を受け退散した。
他の店員は「自分らは立場的に弱い」と引っ込んでいたが、圭一を殴った時点…もっと言うなら店員へのセクハラの時点で当時でも営業妨害や暴行罪で普通に通報できる件。




【CS版】
祭では第参章として、絆にも第一巻に収録されている。
祭では"目"の演出こそ無いものの、赤い文字で笑い声が画面いっぱいに現れ、その後恐ろしい形相のどアップのCGが挿入されるのでやはりかなり怖い。

【漫画版】
ガンガンWINGで連載されていた。全2巻。作画は方條ゆとり。
前半の日常部分は端折られながらも細かなアレンジなどで要点や見せ場はしっかり押さえている。
ただし後半の重要な1日が丸ごとカットされやや強引に翌日のイベントに回されている(端的に言うと目明し編と同じ日程に)。
"目"の演出があり、未プレイの読者にはトラウマを植えつけ、プレイ済みの読者のトラウマを抉った。

【アニメ版】
第1期の5~8話で描かれた。
やはり尺や演出の問題で主に前半の日常パートがおざなりにされて原作ファンの評価は微妙だが、ラストシーンの怖さは鳥肌物。
前半の一部展開がカットされている都合上、圭一に弁当を届けに来た&圭一を不良から救った時に現れた園崎姉妹がどちらなのかが明確にされており(原作では姉妹どちらでも辻褄が合う形になっている)、加えて8話で魅音が圭一にアニメオリジナルの話題を振った事で、アニメ初見であっても事件の犯人までは分かるようになっている。
ちなみに冒頭に流れるのは目明し編のカットである。

【ドラマCD】
今回は4枚組で前作以上に大ボリューム。
視覚効果はないので恐怖は薄れる…と思われがちだが、園崎姉妹もとい雪野五月さんの演技やBGMなどの演出がが凄いので普通に怖い。
前作では暗めだった梨花の声も、このあたりから皆がよく知る感じになった。
え?カレー勝負丸々端折ってんじゃねーよって?ご安心を。こちらもしっかり別口ダウンロードの音声TIPS…現在は「アペンドディスク」にほぼ丸ごと収録されている。
もし新品など帯が付いてる品を購入しても、帯を裏返しにして見るなよ、 絶対に見るなよ!
こちらも前作と同じくiTunes storeにてDL販売されている。

【小説版】
講談社BOX、星海社文庫からそれぞれ上下巻で出ている。



【余談】

  • クリア後にはお疲れ様会と、スタッフルーム、ミニゲーム「スフィー DE ボンバー」がプレイできる。
    「スフィー DE ボンバー」はエンジェルモートに侵入して食い荒らすスフィーたちをクリックして追い払うゲーム。
    クリアするとKたちソウルブラザーがレナを盗撮しまくる(その後れなぱんをかいくぐり逃走する)「K de FLASH!」が追加される。
    スフィーはまじかる☆アンティークのキャラなため、版権上の問題で以後の移植版には入っていない。

  • 物語序盤で、詩音のふりをした魅音と詩音本人が出てくるが、原作とアニメと漫画で正体はそれぞれ異なる。

  • 作者本人は、鬼隠し編より謎は易しいと語っている。実際、今回のトリックは鬼隠し編と比べてかなり単純で真相に行き着く為のヒントも豊富。

  • これの解答編、目明し編は他の章と違いこの章の裏側を描くという形になっている。
    だがよく見ると細部に違いがあり、これら二つの章は実は別のストーリーであることがわかる。







圭ちゃ~ん。あの時…追記、修正してあげたでしょ?
今度はダメー!!!
あはははははははは!!!!!!

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最終更新:2023年12月30日 17:25