ショッカーグリード

登録日:2016/02/06 Sat 01:05:44
更新日:2024/03/31 Sun 13:18:35
所要時間:約 6 分で読めます






バカめ!どんな悪でも、勝てば正義だ!オーズと電王を処刑し、ショッカーが正義となるのだ!!






ショッカーグリードとは、映画『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』に登場する怪人である。


概要

ショッカーとゲルダム団を象徴する「鷲」と「蛇」をモチーフとしたグリード何?だったらゲルショッカーグリードじゃないかって?そんなこと、俺が知るか!
アンクが「鳥の王」であり、火野映司が大のヘビ嫌いであることを考えると、何とも皮肉なデザインである。
顔面はガスマスクのような造形になっており、腹部にはショッカーのエリート怪人を象徴する黄金のベルトが巻かれている。
機動力は抜群で、その両翼を用いて自由自在に空を飛び回り、相手を翻弄する他、格闘でも1号2号を軽々と圧倒し、手の先からはメダル型のエネルギー弾を放つことも出来る。
体も頑強であり、NEW電王の攻撃も難なく受け止めてしまう。
なお、グリードの一種ではあるが、ヤミーを生み出せるかどうかは不明。

本来の歴史ならば生まれてくるはずもないイレギュラー存在であり、歴史を改変して地獄の世界を作り上げた張本人でもある。


劇中での活躍

事の発端は2011年春先まで遡る。
1971年11月11日に飛んだNEWモールイマジンを倒すため、デンライナーに乗り込んだ映司/仮面ライダーオーズとアンクであったが、
この時代ではまだグリード天王が封印から目覚めていないと気付いたアンクは、コアメダル欲しさにデンライナーから脱走。
アンクは無事モモタロス4バカに捕獲されるものの、その乱闘でセルメダルが落下してしまった。

そのセルメダルをショッカー戦闘員が拾ってしまったのでさあ大変。
ショッカーは独自に入手したコアメダルを改造した(!!)「ショッカーメダル」にセルメダルを融合させ、
グリードを完成させてしまったのだ。
(なお、この映画ではブラック将軍/ヒルカメレオンはショッカー壊滅前に既に日本に到着している)
本来、セルメダル1枚でグリードがいきなり誕生するということは物理的にありえない*1ため、
ショッカーメダルがいかに特異なメダルであるかはお分かり頂けるであろう。

こうして誕生したショッカーグリードは猛烈な強さで1号と2号を倒し、そのまま連れ帰って洗脳を行わせた。
そしてショッカーはわずか1ヶ月で日本全土を征服してしまい(劇中で「1971年にショッカーは日本を征服した」という台詞がある)、
あらゆる敵組織と手を組んだ*2ショッカーは世界各国を蹂躙、2011年には世界征服の一歩手前まで辿り着いてしまった…。


時間の流れを守るNEW電王/野上幸太郎*3はこれを危惧し、オーズ達と共に再び過去に飛び、セルメダルを破壊してショッカーグリードを誕生させまいと目論む。
しかし、ブラック将軍の奇策により結局セルメダルはショッカーの手に渡ってしまい、ショッカーグリードが誕生してしまう。
この時代で仕留めようとする1号・2号・NEW電王・モモタロスの4人だったが、ショッカー首領の放った再生怪人・新型怪人混成部隊に足止めを喰らい*4
更にカメバズーカの砲撃を受けてデンライナーは半壊し、幸太郎とモモタロスは過去に留まれなくなってしまう。
その結果、ショッカーグリードは1号と2号を捕らえることに成功。こうして暗黒の時代が訪れた…。


39年後、ショッカーは遂に人類絶滅作戦を敢行。
居並ぶ悪の怪人軍団は、子供達を守るために戦っていた映司・アンク・幸太郎を捕らえ、処刑台へと運ぶ。
少年仮面ライダー隊(即興)はモモタロスから託されたオーズドライバーを映司に渡そうとするが、ショッカーグリードはその子供を捕らえ、
遂に希望は途絶えた…。

かに思えたその時、群衆をかき分けて、1号と2号が処刑台広場に飛び降りる。
ショッカーの最高幹部のお出ましに人々は落胆し、怪人軍団は勝利を確信。ショッカーグリードは冒頭の台詞を吐き捨てた。

しかし。



「ショッカーに正義などあるものか!!」

「この世の悪は…全て俺達が打ち砕く!!」




そう、彼らはもう、ショッカー最高幹部などではなかった。
心ある科学者により洗脳を解かれた2人は、悪の汚名を被り、泥の汁を啜りながらも、ショッカーを滅ぼすために修業を積んでいたのだ。
処刑を邪魔された怪人軍団は「もうこの世に仮面ライダーは4人しかいない」と勝ち誇り、ライダーに猛然と襲い掛かるも、V3からWまでの仮面ライダーたちも人々の記憶から次々と復活し怪人を迎え撃つ。

次々と幹部怪人たちはオールライダー(+α)に打ち取られていく中、ショッカーグリードは一人奮戦し、いつもの採石場までオーズをおびき出すと軽々と圧倒する。
そこにかけつけたのはダブルライダー。オーズは危惧するものの、1号は「ショッカーグリードは俺達に任せろ!」、2号は「手出しは無用だ!」と一喝する。
過ごしてきた40年間は決して無駄ではないことを証明するために、2人は仇敵たるショッカーグリードに立ち向かう。

月日の長さは同じでも、掛ける思いはまるで別。
ダブルライダーは息の合ったタッグでショッカーグリードの攻撃を裁き、弾き飛ばす。
追い詰められたショッカーグリードは大空に飛び立とうとするが、それを読んでいたかのように1号と2号も飛び立つ。


「「ライダーダブルキーック!!」」


40年ぶりに放たれた伝家の宝刀の一撃を受け、ショッカーグリードは風に舞う木の葉のように吹き飛ばされると岩壁に激突。
そのまま岩をぶち抜いて地面に叩きつけられると、「ショッカァァァーッ!!!」と一声嘶き、そのままどうと倒れ伏し爆炎に包まれるのだった…。

かくしてショッカーメダルはアンクに奪い去られ、オーズのタマシーコンボとして使われることとなる。
もっとも、最後の闘いを終えたとたんにイマジンメダル共々砂と化して消滅してしまったのだが…。

評価

このように、1号2号を倒したという実績こそあるものの、セリフも少なく、攻撃手段も乏しいことから、
デザインはともかく、「ただ単に強い怪人」というインパクトしか残せていないという印象は否めない。
もっとも、同作のラスボスであるショッカー首領が反則級に強く、27人がかりで襲いかかってきたオールライダー圧倒してみせた事から、ショッカーグリードはあくまでその「前座」に収まってしまったというのもあるが。
実際、映画『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』でもほぼモブ扱いであり、いつ退場したかすら定かではない。
???「それは我々にも言えると思うが…」
???「同感」


派生作品での扱い

派生作品でも昭和と平成の懸け橋として度々登場する。更に悪の組織をモチーフにしたグリードも。

S.I.C.HERO SAGA』の一篇『KAMEN RIDER OOO -OOZ-』では後日談が描かれており、
後輩のゲルショッカーグリードデストロングリードと共にオーズを捕まえ、ショッカーオーズに仕立て上げている。
ゲルショッカーグリードが誕生したことでデザインに若干の変更が加えられ、蛇の造形が消滅した
また、仮面ライダー1号に化けてオーズを騙しているが、よく見るとどこか色合いが違うので、偽者だとすぐわかるデザイン。映司も油断しすぎである。
更にゴッドグリード、ガランダーグリード、デルザーグリードなども登場している。ゲドンとブラックサタン涙目

同様に『MASKED RIDER DECADE -オーズの世界-』では、ネオショッカーグリード、ジンドグマグリード、バダングリードというグリードが登場する。ゴルゴムクライシス帝国涙目

ゲーム『ロストヒーローズ』ではイカデビルが繰り出した「ショッカーの最終兵器」という扱いで登場。
映画本編ではイカデビルガラガランダの両名は既に殉職して再生怪人扱いとなり、ショッカーグリードより格下だったと思うと、どこかもの悲しさを感じさせる……かもしれない。


余談

デザイン担当は出渕裕。
書籍『平成仮面ライダー怪人デザイン大鑑 完全超悪』収録のコメントによると、出自的にも正規のグリードとは全く非なる存在という事で、
同じく出渕氏が手掛けたグリードのデザイン法則には意図的に沿っておらず、「ゲルショッカーの首領怪人」というコンセプトで描かれている。
モチーフはゲルショッカーのエンブレムだが、名目上は「ショッカー」グリードであるのでワシが主体でヘビはおまけ程度というバランスとしており、
またショッカーを想起させる要素として「ナチスっぽい匂いを顔のガスマスクで入れてみました」とのこと。







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最終更新:2024年03月31日 13:18

*1 セルメダルはグリードの血肉であり、そのグリードの身体を構成する何10kg分にも及ぶセルメダルの山が無ければ、いかにコアメダルがあろうと完全態で具現化することは不可能である。そのため、一度コアメダル1枚だけになってしまったウヴァは人間の身体に憑依して行動していた。

*2 地球創生に関わったゴルゴムやアンデッド、ショッカーより歴史の古いグロンギやファンガイア、神の使いたるアンノウンすらも引き入れていることから如何に猛威を振るっていたかが窺える。

*3 特異点のため時間改変の影響を受けなかった。時間改変が行われた時デンライナーに乗っていたアンクや映司も影響を受けなかったのはそのため。

*4 なお、本当に1971年11月11日だとすれば、この時点ではゾル大佐が未だ日本で猛威を振るっており、1号はヨーロッパで死神博士と戦っていた頃であるため、一種のパラレルワールドと考えるのが妥当だろう。