チャールズ・バベッジ(Fate)

登録日:2016/01/10 Sun 00:05:21
更新日:2024/03/16 Sat 02:41:01
所要時間:約 7 分で読めます




「我が名は蒸気王。ひとたび死して、空想世界と共にある者」



Fate/Grand Order』に登場するサーヴァント
クラスはキャスター


ILLUST:I-IV
CV.稲田徹


身長:250cm(鎧込み)
体重:500kg超(鎧込み)
出典:蒼天のセレナリア史実
地域:欧州
属性:混沌・中立


◆ステータス
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
B++ B++ D++ A E A+


[スキル]

○クラス別スキル
道具作成(偽):A
魔力を帯びた道具を作成する。
本来魔術師ではないバベッジはこのスキルを持ち得ないが、宝具と一体化したことによってこのスキルと同等の能力を得ている。
具体的には鋼鉄の鎧が武装や霊薬を生産するのである。

同じスキルを持つキャスターのギルガメッシュの道具作成(偽)が「宝物庫の財にモノを言わせたでっち上げスキル」なら、
こちらは「蒸気文明技術で道具を生産する歩く工場」といったところか。


○保有スキル
一意専心:C
ひとつの物事に没頭し超人的な集中力を見せる。
バベッジの場合、計算・設計・製造等の行動に対して発揮される。
また、道具作成スキルに対するプラス補正としても働く。

オーバーロード:D
自身にダメージを負うことを承知とする意図的なブーストアップ。
彼の場合は鎧の蒸気機関を意図的に暴走させて出力を増幅、宝具の攻撃力を増加させている。

機関の鎧:EX
蒸気機関製の全身機械鎧を常に身に纏う。
これにより彼の外見は甲鉄の巨大紳士と化す。取り外しは不可能。
中の人などいない
筋力と耐久力をランクアップ、敏捷のパラメーターはランクダウンするものの、
異形の蒸気機関がもたらすブースト機能によって3つの能力値に「++」の補正が与えられる。




◆真名:チャールズ・バベッジ

19世紀の科学者にして数学者。これまでもパラケルススやダヴィンチなど中近世の科学者はいたものの、キャスター初の近代の科学者である。
イギリスを代表する科学者であるニュートンやダーウィンやチューリングを差し置いての登場に驚愕または狂喜したファンも多いだろう。
最早何のクラスなのか分からなくなってきているが、ロマンによると高名な科学者が実は魔術師だったというのはよくある話らしい。

史実においては蒸気機関を用いた世界初のコンピューター「階差機関(ディファレンス・エンジン)」と「解析機関(アナリティカル・エンジン)」を考案した天才碩学。

しかし、資金難などの問題が重なり、結局完成はせず、バベッジは志半ばで世を去った。
後年、バベッジの考案を元に製作された階差機関はもし完成していれば問題なく動くことが確認されており、バベッジは「コンピューターの父」とも呼ばれる事となった。
解析機関に関しては今現在も製作途上にあるという。

バベッジの死後、世界はある天才碩学の登場によって電気文明へと移行していく事となったが、
もしこれらが完成していれば或いは電気文明ならぬ蒸気文明の到来も有り得たかもしれない。



さて、史実におけるバベッジの活躍は上記の通りだが、今作のバベッジの最大の特徴は





出典:蒼天のセレナリア(株式会社ビジネスパートナー・Liar soft)

ロボである

おっと間違えた。




出典:Fate/Grand Order((C)TYPE-MOON / FGO PROJECT)

ロボである


こと。

何故こんな姿になっているかというと、それはバベッジの宝具によるものである。



絢爛なりし灰燼世界(ディメンション・オブ・スチーム)
ランク:A+ 種別:対軍宝具
レンジ:0~99 最大補足:300人



――――見果てぬ夢を、ここに

我が空想、我が理想、我が夢想――

絢爛なりし灰燼世界(ディメンション・オブ・スチーム)』!



この宝具こそ彼の心であり、身に纏う機関鎧そのもの。
生前に設計した「階差機関(ディファレンス・エンジン)」「解析機関(アナリティカル・エンジン)」が真に完成していれば到来していたはずの蒸気機関華やかなりし文明世界――
即ち、バベッジの渇望と夢想とが昇華された固有結界である。
基本的には常時発動型の宝具。その特殊性及び希少性から高ランクとして指定されているが、
火力面のみで言えばB~Cランク相当。なお、真名解放時には内部蒸気機関が全力稼働し、高威力の範囲攻撃を行う。
ゲーム中の宝具演出で使用しているのはこちらの攻撃と思われる。


要するに、バベッジは蒸気文明への渇望が強すぎたため、
存在そのものが蒸気文明世界という名の心象世界と一体化してしまっているのである。
彼が纏う鎧は有り得たかもしれない未来のカタチそのものであり、蒸気文明の技術の産物である軍勢を際限なく生み出す事が出来る。
密閉した鎧の内側に固有結界を展開し続けることで動力たる特殊蒸気機関を顕現させているため、彼は決して鎧を解放しない。
一度でも解放すれば固有結界は世界から排除され、後には物言わぬ鋼鉄の塊だけが残されるであろう。

そんなわけで再臨してもますますロボっぽくなっていくだけで人間体になったりはしない。




そしてその願いは「蒸気文明世界の到来」。自らの夢想のカタチを実現させることである。
つまり蒸気があれば大抵のものが作れる某太正時代みたいな世界を作りたいという事。
そのためか、たまに霊子甲冑とか中身は美少女とかおき太が搭乗したとき真の力を発揮する(桜だけに)とか言われたりする。

しかし召喚され、現代文明の知識を得た後は「これも悪くない」と思っているらしい。
そもそも蒸気文明世界の到来を望むのは、碩学の責務としてよりよい発展と繁栄をもたらす事が出来ると信じているため。
既存の文明を一掃してまで願いを叶えようなどとは思わないし、ましてや人理焼却など以ての外である。
そんな経緯もあってマスターである主人公の事は「希望の勇者」と呼び、共に現文明を守ることを良しとしている。

しかしそれはそれとしてやはり悔しいらしく、電気系のサーヴァント達には複雑な感情を抱いている。

電気悔しい。だが、彼もまた革新者だ。
電気悔しい。だが、ライオンだ。
電気悔しい。だが、無垢の少女である。健やかに育つがよい。
電気悔しい(牛がゼウスの雷を帯びているので)。
電気悔しい(父親インドラが雷霆神なので)。
電気悔しい(牛頭天王の子なので)。
電気悔しい(雷神の子なので)。
電気…?(魔力放出が雷なので)。
悔しがりすぎぃ!


なお「中の人などいない」訳ではなく、上記の通りやらない/できないだけで「中の人」に相当する存在は入っている模様。
そのため鎧自体もちゃんと人が着られるようになっており、脚の部分は人間の関節に合わせた構造になっている。
一方で腕は人体構造を無視した作りになっているが、こちらは単純に外付けのマニピュレーターであり、中の人が鎧の内部で操作する形式なので無問題。
エイリアン2』のパワーローダーみたいな構造、と言えば分かりやすいだろうか。
また、鎧全体のデザインは「燕尾服に蝶ネクタイ、シルクハットを纏い、ステッキを手にした紳士」がイメージソースなんだそうな。

◆シナリオでの活躍

  • 第一部第4章「死界魔霧都市(ミストシティ)ロンドン」
初登場。
魔霧計画の主導を担わされており、聖杯を動力源とした巨大蒸気機関アングルボダを開発し、召喚の効果を付与した魔霧をロンドン全域に撒き散らした。
そして旧知であったヴィクター・フランケンシュタインの娘であるフランちゃんの呼びかけによって正気を取り戻したが、
主導者の一人である『M』によって干渉を受けて暴走してしまい、主人公達に倒される事となった。
戦いの後、アングルボダの所在を主人公達に伝え、フランへの謝罪を残して消滅していった。

その後、第六章にて完全に行動を制限される直前に事態を打開しようと動いていたことが判明。
同じロンドンのサーヴァント「シャーロック・ホームズ」に人理焼却を行った者の調査を依頼しており、
その行動が真実の一部を主人公達が得る切っ掛けとなった。

  • 2017年水着イベント
フランチーム「スチームエレクトリカルwithパパ」のマシンとしてイシュタルカップに参加。
アラフィフによってトランスフォーム機能を追加され、「バベッジ・ロコモーティブフォーム」として疾走する。
ちなみに催眠術で記憶を消されていたため、改造された事には気付いていなかった。
が、変形機構自体は気に入ったらしい。

ちなみに夏は蒸気を噴き出してめちゃ暑いため、ロンドンに隔離されている。
しかしイシュタルカップの優勝賞金で排出蒸気を吸収する機関を作成し、それを美容用スチームとして売り出す事で一儲けしたらしい。

  • 幕間の物語「鋼鐵機動戦記C・バベッジ」
ちなみに第4章クリア後にキャラクエ「鋼鐵機動戦記C・バベッジ」が解禁されるのだが、どんな内容かというと、




「――――呼んでいる」


助けを呼ぶ声が、聞こえるんだね?


「然り」

「この聴覚機関を誤魔化すことは出来ぬ。何故ならば、私には大いなる使命があるからだ」

「――――世界を、守る」

「私の機関が作動し続ける限り、この世界には如何なる悪も存在してはならぬのだ」

「故に、行こう。私を目覚めさせた選ばれし者よ」


蒸気の勇者(スチームブレイブ)よ!」


行こう、バベッジ!


「―――――応!!」







…っていう夢を見たんだけどね。



まあこんな感じの内容である。


◆ゲームでの性能

肝心の性能は、Buster2枚・Arts2枚・Quick1枚のセイバータイプなカード構成を持つ耐久型キャスター。
★3キャスターでは破格の1万越えというHPが光る……のだが、
前述の底上げされた筋力等に反し、ATK値の方が6000を割り込んで最低クラス。
Buster攻撃ですらあまりに低いダメージはごつい外見も相まって違和感バリバリである。

しかし、バベッジの強みはこの低火力を自前で補強可能なことにある。
「機関の鎧」で無敵と攻撃力アップを1ターン付与でき、「オーバーロード」で火傷付与と引き換えに宝具威力がアップするため、二つを重ね掛けすれば流石にダメージ源として期待が持てる。
更に、「機関の鎧」は強化クエストをクリアすることで、攻撃力アップが倍率上昇に加え3ターン持続に変更されるので、危険な攻撃からの防護目的で使ってもバフが腐らない。
ダメ押しにATKがよく伸びる&何かしらのダメージを引き上げる効果持ちの礼装をあてがえば、もはや低火力とは笑えない立派な殴りキャスターの出来上がりである。

難点としては、やはり素の火力の低さ。
「スキルで攻撃力を大幅アップできる」とは書いたが、逆に言えばそうしないと火力が出ない。
宝具を使ったターンの火力は半端ないが、バフのないターンは露払いもろくにできないという両極端な性能のため、うっかり敵を仕留め漏らしたりするとそこからの戦闘が長引きやすい。
一撃で仕留めることが大事になってくるので、きっちりと育て上げることが重要な晩成型サーヴァントと言えよう。



我が追記・我が修正・我が項目をここに!

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • TYPE-MOON
  • Fate
  • GO
  • キャスター
  • 蒸気大変形
  • サーヴァント
  • ロボ
  • スチームエレクトリカルwithパパ
  • 蒸気王
  • 蒸気文明好きすぎるマン
  • 光武
  • スチパンとは関係ない
  • 固有結界
  • 稲田徹
  • FGO
  • 霊子甲冑
  • サクラ大戦
  • ロボ宝具

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月16日 02:41
添付ファイル