仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス

登録日:2016/01/02 (土) 22:13:47
更新日:2024/02/09 Fri 20:56:35
所要時間:約 12 分で読めます




【注意】この項目は重大なネタバレを含みます。





世紀の大天才(レオナルド・ダ・ヴィンチ)VS仮面ライダー

10年前に仕掛けられた謎が、ゴーストドライブ始まり(ジェネシス)へとつながる






概要


2015年12月12日に公開された劇場版仮面ライダー作品。MOVIE大戦シリーズの第7作目。
メインは仮面ライダードライブ仮面ライダーゴースト
次作にてタイトルを『平成ジェネレーションズ』に改めたため、事実上本作がMOVIE大戦シリーズの最終作となる。

本作は従来のMOVIE大戦シリーズ(一部作品を除く)とは異なり3部構成ではなく、1本のストーリーとして構成されている。
タイトルの「ジェネシス(創世記)」の名の通り、ドライブとゴースト双方の「始まり」を軸としたストーリーが描かれている。
当初は宇宙を舞台にしたストーリーを考えたらしいが、予算がかかるとの理由で没にされ、
ゴースト第1話の準備稿を元に「天空寺龍が生きている過去の時代へタイムスリップする」という内容へと決定した経緯がある。

ちなみに脚本を担当した林氏は仮面ライダーシリーズについてはあまり詳しくなかったようだが、
執筆にあたり1ヶ月ほどかけて映像や資料でドライブに関して勉強したとインタビューで語っている。
また、プロットの打ち合わせ段階ではドライブ終盤の脚本やゴーストの内容も定まっていなかった模様。
そのためか、キャラや設定において差異や矛盾が大小関わらず見受けられる(特に放送が始まって間もなかったゴースト側はそれが目立っている)。
一応『小説 仮面ライダードライブ マッハサーガ』内で言及される等、『ゴースト』共々小説版年表で本作も正史とされているが…。

『小説 仮面ライダーゴースト』掲載の年表によると、時系列はゴースト第8話と第9話の間に位置する。
記述に従えば、ワームホールが開いたことで天空寺龍の死の状況が異なるパラレルワールドの過去が別に発生したとのことで、
この映画において改変された過去の影響が、『仮面ライダーゴースト』本編の現代に及んだ訳ではない模様。
ただしカノンちゃんが復活していないのにマコト兄ちゃんがタケルにフレンドリーになっていたり、
ベルトさんが普通に過去の出来事を記憶した上で現代で活動したりと、やはり矛盾している箇所がある。

キャッチコピーは「ドライブ これが本当のラストラン」、「さらば仮面ライダードライブ」だったが、
その後2016年11月発売の『ドライブサーガ 仮面ライダーマッハ/ハート』がドライブの最後の物語となり*1
さらに次作にもドライブが客演するため詐欺である

YouTubeで公開されているネット版『伝説!ライダーの魂!』では、謎の少女フレイヤの「ドライブを呼んで」という頼みに対して、
タケルは「ドライブ……泊さん?」と聞き返しているがスペクター/深海マコトは本作で対面したハートロイミュードを知らない様子であったことから矛盾もある。



あらすじ


ゴルドドライブの蜂起の終結、そしてロイミュード108体の全滅から3ヶ月後。
頻発する超常現象の極秘捜査を命じられた泊進ノ介と詩島霧子は、大天空寺へと足を運ぶ。
そんな中、ワームホールが突然として発生。吸い込まれた進ノ介と大天空寺の跡取り・天空寺タケルは『10年前の世界』へ飛ばされてしまう。
そこには進ノ介と知り合う前のベルトさん、そしてタケルの父親であり亡くなったはずの天空寺龍の姿があった…

一方、過去へ2人が迷い込んだせいでタイムパラドックスが発生。
全滅したはずのロイミュードが現代で復活を遂げ、人類への攻撃を再開した。
暴走を阻止すべく詩島剛や深海マコト、そして同じく復活を遂げたチェイスは彼らを迎え撃つ。
同じ頃、龍が眼魔との戦いで死亡した日が近づいていることを知ったタケルと進ノ介は、それを阻止すべく動き出す。

この時、2人は知る由もなかった。
これらの出来事が、蘇った「世紀の大天才=レオナルド・ダ・ヴィンチ」が仕掛けた『罠』であることを…



登場人物


ドライブサイド

言わずと知れた『ドライブ』の主人公。
ロイミュードとの戦いが終わった後は巡査部長に昇進し、警視庁捜査一課に転属。
…したのだが、最近は心のエンジンがかからない様子。どうやらその裏には霧子への思いがあるようで…

タケル(正確には仮面ライダーゴースト)とは第47話の夢世界、48話では47話から一カ月前と一か月後に3回も会っているのだが(ゴースト側の正史には47話は含まれていない)、
ゴーストを怪人と見なして襲いかかるなど、本作ではそれまでの遭遇歴はリセットされている。
とはいえ、弟気質のタケルと兄気質の進ノ介は相性が良く、悩める若人を見守り引っ張る大人というやり取りが多く見られた。
10年前の世界から帰還後、タケル、マコト、剛と同時変身を行おうとした際には一時、一人だけ(最終回の理由から)変身できないという状態に陥ったものの、
ベルトさんが駆けつけ無事ドライブに変身している。

  • ベルトさん
ドライブドライバーやトライドロンを開発した科学者「クリム・スタインベルト」の精神を宿した変身ベルト。
ロイミュード全滅後、トライドロンやシフトカーたちと共に自らを地下深くに封印する。
が、進ノ介が10年前にタイムスリップしたことで、大天空寺の裏庭で再会するという超展開感動的な展開を迎える。
とはいえ10年前の時点では進ノ介とは面識が無いため、言動が若干ツンデレ気味。
この時にダヴィンチ眼魔の暗躍を知った為か、現代では最終決戦時にトライドロンと共に進ノ介のもとへ駆けつけ、
事件解決後は進ノ介に結婚の祝福をしてから再び地下深くに戻って行った。

  • 詩島霧子
進ノ介のパートナーとして共に戦った元特状課巡査。
ロイミュードとの戦いが終わった後、進ノ介と共に捜査一課に転属し、捜査官として活躍。
クライマックスでは、りんな&アカリ、御成、現さんと共に久々の大立ち回りを見せる。
10年前のタイムカプセルから結婚指輪を見つけたことで、進ノ介からプロポーズを受ける。
これが通じたのか、エピローグにて彼と結婚式を挙げる。末永く爆発しろ

  • 沢神りんな
元特状課客員電子物理学者。
今回は有り合わせの道具からワームホールを作ってくれという無理難題を吹っ掛けられる。
同じリケジョであるアカリとはウマが合う模様。
脚本家のお気に入り……なのだそうだが、尺の都合もあってか特に優遇されているということはない。

  • 西城 究
元特状課客員ネットワーク研究家。
今回はエピローグのみに登場。

  • 本願寺 純
元特状課課長。
今回は警視庁の理事官として、霧子と進ノ介に極秘調査を命じる。
さらに自らも仮面ライダー純としてロイミュードに立ち向かうが…何気に映画で二度死んでいる

  • 追田 現八郎
愛称は「現さん」な警部補。
本作では進ノ介に同じ一課所属の同僚(先輩)として接する他、理事官となった本願寺をサポートする。

仮面ライダーマッハに変身する青年。
亡きダチを求めて世界中を旅していたが、本作では急遽日本に帰国する。

ゴルドドライブとの戦いで散ったが、彼もロイミュードだったために復活。
ダチとともに再び同族に立ち向かう。
チェイスのコピー元の狩野洸一は47話で進ノ介が友達宣言したことから、友達になり登場すると期待されていたが……結局はしなかった。
理由は剛やオリジナルであるチェイスが一時的に復活し出会った際にややこしくなるためだと、稲葉氏と上遠野氏との対談で語られている。
狩野洸一と剛の邂逅は小説『マッハサーガ』にて。

仲良し幹部3人組。
それぞれが劇的な最期を遂げたのだが、バタフライエフェクト(タイムパラドックス)によって復活。
超進化態のまま、更に強くなって帰ってきた。
厳密には「進ノ介たちが過去に消えたことで別の歴史を辿った3人」というイメージなんだとか。
そのためか人間態の衣装が揃って黒基調のものに変更されたほか、性格も終盤ではなく初期のキャラを更に悪くしたような雰囲気になっている。
あ、ブレンにはきちんとネタ要素もあるのでご安心を。



ゴーストサイド

『ゴースト』の主人公にして、自身が生き返るために眼魂を集めているゴーストハンター。
序盤では眼魔スペリオルが自身のムサシ眼魂を盗み出したことで眼魂を奪還しようと変身して立ち向かうが、
進ノ介たちにはゴーストは見えても眼魔が見えなかったために、更なる誤解&問題を生んでしまう…
実は進ノ介とは「父親に憧れて同じ道を歩んでいる」という共通点を持っている。
10年前は反抗期気味な現代っ子……を気取っている甘えん坊。
この自分同士の交流も本作の見どころ。

序盤にて眼魔と茶番を繰り広げていた戦っていたタケルに助太刀すべく参戦する。
カノン復活のため鬼となっていた第11話前後と比べると、性格は少しばかりフレンドリーになっている。
仮面ライダーゴースト 超バトルDVD「一休入魂!めざめよ、オレのとんち力!!」含め撮影時期(マコトの過去が明らかになったかならなかったくらい)の関係上、
スタッフ・演者共々キャラクター付けに苦労したという。

  • 月村アカリ
物理Loveなリケジョ。
10年前には歴史上の偉人も好きだったようで、特にリケジョとなった原点にはダ・ヴィンチへの憧れがあったようだが…

  • 御成(おなり)
大天空寺の住職代理。
本作では住職らしく、木魚を叩くなど葬式を開いていた。
最終決戦では眼魔を相手にバトライド・御成を繰り広げた。

  • シブヤ、ナリタ
大天空寺の修行僧。
出番は短めだったが、不知火を噴射してサポートする等、きっちり仕事はしていた。
ランタン殿がなぜか不在だったせいで大変だった気がしないでもない

裏で怪しいことに勤しんでる2人組。
後者の言動から、今回の事件にはノータッチの模様。
なお、西園寺は公開一週間後に本編から退場した。

  • 天空寺龍
タケルの父親にしてゴーストハンター。
ゴーストハンターだけあって普段から鍛錬していたことにより眼魔を鉞1つで撃破している。
この他、なぜか仮面ライダーのことも知っていたりと本作きっての完璧超人。
更にはワームホールを気合いで開くことさえできる。寺生まれって凄い
本編時点では死亡しているので、タケル(18歳)との交流も見どころ。
タイムスリップした時点で死亡した日が近づいていたことから、タケルと進ノ介はそれを阻止すべく動き出すが…
過去に介入したため、本来の流れとは異なる歴史を誕生させてしまっている。
この歴史でも奮戦虚しく龍は死亡してしまうが、死後は息子の新たなる力となるなど、本来の歴史とは大きくは変わっていない。TV版での犯人は終盤の47話で判明する。

  • ユルセン
冒頭と最終決戦にて少しだけ登場。
突如出てきた眼魔スペリオルにビビっていた。かわいい。

  • 仙人
おっちゃん。
成仏しかかっていたある人物と漫才を繰り広げた。
そのネタ、子供&若い人にはわかんねーだろ



本作オリジナル怪人…というよりは眼魔


  • 眼魔スペリオル(眼魔A)
ゴースト本編にてジャベルが変身するものとは別個体。
軍人調としたジャベルとは異なり、どこか飄々とした性格の持ち主で関西弁で話す。
宝石やムサシ眼魂を盗もうとするも、バレてしまい、最期は4人ライダーのキックを食らって昇天する。哀れ。

  • ラファエロ眼魔
眼魔スペリオルがルネサンス三大偉人に数えられる芸術家の一人、ラファエロ・サンティの魂が込められた眼魂を使って変身する眼魔。
「ガラテアの勝利」を思わせる画家と天使が混ざり合った姿をしている。攻撃する際は羽を模したエネルギー弾を飛ばす。
ダヴィンチ眼魔を復活させるため、彼に憧れを抱く10年前のアカリを連れ去ろうと目論む。
クライマックスでは……

  • ミケランジェロ眼魔
眼魔スペリオルがルネサンス三大偉人に数えられる芸術家の一人、ミケランジェロ・ブオナローティの魂が込められた眼魂を使って変身する眼魔。
ダビデ像などをモチーフとしている。肉弾戦に加えて、身体に巻き付くヘビを伸ばして攻撃を行う。
ダヴィンチ眼魔を復活させるため、10年前のアカリに狙いを定める。
クライマックスでは……

  • ダヴィンチ眼魔
眼魔スペリオルがレオナルド・ダ・ヴィンチの魂が込められた眼魂を使って、若しくは眼魔眼魂自体が変身する眼魔。
腹部にはモナリザのような不気味な顔が張り付き、胴体からはウィトルウィウス的人体図のような
6本の腕(実際に動くのは2本)と4本の足が映えている。また頭部には独特な帽子をかぶっている。

多彩な攻撃手段を持ち自らを「全知全能の神」と称しており、自身の目的のために15個の英雄の眼魂を入手すべく策謀を張り巡らせる。
上記の2人と融合することで、超巨大なルネサンス眼魔に変身できる。

  • ルネサンス眼魔
ダヴィンチ眼魔を基礎にミケランジェロ眼魔、ラファエロ眼魔の力が合わさって生まれた超巨大眼魔。
巨人の下半身からライオンとユニコーンが、背中から二人の男性像が生えたような奇怪な姿で、キングダークもかくやというような巨体を有し、
ライダーたちの攻撃も全く通用しない。
空前絶後の力で4人ライダーを追い詰めるのだが…
合体時の掛け声は「ルネッサーンス!」それは別の芸人では?
モチーフは恐らくミケランジェロが描いた絵画「アダムの創造」。


登場ライダー


登場フォームはタイプスピード、タイプワイルド、タイプフォーミュラ、タイプトライドロン。テクニック涙目
本編第47話にて、ドライブのアイテムは全て封印されたため、本来なら変身ができないはずだが…

  • 仮面ライダーマッハ
登場フォームは通常形態とデッドヒート。
今回もロイミュードやら眼魔やらと激闘を繰り広げる。

  • 仮面ライダー純
本願寺さんが変身したライダー。
本編では身動き取れなかったが、ついに映画版では動く姿が見られる!
が、ダヴィンチ眼魔の攻撃で瞬☆殺されてしまった。

  • 仮面ライダーチェイサー
登場フォームは通常形態。
公式サイトやポスター、パンフレットではシンゴウアックスを持っているものの、実際に劇中で使用するシーンはなかった。

登場フォームはオレ魂、ムサシ魂、ビリー・ザ・キッド魂、トウサン魂(本編における闘魂ブースト魂)。
イグアナゴーストライカーも登場し、ライドブースターとの合体を披露した。

  • 仮面ライダースペクター
登場フォームは通常形態とノブナガ魂。
一応新ライダーのはずなのだが、マッハ、チェイサー共々白星が少ない。

  • 仮面ライダーネクロム
ゴーストにおける第3の仮面ライダー。
ゴーストたち4人のライダーの戦いを遠くから見ていたが…
TV本編ではアランが変身したが、台詞がないため本作においても同様なのかは不明。
仮にアランだった場合、ただ眺めるために西園寺が帰ってからわざわざ変身したということになる。時間制限がある頃なのになんと律儀。



本作オリジナルライダー&フォーム


  • 仮面ライダーデッドヒートドライブ
ドライブシステム封印中の進ノ介のために、ハーレー博士が用意したマッハドライバー炎*2とシフトデッドヒートで進ノ介が変身した仮面ライダー。
ベルトがマッハドライバーになっていること以外は、ドライブ デッドヒートと同じ。

  • 仮面ライダーゼロドライブ
10年前にタイムスリップした進ノ介がそこで出会ったベルトさんと、シフトスピード プロトタイプで変身した仮面ライダー。
時系列的には「歴史上初めて現れたドライブ」になるためか、本来の始祖であるプロトドライブとは雰囲気が少し異なる。

  • 仮面ライダーゴースト・トウサン魂
タケルが所持する眼魂と父、天空寺龍の魂が融合して誕生した「トウサンゴースト眼魂」で変身した形態。
見た目はオレ魂をトランジェントごと赤く変色させた感じで、全体的に赤く燃えるような意匠が見て取れる。
強力なパワーを秘めており炎の力で戦う他、専用武器サングラスラッシャーを使った近距離戦を得意とする。

必殺技の際には、サングラスラッシャーに龍が使っていた鉞の刃のようなエフェクトが発生する。
テレビ本編では第12話において同じく天空寺龍の魂を用いて誕生する闘魂ブースト魂という名称で登場。
ただし、トウサン魂とは眼魂の名前や各種音声などが異なる。いわば、若干の違いのある先行登場である。




「我は全知全能のwiki篭もり! 学ぶがいい、荒らすことの愚かさをな!」




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最終更新:2024年02月09日 20:56

*1 しかし進ノ介本人は登場するが、ドライブには変身しない。

*2 後に『小説 仮面ライダードライブ 〜マッハサーガ〜』にて、急造品だったために故障したことが明かされた。