ライフル銃の男と召使い(ドラゴンボール)

登録日:2015/12/13 Sun 19:22:47
更新日:2024/04/24 Wed 20:59:56
所要時間:約 4 分で読めます





名もなき戦士たちの活躍により

セルの脅威から世界は救われた……

しかし平和に慣れるとすぐ、また愚か者が現れてしまう……

人間とはそんなものだ……

――魔人ブウ編 第一話冒頭より


ライフル銃の男と召使いとは、漫画ドラゴンボール』に登場する二人組の地球人である。

原作では二人とも名前が明かされておらず、これといった呼称もない。*1
というかモブキャラも同然の人物であり、あまりピンと来ないという人もいるかもしれないが、後述する彼らの所業を読めば何となく思い出していただけると思う。
こういった事情から余談で示す通り、彼らを示す表記は媒体によって異なっている。
項目名、および本項目では便宜上、初出と思われるアニメ『Z』のEDクレジットに準拠するものとする。


【概要】

CV
 ライフル銃の男:風間信彦(Z)、沼田祐介(改)
 召使い    :川津泰彦

魔人ブウ編に登場。

ブウの登場により混乱に陥った世界で、それに便乗して悪事を働くようになった地球人。
金髪ロン毛を後ろでまとめた金持ちのボンボンらしき青年と、彼の事を「坊ちゃん」と呼ぶ召使いの男の二人組。
人を銃で撃ちたいという異常な願望を持ち、言動から察するに相当甘やかされて育った模様。

避難する老夫婦を射殺するという衝撃的な初登場を果たす。
更に生き残った人々を襲撃し、ゲーム感覚で虐殺を楽しむかなりの危険人物。

召使いの方は当初ビビっていたが「お前もやってみろ」と促されるまま妻の突然の死にうろたえる老人を射殺。
それをきっかけに人殺しの快感に目覚め、ノリノリで虐殺を楽しむようになるなど根っこの部分は同類らしいことが窺える。
原作での召使いは老人を初めて射殺した際に「はっは~」と笑っていたが、アニメでは狂った笑い声となっており、狂気度が増している。

その頃、魔人ブウはミスター・サタンや子犬(後のベエ)との交流を経て徐々に穏やかな一面を見せるようになり破壊行為も収まりつつあったのだが、そんなこと知る由もない彼らはまず手始めにベエを通り魔的に射撃。
更にブウをサタン諸共ミサイルランチャーで砲撃し「地球を魔人ブウから救った新しいヒーローの誕生だぜ!」と叫ぶも、当然ブウには効くわけがなかった。

彼らの残虐極まりない所業にはサタンも激昂し、勇猛果敢に彼らに突撃して制裁を食らわせた。
しかし叩きのめされても懲りないこの男は、報復にサタンを銃撃し致命傷を与える。

ベエとサタンはブウの治療で一命を取りとめるも、自分に平和や安らぎの何たるかを教えてくれた理解者を傷つけられたブウの怒りは収まらず、感情が暴走し悪の心が分離してしまった。

アニメでは描写が追加されており、サタンに叩きのめされ、ベエが一命を取り留めた後にブウとサタンが家に戻った後、ブウの家に侵入し(家宅侵入罪)、サタンに銃を向け、この際サタンに「裏切り者め!正義の味方面してブウの手下になんかなりやがって!」と、自分らの行いを棚に上げたとんでもない暴言を吐いた後に銃撃。その後、駆けつけたブウに「ブウ、覚えとけよ!」と捨て台詞を吐き逃亡を図ろうとする。

その後分離した純粋悪の魔人ブウにビビりまくり、最後のあがきで銃を乱射するも当然効くはずもなく、最期はエネルギー波*2で跡形もなく消し飛ばされ死亡。
残った召使いも、善ブウを取り込んでパワーアップした悪ブウにより体内に入り込まれて破裂死した。

ライフル銃の男の最期は漫画のコマではエネルギー波の中、彼の目玉と驚愕の表情を浮かべる肉を削ぎ落された頭蓋骨および舌だけが描かれるというグロテスクな表現となっている。
同様の死に方をしたフリーザ(改造復活前)やセルと比較しても、かなりエグい。召使いの最期も同様に結構エグいシーン。
陰鬱で残虐シーンの多いブウ編の中でも相当にグロテスクな死に方をしているが、二人の所業を考えればまさに因果応報に他ならない末路だろう。

このように罪の無い人々を虐殺した挙句、魔人ブウを変異させた直接の原因であり*3*4、最終的に地球人類滅亡・地球消滅の遠因ともなっている。
サタンやピッコロからは「地球のゴミ」「バカな地球人」と吐き捨てられ、ナレーションからも「アホ」(アニメ版では「心ない悪党」)と呼ばれていた。

後にナメック星のドラゴンボールにより地球と地球人は蘇ったが、ダーブラバビディも復活してしまわないよう「ウンと悪い奴は除いて」と注釈が添えられていたため彼らは蘇らずにそのまま地獄行きとなった可能性が高い。
ちなみにベジータが「ブウが殺した人間を指定すると自分が殺害した人間が蘇らない」として蘇生対象を天下一武道会以後としていることにつき、実際はベジータの殺戮後にドラゴンボールが使われ蘇生が行われた(つまり彼らも後からブウに殺されている)ので無意味と読者に指摘されることがあるが、仮にブウに殺された者に限定すればこのコンビ等の被害者は復活しなかったことになるので無意味でもない。
劇中では話題にされていないが、ベジータは純粋悪ブウが善ブウを食べて悪ブウになった瞬間を見ているので、このことも考えていたのかもしれない。


◇主なセリフ◇

※以下、猟奇的な発言が連続するので閲覧注意。

  • 「イエーイ!一発で命中!!」 避難しようしていた老夫婦の妻を射殺した際のセリフ。

  • 「バーカ、かまうもんか!世界中の人間が魔人ブウに殺されてるんだぜ。あれだって魔人ブウが殺したと思うさ。前から人間を撃ってみたかったんだ!最高だぜ!!」
確かに魔人ブウは世間から見れば恐ろしい殺人鬼だが、やってもいない殺人を押し付けていい訳がなく、彼の卑怯な根性がにじみ出ている。

  • 「ヒャッホー!死ね死ねーっ!!38匹...39匹...40匹!ハッハー!!!どうだ!!!!」
車から銃を乱射して人間狩りを行っている際のセリフ。人を「匹」と数え笑いながら殺しまわる姿は極めて邪悪である。

  • 「面白いぜ、こっちから乗り込んでいってぶっ殺してやる!」
ブウの家に向かう時のセリフ。発言からして完全に殺意満々である。

  • 「ハッハー!一匹退治ィィッ!!」
ベエをライフル銃で狙撃した際に叫んだセリフ。

  • 「フン、そんな事知った事か!まとめてぶっ飛ばしてやるさ。俺たちがサタンに代わって新しいヒーローになるんだぜ?」
ブウの近くにサタンが居ることに気づくも、彼にとっては関係ない。
ロケットランチャーで、ブウとサタンに攻撃する。

  • 「てっ てめ・・・!!!」(原作)
  • 「てめぇ!えい!この!」(アニメ)
ブウに向かって拳銃を撃ちまくるも、このセリフを最期に殺された。

  • 「はっは~!」
  • 「はい!わるくありませんな!」
召使いのセリフ。男に殺人を勧められ、はじめは戸惑っていた彼も悪の道に陥っていく。


【余談】

『改』では社会情勢に考慮してなのか、民衆の虐殺シーンが丸ごとカットされてる。
その影響でいきなりベエ射撃シーンから登場と、かなり唐突なモノになっている。
スポポビッチによるビーデルフルボッコシーンは流したのに。

ゲーム『カカロット』でも登場している。
ブウの家襲撃前の会話シーンが差し込まれており、「殺人もやってきた」などと言っていて、一応こいつらのやってきた悪行が軽くではあるが触れられている。
その為、ドラゴンボールという作品初見のプレイヤーにもわかりやすい小悪党になっている。
襲撃するのは原作同様だが、銃弾はサタンに命中し(一応ベエにも撃っているのだが外れた)そこから純粋悪のブウ誕生という流れになり、内容は若干変更・カットされている。
最期は二人纏めて悪ブウのエネルギー破で消し飛ばされた。

また、『改』にてライフル銃の男の声を演じた沼田祐介氏は『ドラゴンボールGT』にてベビーを演じていた。
ベクトルが違うとはいえ、結果的に地球と悟空たちを危機に陥れたという点が共通している。

前述の通り本項目における名称はアニメ『Z』からで、『ドラゴンボール大全集7巻』では「人間を撃つ男」「人間を撃つ男の付き人」という投げやりな名前であった。
全くその通りなんだけど
アニメ『』のクレジットでは「若い男」「執事」と表記されている。



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最終更新:2024年04月24日 20:59

*1 海外版では「Van Zant」という名前がついている模様

*2 ゲーム作品では「ギルティフラッシュ」という技名が付けられている。直訳すると「有罪の閃光」

*3 実際ピッコロはそう認識しており、またサタンから「(ブウが)悪いヤツになったのは馬鹿な奴がこの犬(ベエ)を殺したからなんだ!」と言われていた。

*4 実際はサタンが撃たれたことが大きな要因なのだが、作者の鳥山先生がそのことを忘れていた…というよりもサタン自身が撃たれた直後にすぐ回復したために「殺された」という実感があまりなかったからなのだろう。