高槻泉(東京喰種)

登録日:2015/12/09 (水) 03:27:11
更新日:2023/08/20 Sun 22:41:21
所要時間:約 10 分で読めます




彼はきっと "愛されたかった人"

強い目をしているけど その奥では孤独に怯えてる


東京喰種の登場人物。

年齢:24歳頃(無印)
身長151cm
体重44kg
cv坂本真綾

ミステリーを中心に執筆する人気若手小説家。

巧みな表現や洗練された文体、緻密な心理描写と過激な残虐描写が特徴的で、
彼女の作品は主人公である金木研神代リゼ、月山習、笛口ヒナミやその母リョーコといった人物も愛読している。

特に金木は彼女の大ファンであり、短編を含めて彼女の作品を全て読破している。

黄緑色の髪が特徴的な小柄な女性。
非常に整った容姿をしており、作品より彼女個人のファンもいるという。
性格は陽気で飄々とした、どこか掴み所がない変わり者。
プライベートは結構だらしがなく自宅は割りと散らかっており、食べ物や牛乳やらがそこらに置かれている。

職業柄か、或いはそれが備わっていたから小説家になれたのか、非常に優れた洞察眼を誇る。
作中では一発でヒナミが悩みを抱えている事を見抜き、殆ど知らないカネキの人物像を的確に言い当てた。


幼少期は「施設の子供」と自称していたものの、実態はストリートチルドレンに近く、学校にも行かずスリを繰り返す生活だった。

デビューのきっかけは、14歳で「カネになる」という理由で編集部に500枚の原稿を持ち込んだことから。
当初編集者である塩野からは「年齢の割には書けているが、突然のポエティックな表現が多すぎる」と難色を示されたものの、
その編集者の上司が才能を見抜きデビューが決定。16歳の頃には人気小説家としてサイン会が開かれるほどになっていた。





以下、彼女の作品


  • 「拝啓カフカ」
    • 初出版にして50万部の売り上げを誇るヒット作。カネキはこの頃から彼女の作品を既に読んでいる。
  • 「黒山羊の卵」
    • 「黒山羊」と呼ばれる殺人鬼の女性とその一人息子が主人公の話。
    • 息子は母親を嫌悪するが自分も母と同じく残虐な衝動が芽生えつつあることに気付いてゆくという感じの物語。第7作目。リゼも読んでいる。
  • 「小夜時雨」
  • 「虹のモノクロ」
  • 「なつにっき」
  • 「ルサンチメンズ」
  • 「吊るしビトのマクガフィン」
    • 無印時点の最新作。監獄に投獄された死刑囚の独白で語られる物語。
  • 「王のビレイグ」
    • 隻眼の喰種「名無き」が「喰種」を弾圧する世界に反撃を翻す英雄譚の話。
    • 最後の作品とした10作目の小説だが、作者自身の衝撃的カミングアウトもあって最大の問題作になった。

彼女の作品はどれも人気があるが、実はある共通点から苦手意識を抱く読者も存在している。



作中初登場は無印の108話[人工]

精神的に疲労したカネキの息抜きとしてヒナミが彼女のサイン会へ行く事を提案し、カネキとヒナミの二人と会合。
しばしの談笑を楽しみ二人にサインをプレゼントし、その後たまたま喫茶店でヒナミと再会。

彼女の事を「ちゃんヒナ」と呼んで、その独特のペースで話しかけ、持ち前の観察力から彼女の悩みを見抜く。
カネキの事を心配する彼女に「今のままのヒナちゃんじゃカネキくんの力になれない」とし、別れ際に頼りにして欲しいとして連絡先を渡す。
何故そこまでヒナミを気にかけるというと、取材半分と昔も自分も似た経験があるからほうっておけない親切心からだとか。

その後は次回作のテーマに喰種を思いつき、ネタ収集に喰種に詳しいCCG対策局の捜査官を取材。
亜門を相手に、何処からか入手したCCGの闇に繋がる情報と引き換えにネタを仕入れ、意気揚々と帰宅していった。









■以下、ネタバレ注意



















おと~~~さん♡




アオギリの樹 半喰種 「隻眼の梟」

Rate:SSS

Rc type:羽赫

Unique Status:赫者


その正体は喰種組織『アオギリの樹』の創設者『隻眼の梟』エト。
CCG上層部からアオギリを率いるリーダー『隻眼の王』とみなされている最強の喰種。
人間と喰種の間に生まれた天然の半人半喰種で、「あんていく」の店長、芳村は彼女の実の父に当たる。

作中登場している唯一のSSSレートであり、鯱と共に最強の喰種と称される怪物*1

高槻泉は彼女の表の顔にすぎず、名前も偽名で所謂ペンネームである。
本名は芳村愛支
「愛支」という名には「多くの愛がこの子を支えてくれますように」という願いが込められている。

上記の飄々した性格はあくまでも彼女の一面にすぎず、その裏に他者の心の傷を執拗に抉り玩具のように弄ぶのを好む悪辣な本性を隠し持つ。
真っ直ぐな正義感溢れる者を「だからこそ折れた時が見物」と評し、暇潰しのような感覚で接触した人間や喰種の人生を壊している。
その本性を知った人物からは「救いようがないゴミ」と侮蔑されている。
一方で作戦で戦死した仲間達を想う言葉を口にしたり、古くからのマネージャーである塩野には恩人として感謝の念がある事が見受けられ、残酷なだけではない複雑な一面を見せている。


赤ん坊の時、父である芳村はエトを危険に巻き込まないように、24区の知り合いノロイ(後のアオギリ幹部ノロ)に預けたため、両親の事は芳村が残した母の手帳でしか知らないまま育つ。
その後、何らかの経緯を経て世界を憎むようになり、14歳の頃に各地のCCG捜査局を襲撃し多数の喰種捜査官を殺害し続けた。
数度に渡る襲撃により、真戸暁の母やウリエの父などを含む多くの捜査官を殺害し多大な被害を齎したが、
後の特等捜査官である黒磐によって赫包に致命傷を負わされついに窮地に陥るが、自身に成りすました父の助けによって辛くも延命、以後姿を晦ました。

敗北によって個の限界を悟り、組織の力を持つ為に時期は不明だがアオギリの樹を設立し、表向きは包帯で全身を隠した謎の幹部エトとしてタタラ、ノロイと共に行動をしている。
その傍らで小説を執筆し、人気小説家・高槻泉としての顔を作り上げてきた。

アオギリでは部下にも正体を隠しており、エト=隻眼の梟という事は一部の構成員しか知らない。
CCG上層部もアオギリ幹部エト=隻眼の梟ということは掴めていないものの、その強大な力から事実上アオギリを率いる『隻眼の王』を『隻眼の梟』と見て捜査している。
しかし、父である芳村は「王ならば違うだろう」と否定的(女王だから?という説もある)。
アオギリの裏事情を知るニコは「んな奴いないわよ」と言ったが、後にカネキに対して「包帯の子が王様…かも」とエト=隻眼の王であることを肯定しており、真意は明らかにされていない。
その後のタタラの言葉やエト自身の「王様も喜ぶ」という発言もあり、隻眼の梟=隻眼の王という図式が成り立たなくなってきている。


歪んだ経緯から生まれた内面は彼女の小説にも表れており、短編以外の作品の主人公或いはその大事な人は必ず死亡するという共通点がある。
この点に気づいた者は、彼女は「正体不明の哀しみ、怒り、空虚、暗い感情を抱え、何にも期待せず、全てに絶望し、あらゆるものに対する強い破壊衝動が渦巻いているのでないか」と分析している。


赫子

共食いを繰り返した喰種の中でも限られた者しかなれない赫者の喰種。
父と同じく羽赫の喰種であり、ふくよかな羽毛を持つように見える姿から梟と名付けられた。

過去にとんでもない量の共食いを繰り返したようで、他の赫者と比較しても極めて巨大かつ異形の赫者と化している。
推定5mは軽く超える巨体であり、最早赫者の特徴である纏うような赫子の範囲を超えており、殆ど着ぐるみ状態になっている。
最高位レートであるSSSレートは伊達ではなく、特等捜査官を殺め続けた怪物であり有馬に並ぶ作中最強候補の一角。
その巨体に裏打ちされた打撃力と頑強な装甲を持ち合わせ、
肩に備わる刃で接近戦、羽赫特有のショットガンのような赫子で中遠距離戦もこなす。

赫子自体も極めて異質で、赫子それぞれがまるで意思を持つかのように口を開き言葉を発する、骨と呼ぶ赫子を他人に埋め込むと喰種の域を超える治癒力を与えられるなど、他の喰種と比較しても異常と言える能力を持つ。

10年前の赫者形態は殆ど見分けがつかない程に父親に酷似しており、当初CCGは同一個体と疑わなかったが、篠原と黒磐は被害の違いから梟が二体いる事に気付いた*2
この違いから芳村は不殺の梟と名付けられる。
10年前の時点でも既に相当の共食いを行なっているようで、8つもの赫包を持ち、素の体格では小柄なのに赫者形態は体格の良い父よりやや上背がある体格になっていた。



本編

アオギリ幹部エトとして登場。何気に高槻泉としてより早く姿を現している。

「あんていく」において行われた「梟討伐作戦」では芳村が扮した偽の梟討伐で安堵した捜査官達を突如強襲。
その巨体の一振りで特等捜査官たちを薙ぎ払い、圧倒する。
篠原の片足を遊びながら切断し、それを先の不殺の梟との闘いで片足を失った什造に見せつけ「おそろい」と嘲笑し嬲るなど様々な残虐行為を行う。
周囲の特等達を相手にその力の程を見せつけるが梟討伐に駆けつけた有馬と交戦。

他の捜査官が立ち入れない激しい激闘を繰り広げるも有馬のクインケに傷を付けられ、余力を残しながらも撤退を選択。

瀕死の芳村を回収して有馬から逃亡を果たす。
ここで初めて赫者形態を解き、その正体を読者の前にさらけ出した。
深手を負った芳村を「おと~さん」と呼ぶも親愛など欠片も感じさせない不気味な笑みを浮かべていた。

後に人工喰種作成に必要な赫包を生み出すドナーとして芳村を利用し、新たな人工喰種を作り出す事を嘉納と計画。
最高傑作であるカネキを失ったことを嘆く嘉納に「大丈夫。カネキくんはまた作ればいいよ。ね」と慰めていた。


東京喰種:re

オークション編にてチョイ役として登場、ロゼ編にて本格的に姿を現す。

記憶を失った金木研=佐々木ハイセに執着する月山の部下・叶に接触。
叶の歪んだ忠誠心を見抜き、それをただの独占欲と両断し、その精神をズタズタにした上で拘束。
瞼を縫いつけながらの拷問を行い、自身の赫子「骨」を埋め込みハイセ殺害を唆して暴走させる。

叶、月山、ハイセの三者がどう殺しあうか観察する為、謂わば暇つぶしの為に行動を起こした。

思惑通り、月山家討伐作戦でハイセを甚振る叶の姿を悦に浸りながら眺めていたが、突如として金木が記憶を取り戻し覚醒。
一瞬で叶を蹴散らしたカネキとそのまま対峙し交戦することに。

さて、さて 有馬貴将とどっちが強いかなぁ?

羽赫による高速攻撃を悉く回避するカネキ。
その間中、カネキは芳村にエトを救う事を頼まれたと告げられるも一笑。
甘い言動を放つ彼の優しさを嘲笑するもその瞬間、頭部の赫子を切り飛ばされる。
カネキとしても諸悪の根源であるエトを救う気などもはや欠片も無かったのである。

・・・ガキ

ダメージを与えられた影響か怒りを露に暴言を吐きながらも暴走するエト。
怒涛の勢いで追いたてるもカネキは冷静にかわしていく。
カネキに詰め寄るその刹那、彼の赫子によって全身を打ち抜かれてしまい、まさかの敗北を喫する。
深手を負いながらもエトはカネキに近付き、彼の赫眼に舌を這わせて告げる。


カネキくんーー私

あなたの事を好きになったわ!

わたしたちとても似ているもの!


歪な笑みを浮かべながら突如としてカネキに好意を伝えるエト。
カネキは意に介さずそのまま攻撃し、エトは半身を失った為に余力はなくビルから落下。
カネキは冷静に追撃を掛けようとするが届かず、そのまま彼女は地表へと消えていった。
不気味に彼への好意を呟きながら。


うふふ
あはははははははは ときめくなあ
好きよ
かねきけん アハハハ・・・


その後、相当の手傷を負ったにもかかわらず平然と復活。失った下半身も完全に再生していた。
カネキの執拗な追跡調査によって喰種である証拠を掴まれ、喰種容疑者として出頭。
不思議と反抗する事もなく大人しく捕まったが、これは彼女曰く「やる事は全て終わった」から。具体的に何が終わったかは不明。

そして、事前の取り引きによって、最新作「王のビレイグ」出版発表の記者会見が許され、其処で自身が喰種であることを公表する。

「王のビレイグ」の内容自体は忌憚なく楽しめるフィクションであるものの、
和修家をモデルにした人間側の権力者が喰種の協力者であるような描かれ方であり、
民衆にCCGに対する不信感を植えつけた。

収監後、旧多に尋問を受けた際には、互いに挑発的な言動を繰り返しており、彼が和修家の関係者であることを見抜き激怒させた。

また逮捕前にアオギリの樹のメンバーの前で演説を行っており、全てのメンバーに自身が「隻眼の梟」である事を公表するが、同時に「隻眼の王」である事は否定。
隻眼の王はエトではない事が判明した。
エトはフルタに向かって「王はちゃんと存在する人物。しかも貴様らの腹の中にな」と言い放っている。
しかし、直後にエトはカネキに王殺害を頼んでおり、王を不要としている節も見受けられ更に謎が深まっている。





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最終更新:2023年08月20日 22:41

*1 作中で登場していないだけで、過去にSSSレートの喰種は存在しているようで和宗総議長は討伐経験がある。またコクリアにも収監されてる模様

*2 エトは多大な死傷者を出したが、芳村は負傷者は出したが死傷者は出さなかった