確率機

登録日:2015/12/02 (水) 01:22:16
更新日:2023/06/26 Mon 18:06:46
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ファンシーリフター!楽しいよ~♪




確率機とは、確率によってゲームの設定が変動するアミューズメントマシンの事を指す。


解説

ゲームセンターやスーパーなどに設置されているアミューズメントマシン。

休日には、多くの幼い子供たちが遊びにやってくる光景は見慣れた物だろう。
そんな中でも、一際目立つ光景を持つアミューズメントマシンがある。


プレイステーション4やニンテンドー3DSのようなゲーム機や専用ゲームソフト。
音楽プレイヤーやipodのような高値段の機器。
ラジコンや仮面ライダーの変身ベルトと言った高額な玩具。
デュエル・マスターズのようなTCGのボックス・構築済みデッキやドラゴンボールヒーローズの強レアカード。
大人も子供も楽しめる、東京ディズニーリゾートのペアチケット。


そのような豪華な品を獲得できる夢のプライズゲーム。
しかも、そんな景品をルーレットやクレーンで楽しみながら獲得への挑戦ができる。
それは『確率機』と呼ばれるアミューズメントマシンなのだ。


さぁ、皆も確率機で豪華景品の獲得に向かおう!!

①コイン入れて景品を選ぶ
②ルーレットは、3回回せる
③ゲームが途中で終わってもコイン入れて続けてプレイすることができる
※コンティニュー続けてプレイする時はコインを入れてYESボタン押すと
 同じところから再チャレンジ、コンティニューしないまたは、
 景品セレクトに戻る時はNOボタン




















……世の中、そんな楽しんで高価な景品が貰えるほど甘くは無い。

確率機という名前で、何となく嫌な予感を覚えた人はいるだろう。
項目冒頭でも述べたように、確率機というアミューズメントマシンは確率によってゲームの設定が変動する。
要は、店側の設定によって景品獲得の難易度が調整されてしまうのが確率機なのだ。

確率設定は、機械に投入された設定金額によって決められる。
つまり、店側の決めた金額に到達しなければいくら挑戦してもほぼ失敗するという代物。
易しい言い方をするならば『金額が書いておらず、軽いゲーム性がある自動販売機』という所か。
汚い言い方をしてしまうと、詐欺まがいの商売に近い。

だが、それを忘れさせるかのように並ぶ豪華景品は頭からなかなか離れない。
都合の良い話などないと頭では分かっていながらも、確率機に挑む人は後を絶たない。
店側も確率機に挑む人を増やすために、確率機の筐体に景品を獲得した人の写真を撮って貼るなどの行為を行って、射幸心を煽ってくる。
なかなかゲーム機を購入できない子供にとってはかなり魅力的で、子連れの人は高確率でこの確率機をやらされる。
逆に言うと、この確率機の仕組みに気が付いた子供は、大人への成長を少しだけしたとも言える。

ちなみに、確率機をめぐる違法性に関してはたびたび議論される。
しかし現在のところ、確率機は違法では無い。
色々と理由はあるのだが、法律的にはパチンコと近い物だと考えてもらえば分かりやすいか。

ただし、風俗第八号営業では1000円を超える景品は違法という判断が下されている。
ゲームセンターなどで、あまり確率機を見ないのはこれらの理由のためである。
また、ゲームセンターに確率機が設置されていても、景品にゲーム機などが見られにくい理由もコレ*1

ところが、デパートなどのゲームコーナーは風俗営業法を適用する必要が無い。
そのため、豪華景品が多数設置された確率機を稼働させていても特に問題にはならないのだ。
この事実は、未だに確率機が広く浸透している理由を作っていると言えるだろう。

余談だが、『確率機』という名前はユーザーの造語では無く、メーカー側が作った造語だったりする。


主な確率機の種類

クレーンゲーム型

皆に人気のクレーンゲームだが、確率機でも最もメジャーなタイプ。

このタイプの確率機の多くは『カリーノ』と呼ばれるシリーズのクレーンゲームである。
クレーンゲーム型確率機=カリーノシリーズ』と覚えてもらっておいてもあんまり問題は無い。
また、三本爪で大きなぬいぐるみを掴むタイプの筐体も確率機であることが多い。

鍵の同封されたカプセル型やぬいぐるみの景品を、三本爪のクレーンで掴むという物が一般的。
このクレーンゲームの隣には、豪華景品の入った番号が振りあてられた鍵付きのボックスが用意されている。
そしてそれを、カプセルから取り出した鍵で対応する番号の鍵穴を開けて商品ゲット……という流れ。
(写真撮影や確認の為に、店員を呼んで開けてもらわないといけない形式の事も多い)

カプセルは重いものの、クレーンゲームの得意な人ならばそう掴むのには苦労しない。
…しかし、大抵の人間は掴んでもそれを運ばせるまでには至らないことが多い。

何故ならば、このクレーンゲーム型確率機は持ち運べないように仕掛けられているのだ。

実は、このクレーンゲーム型は一定のお金の量に応じてアームの強さを設定できる。
要は、どんなに腕があろうが店側の設定した金額設定にならないとほぼカプセルを獲得できない。
しかも、アーム設定が容易なことから『あと一歩で取れそうだ…!』という演技まで可能な鬼畜。

このクレーンゲーム型の貯蓄金額の設定は、大体1000~99999円であると言われている。
よほど在庫処分したい状況でないと、1000~10000範囲内という良心的設定であることはまずない。
さらに言うと毎日金額設定はリセットできるので、よほど客入りの良い店に置かれていないといけない。

確率機で一番スタンダードなタイプだが、同時に一番注意が必要である。


ルーレット型

ルーレットの数字によってリフトを上下させるタイプで、クレーンゲーム型に次いで主流。

ルーレット型では『ファンシーリフター』シリーズなどが有名。
リフトの上に景品やそれに関する引換券が置かれており、筐体の上にはルーレットが設置されている。
それでストップボタンを押して点滅するルーレットを止め、出た数字(マイナスもあるよ)でリフトが上下する。一定の数字まで上がれば景品ゲット。
出た数字によってその結果を音声で煽ったり、景品獲得までいかなかったらコンティニューを求めるパターンも。

当然このタイプにも金額設定による確率が存在し、ルーレット自体がインチキに近い。

そう、一定の金額に届かないと最高の数字までリフトが上昇してくれないのだ。
ルーレットの結果は内部で既に決まっており、目押しが絶対に不可能である……それってルーレットなの?
逆に言うと、一定金額が溜まれば目押し関係なしに攻略が可能ということである。

技術が絡まない分、上記のクレーンゲーム型よりはまだ希望のあるタイプとは言える。


プッシュ型

パネルに開いた奥の板を押し倒すタイプ。

『ミラクルPush Look On』シリーズなどが有名。
〇や△など独特の形をした穴が開いており、その奥には数字が記載された板が置かれている。
その穴の奥の板に対して、棒で狙いを定めて押し倒す。
すると、両脇の景品が置かれたボックスの数字と板の数字が一致している扉が開いて商品獲得となる。
板を押し倒すのがクリアの条件なので、仮に穴を通って棒で突いても板が倒れなければ意味が無い。

正直な話、このプッシュ型も確率機では相当厄介な種類。

設定金額に到達するまでは、穴に棒が入らないように必ず棒が滑ってしまう罠が仕掛けられている。
つまり、設定金額に到達するまではどんな技術があっても棒を穴に突き刺すことは不可能。
しかも、棒が滑っている動きを判別することも極めて難しいというのも憎たらしい。

設定金額まで行くと滑りが解除されるが、ここでも注意が必要。
滑りが無くなったところで、棒を穴に通さないと行けないので一定の技術は求められる。

卑劣な仕掛け+ある程度の技術力が求められるという面倒な筐体。


カット型

商品をぶら下げている紐を切って景品を獲得するタイプ。

『バーバーカットシリーズ』が有名な代表例。
隙間のある機械で紐を切り、ぶら下がっている景品を獲得できる。
紐でぶら下げるという条件からか、重い箱になりがちなゲーム機や大型玩具は敬遠されがち。
大きさの割に軽めなぬいぐるみなどが景品として投入されやすい。

このタイプもプッシュ型同様、一定金額に到達しないと滑りが起きる。
ただ、プッシュ型とは違い機械の動きがはっきりとしているので滑っている様子を確認しやすい。
また、高額商品が避けられる傾向から金額設定は比較的緩めなことが多い。

景品の価値は下がるが、上記のタイプよりは金銭的ダメージは少なくなりやすいか。


攻略方法

お金をかける以外に正当な攻略方法は存在しない確率機。

しかし、一応わずかにでも確率を上げる(?)手段はある。
実践するかしないかは自身で決めてほしいが、その方法を記載しておく。

まず最初に考えられる手段は『ハイエナ戦法』である。

上述したが、確率機は一定の金額に達すると難易度設定が緩くなる。
つまり、金額設定が上限に達したところでゲームに挑めばよいのだ。
でも、金額設定が上限に達するまで金をつぎ込める人なんかいるわけがない。
いや、つぎ込めるくらいお金のある人はいるのかもしれないが、そんな人はこんな確率機に手を出さない。

ではどうしろというのか……答えは、ハイエナをすることなのだ。

金額設定を満たせないのならば、他の人がお金を採取された後の確率機を狙うのだ。
汚い言い方ではあるが『他人を利用して金額設定を満たしちゃおう』という訳である。

実際なところ、一日の内に金額設定の上限に到達できるとは保証できない。
(上記でも述べたが、多くの店では閉店と同時に金額設定をリセットすることがある)
しかし、休日や祝日の時のショッピングモールの確率機はバンバンお金が吸い込まれていくので到達できる可能性がある。
こうして、ある程度他の人がお金を費やして諦めた後の確率機に狙いを定めて景品を獲得するのがハイエナ戦法である。

ただし、この戦略にはいくつもの難点がある。

まずは、ハイエナに際して費やす莫大な時間。
金額設定は店によって異なるが、まず上限に届くのに時間が必要なことは間違いない。
ぶっちゃけ、朝から根を張る覚悟で確率機に挑んでいった方が良い。

また、ハイエナを行う様子を不審者扱いされる可能性がある。
学生などの子供はともかく、成人が確率機の近くでウロウロしすぎるとさすがに怪しい。
自分が変な人扱いされると、確率機に人が集まってこなくなる逆効果が発生するので注意しよう。

そして一番大切なのは、マナーである。
確率機に挑んでいる人が小銭を無くして両替している間にハイエナ行為を行うのは大変よろしくない。
他の人が一時的に場を離れたからと言って、すぐに確率機に挑まないようにしよう。
そもそも、ハイエナ自体が立派な行為では無いことを自覚しておいた方が良い。

また、知恵を駆使して強引に攻略する者もいる
例を挙げると、三本爪クレーンの場合、徐々に穴の方まで動かして落としたりぬいぐるみの隙間に爪を入れてがっちりホールドしたりなどという確率を無視した方法が使える場合がある。
その他、筐体の仕様を逆手にとって、アームの移動距離を誤認させる(アームの力を維持したまま獲得口まで運ぶ)などの手法も登場した。
もっとも、これらは簡単に真似出来るものではなく、動画サイトなどで強引な攻略法が周知された結果、筐体側の対策も進んでいる。
また、不正な遊び方であるとして店舗や業者から交換を拒否されたりする、迷惑行為として出禁になる、通報されるなどのトラブルも考えられる。

他に考えられる攻略法としては、『適当な設定をしてそうな雰囲気の店を狙う』『店員と繋がりを持ち、筐体設定に関する話を聞く』などが考えられる。

確実に取れるとは限らないが、頭に入れておこう。





追記・修正は、確率機でゲーム機を獲得した人にお願いします。

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最終更新:2023年06月26日 18:06

*1 プライズ品のフィギュアやぬいぐるみなどが景品になっている。