竜剣士(遊戯王OCG)

登録日:2015/10/30 Fri 21:00:03
更新日:2023/11/28 Tue 19:01:29
所要時間:約 17 分で読めます




「竜剣士」とは、遊戯王オフィシャルカードゲームに登場したカード群である。
ブースターパック『クラッシュ・オブ・リベリオン』にて初めて登場した。


▼概要
クラッシュ・オブ・リベリオンにて初登場し、その後は新たなブースターパックが出るごとに続々とその数を増やしている。

属するモンスターは全てドラゴン族であり、通常効果融合シンクロ、エクシーズ、ペンデュラムとモンスターの種類は遊戯王のカテゴリの中でも多岐に渡る。
儀式も入れればsophiaだって出せる…かもしれない。

特徴としてはペンデュラムモンスターに関する効果を持つ者が殆どであること。
その一つ一つが優秀なので、主にペンデュラムモンスター(特にレベル4)を展開できるデッキに出張することも可能。

あともう一つ特徴として、ほとんどのモンスターは攻撃力か守備力どちらかの数値の下2桁が50かつ、
守備力0のモンスターが約半数を占めることが挙げられる。
下2桁の方はともかく、守備力が0ということは表示形式変更攻守反転に弱いのは勿論、
マニアックなところだと「デス・ドーナツ」がリバースするだけで破壊されかねないため注意が必要。

10期以降は音沙汰がなかったが、11期中ごろになってダークウィング・ブラストにてまさかの新規参戦。
ペンデュラムデッキの出張専門だったが、竜剣士軸の構築も十分範囲内となった。なお新規3体はそれぞれがイグナイト・マジェスペクター・ダイナミストとして扱うルール効果を持ち、ネーミングはそれぞれのカテゴリが持つフィールド魔法の名と同じになっている。


▼竜剣士モンスター

各々のモンスターは名前の最後に「P」が付き、その読みはモンスターによってちょこちょこ変わる。
同じく最後が「P」で終わるフィールド魔法をサポートカードに持つカテゴリも存在し、後述するモンスターと共にそれらとの関連性を疑わせる。
そのためか、竜剣士に関係すると思われるテーマをまとめて「Pの一族」と俗称することが多い。


・下級モンスター
その全てがレベル4のペンデュラムモンスターである。

《竜剣士ラスターP(ペンデュラム)
ペンデュラム・チューナー・効果モンスター
星4/光属性/ドラゴン族/攻1850/守 0
【Pスケール:青5/赤5】
(1):1ターンに1度、もう片方の自分のPゾーンにカードが存在する場合に発動できる。
そのカードを破壊し、そのカードの同名カード1枚をデッキから手札に加える。
【モンスター効果】
このカードを素材として、「竜剣士」モンスター以外の
融合・S・Xモンスターを特殊召喚する事はできない。

仮面のようなものを被る、竜の翼と尾を持つ異形の剣士。

打点は1850と、H・C 強襲のハルベルトやドクロバットを殴り倒せる下級モンスターの中でも高い数値。
だがライオウには負ける。

ペンデュラム召喚で使いまわし可能レベル4チューナー
…とそれだけ聞けば「インチキ効果もいい加減にしろ!」と突っ込まれそうだが、自身の効果により実質後述の融合・シンクロ・エクシーズモンスターの素材にしかなれない。
だがこいつ自身は他の竜剣士の効果で色々なところからやって来られる上に、
他の適当なレベル4Pモンスターと共に様々な竜剣士の素材になれるので、逆に「竜剣士」の展開の起点であるとも言えよう。

だが、一番使われるのはそのペンデュラム効果であろう。
PゾーンのPモンスターを破壊してエクストラを肥やし、さらにサーチにより即座にペンデュラム召喚への布石を整えることが可能である上に、
1ターンに1度のペンデュラム効果の使いまわしや『Emヒグルミ』『解放のアリアドネ』等、
「このカードが破壊された場合に発動できる」強力な効果を持つペンデュラムモンスターの効果を自発的に発動するなどの芸当ができるのは
このカードの魅力。
実際、かつての環境ではPマジと共にヒグルミを割ったり、Pマジの特殊召喚の布陣を整えたりと、デッキの回転に大きく貢献している。
ただしスケールは5と中途半端なので、使うときはレベル4のペンデュラム召喚に特化するか、
自発的にPゾーンのこのカードを割る手段を用意するといいだろう。

上記ヒグルミやアリアドネと共に【EMEm】や【EM竜剣士】の中核として環境トップを走り続けた結果、2016/4/1より制限カードに指定されてしまった。

名前の由来は二次元の画像を表現するのに使われる「ラスター表現」という表現法であると思われる。


《竜剣士マスターP(ペンデュラム)
ペンデュラム・通常モンスター
星4/光属性/ドラゴン族/攻1950/守 0
【Pスケール:青3/赤3】
(1):このカードがPゾーンに存在する限り1度だけ、
自分または相手のPゾーンのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
【モンスター情報】
同志たちの力を得て成長した「竜剣士ラスターP」の姿。
謎の呪いをかけられて竜魔族に似た竜の力を発現しているが、
それ以前の記憶が全て失われており、真相は定かではない。
"竜化の秘法"がその呪いと記憶を紐解く鍵だと信じて、
今日も悪の魔王を討つべく旅を続けている。

成長し、その力を高めた黄金の剣士。
打点はさらに100アップし、ライオウをも殴り倒せるようになった。だが相変わらず守備は0。

P効果に関しては、相手のPゾーンも割れるとはいえペンデュラム召喚の妨害はできず、基本的にラスターPの下位互換と言っていいだろう。

真に特筆すべきはレベル4、ドラゴン族の通常モンスターにしてペンデュラムモンスターということから
ラスターP同様の竜剣士サポートに加え多くのサポートカードの恩恵を受けられること。
守備力0という点も『おもちゃ箱』でリクルートしたり『カメンレオン』で釣り上げシンクロorエクシーズしたりできるという利点につながる。
加えてこのカード自身には融合・S・X召喚の素材に関する制限が無いので、他の竜剣士で特殊召喚したモンスターを竜剣士以外の素材にしたい場合はこっちを優先したい。


《竜剣士イグニスP(フェニックス)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/炎属性/戦士族/攻1700/守1900
【Pスケール:青3/赤3】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分メインフェイズに発動できる。自分のEXデッキから表側表示のPモンスター1体をデッキに戻す。
その後、Pモンスター以外の「竜剣士」モンスターまたは「イグナイト」モンスター1体をデッキから手札に加える。
【モンスター効果】
このカード名はルール上「イグナイト」カードとしても扱う。このカード名のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。デッキから
「竜剣士イグニスP」以外の「竜剣士」モンスターまたは「イグナイト」モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはチューナーとして扱う。

爆竜剣士の力を得た真竜戦士イグニスH。元の2体と比べてよりドラゴンっぽく、よりメカっぽくなっている。
EXのペンデュラムモンスターを戻してデッキからペンデュラムでない竜剣士、またはイグナイトをサーチするP効果と、自身の破壊をトリガーに同名以外の竜剣士かイグナイトをリクルートする効果を持つ。
力の大本であるイグニスターPとの相性はよく、P効果でリクルート先を補給、あちらの効果で破壊されることで後続を呼ぶことが可能。


《竜剣士マジェスティP(ペガサス)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/風属性/魔法使い族/攻1500/守1500
【Pスケール:青2/赤2】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):もう片方の自分のPゾーンに「竜剣士」カードまたは「マジェスペクター」カードが存在する場合に発動できる。
そのカードとは元々のカード名が異なる「竜剣士」Pモンスター1体をデッキから手札に加える。
その後、自分のPゾーンのカード1枚を選んで破壊できる。
【モンスター効果】
このカード名はルール上「マジェスペクター」カードとしても扱う。
このカード名の(2)のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードを手札から捨てて発動できる。
このターン、自分フィールドの「竜剣士」モンスターは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードがP召喚または「竜剣士」カードの効果で特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキからフィールド魔法カード1枚を手札に加える。その後、自分の手札を1枚選んで捨てる。

マジェスターPの力を得た真竜導師マジェスティM。パーシアスみたいなケンタウロスになった。
P効果は反対のPゾーンに竜剣士かマジェスペクターがある場合の、別名の竜剣士サーチ+Pゾーン破壊。Pゾーン破壊の方は任意なので、竜剣士デッキならばタダでサーチが可能。
またイグニスPとの相性も良く、あちらのリクルート効果のトリガーを能動的に引ける。

モンスター効果は竜剣士初の手札誘発で、場の竜剣士に相手限定の対象耐性+効果破壊耐性の付与。
防御がとにかく脆いのが竜剣士の弱点だったので、それをフォローできるこのカードの存在は割合大きい。
もう一つの効果はペンデュラム召喚か、竜剣士の効果で特殊召喚された場合の手札交換。フィールド魔法をなんでもサーチできるが、トリガーの都合上ペンデュラムデッキが仕事場となるだろう。


《竜剣士ダイナマイトP(パワーロード)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/水属性/機械族/攻1700/守1800
【Pスケール:青6/赤6】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):もう片方の自分のPゾーンの、「竜剣士」カードまたは「ダイナミスト」カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを特殊召喚する。
【モンスター効果】
このカード名はルール上「ダイナミスト」カードとしても扱う。
このカード名のモンスター効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがリリースされた場合に発動できる。
自分のEXデッキから「竜剣士ダイナマイトP」以外の表側表示の、
「竜剣士」Pモンスターまたは「ダイナミスト」Pモンスター1体を手札に加える。

ダイナスターPの力を得た真竜拳士ダイナマイトK。完全にメカ化しており元の面影がない。
ペンデュラム効果は反対のPゾーンにいる竜剣士またはダイナミストの特殊召喚。基本的にはマジェスティPを特殊召喚することになるだろう。

モンスター効果はリリースされた場合、EXデッキから同名以外の竜剣士かダイナミストを回収するもの。
竜剣士デッキには基本的にリリースを要する効果はないため、これはどちらかと言えばダイナミストデッキで輝くカードと言える。
一応剛竜剣士ダイナスターPの融合素材とすることで任意でリリースすることもできる。


・エクストラデッキに入る竜剣士モンスター

全員がその固有の能力に加えて「竜剣士」Pモンスター、つまりラスターPかマスターPを特殊召喚する効果を備えている。
この効果で特殊召喚された竜剣士を素材として自身と同じ種類のモンスターを特殊召喚できないという制約も同時に課されるが、
上手いこと使えば下記の三体+竜剣士Pモンスターを1ターンで並べることもできる。
また、それぞれが竜剣士との関連を疑われるテーマのモンスター(恐らくマスターPのテキストにある「同志たち」がそれか)と
ラスターPが一体となったような見た目をしている。


《爆竜剣士イグニスターP(プロミネンス)
シンクロ・効果モンスター
星8/炎属性/ドラゴン族/攻2850/守 0
チューナー+チューナー以外のPモンスター1体以上
(1):1ターンに1度、フィールドのPモンスター1体
またはPゾーンのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊し、フィールドのカード1枚を選んで持ち主のデッキに戻す。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「竜剣士」モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはS召喚の素材にできない。

の闘志を心に宿す熱き戦士達、『イグナイト』の力を得た竜剣士。
持っている剣は『イグナイト・マグナム』のものに似ているが、二体でシンクロしようとするとレベルが合わない。

竜剣士Pモンスターの特殊召喚効果はデッキからで、唯一表示形式が限定されている。
特殊召喚したモンスターはすぐに攻撃に参加できないので、融合・X素材にするか(1)の効果対象にするのがいいだろう。

その主な効果はPモンスターかPゾーンのカードの破壊とフィールドのカードのデッキバウンス
デッキバウンスの強さは最早言うまでもなし。
バウンス効果はクイーンマドルチェ・ティアラミスと同じ理由で対象を取らないので、
例えハムドオベリスクマジェスペクターのような耐性の持ち主であっても突破でき、魔法、罠カードも戻せるので攻撃前の露払いもできる。
さらに破壊対象にとるPモンスターやPゾーンのカードは相手のものであってもいいので、
相手がペンデュラム召喚を行うデッキであればこちらが一方的にアドバンテージを稼げる。

言わば「ペンデュラムデッキに出張できるティアラミス」と言うべき効果の持ち主であり、
素材の都合上竜剣士Pモンスターをデッキに入れてなくとも適当なPモンスターとチューナーでシンクロでき、単体でも効果を使えるため、
エクストラデッキに入れている竜剣士がこいつのみのデッキも多く、最も他デッキに出張している竜剣士と言っても過言ではない。

こいつを一番上手く利用出来た【EM竜剣士】では複数積みから同時に展開する事が容易であり、
相手の場を荒らし回ったり、先攻1ターン目に魔法・PカードへのメタカードであるNo.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシーをX召喚して封殺するなどした為に2016/4/1をもって制限カードとなったが、新マスタールールの煽りを食ってペンデュラムギミック自体が弱体化したため、2017/7/1で制限解除されている。


《昇竜剣士マジェスターP(パラディン)
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/風属性/ドラゴン族/攻1850/守2000
レベル4のPモンスター×2
(1):このカードがX召喚に成功した時に発動できる。
このターンのエンドフェイズに、デッキからPモンスター1体を手札に加える。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
自分のエクストラデッキから表側表示の「竜剣士」Pモンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはX召喚の素材にできない。

の風をその身に纏う神秘の獣、『マジェスペクター』の力を得た竜剣士。
ラスターPが『マジェスペクター・ユニコーン』に跨っているが、この二体でエクシーズしようとするとレベルが(ry

守備0じゃない竜剣士その1。
竜剣士Pモンスターの特殊召喚効果はエクストラデッキから。
下級竜剣士が最も行きつきやすい場所なので発動タイミングに困ることはないだろう。
イグニスターPとは違い表示形式の制限がないため、そのまま戦闘に参加させられる。

固有の効果はX召喚時に発動しエンドフェイズに解決するPモンスターの万能サーチ。
タイミングこそ遅いが何でも加えられるので、その場の状況に合ったモンスターを加えたい。
ただ言うまでもなくランク4はエクシーズモンスターの中でも激戦区であり、他のランク4モンスターと比べると打点、効果共に見劣りしがち。
どちらかというと竜剣士の展開とその下準備が主な役割なため、単体での採用は控えたい。また、新マスタールールの適用下ではリンク先を用意しないと特殊召喚効果が使えないのに注意。
とはいえ竜剣士は展開力に優れており、リンク2程度ならすぐに用意できるので大した問題ではないが。


《剛竜剣士ダイナスターP(パワフル)
融合・効果モンスター
星8/水属性/ドラゴン族/攻2000/守2950
「竜剣士」Pモンスター+Pモンスター
自分フィールドの上記カードをリリースした場合のみ、
エクストラデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分のモンスターゾーン・PゾーンのPモンスターカードは戦闘及び相手の効果では破壊されない。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
自分の手札・墓地から「竜剣士」Pモンスター1体を選んで特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは融合素材にできない。

き蒸気を力に変える機械仕掛けの恐竜、『ダイナミスト』の力を得た竜剣士。
ラスターPがダイナミスト達のパーツを鎧として装着している。

守備力0じゃない竜剣士その2。
自身の特殊召喚には「融合」のような魔法カードが必要ないが、それゆえに手札・墓地からの融合は出来ず、3体いるEX組の中で唯一竜剣士を素材に要求するため、そこは覚えておきたい。竜剣士PモンスターさえあればどんなレベルのPモンスターでも良い。
ちなみに、この手の「素材をリリースして融合モンスターを特殊召喚する」手順は、正規の召喚手順ではあるが「融合召喚」ではない。*1なので「融合召喚に成功した」「融合召喚された」という条件を要求する場合、コイツでは満たせないのに注意。

竜剣士の特殊召喚効果は手札及び墓地から。
手札からはペンデュラム召喚で間に合うのでおもにエクシーズ素材として墓地に落ちた竜剣士の蘇生が主となるだろう。

イグニスターPの効果を『攻め』、マジェスターPの効果を『補助』とするならば、
PモンスターとPゾーンのカードを破壊から守るこのモンスターの効果はまさに『守り』の効果。
このモンスターが立っているだけでペンデュラム召喚を扱うデッキで避けたい『PゾーンのカードがP召喚前に割られる』
『折角P召喚したモンスターが奈落に落ちる』といった事態をある程度避けることができる。
マジェスペクターに戦闘破壊耐性が付いた日にはかなり厄介なことになるだろう。自身の守備力も高いため、戦闘破壊するのも簡単ではない。
とはいえ、他の竜剣士もそうだが自身は戦闘・効果破壊、除外、バウンスには一切耐性は無いので過信は禁物。
場に出す前に妨害を受けたら元も子もないので対策もしっかりすべきだろう。
また、耐性付与は自分の効果に対しては働かないのに注意。

ちなみに、2950という色々と中途半端な守備力の持ち主はこいつが初。


▼関連カード

《竜魔王ベクターP(ペンデュラム)
ペンデュラム・通常モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1850/守 0
【Pスケール:青3/赤3】
(1):このカードがPゾーンに存在する限り、
相手のPゾーンのカードの効果は無効化される。
【モンスター情報】
この世界に突如として現れ、瞬く間に世界を蹂躙し尽くした竜魔族の大群を率いる魔王。
"竜化の秘法"によって万物を悪しきドラゴンの姿に変えてしまうと言われているが、
その力の正体はよく分かっていない。
強大な魔力の源泉はこの次元のものではないとまで噂されている。

ラスターP(マスターP)が「勇者」であるならば、こいつは勇者が倒すべき「魔王」か。

そのP効果は言わばP効果版『スキルドレイン』。
相手が何らかのP効果に依存したデッキの使い手ならば存在するだけで機能停止に追い込める。
逆に相手がP召喚しないデッキや、P効果に頼らずとも機能するデッキだと意味がないので、使いどころには気を付けたい。
Pスケールは【3】と悪い数値ではないためマスターPと共に【バニラペンデュラム】に出張するのもアリか。

マスターP同様、守備力0のドラゴン族通常ペンデュラムモンスターなので多くのサポートを受けられる。
マスターPとは『竜剣士』サポートを受けられない点と打点では劣るが、後述のサポートカードの恩恵を受けるなら投入は必須。
マスターPとは闇属性サポートで差をつけたい。
守備力0なのでおもちゃ箱でマスターPとベクターPをリクルートしてプリンセス・コロンちゃんをエクシーズすることもできるぞ! ただし、ペンデュラム主体だとかみ合わせが悪いのに注意。

レスキューラビットで呼び出せば、覇王眷竜の内ダーク・リベリオンかスターヴ・ヴェノムを特殊召喚できるのも強み。

名前の由来はラスター表現と対を成す二次元画像の表現法、「ベクター表現」からか。
こいつは多分関係ない。

《竜魔王レクターP(ペンデュラム)
ペンデュラム・効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1950/守 0
【Pスケール:青5/赤5】
(1):このカードがPゾーンに存在する限り、
相手フィールドの表側表示のPモンスターの効果は無効化される。
【モンスター効果】
(1):このカードがPモンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動する。
そのモンスターとこのカードを破壊する。

身に纏っていたローブを脱ぎ捨て、真の力を開放した魔王の姿。
ラスターP→マスターPとは逆に、進化に伴い通常モンスターから効果モンスターに変わっている。

ベクターPの時とは打って変わり、そのP効果はPモンスターに対するスキルドレインとなっている。
昨今の環境においても強力なモンスター効果で暴れているモンスターは少なくないが、やはりベクターP同様相手のデッキによって刺さり具合が大きく異なる効果であるには変わりなく、スケールも中途半端なためスケールに置くかどうかは慎重に吟味したい。
また、モンスター効果により相手のPモンスターを道連れに自爆できるが、こちらも同様のことが言える。
レクターの名は、ラテン語で「支配者」を意味する言葉からきているとされる。

《竜呼相打つ》
速攻魔法
「竜呼相打つ」は1ターンに1枚しか発動できない。
(1):デッキから「竜剣士」Pモンスター1体と「竜魔王」Pモンスター1体を選んで相手に見せ、
相手はその中からランダムに1体選ぶ。
相手が選んだPモンスターを自分のPゾーンに置くか特殊召喚する。
残りのPモンスターは自分のエクストラデッキに表側表示で加える。

『竜剣士』と『竜魔王』をデッキに入れる必要があるが、これ一枚で場アドとエクストラアドを稼ぐことができる強力なカード。
どのカードが選ばれるかはランダムなので狙い通りにいかないこともあるが、その時その時で柔軟な対応をしていきたい。
名前は「竜虎相搏つ」からか。

選ばれたモンスターは場に出して各種素材に利用したり、Pゾーンに置いてP召喚やP効果を利用した展開、エクストラデッキに送った方もP召喚ですぐに出せる等、環境を染め上げた【EM竜剣士】のキーカードとして柔軟な対応が出来た為に2016/4/1に制限カードとなる。
その後、ルール改訂に伴うペンデュラム召喚の弱体化により、2019/10/1で準制限、2020/1/1で制限解除と相成った。

イラストでは『魔王城の最深部』とも言うべき荘厳な空間でマスターPとレクターPが対峙している。
往年のファンタジー作品では最後にして最大の戦いとして描かれる、『勇者』と『魔王』の最終決戦が今、始まろうとしている…

《アモルファスP(ペルソナ)
フィールド魔法
(1):フィールドの「アモルファージ」モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。
(2):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
自分フィールドの「アモルファージ」モンスターがリリースされる度に自分はデッキから1枚ドローする。
この効果は1ターンに2度まで適用できる。
(3):墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分の手札・フィールドから、レベルの合計が8になるようにPモンスターをリリースし、
手札から「虚竜魔王アモルファクターP」を儀式召喚する。
『竜剣士』および『竜魔王』とはあまり関係しないが、マスターPとレクターPがイラストにあるカードなので一応記述。
詳しい効果はアモルファージ(遊戯王OCG)を参照のこと。

《虚竜魔王アモルファクターP(サイコ)
儀式・効果モンスター
星8/地属性/ドラゴン族/攻2950/守2500
「アモルファスP」により降臨。
(1):このカードが儀式召喚に成功した場合、
次の相手ターンのメインフェイズ1をスキップする。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
フィールドの表側表示の融合・S・Xモンスターの効果は無効化される。
(3):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「虚竜魔王アモルファクターP」以外の「竜魔王」モンスター1体を手札に加える。
自身が持つ『竜化の秘宝』によって生み出された邪悪なる竜、『アモルファージ』と一体となった
竜魔王究極の姿。まさかまさかの儀式モンスターである。 
こちらもアモルファージの項目を参照のこと。

《ドラゴニックP(ペンデュラム)
フィールド魔法
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドの「竜剣士」モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。
(2):自分フィールドのドラゴン族の「竜剣士」モンスターが効果を発動した場合、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。
(3):フィールドのこのカードが破壊された場合に発動できる。
デッキから「竜剣士」モンスターまたは「竜魔王」モンスター1体を選び、手札に加えるか特殊召喚する。

11期になってやっと登場した専用フィールド魔法。
全体パンプと竜剣士の効果発動をトリガーとする単体除去、破壊をトリガーとするデッキから竜剣士・竜魔王を引っ張り出す効果がある。
破壊効果はフィールドのドラゴン族の竜剣士のモンスター効果を要求するためペンデュラム効果ではNG。
竜剣士は全てドラゴン族なので種族変更を喰らわない限りここは問題ないが、メイン側のモンスターで場の効果が使えるのはマジェスティPと真竜剣士のみのため、狙いやすいEXデッキ側の3体の効果をトリガーにすることになるか。特にイグニスターPは除去効果を持つので狙い目。
ちなみにこの効果でこのカード自体を割ればリクルート効果のトリガーを引けるので、狙ってみるのも面白い。

《真竜の目覚め》
通常魔法
(1):「竜魔王」モンスター及びPモンスター以外の「竜剣士」モンスターが
フィールドに存在する場合に発動できる。
お互いのフィールドのカードを全て持ち主のデッキに戻す。
その後、デッキから「竜剣士」モンスターまたは「竜魔王」モンスター1体を
召喚条件を無視して特殊召喚できる。

竜魔王とエクストラデッキの竜剣士モンスターの存在を発動条件としているがその効果はフィールドのカードの全デッキバウンスと強力。
発動条件も「竜呼相打つ」や各種サポートを駆使すればそれほど難しいものでもないだろう。
ただし、自分の場もまっさらになってしまう故にその後に相手の切り返しを受けてしまわないように注意は必要。
この効果で出せる最高打点はアモルファクターPの2950だがこのカードのためだけに儀式モンスターであるこいつを投入すると事故の元なので、
儀式召喚のギミックも入れるか下級のみを投入するかしたほうがいいだろう。

イラストでは勇者と魔王の戦いも佳境に入ったようで、下半身のイリテュムの体がほぼ骨だけになりながらも
マスターPに向けブレス(?)を放つアモルファクターPと、
身に着けていた仮面が砕けレクターPと瓜二つの素顔を晒しながらもの光を纏い渾身の一撃をアモルファクターPに放つマスターPの姿が描かれている。
恐らくは、このぶつかり合いによってフィールドはまっさらになるのであろう。



デッキとして

基本的には【EM竜剣士】を始め、出張パーツとして活躍するカテゴリだが、実は単独の【竜剣士】としても十分構築可能。
ただし竜剣士のサポートは筆頭格の「竜呼相討つ」が竜魔王を要求しているため、実質的には竜剣士+竜魔王の混成デッキとなる(もっとも竜魔王だけを指定するカードはアモルファクターPのみであるため、実質的に竜魔王まで含めて一つのカテゴリと見なして問題ない)。

基本的には通常モンスターのマスターP・ベクターPを軸に、【バニラペンデュラム】をベースとして構築すると無駄がない。
通常ペンデュラムチューナーはレベル3の《ハロハロ》、レベル4の《ライブラの魔法秤》がいるため、シンクロ召喚やハリファイバーのリンク召喚も簡単。《デュエリスト・アドベント》《予想GUY》《苦渋の決断》などで手早くスケールを揃え、EXデッキからは《ペンデュラム・パラドックス》で回収するのがベター。

EXデッキにはラスターPの関係から各竜剣士が筆頭になるが、その他にはダイレクトアタッカーとなるハートランドラコが挙げられる。リンクモンスターはエレクトラムやドラグニティナイト-ロムルスが候補。

変わったところでは覇王眷竜も相性が良い。こちらは闇属性を要求するため、竜魔王を素材にすることになるが、サポートのほとんどを共有できるため両立は十分可能。

また、融合・シンクロ・エクシーズ・ペンデュラムのドラゴン族を全て擁することから、融合カードを入れておけば覇王竜ズァークの召喚すら狙える。
竜剣士たちは真竜剣士とイグニスターP以外は攻撃能力がさほど高くないので、アタック役として覇王の力を借りるのは悪くない選択である。


追記・修正はイグニスターP・マジェスターP・ダイナスターP・マスターPを1ターンで並べてワンショットキルを達成してからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 遊戯王
  • 遊戯王OCG
  • 竜剣士
  • Pの一族
  • ドラゴン族
  • アモルファージ
  • メタルフォーゼ
  • 水晶機巧
  • イグナイト
  • マジェスペクター
  • ダイナミスト
  • ペンデュラム召喚
  • SDガンダム外伝
  • 騎士ガンダム
  • サタンガンダム
  • スペリオルドラゴン
  • 遊戯王OCGデッキテーマ項目
  • 融合
  • シンクロ
  • エクシーズ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2023年11月28日 19:01

*1 マスク・チェンジによるM・HEROの特殊召喚と似たようなものである。