坂上覇吐

登録日:2011/10/12 Wed 21:58:29
更新日:2024/04/22 Mon 21:17:54
所要時間:約 5 分で読めます





惚れたぜ、久雅の姫さん。あんたのために俺は死のう








坂上覇吐は『神咒神威神楽』の登場人物であり、「神世創生編」の主人公である
CV.堀川忍/宮下栄治 PC版/CS版


決してパシリではない。そう決してパシリではない
そして、愛すべき変態紳士である。発売かうんとだうんぼいすに彼の紳士っぷりが良く表れてる。





プロフィール

かつて東征に赴き重度の陰気汚染により住処払いを命じられた武家の名家、坂上家の末裔。一応、由緒正しい家柄だが本人は至って普通の清く健全なエロを信条とする田舎者である。

東征の将を決める益荒男達の御前仕合。狂乱する者達を諌め、魂を語る久雅竜胆に一目惚れし、第一の臣として東征に参加する。

明るく、気持ちのいい馬鹿であり、竜胆をはじめ、仲間達からは呆れられている半面、皆、彼の明るさ、漢らしさを好ましく感じている。

戦いでは意外と頭脳派な一面を見せ、特に御前試合では先に戦っていた益荒男達の動きのクセを見抜いて、疲弊していたとはいえ宗次郎と紫織を一撃で下し、同等の身体能力を持つ刑士郎をあの手この手で翻弄してみせた。

また、化外と呼ばれる東の天魔、夜都賀波岐から見ても奇妙に映るらしく、圧倒的実力差があるにもかかわらず脅威に感じる者も居れば、期待をかけ、しごき上げる者も居て反応様々である。

根幹は一重に彼の渇望、「生きたい」というただ一点。この中に込められた意味は…。







【能力】
高位の陰気汚染者であり、能力は東征軍でも指折りである。
幼少より母から武芸を叩き込まれており、我流ながら達人級の腕前。
武器は多段変形する大剣で、状況に応じて型を使い分ける事が出来る。が全うに使っているのは大剣と蛇腹剣のみで、その時のみの型の方が多い。



【異能】


伊邪那美命言 愛我那勢命 爲如此者 汝國之人草 一日絞殺千頭(いとしきわがなぎのみこと なのくにのひとくさ ひとひにちがしらくびりころさん)

爾伊邪那岐命詔 愛我那迩妹命 汝爲然者 吾一日立千五百産屋(いとしきわがなみのみこと ながそをなせば われはひとひにちいほのうぶやをたてよう)

是一日必千人死(これをもちてひとひにかならずちいたりしせば) 一日必千五百人生也(ひとひにかならずちいほたりうまるるなり)

禊祓(みそぎはらえ)――黄泉返り(よもつがえり)

  • 桃花(とうか)黄泉返り(よもつがえり)

東側より陰気汚染された者は身体能力の向上以外に「歪み」と呼ばれる異能が備わる。
覇吐の「歪み」は黄泉返り。相手の「歪み」を食らいノシ付けて返すカウンター技である。

食らった「歪み」分ダメージも食らうが必ず余剰に生命力が生まれる為、戦いにおいて死ぬ事はない。

死ぬ。死んだ方がマシ。でも死ねない。状態である。

祝詞は神産みにおいてカグツチを産んだ際の火傷が原因で死んだイザナミを連れ戻す為、黄泉の国へと行ったイザナギが、腐り果て蛆の沸いたイザナミの姿に恐れをなし逃げ出した後、黄泉比良坂にて大岩を挟んで対面した際のやり取り。

イザナミの「これから私は毎日、一日に千人ずつ殺そう」という呪いに対し、イザナギは「ならば私は人間が滅びぬよう、一日に千五百人生ませよう」と返した。

相手の歪みに対して、それを超える生命力を生み出すという能力を表している。

一部、誇張あり。
自分より上の位階の相手には通じません。そして、仮に通じても相手にダメージは少ない(超微量)上に、自分は何とか生き繋いでいる事が多く、世の中そんなに甘くないことをプレイヤーに教えてくれます。
ただし夜刀戦にてとある事情で大幅に力が上がった時には太極による渾身の一撃を倍返ししてのけた。
これが事実上、最後の使用となってしまったが。





↓以下怒涛のネタバレ

























先人がそうであったように彼もまた人間ではなかった。
その正体は波旬の脳内に出来た畸形嚢腫。その『触覚』。

元々波旬は双子として生まれてくる筈のものが母胎内で合体してしまった人間。
波旬の肉体に取り込まれ、かろうじて目と脳の一部だけ残ったのが坂上覇吐の元である。

波旬とは独立した畸形嚢腫により東征阻止と現状維持のために座の力を使い密かに創られた覇吐であったが、ある2つの要因が原因でその本来の目的を達成できなくなってしまう。

願った渇望は「生きたい」という強い原初の意思。黄泉返れ黄泉返れ、死にたくないから黄泉返れ。
前述の歪みも、明らかに即死の重傷からケロリと回復してしまうのも、全ては座からの介入以前に、畸形嚢腫故に生まれた強い生存本能が源流。

作中の中盤までのご都合主義もそうした畸形嚢腫からの介入あってこそ。しかし、介入を強める度に波旬に見つかる確率が上がり、見つかれば即座に殺されてしまう。

しかし、自分は死にたくない。だから黄泉返れ。そういった二律背反した臆病な矛盾を受け入れ、波旬とどう向き合うか。本作最大の見せ場である。

ゲスだのクズだの定評がある波旬が太極に至った最たる原因でもある。この時点で既に波旬の法が矛盾しており、覇吐こそ彼を倒せる唯一の存在と言える。
逆に覇吐を絡めなければ波旬には勝てない(厳密には別の手段がたった一つだけあるのだが、天文学的確率での勝率しかない)。

結果的に言えば女神を最大の被害者にしてしまった原因でもあるが、ただひたすらに「生きたい」と願うことしかできなかった状態で生まれた彼(畸形)を攻めるのは筋違いであるし、故に波旬及び女神に対しては非常に複雑な想いを持っている。
このような事情や、ゲスである波旬にとっての「たった一人の他人」であり「兄弟」として思う所もあるためか、波旬に憎悪以外を持つ数少ない例外である。
そんな複雑すぎる感情を表した最後の語らいなどは本作の名場面の一つ。





初伝では多段変形する大剣と夜行を除いて突出した身体能力、黄泉返りを生かした幅広い戦い方を得意としている。

中伝では基本初伝と同じながら、悪路戦で戦死し謎の蘇生を遂げた後、畸形曼陀羅による波旬の座からのお零れを畸形嚢腫を介して受け取る形になっており、非常に不安定ながらここぞという場面で尋常ではない力を発揮するようになる。
特に夜刀戦では向こうの手心もあったとはいえ、普通なら即死しているであろう猛攻を受けて尚立ち続け、無限速を誇る攻撃に拮抗する程の速力を得、強固な時の鎧を身に纏う夜刀に傷を負わせる等、太極に至ってないにもかかわらず夜刀の能力を上回る程の力を発揮した。
事実上、単純な能力値でいえばこの時が最強の状態であったと言える。

奥伝では自身の真実を受け入れ、竜胆と生きる事を決意した事で共に求道神として覚醒。
仲間達の援護もあり、波旬との一騎打ちの末、最強最悪の邪神を打ち取る事の成功する。
尚、最後に竜胆と共に畸形嚢腫本体を覇道神として座に据えた。。
能力値としては筋力、体力、太極が波旬と夜刀を除いてトップである。


…とまあ、ここだけ見ると王道的な主人公だが、夜刀や夜行のおかげで影が薄く、よく「パシリ」だの「主人公(笑)」だの言われる。
しかし、決して人気が無いわけではなく、決めるところはきっちり決めていくし、何より正田卿と担当声優が「理想の主人公像」に彼を挙げている。
ぶっちゃければ上記の呼び方も愛称も兼ねているだけである。
また、基本的に変態が多い本シリーズにおいて、珍しく「性的な意味での」変態であるという変わった特徴を持っていたりする。








なぁ、てめえらも、一緒に追記修正へ征こうじゃねえか!

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最終更新:2024年04月22日 21:17