ホワイト(血界戦線)

登録日:2015/10/22 (木) 13:00:00
更新日:2023/10/05 Thu 09:47:07
所要時間:約 6 分で読めます





友達になりましょ!レオナルド!






◆概要
ホワイトは血界戦線アニメ版のオリジナルキャラクター。cv釘宮理恵
レオナルド・ウォッチがゴーストワゴン事件の後、入院した折に病院墓地で彼が出会った金髪翠眼の女の子。
幽霊を名乗る不思議な少女だが、足はあるし写真にも写るし他人にも普通に姿が見える。身体が悪いのは本当のようで病院に3年ほど長期入院している。
この出会い以降、レオは度々彼女の元に出向くようになっていく。

ブラックという双子の兄がいる。
ホワイトにとっては病院の外にほとんど出歩けない自分を訪ねてくれる、兄を除いて唯一の存在であるレオを友達として大切に思っているようだ。














◆過去


「力の有無に関わらずみんないつか死ぬ。ならば生きている間に何を為せるのかを考えなくては」



「こんな私だからこそ、何かを」






本名は「メアリ・マクベス」。ベンジャミン・マクベスとエマ・マクベスという2人の術士の娘として生まれるが、超能力の素質を全く継がなかった「持ってない人」。


ホワイトはそんな自分を幼少から快く思っていないが、両親はそんな才能のない娘に本心から惜しみない愛情を注いでおり、そのことが逆に彼女を自己嫌悪させていた。双子の兄である「ウィリアム・マクベス」はホワイトの分まで力をもらったように強力な超能力を持つが、彼はその恵まれた力を使おうとせず、いじめっ子たちにからかわれていた。彼もまたホワイトを尊敬しており、やっぱり彼女は納得がいっていない。
ちなみに両親はブラックについても術士としての素質は認めるものの、「彼が考えて決めてるなら別に将来が術士じゃなくてもいいんじゃない?」と発言しており、才能に関しては頓着していないようだ。




いつしか彼女は写真を趣味にするが、別段写真自体が好きだったわけではなく、「次の瞬間自分が死んでも撮ったものが確実に残るところがシンプルでいい」と思っていた。ホワイトの自己への嫌悪からか、いくらかの写真をコレクションした時点でも自分自身を撮った写真はない。

そんな中ブラックを馬鹿にするいじめっ子たちがホワイトからカメラをせびり、ホワイトはあっさりカメラを引き渡してしまう。ブラックはいじめっ子たちからカメラを取り返そうとするが、彼らが放り投げたカメラを追いかけて川に落ちて溺れてしまう。

川に落ちたブラックは目覚めると病院のベッドにいた。川に落ちた彼はいじめっ子たちが助けたらしい。ホワイトはそんなことで死んでしまうかもしれなかった兄に強く怒りをぶつけ挙句泣き出してしまう。

その夜、兄妹の寝室で彼らは話をする。ブラックは超能力を使わなくなった理由を語り、彼は自分が撮ったホワイトの写真を彼女に渡した。
自己嫌悪しながらもその存在を認めて欲しかった自分を、兄が目に見える形にしてくれていた。それはホワイトにとってどんなに救いになっただろう。




「ありがとう…お兄ちゃん」



「お互い様さ、兄妹」








時が流れ本編開始から3年前、ブラックは家族と共にニューヨークで大崩落に巻き込まれることになる。そこで両親を失いその場所で兄妹は青い炎、絶望王と対峙する。



しかしホワイトは何もできず、ブラックが自らの身体を差し出して自分を守ろうとするのをただ見ていることしかできなかった。
ブラックは絶望王に乗っ取られることとなり、それから3年後、ホワイトとレオの出会いから物語が始まる。


彼女もまた、レオと同じく「選択出来なかった人間」だったのだ。










◆本編の活躍
アニメ版は実質レオが主人公であり、それに対応するヒロインということで一連の流れのキーパーソンの1人となっている。
事件の度に怪我の有無に関わらず彼女の病室に足を運び、写真を見せたりお喋りしたり釘宮声の快活な美少女といちゃつくレオは視聴者から見て微笑ましいやら腹立つやら…


ピックアップすべきはやはり5話『震撃の血槌』だろうか。
冒頭からいつもの病室にてなぜか機嫌が悪いホワイト。レオは妹のミシェーラを連想して「女の子の気持ちはわからん」とばかりに1人ボヤき病室を後にする。その帰り道で偏執王アリギュラによるブローディ&ハマー奪還作戦に巻き込まれてしまう。

アリギュラが乗り込む超巨大モンスターマシンに囚われたレオは彼女の惚気話を聞かされた挙句、なぜか好きな娘の話を聞かせるよう強制され、軽くしゃべるとその娘に告白するよう促される。煮え切らない態度を続けるレオにアリギュラは自身の恋愛必勝法を語ってくれる。「あんたさぁ、な~んにもわかってないみたいだから教えてあげるよ。恋愛はねぇ、押してぇ、押してぇ、押しまくった方が勝つのよぉ~~~!!」



事件の終了後、レオは怪我の治療のため病院で医者に診てもらうが、院内でレオは彼が知らない男と話して笑っているホワイトを目撃する。
彼女に気づかれないように病院を後にしようとするが、途中で思いとどまり病院に引き返し、ホワイトを映画に誘う。「急にどうしたの?らしくないじゃない」とも茶化されたが、これはアリギュラ先生の恋愛指南講義の効果があったようだ。
女の子をバイクの後ろに乗せて映画デートと洒落込むとは陰毛頭の分際で調子のりやがって

映画の内容は兄弟のコメディだったがホワイトはなぜか涙を流す。レオも「ウチも出来がいいのは妹の方で俺は兄貴なのに世話かけてばっかり」と自虐するが、「そんなことないわ…レオはいいやつよ」と座っていた席の距離を詰め、レオを抱き寄せた。EDのイントロのタイミングもベストマッチ。





以下クライマックスに関わるネタバレ


















実はホワイトは3年前の大崩落の際にほとんど死に体になっており、その際に延命措置として両親から心臓代わりに結界*1を埋め込まれた「意志を持つ結界」である。絶望王とは兄の解放との交換条件でレオから「神々の義眼」を奪うために接近した。しかし友達として彼と接するうちに打算のない本当の友達になりたいとも思いはじめ、ブラックへの親愛とレオとの友情の狭間に揺れ動く事となってしまう。


最終的に第二次崩落に際して用済みと判断した絶望王に射殺され肉体を失う。だが絶望王が破壊しきっていない最後の結界としての機能は維持し続け、レオの呼びかけによって奮起し、ブラックから絶望王を引き剥がす一手となった。




「ブラックは生きたがってる。今の彼を助けることは今の君にしかできないよ」

「光に向かって一歩でも進もうとしている限り、人間の魂が真に敗北することなど、断じてない」

「ホワイト、君がもし強すぎる光に怯えて立ち止まっているなら」


「僕が何度でも君の手を引くよ」





ブラックとの最期の対話ではホワイトのいない世界の破滅を望む彼に「自分が居なくなったところで世界が終わるわけではない。これからあなたが生きてく世界をそんな簡単に否定しちゃダメ」と叱咤激励した後、ブラックの手で結界として再構成されその生涯を終えた。




「またね。ウィリアム。私の希望、私の未来」















そしてブラックの兄妹との別れは、同時にレオの友達との別れでもある。
クラウスとの短い語り合いの中で感情が決壊。子供のように泣きじゃくる男の姿がそこにあった。





「見てるか、ホワイト。君のナイトはボロボロだけど…でも、すごくかっこいいよ」


「……いや、違うな。彼は僕らの……ヒーローだ」












◆余談
「ホワイト」と「ブラック」の愛称は、父であるベンジャミンが好んだウィスキーの銘柄ブラック・アンド・ホワイトになぞらえてのものであるらしい。
ボトルには寄り添う白い犬と黒い犬が描かれている。










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最終更新:2023年10月05日 09:47

*1 ヘルサレムズロットを崩落から押し留めている計6つの安全装置