天王寺大和(Z/X)

登録日:2015/08/15 Sat 12:14:33
更新日:2024/01/03 Wed 12:18:42
所要時間:約 6 分で読めます




「Je susi désolé……
デバイスを持つ危険因子は
消さねばならないんだ」



Z/Xの主要登場人物。
《主人公/特異点》と呼ばれる人物の一人。


【目次】
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◎プロフィール



Yamato Tennoji

年齢:22歳
誕生日:11/23
身長:181cm
パートナーゼクス:宵の魔人クレプス
デザイン:桐島サトシ
cv.谷山紀章

◎スペック(5段階評価)
  • 体力:5
  • 知力:5
  • 運:3
  • 飛鳥:天元突破
  • リソース技術:5
  • リソース容量:3

名前の由来は大阪府大阪市天王寺区+神奈川県大和市


◎来歴


第2弾における5人の主人公のうち黒の世界のプレイヤー。


天王寺飛鳥の実兄で、父親がいない天王寺家の家計を支える稼ぎ頭。
家族には海外の商社で働いているといっているが、実際の職業は傭兵。フランス外人部隊にいたこともある。
コードネームのル・シエルは天王寺の「天」の仏語から。エンジェルの「空のシエル」と被ってるとか言うな。

高校時代は名の知れた不良だったが、女手一つで一家を支える母の姿に亡くなる前に父親に言われた家族を守る約束を思い出し、卒業後そのまま就職。
しかしゼクス出現の混乱や学生時代の素行が祟ってまともな就職先はなく、ミリタリーに興味があったこともあり傭兵稼業を選んだ。

ゼクス使いとしての適性、裸眼視力5.0という才能からゼクス使いを狩るゼクス使いの凄腕スナイパーとして名をあげ、多額の報酬を実家に振り込んでいた。
しかしその腕を百目鬼財団に目を付けられ、刺客の刃の魔人ラーミナを撃退したことで実力を認められ、家族を盾に服従を命じる百目鬼所属の暗殺者となった。
お目付役のクレプスとはその時からの付き合い。

神門の暗殺を命じられてからは拠点を群馬に置き、相馬とルクスリアの真夜中の逃走劇を目撃。

横浜にデスティニーベインが出現した際には五世界の共闘を促し、ベイブリッジの死闘で戦果を挙げた月下香よりアテナたちブレイバーを今後の障害になりうると認識した。

神門暗殺のために九州へ赴いたがターゲットを確認できず、妲己の酒盛りにつき合わされたりと空振り。
一度拠点に戻った際に迷子の世羅を保護したが、神門の関係者と気付いていない。
「みかにい」という世羅の呼び方からクレプスは気付いたようだが、機械クラッシャーな世羅に業を煮やして情報を渡して追い出した。

世羅に続いて家出少女の八千代に遭遇。アルモタヘルの容姿を気に入り譲ってほしいと頼むが断られる。

赤の世界白の世界が対青の世界同盟を締結したパーティー会場に潜入。ようやくターゲットを発見するが、クォーツクラブの邪魔が入り失敗。

綾瀬とガムビエルによる熾烈な攻防を見て恐怖を抱いた八千代と再び出会い、彼女の人生相談に乗っているうちに懐かれてしまった模様。
ただし本名は教えていない。

いよいよ痺れを切らした百目鬼財団から最後通牒を受け取り、黒の世界に到達した神門暗殺を決意。
同じく神門を断罪せんと単騎出陣した都城出雲との決闘において、デバイスのスナイプによって勝利するも殺すことが出来なかった己を責める。

直後、八千代がアレキサンダーと遭遇し絶体絶命という報を受け、彼女の元へ走るも、同じく黒の世界のゼクス使いであるイリューダ・オロンドと遭遇。
ストレス発散の殺人を求めていた彼との戦いになるが、なぜかクレプスは手を貸さず、結果瀕死の状態に陥ってしまう。

クレプスが彼を助けなかった理由。それは憤怒の神祖の仮面を大和に装着させ、この世界に原初の魔人サタンを降臨させる為だった。

絶望に落ちる大和。
そこに現れたのは《神》の一柱、『冥滅』エレシュキガル。

もうすぐあなたは死ぬ。取るに足らない人間の生命、わたしはそれでも構わない。
いずれにしても神が人類を滅ぼすけれど、あなたが欲望をさらけ出し “叶えし者” となるなら話は別。
復讐したい相手はいない? クレプス? さっきの通り魔? それとも……

《神》の誘惑に対し、大和は拒否を宣言する。しかし――

俺は家族の幸せだけを考えて生きてきた。些細な願いだ。なぜ神は、愚かな人類はそれさえ阻む!

平凡な生活、ただそれだけが欲しかった彼は自分達の事しか考えていない世界そのものを滅ぼすため。
自らを誘惑した神の右手を食いちぎり、血涙を流しながら悪魔の王へと変貌する……


我が名はサタン。神に歯向かうのではない。
すべてを滅してくれよう。世界も、神も、俺自身も……ウゥ……
弟も……だ…………


クレプスの亡骸を抱いてその場を飛び去ったサタンだが、途中ウリエルの力で転送された飛鳥と遭遇。
しかし一時的に天使化した飛鳥を偽物だと吹き飛ばしてしまう。

その後、四国を破壊するつもりで放った波動が明石海峡大橋を破壊するに留まったことで、魂の定着が不完全であると判断。
完全な定着に至るまで大阪城を拠点に定める。

その後、死したはずのクレプスが蘇生。正体は復讐のためにクレプスの肉体に入り込んだエレシュキガル。
さらにさくらまで居城を訪れ、八千代は大和を追ってくるという確信からそのまま居座られる。
加えて大和の本来の魂が自身の邪魔をしていることに気付き、怒りから日本中に無差別の破壊をまき散らす。

現在ははぐれゼクスやダークソードと化したガーディアンの襲撃を一方的に粉砕しながら、その寿命を取り込み力を蓄積。
なお、思い上がったサタンを下し軍門に加えようとしたスペルビアを返り討ちにし、逆にその軍門に加えて生贄狩りをさせている。
即落ち2コマ。

さくらと八千代の姉妹喧嘩が決着すると同時、大阪城に集結した飛鳥たちを相手に最終決戦。
蘇生したクレプスとの誓装(オーバーブースト)、さらに並行世界のサタンと共鳴することで剣臨(シフト)し、ついに完全体へと変貌する。

しかし、同じく剣臨した飛鳥たちの尽力もあり、敗北。
サタン渾身の《魔王砲(ディアボリク・ビーム)》を神門が誘導したことで冥界も破壊され、解放された大和の魂が戻ることで人間へと復帰した。

復活後はクレプスに有無を言わせず贖罪の旅に出ることを決意した。



Je suis devenu dans ce chemin pourquoi.(なんでこないなってもうたんや)


基本的にイケメンで面倒見の良いよき兄貴分だが、その実態はプレイヤー勢でも一、二を争う残念なイケメン。
端的に言えばブラコンと中二病と戦闘バカを併発したコッテコテの関西人。

弟の飛鳥に対する愛情は尋常でなく、自称飛鳥語り選手権20年連続優勝。

ソトゥ子「20年前って…飛鳥君生まれてない……!」

しかし渡す小遣いは月500円。遊ぶ金は自分でどうにかしろという方針らしい。

飛鳥に想いを寄せるソトゥ子のことも最初は否定的だったが今では認めている。
引きこもりゲーマーでネットスラングにも詳しいソトゥ子とはプライベートでは非常に気が合う。


投稿(チキンクリスプください)

大和&ソトゥ子「こいつ直接脳内に……!」

effect:大和とソトゥ子がハイタッチをする音


ネタの数は100万の飛鳥に対し1000万。アルモタヘルによると真剣な顔で唐突に笑わせにくるらしい。
普段は標準語に仏語と漆黒語が混ざるが気が緩むと関西弁が出る。外見に反してノリがよく話しやすい。
ひめりんごやちくわ20本など、常人ならまず携帯しないようなものをネタのために持ち歩いている。

昔は兄弟で漫才芸人になりたかったらしいが、飛鳥を守るために喧嘩をしたりと荒んだ生活を送ったために諦めた。
今でこそ平気で黒のゼクスを使うが、昔はお化け嫌いだった。原因は『人間以外』に好かれやすい飛鳥。

デススミス商会のイロモノトーチャーズを気に入っている数少ない人物。
こっそり潜入している時に半額と聞いて危うく飛び出しそうになったほど。

傭兵という職を選んだことでわかるがミリタリー趣味でサバゲーなども好き。
休暇も水中銃を買って凶暴な海の生物相手に勝負を挑むと基本的に脳内戦闘一色。
夏と冬に開かれる逆三角形の戦場をガチ戦だと思ってアドバイスしたことが2回ある。勘違いのはずが妙に的確だったが。

実際能力持ちなので厳密には違うかもしれないが、ずぶずぶの中二病。
5~10年前の時点で飛鳥に似合うハロウィン衣装にヴァンパイアでなくダンピールと答えるあたり、筋金入り。

意外と料理上手でミリ飯に限らずカレーなども得意。飲食店とのコラボでプレイヤーカードとして使えるメッセージカードが複数種作られたことも。
特に彼の作るたこ焼きは絶品らしい。



◎誓装


「愚かな女め。幾度身を捧げれば気が済む」
「何度でも。サタンあっての私だもの」
「貴様が拠所とするサタンとは、異なる存在だとしてもか」
「ええ。結構よ」
「愚かな女だ」

Final CatastroPhe Engage

「烏滸がましい人類がァァァァ!!」

B24-105 “破滅誓装”天王寺大和(はめつせいそうてんのうじやまと)
コスト7
オーバーブースト/ディアボロス
[常]絶界
[起]【有効】スクエア【コスト】あなたのチャージにあるカード名に「クレプス」を含むカードを3枚トラッシュに置く。【効果】ノーマルスクエアにあるゼクスを3枚まで選び、破壊する。この能力で破壊したゼクスのコストの合計が13以上の場合、あなたのトラッシュにあるカード名に「クレプス」を含むゼクスを1枚選び、スリープでゼクスのないノーマルスクエアに登場させる。この能力はあなたのターンにしかプレイできず、1ターンに1回しかプレイできない。
パワー10500
桐島サトシ

24弾『絆が導く未来』にてクレプスと誓装した大和。
本来なら綾瀬とレイバックに渡す予定だった能力をバラハラが「うっかり」大和にも与えてしまったらしい。間違いなく故意犯

IGOB共通のスペックとしてコスト7とパワー10500と絶界を持つがイベントで誘発登場するので実質コスト3。

起動能力のコストが3枚と一際重いが、自他問わずノーマルスクエアのゼクスを3体まで破壊できる。
さらに破壊したゼクスのコストが合計13以上であれば、トラッシュから「クレプス」をリアニメイトすることができる。

支配権指定がないため相手が勢いづいていればその腰を折ることができ、逆に自分の攻撃済みのゼクスを対象に破壊して連続して攻撃も可能と、能力の使い方に幅があるのが特徴。
「クレプス」蘇生の能力を加味しないのであればそれこそイグニッションで湧いた小型ゼクスの処理に使ってもいい。

逆に蘇生を利用する場合、自身の能力でチャージを大量に吐き出すため対象はほぼビギナーズパック収録の「一途のアピール クレプス」一択。
同じくビギナーズパックの「目覚めの魔王子アレルイア」に繋ぎ、自身が更地にしたスクエアにさらなる展開を狙うのが基本戦術になる。

なお、誓装全般に言えるが名称に「クレプス」を含まないのでそれ関連のサポートは受けられない。
シフトしていない場合「サタン」名称も持っていないので今後それ関連のカードが出たとしても同様。



◎剣誓


「懲りない男だ。そう思ってくれて構わんさ」

B30-082 【剣誓『悪魔』】大和(けんせい『あくま』やまと)
オーバーシフト
剣臨条件:あなたのリソースにカードが5枚以上
剣臨器:カード名に「クレプス」を含むコスト5以上の[ディアボロス]
[自]【P】「大和」【有効】スクエア【誘発】このカードにシフトする。【効果】あなたのデッキの上から2枚見て、その中にあるカードを1枚選び、チャージに置き、残りのカードをトラッシュに置く。
桐島サトシ

B30収録のタロットモチーフのシフト。
『悪魔』は喪失、暗転、悪循環/盲信、過信、悪因からの脱却を意味する大アルカナのため、一度は魔王と化しながらも立ち直った大和に相応しいだろう。

カードとしての能力はシフト時のチャージ増加と墓地肥やし。
非常にシンプルだが「クレプス」が必要とするチャージを増やせてトラッシュの質も向上、さらに2枚とはいえ選択ができるので小回りは利く。
コスト5の「クレプス」はチャージを消費しないので、IGOBとそのコストに使う3枚のチャージを確保するのにはうってつけ。



◎系譜

◆《黒い男》那由多の災厄サタン


B08-103 那由多の災厄サタン(なゆたのさいやくさたん)
コスト7
ディアボロス
[自]このカードが登場した時、このカード以外のスクエアにあるあなたの[ディアボロス]を4枚選び、破壊してよい。4枚破壊したならば、ノーマルスクエアにあるすべての相手のゼクスをトラッシュに置き、相手は自分の手札にあるすべてのカードをトラッシュに置く。
パワー10500
桐島サトシ

黒の世界の特異点。
不老不死を求める円卓会議の前に姿を現し、他者の命を奪う仮面を実際に使用してみせた傭兵。

彼が集めた7枚の仮面を複製したのがディアボロスの仮面であり、神祖と呼ばれる始まりの7枚を持つ者たちは完全なる不老不死と引き換えに人間性を喰われ姿を消してしまった。
その真相は、より劇的な破滅を演出するため早い段階で強大な力を持つ神祖をエレシュキガルが排除したため。

並行世界Y.T.編ではインウィディアの指示により仮面を探していた大和だが、その力に魅入られ自身がディアボロスとなってしまう。
色欲と暴食の仮面を怜亜ミサキに与えそれぞれアスモデウス、ベルゼブブに変貌させ、他の特異点の排除を目論んだ。
兄を止めんとする飛鳥と協力する綾瀬、さくらの三人により、この歴史においてその企みは潰えた。


黒の世界と白の世界は五世界の中でもその関係が特殊で、同じ特異点から派生する。
すなわち

  • 綾瀬が飛鳥に協力し、サタン化した大和を討てば白の世界。
  • 綾瀬が大和に協力し、飛鳥を返り討ちにすれば黒の世界。

一度はサタンと化した大和だったが飛鳥たちによって人間に戻ったため、エレシュキガルが滅んだこともありこの世界において黒の世界に進む可能性は非常に低いと思われる。


カードとしての能力はディアボロス固有のサクリファイスによる相手ゼクスの全トラッシュ送りとフルハンデス。
条件として自分以外のディアボロスを4体破壊しなければならないが、破壊ではなくトラッシュ送りなので次ターン相手はトップ解決を強いられる。

効果により一度に4枚もチャージが増えるので「宵の魔人クレプス」や「悲嘆の堕天使ルシファー」と相性が良いが、より多くの盤面を制圧する必要が出てくる。

同属ゆえか「瞋恚の冥焔イラ」「憤怒の死者アルクス」とは抜群に相性が良い。

他に「精神の魔人アニムス」も数を揃えてかつアニムス自身がディアボロスであるため組み合わせやすい。
同様にリアニメイト能力を持つ「七大罪 怠惰の魔人アセディア」や「孤影の幽囚ソリトゥス」なども。

逆にY.T.編の仲間である「絶縁の災禍アスモデウス」と「未曾有の大難ベルゼブブ」はやや相性が悪い。
前者の場合、アルターフォース持ちのディアボロスが総じて重く、複数体並べるのに向いていないため。
後者の場合、能力が被っているため。サタンは絶界をベルゼブブはプレイヤースクエアのゼクスをそれぞれ破壊できるし自動能力と起動能力という違いがあるので差別化はできるが。

並べられなくても最悪7バニラとして殴り要員にもなる。使える状況を待つかさっさと普通に殴りに行くかの見極めが重要。


B18-104 激憤の堕天使サタン(げきふんのだてんしさたん)
コスト13
ディアボロス
降臨条件:[ディアボロス]1枚と[ディンギル]1枚
[常]【有効】スクエア【効果】デッキとライフとリソースにあるすべての相手のカードはイグニッションアイコンを失い、得ることはできない。
[自]【有効】スクエア【誘発】このカードがデュナミスから登場する。【効果】あなたのプレイヤーが「天王寺大和」の場合、ノーマルスクエアにあるすべての相手のゼクスをトラッシュに置き、相手は自分の手札にあるすべてのカードをトラッシュに置く。
パワー13000
桐島サトシ

サタンとしては2枚目のカードだが、並行世界ではなく現代の大和が憤怒の神祖の仮面でディアボロス化した姿。
その際にエレシュキガルとクレプスを喰ったことを反映したカードデザインになっている。


自己コスト軽減を持たないゼクスとしては最重量のコスト13。しかしその能力は「出せば勝ち」と言っても過言ではないレベル。

登場時の能力により、旧サタンと同様に相手はプレイヤースクエア以外のすべてのゼクスと手札を失う。これにより次のターンはトップ解決を強いられる。
この能力は破壊ではなく直接トラッシュに叩き落とすため、チャージが増えないという利点があるのも同様。

加えて悪辣なのが常在能力による『IGアイコンの無効化』で、これによりイグニッションは必ず不発(エヴォルシードは発動)、ゼロオプティマもすべて発動不能。
手札を全て捨てさせるので、リソースがどれだけ余っていようとも相手はイベントで対処することもできない。
さらにはライフから登場できないためライフリカバリーもヴォイドブリンガーも不成立。盾にすることすらできないので殴った分そのままダメージが通る。
ダメ押しのように、プレイ方式は降臨型であるため13コストを支払う必要がなく、残ったリソースで軽量なゼクスを投げればあっという間に決着が付く。

相手に一切の逆転を許さない、仮にデュエマに例えたら、ボルメテウスバロムロスト・ソウルを1枚に押し込んだようなえげつないカード……といったところか。


もちろん、そんなぶっ壊れカードがすんなり出せるわけもなく。

このサタンは種族こそ[ディンギル]を持っていないがディンギルタイプのゼクス エクストラで、降臨条件として[ディアボロス]と[ディンギル]を1枚ずつ要求する。
この種別ゼクス エクストラという点が曲者で、ターンに1枚しかプレイできないという制約上、生贄にするために出したディンギルを次のターンまで維持しなければならない。

加えて降臨条件の性質上、リソースが13枚以上必要で生贄に捧げるゼクスのコスト合計もサタンのコスト13以上にならなければならない。
なので必ず6コスト+7コストかそれ以上の組み合わせになり、踏み倒さない限りコストパフォーマンスはすこぶる悪い。

前述の通り出せば勝ち確のようなスペックであることは事実なので、ストーリーの通り緑を混ぜて速やかにリソースを伸ばし、13を越えたら余裕を見て放り投げるといったやや浪漫砲的な運用が基本となるだろうか。
黒と緑の組み合わせでリソースを増やす「金満甲虫ピエニードローン」「詐称獣人ウェアルプス」などがあると便利かもしれない。

実は『IGアイコンの無効化』に関してはプレイヤー指定がないため、大和以外がプレイヤーでも有効になる。
そのためミサキをプレイヤーとして別口で[ディアボロス]を用意すれば、「【運命刃神】創界母キ」の起動効果で[ディンギル]を登場させて1ターンでサタンに繋ぐことも可能。

また現在は全てのゼクスから降臨でき[ディアボロス]を持つ「ランクEの指導係イラ」があるため、理屈の上ではどんなデッキからでもサタンを降臨させられる。
もっとも、その場合はエクストラを3回プレイする必要があるため、イラと[ディンギル]を2ターン維持しなければならないが。

ちなみにZ/XR版に刻印された無数の憤怒という文字の中に小さくフランス語が混ざっており、僅かにではあるが弟への信愛の情が残っていることが示唆されている。


B22-073 崩界の王サタン(ほうかいのおうさたん)
コスト5
ディアボロス
[起]【有効】「大和」【有効】スクエア【コスト】このカード以外のスクエアにあるあなたのゼクスを1枚破壊する。【効果】以下の効果から1つ選び、解決する。“あなたのトラッシュにあるカード名に「クレプス」を含むゼクスを1枚選び、手札に戻す。相手は自分の手札にあるカードを1枚選び、トラッシュに置く。”“ノーマルスクエアにある相手のゼクスを1枚選び、破壊する。”この能力は1ターンに1回しかプレイできない。
パワー7500
桐島サトシ

引き続き現代の大和が変貌した3枚目のサタン。
生贄を要求する点は変わらないがこれまでのハイリスクハイリターンではなく、小回りの利く能力になっている。

二つから選択する効果のうち、前者は自身はサルベージによって手札を増やし相手の手札を削ることで実質+2のアドを得る。
「サタン」対象のサルベージ能力を持つ「堕界の背信者クレプス」を回収すれば延々と回転させることができるし、サクリファイスによってチャージが増えるので他のクレプスとも相性は悪くはない。

後者は単純な確定破壊。相手のターンにも発動できるので守りとしては秀逸。
ただし使えば使うだけ自分のゼクスを破壊し続けるので、誰を生贄にどれを破壊するのかの判断が重要になる。


B26-074 【滅亡剣臨】狂魔王サタン(めつぼうけんりんきょうまおうさたん)
オーバーシフト/ディアボロス
剣臨条件:[Y]ゼクス オーバーブーストLv1
剣臨器:カード名に「大和」を含む[オーバーブースト]
[常]【有効】スクエア【効果】このカードのバトル中、相手のライフにあるすべてのカードはイグニッションアイコンを失い、得ることはできない。
[自]【有効】スクエア【誘発】このカードにシフトする。【効果】あなたのトラッシュにあるカード名に「クレプス」を含むゼクスを1枚選び、リブートでゼクスのないノーマルスクエアに登場させる。登場させたならば、ターン終了時まで、そのゼクスは相手のカードの効果を受けない。
桐島サトシ

【剣臨】によって完全体へと覚醒した4枚目のサタン。
通常、七大罪へのシフトは【大罪剣臨】なのだが、もはや規格外ということか【滅亡剣臨】という独自の名を冠する。

カードとしては、シフトなので「大和」名称のオーバーブーストに[オーバーシフト]と常在能力と自動能力をひとつずつ付与する*1

常在能力は自身のバトル中の相手ライフが持つIGアイコンの無効化。
「激憤の堕天使」で説明した通り、IGアイコンを持たない=ライフから登場できないため、登場することで有効になるライフリカバリーとヴォイドブリンガーは不発になる。
そのため、最後のライフをこのサタンで攻撃する=確定勝利となる、相変わらず敵に回すと恐ろしい効果。

自動能力は「クレプス」をリアニメイトし相手のカードの影響を受けなくさせる効果。
蘇生させたクレプスは相手からの干渉を一切無効化するためこちらも安全に殴りに行くことができるようになる。
全体除去などで大和が除去された場合でも効果はターン終了時まで残り続ける。

また、絶界と違いクレプスが影響を受けないのは相手からのみなので、「“破滅誓装”」の能力で破壊することは可能。
そうして蘇生させた別のクレプスでさらに攻撃するなど、とにかく大詰めに特化したデザインになっている。


B29-084 【稀代剣臨】至聖翼サタン(きだいけんりんしせいよくさたん)
オーバーシフト/エンジェル
剣臨条件:[Y]ゼクス オーバーブーストLv1
剣臨器:カード名に「大和」を含む[オーバーブースト]
[常]【有効】スクエア【効果】あなたのチャージの上限はなくなる。
[自]【有効】スクエア【誘発】このカードにシフトする。【効果】あなたのデッキの上から4枚公開し、その中にあるゼクスを好きな枚数選び、手札に加える。残りのカードをチャージに置く。あなたのチャージにあるカード名に「クレプス」を含むゼクスを1枚まで選び、リブートでゼクスのないあなたのプレイヤースクエアに登場させる。
桐島サトシ

突如発現したもうひとつの【剣臨】であり、[エンジェル]化した5枚目のサタン。
服装はサタンと同じだが純白の翼とハイロウが出現している。

名称には飛鳥が墓城の開祖であるアトマスカヤにシフトした時と同じ【稀代】を含んでいる。
『本来ならあり得ない存在』という点が共通点と思われる。

カードとしてはこちらもシフトなので「大和」名称のオーバーブーストに白と[オーバーシフト/エンジェル]、常在能力と自動能力をひとつずつ付与する。

常在能力はチャージ上限の撤廃。
自動能力と組み合わせれば大量のチャージをストックでき「“破滅誓装”」や「クレプス」とは非常に相性がいい。

その自動能力はシフト時にデッキトップからゼクスを回収し残りをチャージに置くというもの。
『好きな枚数』なので0枚選択が可能で、最大4枚をチャージに追加できるので「“破滅誓装”」や「冥魔神生クレプス」のコストにも困らない。
そしてチャージから「クレプス」を1枚蘇生できる。「宵の魔人クレプス」でさらに蘇生させたり単純にコスト7以上の「クレプス」を蘇生させたりできる。

「狂魔王」が単体で完結したフィニッシャーだとするなら、「至聖翼」はコンボを始動するためのキーパーツと言えるだろう。





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最終更新:2024年01月03日 12:18

*1 大和からのオーバーブーストでも「大和」名称を持たない汎用オーバーブーストにはシフトできない。これは後述の「至聖翼」も同じ。