テッカマンランス

登録日:2015/05/28 Thu 15:24:30
更新日:2023/12/03 Sun 13:42:00
所要時間:約 9 分で読めます






生と死の狭間で一人戦うDボウイ

迫り来るランスの牙の前に一人の男が立ちはだかる

次回、宇宙の騎士テッカマンブレード『超戦士ブラスター』

仮面の下の涙をぬぐえ!






名前は、モロトフ。所属は……ラダムだあああぁぁぁぁっ!!


宇宙の騎士 テッカマンブレード』の登場人物。
主人公・Dボウイこと相羽タカヤと同じアルゴス号のクルー、モロトフが変身するテッカマンである。
CV:小杉十郎太

人間形態では、紫色の長髪をポニーテールにした吊り目・細面の青年。赤いコートがトレードマーク。

人間のことを「蟻(アリ)」と称して見下す傲慢な性格。人間時代の性格は明確に描写されなかったが、相羽ケンゴとフォン・リーの宇宙結婚式が決まった際には他の乗組員たちと共に拍手を送っていた。
テッカマンになった人間は、元々の性格のマイナス面が強く出る傾向があり(例:シンヤ→兄へのコンプレックスが肥大化、フォン→ケンゴへの愛が暴走)、それを鑑みれば、モロトフも元々は功名心が強い性格だったのかもしれない。

前線指揮官のエビルに続いてアックスソードと共に地球へ派遣され、
ストーリー中盤でエビルが基地で療養中は侵略活動はアックスに任せ、エビルが戦線復帰するまでソードと共に待機していた。

しかし、ランスはエビルが度々ブレードを始末できずに敗北していることから
ブレード共々かなり過小評価しており、ブレードに勝つことは不可能であると判断していた。
このため、エビルが戦線復帰するまでの待機命令を無視し、自らの手で裏切り者のブレードを始末するべく独断で出撃した。

これは同時に手柄を立てることで司令官のテッカマンオメガに自らの実力と有能さを認めて欲しいという功名心から来ており、
エビルに取って変わろうと野心を抱いていたようである。

私情を挟んでいたダガーやエビル、アックスとは違い任務の達成を最優先で考えており、無駄な戦闘を極力避けるため
ラダム獣を囮としてけしかけてソルテッカマンをおびき出し、自らは容易に基地に侵入するなど理知的な面がある。
項目冒頭の台詞はアラスカ基地内を警備していたバーナード率いる特殊部隊の一人に対してのもの。
この後、わざわざテックセットせず一瞬で間合いを詰めて銃を向けさせずに絞め殺した後、壁がめり込むほどに叩き付けている。テックシステムの調整を受けた者の前では、歴戦の兵士相手ですら赤子の手を捻るようなものなのだ。

また、敵のテッカマンとの戦闘に対しても自分が不利であると認識すると咄嗟のこととはいえ
「最大の火力で一気に片付ける」と判断してボルテッカを躊躇わずに使うなど任務達成のためには手段は選ばない。

人間のことは他のテッカマン以上に「クズ」「蟻」などと称して見下しており、
わざわざ自らのランサーを使わずに瀕死の重傷を負った兵士を盾にする、フリーマンが寝食を惜しんで造り出した特殊弾(材料はラダム獣の爪)が装填されたショットガンを使い攻撃するなど完全に戦力外扱いとして見ている。「卑怯よ!」(Byレビン)と非難する声も所詮「蟻」の戯言と耳を貸さない。
その一方で、弾切れと知るや否や興が削げたとショットガンを捻じ曲げて、身動きの取れない者をその場に捨て置くこともある。


フフフ…エビルとの違いを見せてやる。裏切り者の貴様の命もここまでだ!


◆基本スペック

アイボリーのアーマーが特徴であり、後頭部のパーツはランスが怒りなどを抱いて感情を高ぶらせるとトサカ状に盛り上がるという特徴がある。

前線指揮官であるテッカマンエビルを補佐するための役割を担っており、参謀型の特性を持っている。
このためテッカマンとしての基礎戦闘能力はエビルと同等のレベルを誇っており、エビルが私情で判断を誤ったり
無駄な行動をすることがあるのに対し、ランスは任務達成のためには手段は選ばず冷静に状況に対処する。
(エビルほどではないが「蟻ごときが自分の体を傷つけるなど許さん」と言って報復することはあるものの、あくまでも任務の範囲内の些細な私情)

壁や天井に張り付いて地形を無視して移動したり、バーニアの飛行だけで敵を翻弄することができるなど機動力もかなり高い。

これらのことからランスが自らを『完全なテッカマン』と自信を持って豪語しているほどである。

しかし、ランスはエビルを補佐するためのテッカマンであり、
エビルのようにPSYボルテッカも装備しておらず全体的にはエビルの下位互換といった面が強い。


私はオメガ様に知ってもらいたいのだ…エビルよりも私の方が有能だという事をな。
エビルの出番はない。ブレードは私が倒す!必ず倒す…!!


◆主な能力・装備


●テックグレイブ
ランスのランサーは中心から先端にかけて巨大な長刀状の刃となっており、その反対側は打撃のために完全な柄となっている。
アックスのテックトマホークほどの破壊力はないが攻撃のリーチが長く、特に突き攻撃の際の威力は凄まじい。

アックス同様にテックワイヤーは装備していないために投擲した際は自分から拾いに行かなければならない。


●テックレーザー
ランスの両肩部に装備されており、無数のフェルミオンの光弾を発射する。
一点に集中して放ったり、広範囲に拡散させたりと様々な用途に用いられる。

ダガーのコスモボウガンより威力は高く連射性もあるため、至近距離から敵に放てれば相当な破壊力を発揮できる。


●近接格闘
ランスは機動力にものを言わせて攻撃を回避し、ランサーでは鍔迫り合いに持ち込まずに一撃離脱をする傾向が強い。
また、素手での破壊力も凄まじく、ラダム獣の攻撃も防げる何重もの隔壁をパンチ一発で大きくひしゃげさせ、
数発で穴を開けてぶち破ってしまうほどのものである。


●クラッシュイントルード
アックスのように一点突破や破壊と用途はほとんど変わらないがアックスよりはスピードはある方である。



●ボルテッカ
テッカマン共通の最強必殺技。
ランスのボルテッカ発射孔は喉部分がスライドして露出することで発射するようになっている。
他のテッカマンが胸部に装備していて予兆が分かりやすいのに対し、ランスの場合は部位の都合上分かりにくく、奇襲性が高い。


顛末…

功名心と失態続きのエビルを出し抜かんとアラスカ基地に潜入したランス。
配下のラダム獣らにバルザックとノアルが駆るソルテッカマン2体を任せ、自身は基地内に潜入。バーナード率いる特殊部隊の猛者を次々に血祭りにあげていく。

君達も救いがない。私がここに来た事実だけで、君達の兵器が私に通用せん事ぐらいわかりそうなものだが…
ブレードごときの出来損ないとは違い、私は完全なテッカマンなのだからな!!

やがて、人為的なブラスター化にすべてをかけるDボウイのエリアにたどり着くが、捨て身のバーナードの特攻と宇宙用信号弾を受け怯んでしまう。
その結果、ブレードのブラスター化を許してしまった。通常のものよりも一回り大きなアーマーを纏い、先鋭化されたシルエットの白い魔人……ブラスターテッカマンに変化するブレード。

ブラスターテッカマンだと…!?ば、馬鹿な!我ら以上の完全体など存在しない!!

圧倒的な姿に信じられず、両肩部からテックレーザーをブラスターブレードに目掛け乱射するランス。
しかし、その爆風から飛び出したブラスターブレードは全くの無傷で、瞬く間にランスの顔を鷲掴みにしてアラスカ上空へと飛び上がる。

は、離せぇ!!ボルテッカーッ!!

必死に隙をついてブラスターブレードの腕を引きはがしたランスは至近距離からボルテッカを発射。白い魔人を閃光に包み上げる。


咄嗟の奇襲すらブラスターテッカマンの前には無力に等しく、逆にランスが翻弄されていく。
クラッシュ・イントルードの猛攻と全身18門に展開された発射口から放たれた緑の大渦……ブラスターボルテッカの餌食となり、『完全なテッカマン』は呆気ない最期を迎えるのだった。

後に、この事をソード/フォン・リーから聞いたエビル/相羽シンヤは

馬鹿め……!

と、毒づくのだった。


備考
漫画版では基本的にはアニメ版と同じ扱い。
だが、ブラスター化したテッカマンブレードの実力をいち早く看破した。

何をしているセイバー、アックス!ボルテッカだ!
※セイバー=何故かソードの代わりに入った漫画版オリジナルキャラ

この時のブレードは満身創痍で装甲はボロボロの死に損ない状態で、ボルテッカは明らかなオーバーキルだった。
むしろ閉鎖空間だったため、破壊力の大きすぎるボルテッカを2人纏めて使えば逆に自分達が危ない。
だが、それでもブレードに底知れぬ力を感じたランスは、2人にこう告げる。

バカ、分からんのか!?こいつはただのブレードではない、化け物だ!
ボ ル テ ッ カ 以 外 で 倒 せ る も の か ! !

ランスの必死さにようやく脅威を感じたセイバーとアックスもまとめてボルテッカを放つが……

ちなみにこのシーン、3人ともヒロイックな出で立ちをしているせいで妙にカッコいい。
そのおかげか、コブラほどではないが「鬱クラッシャーズ」としてコラ職人のおもちゃ大活躍をしている。
多くの人物を悲劇から救う姿はまさに「宇宙の騎士」と言っても過言ではない。

スパロボにおいては本作が参戦したJWの両方に登場。
以下、彼の主な活躍。

  • 凄惨な拷問を受け、助かる見込みが無いと感じたレイピアがランスを道連れに自爆し、その命を散らす(原作と展開が違うのは仕様)…だが、フラグによってはレイピアは生存する為、ランスだけ死ぬ。
  • なお、その退場シナリオで先にエビルがブラスター化を披露する(以上スパロボJ)
  • ブレードに負けた帰り道、父と兄を失って荒れていた11歳の幼女に八つ当たりしたら返り討ちに遭う。しかもこの幼女、エースパイロットとかニュータイプとかではなく普段は機体の補佐をしており、正規パイロットですらない。アリアレイプで稼ぎまくってるから仕方ないね
  • ラムダ・ドライバを発動したガウルンに真正面からケンカを挑む。勿論返り討ちに遭いました
  • 戦うことを拒否していたトモル(オーガン)がやる気を出してしまったのはランスのせいである。
  • 決着シナリオではブレードとオーガンを引っ込めるとラングと真正面からケンカして泥仕合いい勝負をする。
  • テッカマンオメガの武装でラダムテッカマン4人の分身による一斉攻撃があるが、テックランサー(ソード、アックス)、コスモボウガンと、それぞれの得意武器を生かして戦う中、何故かテックレーザーで済まされる(以上スパロボW)

と、本人はいたって真面目なのにユーザーからはどこかズレた感じで愛されてる、美味しくも悲しいキャラとなっている。
完全なテッカマン()』とはなんだったのか……


「フッ、いくら追記・修正したと言えど、この至近距離からのボルテッカではひとたまりも……なにっ!まさか!?」



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最終更新:2023年12月03日 13:42