根源の渦(TYPE-MOON)

登録日:2015/03/04 Wed 3:14:22
更新日:2024/03/02 Sat 19:07:13
所要時間:約 5 分で読めます




TYPE-MOON世界の魔術師が目指す最終到達点。
全ての始まりであり、全ての終わりであり、全てがあるとされる場所。宇宙の外に存在するとされている。
その名前は様々な作品に登場するが、たいていの場合「根源」とのみ称される。

TYPE-MOON世界におけるすべての現象、因果はこの根源の渦から始まっているらしく、
物質、概念、法則、空間、時間、位相、並行世界、星、宇宙、宇宙の外の世界、無、生命、死などのあらゆるものがここより生まれ、存在しているとされている。

過去現在未来、果ては並行世界にまでわたる情報と知識もこの中に存在している。

またその内部には英霊の座と呼ばれるものが存在し、人類史におけるありとあらゆる英雄が記録されている。
Fateシリーズに登場するサーヴァントはそのような英雄のコピー体に過ぎず、聖杯戦争中も本体は英霊の座に存在し続けている。
その中には人類の存亡の危機に守護者の形で現界し、世界に害するモノを排除する役割を持つ者もいる。
このあたりの詳細は抑止力の項目に詳しいのでそちらを参照のこと。

尚、「根源」は人が手に入れてはならない力であり、もし至れば人類の発展が止まってしまうためそこへ至ろうとする行為は抑止力の排斥対象となる。
故に荒耶宗蓮二重身体者歪曲の魔眼の持ち主、起源に覚醒した変態女装殺人鬼らを使い式を狙うなど抑止力を回避しようとしていた。

この起源も根源から与えられたその存在の原初の方向性であり、全ての存在はこれに従い人格を形成していく。


作中で提示された到達方法は
  • 召喚した英霊が「座」へと帰る際に生じる孔を固定、そこから世界の外に至る
  • 結界内で時間を加速させ世界の終焉を観測する
  • 完全な人の原型を作り上げる
などがある。


基本的にTYPE-MOON世界における魔術の威力はこことのパイプが細いか太いかで差がつく。
「火をつける」などの誰でもできる現象を起こす魔術は根源からの力が分散されているためにパイプが細く、かけた魔力に見合った威力しか得られない。
逆に誰にもできないような現象を起こす魔術は根源からのパイプが太く、膨大な力を注ぎ込まれるためにとてつもなく強力な威力を発揮する。

魔術師が根源に至るために魔術を用いるのは「パイプが太い=根源に近い」ため。現実的ではないが、もっとパイプの太いものが見つかればそちらにホイホイついていくらしい。


その時代の文明で到達不可能な現象を起こすモノは魔法と呼ばれ、TYPE-MOON世界ではこの「魔法」を使える者のみを魔法使いと呼ぶ。
先の例えで言うなら魔術は根源から広がり分かれた中の一つのパイプに過ぎないが、魔法は根源に直通しているパイプである。

Fateや月姫空の境界の時間軸で判明している魔法使いはキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ蒼崎青子の2人のみ。
Fate本編で使われた宝石剣ゼルレッチプリズマ☆イリヤのやたらキャラの濃い魔法少女変身ステッキも魔法によって作られた物だとか。
詳しくはそちらの項目を参照のこと。


ちなみに根源に辿り着いた者はその時点でこの世界からは消えてしまう。どっかの優雅なおじさんが到達後戻ってくる気マンマンだったのは内緒。
辿り着いた前例はあるそうなので知らなかったとは考えにくいのだが果たして…?


●統一言語
偽神の書。神代、バベルの塔以前の人間が持っていた共通言語。
世界に直接語りかける言語であり、統一言語自体が根源に通じる門として働く。
唯一修得している玄霧皐月はアトラス院や協会に属しており、魔法使いに最も近い魔術師と称されていたものの、
魔術を使う能力を持たないため門の向こう側へと至ることはなかった。

●「 」
空の境界のヒロイン両儀式が生まれついて繋がっている先。「無」、「から」。

両儀家は汎用性を高める目的で肉体をカラであることに特化させた一族であり、その結果図らずも「 」と繋がる肉体に至ったのが式である。
彼女の第三人格はこれの一部であり、あらゆる事の結末を知ることができ、あらゆる事象を狙い通りに引き起こせるが、それゆえの退屈さのあまり意識の奥底に引きこもってしまっている。
正確にはこの人格が式の最初の人格であり、〝式〟と彼女の代わりに消えた〝識〟は「 」から生み出された人格である。

その能力については「空の境界」最終章において、

「……根源の渦。すべての原因が渦巻いている場所、すべてが用意されていて、だから何もない場所。それが私の正体。ただつながっているだけだけど、私はソレの一部だもの。それって同じ存在ってことでしょ。だから私はなんだってできる。……そうね、目に見えないほど小さな物質の法則を組み替えたり、遡って生物そのものの系統樹を変えてしまうことだって可能だわ。今の世界の秩序を組み替えることだって簡単よ。この世界を作り直すんじゃない。新しい世界で古い世界を握り潰すの」
「両儀式の体はね、根源と呼ばれる場所に通じているでしょ?内側しか見れないわたしは、だから全ての出来事を知ってしまっているの。それが苦痛で、退屈で、無意味で、私は瞼を閉じていた」

と「 」本人から語られており、つまるところ洒落にならねぇ力を持つ。
道教・老荘哲学で言うところの「太極」「無極」そのものだろう。というか「両儀式」という名前自体が、「太極図」を言い換えたものに他ならない(太極は両儀に、両儀は四象に、四象は八卦に変化する。しかし完全に別物になるのではなく、両儀は陰と陽で別れているが、同時に陰と陽でひとつの太極でもある。すなわち両儀=太極で、式は「図式」という言葉を繋げている。つまり両儀式=太極図)。実際、その名前を聞いただけで蒼崎橙子が唖然としている。

だが無制限に何でもできるわけではないらしく、アーネンエルベにおいて通常状態の本人が「そこまで便利ではない」とも言っている。

沙条愛歌
Fate/Prototypeのラスボスにして蒼銀のフラグメンツの主人公。
圧倒的な魔力を有し、生まれついての根源接続者。

詳細は不明だがFate/Prototype 蒼銀のフラグメンツなどで語られたところでは
  • 少女の身でありながらあらゆる系統の魔術を誰に教わることもなく修得していた
  • 魔法級の大魔術である「空間転移」を無制限に行う
  • 神代の魔術師でも突破不可能な結界に、夜のお散歩程度のテンションで易々と侵入する
  • 全身の体液に致死性の毒が含まれており、触れ合うだけで人を殺せるはずのアサシンをわんこのようになでなでして可愛がる
  • 他人の夢にお邪魔する
  • 他の魔術師の魔術工房? なにそれおいしいの?
  • 創造神がダークなソウルにはまっているのを視認する
  • まったく違う世界からすでにマスターを得ているセイバーを呼び寄せる
といった行動をとっており、ぶっちゃけドン引くぐらいにチート。

また、他者への共感能力が著しく欠如している…、というよりは世界認識とかその辺りから常人とはかけ離れているのではないかと思わせるような得体の知れない言動が見られるが、これが根源に接続していることによるものかは不明。

BB
Fate/EXTRA CCCに登場する敵役。
以下、Fate/EXTRA CCCのネタバレにつき注意!


追記修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2024年03月02日 19:07