空条徐倫

登録日:2011/03/14 Mon 23:14:20
更新日:2024/03/22 Fri 09:16:45
所要時間:約 7 分で読めます





『ひとりの囚人は壁を見ていた』……

『もうひとりの囚人は鉄格子からのぞく星を見ていた』

あたしはどっちだ?


空条(くうじょう)徐倫(ジョリーン)は『ジョジョの奇妙な冒険 Part6 ストーンオーシャン』の主人公。

CV:沢城みゆき(ジョジョの奇妙な冒険オールスターバトル/ジョジョの奇妙な冒険アイズオブヘブン/ウルトラジャンプCM)
ファイルーズあい(TVアニメ)

【人物】

名字で分かる通り3部の主人公である空条承太郎とアメリカ人女性との間に生まれた承太郎の一人娘である。
スタンド能力は自分の体を糸にできる「ストーン・フリー」。
名前読みの元ネタはドリー・パートンの「Jolene」と思われる。
…承太郎は日本人的な女性が好みだということには触れてやるな。ひょっとしたら日系人だったのかもしれない。黒髪だったし。
娘の名前は明らかに非日本人的だが。


物語開始時には両親は既に離婚しており、母親と二人暮らしだったようだ。
冒頭で恋人のロメオとイチャイチャしながらドライブしている際にロメオが誤って人をひき殺してしまい、その罪を被せられて刑務所に入っている。*1
ちなみにかなりの美人であり、スタイルも良い方である。
あまりにも漢気溢れる描かれ方をしているせいでそう見られないことが多いのは悲しいが…。

ちなみに初台詞は男の看守にマスターベーションを見られたから生きていけない というもの。
主人公の初台詞が下ネタとはさすが荒木先生ッ!俺達に出来ない事を平然とやってのける!そこにシビれる!あこがれるゥ!

その後は通称「水族館」と呼ばれる刑務所へ送られることになる。
この際差し入れとして承太郎が送った「」の入ったペンダントで指を傷つけ、スタンド「ストーン・フリー」を発現する。
これもジョースターの血統がなせる業か。
とはいえ、『もし万が一徐倫にスタンドの資質が備わっていなかったら承太郎はどうするつもりだったのか』ということには触れてやるな。

親子仲は物語開始当初は最悪だった。
徐倫本人によれば、彼女が6歳のころ高熱を出して死にかかってたときに日本の田舎(恐らく杜王町のことだと思われる)に行って帰ってこなかったらしい
そんなこともあって「承太郎を父親とは思っていない」と言い切る程だったが、後々承太郎の愛情に気付き関係は改善する。


【活躍】

「水族館」に入った後、頭を丸刈りにされかけたり身体検査に全力を出して居たが、前述の件でスタンド能力に目覚める。
この時は「伸ばし過ぎると身体がほどけ、切れると身体が傷付く糸が指から出る」能力でいやがらせぐらいにしか使えなかった。

しかし同じくスタンド能力に目覚めた同室のグェスから様々な嫌がらせを受け、
更にグェスの人間を小さく出来るスタンド「グーグー・ドールズ」の秘密を知ってしまい、能力で小さくされてしまう。
そして死んだネズミの皮を被せられてグェスの脱獄計画に協力することになったが、
「本体が対象から離れると能力が自動的に解除される」という「グーグー・ドールズ」の欠点をグェスが把握していなかったために計画は失敗、交戦することになる。
この際に「ストーン・フリー」の像を作りだすことに成功し、グェスを打ち破った。

その後エンポリオからの警告を受け、面会に来た承太郎から前述の交通事故はDIOの部下が承太郎に復讐するために仕組んだ物であり、
承太郎は徐倫を「水族館」から出すためにきたと聞かされる。
しかし承太郎を快く思っていない徐倫はこれを突っぱね、面会室から出ていこうとするが、
このとき既に「ジョンガリ・A」の「マンハッタン・トランスファー」と「プッチ神父」の「ホワイトスネイク」の攻撃を受けており、
承太郎は徐倫をかばって「DISC」を抜き取られ、仮死状態に陥ってしまう。
承太郎が自分を大切に思ってくれていたことに気付いた徐倫は、奪われた承太郎のDISCを取り戻すために仲間達と共に激闘を繰り広げていくことになる……

敵との戦闘中にもよおして来たり初登場時と性別の替わった猟奇殺人鬼に結婚を迫られたりと基本ロクな目に遭わないが、
親譲りの冷静な判断力と敵に対してオラオララッシュをぶちかませるドSな気質と容赦の無さを武器に、
数々の強敵やもっともドス黒い悪と対峙する事になる。


【スタンド】

ストーン・フリー


『ストーン・フリー』

あたしは…この「石の海」から自由になる…

破壊力-A
スピード-B
射程距離-1~2m
持続力-A
精密動作性-C
成長性-A

徐倫のスタンド。
人型の発現当時はガンダムっぽい顔つきで逞しい男性的な体つきをしていたが、徐倫の成長に伴ってどんどん女性らしいデザインになっていった。
恐らく当初は父親へのコンプレックスから「誰か(逞しい男性)に守ってほしい」という願望から男性的なデザインだったのが、コンプレックスからの脱却・自立に伴って女性的になっていったものと思われる。
アニメ版では最初から後半のデザインで統一している。

能力は己の体を糸に変化させてその糸を手足の如く操ること。
花京院の『緑の法皇』に似ているが、あっちはスタンドを紐にして操るので微妙に違う。
糸は背中の星型の痣から伸び、糸の伸ばせる距離は徐倫の体重に比例。54kgの時点だと24mほどまで伸ばせる。
そして糸の先は針のように鋭利であり、人体程度なら容易に皮膚を刺し貫いて体内に潜り込む。
当初は糸のみだったが、グエスとの戦闘から糸を撚り合わせて固めることで人型形態を会得。一般的な近距離パワー型スタンドとしても戦えるようになった。
近距離パワー型スタンドとしては十分すぎるパワーとスピードを兼ね備えているため正面からの肉弾戦にも強い。

そしてストーン・フリーの糸は非常に様々な応用が効き、
  • ロープのように巻きつけて人や物を手繰り寄せたり縛り上げる
  • 自身の傷口を縫う
  • 糸電話のように声を伝える
  • 拳に糸を集めて威力を上げる
  • 糸を編み込んで投網・手錠・衣服etc…様々な形や物を作り上げる
  • 『法皇の結界』のように周囲に糸を張り巡らせ敵の行動や攻撃を察知する
  • 体を糸に変えて人間の体内など通常では潜り込めないような狭所に潜り込んだり、身体を物理的に大きく変形させ攻撃を回避する
などといったことが可能。
反面糸の状態は強度が低くダメージを受けやすいのが欠点。
また糸を出すということは自身の体をその分傷つけていることを意味しており、体の大部分を糸にしてしまうと自身の命にも関わるためかなりの胆力が必要。*2
ちなみに糸からは石鹸の匂いがする(らしい)。

これらのシンプルながらも高い柔軟性と戦闘力を兼ね備えたスペックから、プッチは「剛と柔を併せ持つスタンド」と例えている。

名前の元ネタはジミヘンの「Stone Free」


【名台詞】

  • マスタ~~…ベ~~ション…をよ…
  • 飛びたいよォーッ
  • あたしをジョジョって呼ぶな そう呼ぶのはママだけだ…
  • ロッチュ~お腹チュいたニャン!
  • うるせェェェェェー 弁護士を呼べェェェーッ
  • うおっ 人類の夜明けだわこりゃ
  • やれやれだわ…
  • (ストリップしながら)よつんばいでいいですか?仰向けになりますか?それともブリッジするとか…
  • コントロール室はこの先どっチュへ行けばい…いいんでチュか?
  • 線が集まって固まれば『立体』になるッ! この概念!!
  • 「ストーン・フリー」あたしは…この「石の海」から自由になる 聞こえた?「ストーン・フリー」よ…これが名前
  • 「大きい方」と「小さい方」があって「シ」で始まる下半身関係の言葉!ズボンにもらしちゃうわ!「大きい方」でなくて本当良かったって思ってる生理現象の事よ!
  • 「中庭へ行ってDISCを取りに来るSPW財団の「誰か」にDISCを渡す」 それがあたしの今の人生の目的よ
  • 「精神力」の消耗だ…くだらないストレス!それに伴う「体力」へのダメージ…!!・・・あたしはこの「厳正懲罰隔離房」で!!「やるべき目的」があるッ!必ずやりとげてやる…そのためには…くだらない消耗があってはならないッ!いや…逆にもっと強くなってやるッ!
  • あそこに『骨』がある ホワイトスネイクに近づくためなら何だってやるぞ…ドブ水だってすすってやるし誰よりも強くなる…あたしは星を見るわ…父に会うまで…星の光を見ていたい
  • やるっていうのなら 受けて立つわ…アメリカ方式 フランス方式 日本方式 イタリアナポリ方式 世界のフィンガー「くたばりやがれ」よ
  • 「通じた」のよ…今…父さんを理解出来たと体で感じる…
  • 手錠はなんのためにある?逃がさないためにあるんじゃあない 屈服させるためにあるッ!
  • おまえがぜんぜん理解しない…という事を…理解したよ…
  • プゥ~ッチッ!
  • ウェザーもう一度…もう一度話がしたい あなたと そよ風の中で話がしたい
  • ひとりで行くのよエンポリオ あんたを逃がすのはアナスイであり…エルメェスであり あたしの父さん空条承太郎…生きのびるのよ あんたは「希望」!!
  • 来いッ!プッチ神父『ストーン・フリィィィーッ』



【余談】

歴代ジョジョの紅一点にして恐らく一番酷い目にあっている。
死んだネズミの皮を被せられたり男囚のウ○コを顔に掛けられたりゴキブリを踏んだブーツ入りの食事を食べることになったり……
その上プッチを押し上げる運命のためか自身の行動や存在が裏目に出てしまっており、ウェザーとアナスイの死の遠因となってしまい、承太郎は徐倫を二度も庇って反撃の機会を失い、自身はプッチに一矢報いたものの最終的にはエンポリオ以外の死を招くこととなってしまった。

前半こそ女の子らしく涙を流すこともあったが後半からは女の子とは思えない逞しさを身に付けており、歴代ジョジョで最も成長したと言っても過言ではないだろう。
……と言っても、要所要所で可愛げのあるシーンも引き続き見せている。特にアニメでは、ファイルーズあい女史の演技と作画陣の細かい表情変化により、徐倫が柔(愛嬌や優しさ)と剛(力強さや闘争心)を併せ持っていることがより分かりやすくなっている。

ゲーム『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』及び『アイズオブヘブン』で声を演じた沢城みゆき女史は『ASB』のインタビュー動画にて徐倫役が決まった時は『ジョジョ』の事をよく知らなかったため、いきなり6部から読み始めたと発言していた。この事について、空条承太郎役の小野大輔氏から「いきなり6部かよ」とツッコまれたらしい。
アニメで徐倫を演じるファイルーズあい女史も『ジョジョ』を6部から読み始めたとの事で、奇妙な運命を感じずにいられない点である。





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最終更新:2024年03月22日 09:16

*1 中盤では刑務所を脱走した徐倫がロメオと再会していた。その時点でロメオは相当罪悪感を抱いていたが、当の徐倫は既に未練も怒りも無くロメオに脱走を手伝わせていた。

*2 具体的には肉体の70%程度、心臓付近まで削られていくと絶命する危険がある。