星のカービィ

登録日:2009/09/13 Sun 23:45:37
更新日:2024/04/10 Wed 10:26:01
所要時間:約 7 分で読めます




ゲームボーイにニューアイドル!!

まるくてカワイイ食いしん坊。

『星のカービィ』(ほしのカービィ)とは、1992年4月27日に任天堂より発売されたゲームボーイのアクションゲームである。
開発元はハル研究所で生みの親は当時22歳の桜井政博氏。
ハル研の看板タイトルとなる星のカービィシリーズの記念すべき第1作目。


☆概要

操作キャラクターであるカービィが画面に登場し、そこからゴールを目指す横スクロール型のゲーム。
難易度の高いゲームが主流となっていた当時、初心者にもさくさくと進められるゲームへの導入口として発売された。
しかし、クリア後に表示されるコマンドをタイトル画面で入力する事で出現するエクストラモードは、コアゲーマーも舌を巻く難しさとなっている。

本作では第2作目から登場するコピー能力はなくカービィの攻撃方法は吸い込み、吐き出し、空気弾、さつまいも、カレーという攻撃方法のみである。
が、その分ゲームシステムとしては非常にシンプルで誰でも操作し、進んでいくことが出来る間口の広いゲームとなっている。

元々は「ダメージを受けた時のノックバックで画面外に出ると1ミス」というシステムも企画されていたようで、結果的に実装されず桜井氏にすら忘れ去られることとなったが、偶然にも氏が後々開発したスマブラで「新しい格ゲー」ということで実装された。


☆主要キャラクター

後にピンクの悪魔として愛される丸い体の主人公。この時点では旅の途中で根無し草でもあった。
春風と共に偶然プププランドに立ち寄った際、デデデ大王が悪さをして住民が困っていたので彼を懲らしめるべく冒険に出る。
この作品ではコピーや仲間は存在しないので吸って吐いてを繰り返す事になる。
開発当初はポポポと言う名前で、ゲームもティンクルポポになる予定だった。

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後にカービィのライバルのひとりになるペンギンのような風貌の本作の黒幕。
彼が国中の食べ物と秘宝「きらきらぼし」を独占したいがために盗み、住民が飢えに苦しんでいた。
本作では完全な悪役だが、カービィに懲らしめられて改心したのか以降の作品では素直になれないながらもカービィに手を貸すキャラが確立された。
番外作品では夜空の星を奪うなどたびたび騒動を引き起こしているが、これらはあくまでもいたずらの範疇でありカービィをライバル視するようになった故の行動と思われる。

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☆敵キャラ

敵キャラは一部を除きノーマルとエクストラで登場する種類が異なる。
ノーマルでは基本的に1ダメージ、エクストラでは2ダメージ。

星のカービィシリーズにおけるザコキャラの代表格。
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名前が間違えられやすい空を飛ぶザコキャラ。
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後にボム能力を獲得できるピエロっぽいキャラだが本作ではリンゴやグリゾーに乗っている。
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  • ツイジー
ブロントバートと同じく空を飛ぶ鳥っぽいザコキャラ。

  • トゥーキー
エクストラモードでツイジーの代わりに登場するニワトリっぽいザコキャラ。
星のカービィ スーパーデラックス』にも登場している。

見た目はキノコっぽいが吸い込むと…?
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熊のようなザコキャラだが触れた時のダメージが大きい。
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後にビーム能力を獲得できる一つ目のザコキャラ。
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基本的に倒す事ができないウニっぽいキャラ。
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ゴルドーと同じく基本的に倒せない砲台っぽいキャラ。
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  • グランク
イソギンチャクっぽいザコキャラで頭上に弾を飛ばす事も。
以降のシリーズでも水中ステージを中心に登場する事が多い。

  • ブーラー
お化けのザコキャラ。
『カービィのピンボール』『カービィのブロックボール』『コロコロカービィ』にも登場している。

  • ギャスパー
エクストラモードでブーラーの代わりに登場するお化けのザコキャラ。
カービィボウル』にも登場している。

魔法使いのようなザコキャラ。
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  • ハーリー
ビックリ箱から登場するキャラ。
『カービィのピンボール』『カービィのブロックボール』にも登場している。

  • チャッキー
エクストラモードでハーリーの代わりに登場するビックリ箱から登場するキャラ。
ハーリーと違い、どれだけ倒しても何度でも現れる。
アニメ版では魔獣で登場。

  • トゥーフェイス
仮面っぽいキャラでカービィが近づくと顔が豹変して突進してくる。
本作以降から全く登場しなかったが『星のカービィ スターアライズ』でおよそ26年振りにまさかの再登場を果たした。

  • ミスター・ピー・アンプキン
エクストラモードでトゥーフェイスの代わりに登場するカボチャのキャラ。
ギャスパーと同じく『カービィボウル』にも登場している。

丸いミイラのようなキャラで吸い込めない。
アニメ版でも魔獣で登場しておりこちらもカービィの吸い込みが通用しない。

  • スカラー
エクストラモードでマンビーズの代わりに登場するガイコツのキャラ。
やはり吸い込めない上に、動きが速い。

  • フラッパー
コウモリのようなザコキャラ。
『カービィボウル』『カービィのピンボール』にも登場している。

  • スクイッシー
イカっぽいザコキャラで以降のシリーズでも水中ステージを中心に登場する事が多い。
アニメ版でも魔獣で登場しているがかなり強化されている。

  • フロッツォ
エクストラモードでスクイッシーの代わりに登場するタコっぽいザコキャラ。
後にコロコロカービィで通常のザコキャラとして再登場する。

  • ブリッパー
ゴーグルを付けている魚っぽいザコキャラでグランクやスクイッシーと同じく以降のシリーズで水中ステージを中心に登場する事が多い。
後に大型サイズの亜種も登場している。

  • カブー
モアイのようなザコキャラで中にはテレポートする個体もいる。
アニメ版ではそれなりに重要なポジションに。

  • グランプルス
エクストラモードでカブ―の代わりに登場する。
カブ―と比べてカービィに向かって突っ込んでくるスピードが速い。

  • コナー
ヤドカリっぽいザコキャラ。
特筆すべき点はあまりないが以降のシリーズでもたびたび登場している。

  • ウィザー
二枚貝のようなザコキャラ。
殻が開いているときにしか攻撃しないものの、殻が閉じている時は吸い込めない。

  • ピーザ―
エクストラモードでウィザーの代わりに登場するカニのようなザコキャラ。
ウィザーと比べて攻撃間隔が短い。そしてハサミで目を覆ってる時は吸い込めない。

普段は可愛らしいが吸い込めないどころか逆に一つ目に豹変して突進してくる。
倒す時に爆発するので離れた場所から攻撃したいところ。
詳細はリンク先で。

  • サーキブル
後にカッター能力を獲得できる鎧のキャラ。
その場を動かなかったり一定ルートを歩く個体がいる。

  • ブーマー
エクストラモードでサーキブルの代わりに登場する人型のザコキャラ。
ブーメランを2回投げて攻撃し、投げたブーメランはキャッチせず後ろの方へ飛んでいく。
見た目はポピーブロスに似ているが関係性は不明。

  • クークラー
鬼のお面のようなザコキャラ。
『カービィのブロックボール』にも登場している。

  • ウィスカース
エクストラモードでクークラーの代わりに登場する猫の顔のようなザコキャラ。
動きが非常に速い。

  • ディジー
舌を出している一頭身のザコキャラ。
『デデデでプププなものがたり』の初期の方で偽名を使って登場していた。

  • ベニー
エクストラモードでディジーの代わりに登場する雪だるまのようなザコキャラ。
後に登場した同じ雪だるまキャラの「チリー」と被るためかこの作品にしか登場していない。

  • パフィ
サングラスを掛けた雲のようなザコキャラ。
弾を吐いてくる。

  • カウカン
エクストラモードでパフィの代わりに登場するペリカンのようなザコキャラ。
動きが速く、弾を隙無く複数吐いてくる。

  • パラソル
後にパラソル能力を獲得できる傘。
ワドルディやワドルドゥに付いてゆっくり降下したりシャッツォに付いて空中から弾を発射してくる。
エクストラモードではワドルディやワドルドゥから離れた後に点滅しながらカービィに向かって突っ込んでくる。


☆ボスキャラ

ポピーブロスJr.の親玉でこちらは爆弾を投げてくるステージ1の中ボス
詳しくはリンク先へ。

ステージ1のボスで以降のシリーズでたびたび最初のボスで登場する大木。
詳しくはリンク先へ。

ステージ2のボスを務める丸い男女コンビ。
ロロロ単体はステージ2の中ボスも担当している。EXの動きはかなりヤバい。
元ネタはハル研が本作より前に発売したFCソフト、エッガーランドの登場人物。
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ステージ3のボスを務める飛行船。
エクストラモードでは屈指の難易度を誇る。
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ステージ4のボスでウィスピーウッズと同じく以降のシリーズでたびたび中盤のボスで登場する一つ目の雲。
クラッコJr.はステージ4の中ボスも担当している。
エクストラモードではカブーラーと違って癒し枠である。
詳しくはリンク先へ。


アイテム

道中では様々なアイテムを獲得すると体力が回復したり攻撃手段が増える。
詳しくはリンク先へ。


☆ステージ

基本操作を覚える森のステージ。ステージBGMはシリーズを象徴しており現在までなお多くの作品で使用されている。
ボスはウィスピーウッズだがエクストラモードではかなりの強敵に。
とある背景物は現在も謎に包まれている。

お化けが生息するお城のステージ。ボスはロロロ&ラララ
スーパーデラックスのはるかぜとともにではFLOAT ISLANDSのボスとして出てくる。
ステージBGMはこの頃は軽快なメロディだが後の作品では壮大なアレンジになり巨大ボス戦の音楽として位置づけされた。
はるかぜとともにではFLOAT ISLANDSと統合されたためリストラされるがリメイク版でステージ名は異なるが追加モードで復活した。

  • ステージ3 FLOAT ISLANDS(フロートアイランズ)
海に浮いている島を進んでいくステージ。ボスはカブーラーでこのステージのみ中ボス不在。
こちらのステージBGMも後の作品でも水中系ステージで使用される事が多い。
カブーラーは「カービィのブロックボール」で登場し、その後SDXでカットされたが、USDXで久しぶりにボスとして復帰した。

  • ステージ4 BUBBLY CLOUDS(バブリークラウズ)
雲の上や宇宙を進んでいくステージ。
ボスはクラッコだがエクストラモードでは慣れると通常より楽。
このステージBGMも以降のシリーズで様々な場面でアレンジされている。

  • ステージ5 Mt.DeDeDe(マウントデデデ)
これまでの各場所が簡略化されたステージとなっている。
今まで戦ってきたボス達ともう一度戦って勝利すると、ラスボスのデデデ大王と戦う。
このステージBGMは以降はデデデ大王を象徴するBGMになった。
ちなみにボスとの再戦はカブーラー以外はステージBGMのままで戦い、ステージ選択中のBGMも以降のシリーズでたびたび使用されている。
ボスとの再戦というシチュエーションは以降のシリーズでエンディング後の隠しモードとして定番になっている。


☆余談

上述の通り星のカービィシリーズの生誕作品であり、以降のハル研や任天堂の主力タイトルの1つになった。
当時は難易度が高いゲームばかりに憂いに思っていた桜井氏が初心者でも遊べるようにとの思いを込めて誕生した。
また、グリーングリーンズを筆頭にBGMの評価も高く以降のシリーズで何度もアレンジされている。

本作の海外版のカバーアートやCMのカービィは白い。これは現地のスタッフがゲームボーイの画面配色がモノクロ故に「カービィの体は白い」と勘違いしたからだとか。

後年に発売された『カービィのすいこみ大作戦』は本作を意識した要素が随所に散りばめられている。

なお、開発はHAL研製のトラックボールを接続したツインファミコン*1で行われたことが桜井政博氏によって明かされている。当然キーボードなんてなかったので、一桁ずつポチポチと16進数を打ち込んでいたという。
『夢の泉』や、SFCゲームの開発環境が整うまでの期間は『スーパーデラックス』もこれを使って行なっていたらしい。



追記・修正はエクストラモードを体力メモリ1・残機0でクリアした人にお願いします。

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最終更新:2024年04月10日 10:26

*1 本来外付け機器のディスクシステムを最初から内蔵させたファミコンの周辺機器。シャープから発売