戦場/終点(スマブラ)

登録日:2015/01/30 Fri 15:17:19
更新日:2023/05/20 Sat 15:08:12
所要時間:約 10 分で読めます




戦場/終点とは大乱闘スマッシュブラザーズシリーズに登場する2つのステージの事。

初代64から最新作SPまでの全作品に登場しているが、
対戦ステージとして使用可能になったのは2作目のDXからで尚且つ隠しステージとして登場していた。
3作目のX以降は最初から選べる初期ステージになっている。
いろんな任天堂(+他社)作品をモチーフにしたステージがある中で戦場と終点は完全なスマブラオリジナルであり、
これといったギミックもない純粋な実力だけの対戦向けステージとなっている。

ステージ構成は全作とも共通している。
戦場は基本の足場と空中に浮いている3つのすりぬけ床で構成されており、真ん中のすりぬけ床が一番高い三角状の配置。
基本的な立ち回り要素をすべて使うことができ、自分の実力を試すのにもっとも適しているステージ
実はスマブラのプロトタイプ版「格闘ゲーム竜王」の頃から存在している基本構成である。

終点は基本の足場は戦場より少し広いが、すりぬけ床が一切ない。飛び道具といった何らかの特技を持つファイターにとって戦場より少し有利なステージ


以下は各シリーズでの戦場/終点の扱いを記述する。



64

記念すべき最初のスマブラシリーズだが、この時は戦場と終点はまだ対戦ステージとして使用できなかった。
また、戦場はデュエルゾーンという名称、終点に至ってはゲームでは名称が不明であり、攻略本や公式サイトで名称が判明した。

戦場は組み手の元祖ともいえる謎のザコ敵軍団の専用ステージであり、背景やBGMは全体的に禍々しい。

終点はスマブラシリーズですっかりお馴染みのマスターハンド専用ステージであり、
マスターハンドの体力を減らすと背景が目まぐるしく変化。(曰く、現実世界に近づいてくるのだとか)

以降のシリーズで終点は現実世界との繋がりをイメージした背景、最後はシリーズ毎にパワーアップするマスターハンドとの戦いが定番になっている。


余談だがカービィのホームグラウンドステージであるプププランドも戦場とほぼ同じステージ構成をしており、
純粋な実力だけの対戦に選ぶ人も多かったと思われる。
一応、ギミックとして背景のウィスピーウッズがたまに息を吹いてファイターを押し出そうとするがほとんど気になるレベルではないので、
実質ギミックはあってないようなものである。

forのスマちしきでステージ構成に関する内容があったため、公式側もシリーズ当初から意識していたのかもしれない。


DX

対戦ステージとして使用可能になったのはこの作品からであり、
前述の通り隠しステージとして登場したが、解禁させるまでの道のりは険しい。

戦場はオールスターモードをクリアすれば解禁されるので終点よりはまだ楽だが、
オールスターモードは全ての隠しファイターを使用可能にしなければ出現しない。
そして隠しファイターの出現条件も現在と比べるとかなり厳しかった。
隠しファイターの出現条件には対戦回数によるものもあり、Xはウルフの450回、forはプリンの120回とシリーズ毎に楽になっているが、
DXでは最後の隠しファイターでもあるMr.ゲーム&ウォッチを対戦回数で出現させるには何と1000回も対戦しないといけない。
対戦回数以外の条件ではミュウツーが対戦のべ時間が20時間を超えるというぼっちには出現させるのがもっとも厳しかったファイターでもある。

終点はすべてのイベント戦制覇で出現。ただし、最後のイベント戦51「ホントの最終決戦」までには全ての隠しキャラクターを出現させる必要があるうえ、51に限らず後半のイベント戦は全体的に高難易度である。
中でも48のピカチュウ&ピチューは勝利条件やDX当時としては非常に高いAI思考のファイターによって人によっては51より難しいとの声もあった。


戦場はシンプルではラスト前のメタル化した相手との戦いで使用されるが、
この時の背景は対戦モードでは見られない専用な仕様でありBGMも専用になる。
アドベンチャーでは終盤に謎のザコ敵軍団との戦いで使用されるが、何故か重力が軽くなっている。
背景は前作より暗くなっており足場も禍々しさが残っている。
全体的に真っ暗だが、時間の経過で燃えてるようになったりオーロラのように幻想的に変化したりする。

終点は主にシンプルではマスターハンド、アドベンチャーではギガクッパとの戦いで使用される。
背景は前作と似ているが今回は時間の経過で変化し、星空や電子的トンネルなどからワープして一気に現実世界風に戻りまたループする。


ちなみにこの作品からフィギュアが登場したが、戦場と終点のフィギュアがあるのはDXだけである。
また、戦場や終点に関係するBGMはX以降から導入されたオレ曲セレクトで選ぶ事ができる。


X

前作までと異なり今作からはどちらも最初から使用可能になった。
特に戦場は全体的に前作とイメージが正反対になり禍々しさが完全になくなり背景も開放的になった。

戦場は足場が全体的に自然物になり、背景も時間に合わせて朝昼夕夜と変化する。

終点は銀河、トンネル、星空、大気と目まぐるしく変化して、
オープニングや亜空の使者ラストと繋がる、光が照らす海の現実世界に戻り回転しながらまたループする。


今作から念願のオンライン対戦が可能になったのだが、当時は任天堂ゲームのオンライン対戦がまだ黎明期の真っ只中なのもあり、残念な事におきらく対戦が匿名性だったりステージ選択が投票制という仕様で下記の問題が発生してしまう。

今作では初心者にも勝ち目があるように、などといった配慮からステージギミックをはじめとした運ゲー要素が強くなったのだが、
「ステージギミックが余りにも強力過ぎて、ガチの勝負を阻害する」
といった考え方から、特に勝率を気にするプレイヤーが終点を好む傾向があった。
その結果、オンライン対戦において、モラルが低い行動をするプレイヤーが多発したのと同時に、ステージが終点ばかり選ばれる傾向が生じた。
これに対して、終点ばかりで飽きたプレイヤーは、今度は終点に決定した途端にやる気を無くして嫌がらせや切断による強制離脱に走るなどの問題行動を起こす。終点が選ばれなければ今度は終点を好む層が同様の行為を行う。
と言った問題が多発。スマブラXの評価やオンライン対戦のイメージを著しく下げる結果になってしまった。
それと同時に終点厨と言う言葉まで生まれてしまい、終点が嫌いになる人も続出してしまう事態になってしまった。

現在はニンテンドーWi-Fiコネクションは終了しており、公式側もこれらの反省を踏まえて以降の作品で様々な改善を行い、
完全とは言えずも少しずつ改善した事でこういった問題は以前よりかは着実に減少している。


for

4、5作目は携帯機のニンテンドー3DSと据え置き機のWii Uの2機種で発売した。
今作も戦場と終点は最初から使用可能だが、背景は機種によってある程度異なっている。

戦場は前作と同じく足場は自然物で背景は開放的で時間の経過で朝昼夕夜になるが、機種によって背景が僅かに異なる。
Wii U版では8人対戦モードがあるが、それに合わせて戦場を一回り広くした大戦場というステージが追加された。


終点は足場は両機種で共通するが形が左右非対称になり、
左側は青をベースに前作に近く右側は赤をベースにマグマのようなものが流れている。
ニンテンドー3DS版では宇宙のような背景から始まり青い惑星が登場し、次第に赤く膨張して最後に爆発した後は
前作と同じ海が広がる現実世界に戻り青空からやがて夕焼け、そして夜空になり最後はワープしてまたループする。

Wii U版でもやはり宇宙のような背景から始まり月のような1つの白い星が現れてしばらく後に急速に去り、
地球のような巨大な青い星と太陽のような巨大な赤い星が現れる。
やがて双方の星が回転しながら徐々に近づきあわや衝突寸前なところで、
眩い光に包まれ一筋の光が差す天空の現実世界に戻り回転しながらまたループする。

もはや恒例のマスターハンドのホームグラウンドだが、マスターコアとの戦いに突入すると禍々しい大気が渦巻く専用の背景になる。


前作の課題もあり今作ではエンジョイ乱闘とガチ乱闘に分けられた。
エンジョイ乱闘ではアイテムありで戦績もないので自由に遊べるが、ステージ選択は投票が廃止されて終点を除く全ステージからランダムで選ばれるようになった。
ガチ乱闘では逆にアイテムはなく戦績も事細かに記録されてステージも終点のみ。
今作は前作のオンライン対戦の問題を糧にいろんな部分が改善されたが、特に注目すべきは「ほぼ全てのステージを終点にできる」事だろう。
ディレクターの桜井氏がせっかくいろんな任天堂作品のステージがあるから他のステージも遊んでほしいと願い、
ほぼ全てのステージについて、「外観や背景をそのままにステージ形状のみ終点と同じにしたもの」が選べる贅沢仕様。
いつもの終点ももちろん素晴らしい事に変わりはないが、
たまには気分転換もしたくなるのが人の性ってやつなのでこれでガチ乱闘も思う存分に楽しめるはず。
尚、終点化ライラットクルーズは崖下からの復帰が難しいので注意。


SP

X、forに続き今作でも前作から登場した大戦場を含めて最初から使用可能。

戦場の背景は引き続き開放的で時間経過による太陽が出ている明るい時間帯、日食により太陽が隠れて暗くなる時間帯の変化があり、今作は足元に巨大な滝が広がっている。

終点はお馴染みの宇宙のような空間でキューブ状の物体があちこちで流れており、次第にDXのような電子空間に広がった後にこれまたお馴染みの現実世界っぽい場所になり、海がかろうじて見えるくらいの厚い雲に覆われた空を今作から導入された要素のスピリットがたくさん飛び交い、次第に黒い渦が現れて雷雲と炎が燃えさかる暗黒の世界に包まれ、やがて奥で謎の光が発生してまたループする。
というのも今回の背景は今までと違ってアドベンチャーモードの灯火の星の世界をイメージしたもので、
対戦開始時の背景シーンがランダムになり、モード内のバトルで終点が使用される場合は対応する場面から背景パターンがスタートする。


前作から実装されたステージの終点化は続投、さらに今作から戦場化も実装された。
もちろん全てのステージで対応しており終点の戦場化も可能。
前作の終点化は一部ステージは画面外まで足場が届いていたが今作は戦場化を含め足場は全てのステージが浮島で統一された。
また、前作は一部ステージのみ適用された8人対戦も今作では戦場化、終点化を含めて全てのステージで適用されている。
前作からの仕様だが、5人以上で対戦すると終点化した時の足場が1.5倍に拡張される。
そして今作では設定した時間の経過でステージを変化させる事も可能で戦場から終点など様々なステージの組み合わせが楽しめる。
ちなみにギミックのオンオフも可能になり、戦場や終点以外の地形でフラットな勝負もできるようになった。
その為、大会などではこの機能を活用して以前よりも他のステージも使用することが増加した。

オンライン対戦は前作のエンジョイ部屋とガチ部屋は廃止され、自分が望む条件となるべく近いプレイヤーとマッチングされやすい優先ルールが導入された。
前作から登場した世界戦闘力がオンラインでも導入され世界で上位の腕前になるとVIPになれる事も。
自分で自由にルールを決めて専用部屋を作ったり他のモードを遊びながら対戦相手を探してくれるモードもある。


その後、2020年8月5日のVer.8.1.0で戦場の派生となる小戦場が新たに実装された。
戦場の一番上にあるすりぬけ床が撤廃されてすりぬけ床が左右の2つだけになった。
一見するとXから登場したポケモンスタジアム2のステージに近いが、実は戦場から一番上のすりぬけ床をそのまま撤廃した流用ではなく左右にある2つのすりぬけ床の高さや距離が僅かに異なり、上のバーストラインも低くなっているなど戦場よりさらにガチ対戦に特化した内容になっている。

その他に戦場化または終点化したステージのみをランダムで選べるようになったり戦場、終点、大戦場、小戦場のみ対戦ステージで流せる全てのオレ曲セレクトを選べるようになった。
何気にSPのメインテーマでもある命の灯火など一部のBGMも流せるようになっている。



追記・修正は終点の背景に毎作いつも感動してる人にお願いします

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最終更新:2023年05月20日 15:08