索敵機、発艦はじめ!(艦隊これくしょん)

登録日:2015/01/18 Sun 19:30:00
更新日:2020/03/18 Wed 20:39:08
所要時間:約 17 分で読めます





「索敵機、発艦はじめ!」とは、ブラウザSLG「艦隊これくしょん」の2014年春イベントの名称である。
イベント期間は4/23から始まり、5/9に終了した。

この期間中のみ限定海域が解放され、攻略することが可能。各海域のクリアボーナスやドロップで、先行実装の艦娘や装備が入手できた。
各海域に戦力ゲージが設定され、ボス旗艦にダメージを与えることでゲージが減少していき、旗艦を撃沈した時点でゲージを0にすれば攻略完了となる。

戦闘を根本的に変える新システムが実装され、その後の艦隊編成に大きな影響を与えたイベントである。



本イベントで実装された新システム

索敵値システム

イベントの名称にもなった、索敵値によるシステム。
偵察機・電探等を装備することで上がる「索敵値」を満たすことで、ボスに到達できる海域が登場するようになった。
水上偵察機は後述する「弾着観測射撃」においても活躍する為、戦艦巡洋艦には水上偵察機を少なくとも1スロット積むことが必須となった。

イベント直前のアップデートでは、大和・武蔵の初期装備だった水上偵察機の上位版「零式水上観測機」が開発可能になっており、システムの詳細が発表された直後から開発を始める提督が増えたとかなんとか。
同時にそれまで偵察機の使用頻度が少なかった為、手持ちの偵察機がウィークリーの装備解体任務で溶けた後だったため、ドロップした重巡等から剥ぎ取る提督が増えたとかなんとか。


弾着観測射撃

開幕の航空戦において味方艦隊が制空権を確保することで(航空優勢でも可)、水上偵察機(水上爆撃機でも可)を積んだ戦艦・巡洋艦が一定確率で特殊なカットイン攻撃(連撃・カットイン攻撃など)を昼砲撃戦に行うようになった。
このシステムの実装により、戦艦・巡洋艦の砲撃戦における火力が大幅に上がり、それまで器用貧乏だのいらない子だのと言われてきた重巡の面目躍如が可能となった。
逆に偵察機を積めない艦(駆逐艦等)はそれらに一歩劣るようになった。

また、敵に制空権を奪われると、逆に敵が弾着観測射撃を行ってくるようになる。これまであまり重視されなかった空母(航空戦艦、航空巡洋艦)による制空権確保が戦闘における至上命題となり、制空権確保のための艦戦(レア艦戦の烈風、爆撃と制空をこなせる爆戦など)の価値が相対的に上がった。

なお、軽巡洋艦には一部水上偵察機を積めない艦がある。
雷撃一点特化の雷巡組、当時唯一の4スロットであった夕張はともかく、
燃費が良く遠征番長とはいえただでさえ旧型艦でステータスが低めの天龍型や、改二になると偵察機が積めなくなる五十鈴にとっては辛いシステムでもある。


触接

航空戦時に偵察機等が敵艦隊に触接し、爆撃/雷撃の威力を上げるシステム。
味方が発動するには少しお得程度で影が薄いが、敵も使ってくるので、高威力攻撃機による脅威も増える。



BGM

  • 索敵機、発艦始め!:E-1~E-3道中
  • 敵艦隊、見ゆ!:全海域ボス
  • 暁の水平線に(インストver):E-4、E-5道中



イベント海域について

E-1 南西海域サメワニ沖 「サメワニ沖海戦」
~索敵機、発艦はじめ!~

索敵システム、弾着観測射撃のチュートリアルとも言える海域。難易度は高くない。
ボスは重巡リ級Flagship改(司令部レベルが低い場合は重巡リ級Flagship)。

報酬として、最強クラスの艦戦である「烈風改」が入手できた。
(なお制空値では「震電改」がそれを上回るが、艦これ開始当初に配布されたイベント報酬であり入手できた提督はほんの一握りである)


E-2 南西海域ズンダ海峡 「ズンダ海峡を越えて」
~やった!待ちに待った夜戦だぁー!~

ボス戦前に夜戦マスが待ち構える海域。
当時は夜戦用の装備が探照灯しか実装されておらず、装備したとしても敵のカットイン攻撃が来るか来ないかはお祈りするしかなかった。
ボスは戦艦ル級改Flagship(司令部レベルが低い場合は戦艦ル級Flagship)。

報酬は新艦種の工作艦「明石」。艦隊の旗艦にすることで、小破以下の随伴艦の修理を行ってくれる。(中破、大破は修理できない)


E-3 ポートワイン沖海域 「強襲!ポートワイン破壊作戦」
~クルナ…ト…… イッテイル…ノニ……~

みんな大好き港湾棲姫が待ち構える最終海域。モデルは「ポートダーウィン空襲作戦」と思われる。
2013年秋イベントの飛行場姫同様、三式弾が特効を持つため、戦艦に三式弾を装備し突撃させるのが攻略のセオリーだった。

報酬は駆逐艦「天津風」。改造することでホロ装備「新型高温高圧缶」を持ってきてくれる。



第二段階作戦【離島攻略作戦】

E-3のクリア後に、特別任務として離島攻略作戦(おそらく「ウェーク島攻略作戦」がモデル)に挑戦できた。

E-4 中部太平洋海域 「前路対潜掃蕩戦」
~逆襲のキス島~

駆逐艦を中心とした編成で潜水艦掃討を行う海域。つまりはあのキス島の再来である。
ボスの前でヲ級率いる護衛艦隊が待ち構えるマスが最大の鬼門。ボスマスにさえ到達できれば旗艦撃破は容易いため、ダメコン搭載で強引に突破した提督も少なくないだろう。

報酬は「新型高温高圧缶」と明石用の装備「艦艇修理施設」。


E-5 北太平洋海域 「ピーコック島攻略作戦」
~吸引力の変わらないただ一つの棲姫~

離島棲鬼通称ヒッキーが待ち構える真の最終海域。
ゴスロリ衣装に身を包んだ彼女は基地型棲鬼であり、艦載機数・火力・耐久力と全てにおいてハイスペックな性能を誇るのだが…
この海域における真のラスボスは彼女ではない。


真のラスボス―それは、彼女の随伴艦である「戦艦棲姫」


随伴艦であるがゆえに、旗艦である離島棲鬼への攻撃をかばい、吸う。尚且つタフで戦艦の一撃でも早々倒れないため、まさに最強のデコイと化す。


誰が呼んだか通称「ダイソン」


強力な砲撃でこちらの艦を一発大破させ、夜戦では無慈悲なカットインでこちらの攻め手を削る、提督にとっては悪夢そのものである。
(なお、司令部レベルの低い提督は随伴艦が戦艦棲姫ではなく戦艦ル級となるため、難易度が下がる。ただしそういった提督の多くは艦隊の練度も低いため、それはそれできつい戦いにはなる)

この海域では道中でも戦艦棲姫と1戦交える必要がある為、ボスマスにたどり着く前に事故る事も多い。ボス到達に必要な索敵値やボス戦での制空も厳しく、加賀・大鳳といったスロットの艦載機数が多い空母がいない提督の場合、
弾着観測射撃を発動させるのに必要な航空優勢を取る為に、空母を全て艦戦にする選択肢もあった。
(こうなると空母は完全な置物になってしまうが…)

また離島棲鬼は基地型のため、例によって三式弾が特効を持つ。可能な限り三式弾を積んだ戦艦と烈風満載の空母で艦隊を組み、支援艦隊も全力出撃させて挑むのが基本戦略であった。
(なお索敵・制空の厳しさと雷撃無効の基地型棲鬼がいる理由で、雷巡組は活躍しづらい)

報酬は軽巡洋艦「酒匂」。阿賀野型の末っ子。史実では色々と不憫な娘ではあるが、その分愛でてあげるのが提督の務めというものである。


追記・修正はダイソンを躱して離島棲鬼を撃破してからお願いします。

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コリナイコタチ…。

\指パッチン/


あれから約3年7カ月後…彼女たちはアーケード提督たちの前に現れた。

そう、艦これアーケードでも第参回期間限定海域(17年秋イベント)として「索敵機、発艦始め!」が開始されたのである。

鉄底海峡 霧の艦隊 「おい。」


本イベントは2017/09/16に東京ビッグサイトにて開催された『第肆回「艦これ」観艦式』において告知PVが公表され
この段階で報酬艦娘のシルエットと 港湾棲姫 、離島棲鬼のグラフィックが流れ、3日後の9/19にアーケード公式サイトにて
港湾&離島のグラフィック、作戦が前段と後段作戦に分かれる点、甲乙丙の難易度、参加条件は前回同様1-4クリア済みである事
そして開始時期が今秋開催である旨が公表され、約数週間毎のスパンでさらなる続報が公表されていった。

アーケードでも最終目標は前段作戦が港湾棲姫、後段作戦が離島棲鬼となる。

戦艦棲姫「私の出番は?」


【このイベント海域の特徴】

戦闘面で言えば港湾棲姫、離島棲鬼に「遠距離索敵&航空攻撃」の新システムが導入されている点にある。
これはマップの外から赤いオーラを纏った航続距離の長い索敵機が来襲して縦横無尽に海域を偵察し、海域進行中の艦娘がそれに触れた場合
警報音と共に自軍周囲に赤色のサークルが出現。敵航空隊が到達するまでにサークルから抜け出せなければ
自軍の艦娘たちが航空攻撃に晒され、ワンパン大破するほどの大打撃を受ける恐れがある…といった物となっている。

と言っても座して大破撤退を待つような展開は、イベント海域から数日前に実装された「対空カットイン」でも覆すことが可能だ。
アーケードでの対空カットインでは、対空CI装備(高角砲CI、三式弾CI、機銃CIの三タイプがある)を有した艦娘が自軍に存在する場合に一定確率で発動し
高角砲CIの場合は、操舵輪を回して敵航空隊を攻撃範囲サークル内に収め、一定時間の間に発令ボタンを押して航空機を迎撃。
三式弾CIの場合は、発射回数が高角砲のそれを下回るが攻撃範囲サークル内にいる航空隊全体に弾が拡散し、迎撃。
機銃CIの場合は発令ボタンの連射により航空機を迎撃し、撃墜判定が「丙→乙→甲→航空隊撃破」の順に推移。甲に近づくほどダメージが軽減され
航空隊撃破になれば航空攻撃そのものを無効化する事が可能となっている。

その影響か、稼働初期からレアリティの割に空気と化していた秋月や4スロット軽巡である夕張などの需要が増加し
索敵機を警戒する提督達の命綱となった。

しかしこの遠距離索敵機はイベント開始直後に、特定条件下において「無限に空爆を受け続ける」…という致命的なバグが存在した。
確認された限りでは「主力艦隊とマップ外からの航空隊への接触」が同時に発生した場合、航空攻撃が終わってもまた航空攻撃が続き、自軍の艦娘が大破して進撃or撤退のマーカーが出現するまで延々と航空攻撃が続くというものであった。


ちなみに難易度調整の影響か、丙作戦では赤索敵機が飛んでこない海域も存在する。
前回のイベントと比較してもあからさまに丙作戦は難易度が低く、しばらくアーケードを離れていたという提督でも気軽に参加できる。
その代わり、特に後段作戦のラストは他の難易度と比較して多くの周回が必要となるが。


前段作戦は阿鼻叫喚のレイテ突入となった本家秋イベとの兼ね合いを考えてかなかなか開始日程が公表されなかったが、
2017/11/30の7:00から開始されると発表。ギリギリ「今秋開催」となった。
後段作戦は同年12/14の7:00より開始。そして同月21日に、作戦の終了時刻が年明け1/9の23:59と発表された。
もう冬イベでいいんじゃないかな


【入手できる先行実装艦娘&イベント限定カード】

今回はゲージ破壊に要する回数が難易度の高さに反比例しており、加えて前段と後段で重複する報酬艦娘カードが無いため
難易度甲における周回プレイがやりやすくなっている。ちなみに第弐回イベント海域での報酬艦娘は阿賀野と能代が前段と後段両方で邂逅する為
全員の艦娘をフルコンプする場合、周回プレイを増やさざるを得ない可能性が高い欠点を持っていた。

前段と後段、それぞれの海域で最終目標となる深海棲艦を討伐してゲージを破壊すれば
従来通り掃討戦に挑む事が可能となり、新規艦娘との邂逅が確定する。今回は前段作戦では天津風かPrinz Eugen
後段作戦ではBismarck大鳳の合計4名であり、第弐回イベント海域と同様、難易度甲の掃討戦に挑んだ場合は
艦娘カードに甲種勲章が印字された状態で排出される。
改造後の新型缶の入手が見込めるとは言え、よりにもよってプリンツとの二択になってしまった天津風の肩身の狭さ

案の定というべきか、例えばBismarckの甲種勲章付き中破ホロは某カードショップにて、10万円を超える値札が貼られていたりする。


また、イベント海域限定グラフィックのカードとして、前段作戦では日向改、後段作戦では伊勢改が
そして両方の海域で夕立改二が、改艦娘入手条件を満たしていなくとも邂逅可能となっている。
伊勢と日向は第弐回イベントでも邂逅したが、夕立改二は初登場である。
財布「………。」


【前段作戦】

基本的に道中の2艦隊程度を撃破と仮定して、丙乙だと最短4回。甲だと3回でゲージ破壊が可能となっている。

E-1


E-2


E-3


前段作戦 掃討戦



【後段作戦】

基本的に道中の2艦隊程度を撃破と仮定して、丙乙だと最短5回。甲だと4回でゲージ破壊が可能となっている。
が、何故か丙のみE-6は最短7回に設定されている。

E-4



E-5



E-6


後段作戦 掃討戦



【余談】

イベント開催中である12/19に12/20~12/26までの1週間、改造艦建造とイベント限定の伊勢型と夕立改二、掃討戦以外で排出されるすべての艦娘カードに
クリスマスフレームの刻印(所謂、帯付きカード)が含まれる告知が運営より発表された。
財布「おいやめろ」

ちなみに香取や鹿島は演習以外で邂逅しないため、引こうと思えば相当な根気が必要になる事は間違いない…。



追記・修正は甲種勲章入り中破ホロとクリスマス帯付き鹿島改中破ホロを引き当てた方がお願いします。

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最終更新:2020年03月18日 20:39