夜ノヤッターマン

登録日:2015/01/12 (月) 12:48:19
更新日:2023/05/09 Tue 21:55:01
所要時間:約 8 分で読めます





ドロンボーがいる限り、この世にヤッターマンは栄えない!!


夜ノヤッターマンとは、 ヤッターマンを原典とするスピンオフアニメで、2015年1月から3月まで読売テレビ他で放送された。
タイムボカンシリーズ40周年記念作品。
アニメーション制作は勿論タツノコプロ。

【概要】

タイムボカンシリーズを題材にした作品としては怪盗きらめきマン以来となる善悪逆転の構図となっているが、事前情報の段階では旧作らしからぬシリアスな背景や洒落にならないヤッターマンの行動解説から賛否両論であった(最終的にはアニメではよくある偽者であり、善悪逆転ではなかったことが発覚する。)。
だが第1話が放送されると高クオリティな作画のOPや本編の掴みの良さからダークホース的な作品として注目され、その反響でアクセスが相次ぎ公式HPがサーバー落ちするという制作側にとっては嬉しいかもしれない事態が発生した。

因みにタイトルの「夜ノ」は大人向けを意識しているからであり、深夜放送という訳ではない。ポロリはあるようだが

そして、終盤になってから、この作品自体がそれ自体、旧ヤッターマン、リメイク版ヤッターマンの時系列と地続きになっている、 ヤッターマン三部作の完結編 であることが明かされ、各所で物議を巻き起こした。

登場人物のキャスティングが一新されており、本作で起用された三悪とドクロベエの配役は以降のタイムボカンシリーズにも引き継がれた。
また、リメイク版ヤッターマンでヤッターマン側を演じた声優も起用されている。


【あらすじ】

ヤッターマンがドロンボーを打ち破り、幸せの国ヤッターキングダムを建国してから長い年月が流れていた。

幼女レパードは、母ドロシーや代々仕えてきた従者ヴォルトカッツェとエレパントゥスに囲まれ、辺境の地で貧しいながらも愛情を受け幸せな生活を送り、自分たちがドロンボーの子孫であることを知ると、いつか先祖の罪が許されてヤッターキングダムで皆で暮らす日を夢見るように。
だが、レパードの9歳の誕生日にドロシーが病に倒れてしまい、流刑同然の身の上ゆえにドロシーに満足な治療を受けさせてやれないレパードたちは助けを求めるため、ヤッターキングダムに赴く。
しかしそこで彼女たちを待っていたのは、正義の味方であるはずの『ヤッターマン』による問答無用の情け容赦ない攻撃だった。
命からがら何とか逃げ延びたものの、ドロシーは病によって亡くなってしまう。
母との理不尽な別れと『ヤッターマン』の仕打ちに哀しみと憤りを抑えきれないレパードは、新生『ドロンボー』を結成し、人々を苦しめる『ヤッターマン』に「おしおき(デコピン)」をするため立ち上がる。


【登場人物】

レパード/ドロンジョ
CV:喜多村英梨
ドロンジョの末裔である本作の主人公。9歳。
読書好きでずっと『ヤッターマン』の伝説に憧れていたが、酷い仕打ちを受けその存在に疑問を抱き、それまで悪として語り継がれていた『ドロンボー』を義賊と考えその魂を継ぐ決意をする。
少々小悪魔的だった先祖とは異なり、まっすぐな正義漢。
9歳とは思えないほどメンタルが強いが、幼い頃の母との会話がきっかけで「おしおき=デコピン」と思い込んでいたり、手にしたキセルはシャボン玉を飛ばすストローだったりと、根はまだまだ純粋無垢な少女である。
ご先祖様たちである元祖ドロンボーについて絵本を読んで研究し、露出過多な衣装や言動を再現しようとこだわるなど、幼いせいもあるが典型的な形から入るタイプである。
従者であるエレパントゥスやヴォルトカッツェとの関係は、(濡れた服を乾かしている間)ほぼ全裸の状態でも互いに平然と過ごせる辺り、どちらかと言えば主従よりも父娘や兄妹に近いようだ。
名前は英語(leopard)から。
声が(タツノコ×カプコン版の)ガンちゃん…?

エレパントゥス/トンズラー
CV:三宅健太
トンズラーの子孫である怪力の巨漢。29歳。
ご先祖様譲りの真ん丸出ベソがチャームポイント。
ドロシーに「心配した」と伝えようとしてどもってしまったり、スマートにドロシーをエスコートしようとするヴォルトカッツェを見て動揺したりと、年齢の割には不器用な純情派。
主人に当たるドロシーにも敬語を使わず、家族のように親身に接しており、レパードの誕生日には自分の分の食事を差し出すなど、気は優しくて力持ち。
ただし、大食いだったご先祖様同様に食い意地は張っているらしく、将来的にはオダ様を太らせてから食うことを狙っている。
ご先祖様に倣うべしというレパードの方針からエセ関西弁で話すようになったが、レパードがいないときもその口調をキープしている辺り、まんざらでもないようだ。
名前の由来はラテン語の(elephantus)から

ヴォルトカッツェ/ボヤッキー
CV:平田広明
ボヤッキーの子孫であるメカの天才。25歳。
ドライバー一本あれば何でも作れるが、裁縫のセンスはない。
ご先祖様とは似ても似つかない長身のイケメンであり、物腰も非常に紳士的だが、血は争えず「ジョシコウセイ」という単語に魅力を感じている。
しかし、顔面偏差値向上の犠牲になったとでも言うべきか、ご先祖様から受け継いだ出ベソは悪化(?)しており、あまりに出っ張り過ぎてもはやヘソではない凄まじく卑猥な何かに変形してしまっている。
エレパントゥスとは反対にドロシーとレパードを主人として敬い、相棒兼兄貴分のエレパントゥスを含め誰に対しても常に敬語で話すが、幼少時のレパードにキセル型のシャボン玉ストローを作ってプレゼントしたりと、ドロシー母娘に対する深い愛情はエレパントゥスと変わらない。
ご先祖様に倣うべしというレパードの方針に従い、話し方はもちろん、視聴者を意識したカメラ目線といったメタネタや下ネタにも手を出すようになった。
OPではご先祖様譲りの「ポチッとな」をイケメンが台無しな顔芸と共に披露している。
名前の由来はドイツ語の山猫(Wildkatze)から。

◆ガリナ
CV:吉野裕行
ドロンボーと出会い、共に旅をすることになる17歳の少年。
両親が『ヤッターマン』に連れ去られ強制労働に従事させられた末に死亡しており、『ヤッターマン』を強く憎んでいる
手にしたサイコロの出目で自分の行動を決める癖があったが、レパードとの出会いにより自らの意思でレパードたちと行動を共にすることとなる。
名前の由来はイタリア語の鶏(gallina)から。
声が(リメイク版の)ガンちゃん…?

◆アルエット
CV:伊藤静
ガリナの幼馴染である17歳の少女。
両親と愛犬を『ヤッターマン』に連行された精神的ショックで失明している
レパードの亡き母であるドロシーに似た雰囲気を持っており、レパードは初対面の彼女の姿に母の面影を感じ戸惑うこととなった。
名前の由来はフランス語の雲雀(alouette)から。
声が(リメイク版の)アイちゃん…?

◆オダ様
CV:たかはし智秋
木登りが好きな子豚で、ドロンボーのペット。
レパードたちの住んでいた地域には豚を大切にする習慣があったため、食糧難でも食べられることなく甘やかされて育てられている(エレパントゥスは食べる気満々だが)。
そのため性格はわがまま気味で、目付きや態度が少々悪い。単語の羅列程度とはいえ、人語を話せる地味に凄い豚である。
なぜかお尻には、普段は毛で隠れている「会津」という文字の焼き印がある。
どうも見てもオダテブタ。
声が(リメイク版の)オモッチャマ…?

◆ドロシー
CV:伊藤静
レパードの母親。
美しく心優しい女性であり、レパードはもちろん、エレパントゥスとヴォルトカッツェにとっても何よりも大切な人であった。
レパードの9歳の誕生日、流刑地の医療環境では治療不可能な病によって倒れ、レパードたちがヤッターキングダムへ助けを求めに行った間に息を引き取った。

◆ゴロー将軍
CV:檜山修之
4話初登場。
ヤッター・キングダムの将軍で、多数のヤッター兵を従えている。
左目を覆う仮面をつけ、赤髪で右目の下に赤いSのマークをしているのが特徴。
ヤッターパグというメカを操り、電撃を流すステッキを武器に使う。
情け容赦など一切ない冷酷な性格で、ピーネの「ドロンボーの居場所を教えるから強制労働を免除してくれ」という約束をあっさり破るほど。
戦闘力は圧倒的で、トンズラーを互角の攻防の末打ち破った後、ヤッターパグを巧みに操り、ドロンボーのメカ「エテコウ」を爆破。
ドロンボーを敗北に追い込んだ。

◆ドロンジョ
CV:小原乃梨子
大役を果たしたレパードにやさしく「お休み…いい夢を見るんだよ」と語りかける。


【用語】

●ヤッターマン
御存じ正義の味方。
太古の昔、ドロンボーの魔手から世界を救ったとされる二人の英雄。
ドロンボーとの戦いの後、ヤッターキングダムを建国し、王国の王座と『ヤッターマン』の称号は子孫へと継承されていったようだ。
だが作中の現在における『ヤッターマン』は本作の敵役であり、非常に凶悪
OPでは複数のヤッターマンがゾンビのように動きながらドロンボーと戦っているが…?

●ドロンボー
誰もが知ってる三悪トリオ。
ヤッターマンに敗れた後は辺境の流刑地に追放され、罪のない子孫すら満足な食料も医療も与えられない悲惨な生活を余儀なくされている。
現在の『ヤッターマン』の実態を思い知る以前のヴォルトカッツェは「いい迷惑」と評していた。

●ヤッターキングダム
ヤッターマンの子孫が代々治めている、美しく平和な夢の理想郷とされている国。
しかし、現在は『ヤッターマン』が苛烈な圧政を強いる独裁国家に成り果てている。
ドロシーの話によれば、かつては「デッカイドー」という土地だったという。
ドロンボーが追放された流刑地とは、実は「青函トンネル」という地下トンネルで繋がっていた。
ちなみにこの国の消費税は80%と極めて高額。
なお、青函トンネルは実在するトンネルで、かつては海峡線の列車が走り、現在は北海道新幹線で使用されている。
しかし、この世界の青函トンネルは瓦礫で埋もれ、高架は崩壊し線路は草が生えたまま放置されていた。
JR北海道/(^o^)\オワットル

●ヤッターメトロポリス
ヤッター・キングダムの首都。
「デッカイドー」の最北端にある「ソリャソウサ岬(北海道では稚内市に相当する)」にある。
赤紙を提示された者は、強制的にヤッター・メトロポリスに送られ、35年間強制労働させられる。
ガリナとアルエットの両親はこの地で強制労働させられた末、工場の爆発事故に巻き込まれ、亡くなった。


追記修正、やっておしまい!

アラホラサッサー!!


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最終更新:2023年05月09日 21:55