ビクトルギエル

登録日:2015/01/04 (曜日) 02:40:00
更新日:2024/04/10 Wed 07:59:16
所要時間:約 9 分で読めます




※このページにはやっぱりネタバレしかありません。ご了承ください。

































※推奨BGM:ウルトラマンギンガのテーマ

凄まじい威力を持つ禁断の兵器、ビクトリウムキャノン!

そして...さらに襲来する新たな敵...。

それぞれの思いが交錯する中......あの悪夢が帰ってくる!!

次回、ウルトラマンギンガS!


復活のルギエル























宇宙最強の肉体と宇宙最高の頭脳

それが1つになった究極の生命体……


その名も…………

ビクトルギエル!!



出典:『ウルトラマンギンガS』14話「復活のルギエル」より/テレビ東京系にて2014年7月15日から12月23日まで放映(全16話)
©「ウルトラマンギンガS」製作委員会、円谷プロダクション






ビクトルギエルとは「ウルトラマンギンガS」に登場する敵怪獣にして同作のラスボス


◆概要

その名で察した人も多いだろうが、前作のラストで倒されたウルトラマンギンガの宿敵ダークルギエルが、チブル星人エクセラーとその部下や仲間であるアンドロイド・ワンゼロ(マナ)ガッツ星人ボルスト達に集めさせたビクトリウムによって月面から復活。

体育座りのまま地球に飛来したルギエルはUPG仮設基地「ライブベース」に墜落。
  • UPGが地下に密かにビクトリウムを溜め込んでいた倉庫「ビクトリウム・プラント
  • 神山長官の無茶で制御が利かず暴走する強力な超兵器「ビクトリウム・キャノン
諸共融合合体。
そのままルギエルの肉体が変異し誕生した、まさに究極の生命体と呼べる存在、それがビクトルギエルである。


◆データ


別名:超咆哮獣
身長:測定不能
体重:測定不能

なんと身長も体重も測定が不能というルギエルの時よりも大雑把な身体データ。
体重はともかく、身長はベリュドラアークベリアルのような物凄い巨体という訳ではなく、
Uキラーザウルスファイブキングほどゴツくもない。
精々ギンガビクトリーより頭一個分大きい程度である。
一説では合体元に(いろいろな意味で)測定不能なライブベースが含まれているからだとか。あるいは単に、測定するべきベースが取り込まれたせいかもしれないが。

グランドキングウルトラ6兄弟と同じぐらいの対比と思ってくれれば分かり易いか。

ルギエルをそのまま大型前屈姿勢直立二足歩行怪獣という王道を往く怪獣のフォルムにしたような姿で、ぶっちゃけデザインはカッコ良い。
赤い目はあのサイボーグ怪獣のような完全なモノアイになり、口には怪獣らしくしっかりと牙が生えている。
ライブベースを媒体に生まれただけあって体の彼方此方にはオレンジ色の基地の外装が胸回りや目元や手甲に残されていたり、
基地の金属片が全身から角や背鰭、棘のように生えているなど、ロボット怪獣的なイメージを持たれる。

何故大型怪獣のような姿に肉体が変化したのかは不明だが、ライブベース内に取り残されたシェパードンの、
クリスタルスパークドールズの影響も関与していると思われる(実際シェパードンとビクトルギエルのシルエットは酷似している)。

その体内にはビクトリウムのエネルギーがギッチリと詰まっており、常時発生するそのエネルギーは、
無限と言っても過言ではなく、常にフルパワーで戦っても全然平気というチートにも程があるタフネスさを持っている。

しかし何といっても一番目を引くのは、
背中からそのままの形でニョッキリ生えている「ライブベース司令塔」と、胸部に生成された巨大な「ビクトリウム・キャノン」だろう。

司令塔にはライブベースを占領したエクセラーが居座っており、
巨大ロボットに搭乗し操作する様な感覚でビクトルギエルの肉体を操作している。

そして主砲である胸部の巨大ビクトリウム・キャノンはエクセラーの意思で発射できる恐ろしい武器と化している(詳細は後述)。

人類が作った超兵器が敵の手に堕ちて脅威になる」という点は、
あのデスフェイサーネオマキシマ砲を彷彿とさせるだろう。てかそれしかしない。


ちなみに、別名こそ「超咆哮獣」だが、ビクトルギエルの咆哮は、
巨大な鉄骨を擦り付けたような鳴き声をしており、正直別名になるほど特徴的なものではない




◆戦闘能力


ダークスパークの力は別として、生身の格闘能力が「ん~?」な感じだったダークルギエルだったが、
ビクトルギエルはというと……、










ハッキリ言ってメッチャ強い。







冗談抜きでメッチャ強い。



体内に無尽蔵にあるビクトリウムのエネルギーのお陰もあって、体力切れを起こさないその体質は正しく無敵。
その巨体から繰り出される重い一撃はギンガストリウムとビクトリーに対して簡単に大ダメージを与えることができる。

オマケにその体の硬度や防御力もハンパじゃなく、
以上の必殺技及び武器の猛攻を受けてもビクともしなかった。

……が、元の怪獣のスペックが高いだけあってか、
辛うじてハイパーゼットンシザースの一撃だけはビクトルギエルの体に傷を負わせる事に成功している。
それでも左胸の機械部分を露出させただけだが。


以下、ビクトルギエルが主に使用する技を紹介。


  • ビクトリウム・キャノン
神山長官率いるUPGのタカ派血を吐きながら続ける悲しいマラソンによって建造された悪魔の超兵器。
ライブベースに装備されていた物より巨大化しており、無論ビクトルギエルの方が威力もケタ違い。
フルパワーで放ったビクトリウム・キャノンは山1つを巨大なクレーターにするほど跡形もなく消し飛ばす程の威力を持つ。

しかしビクトルギエルにとってのビクトリウム・キャノンは別に体内の器官という訳ではなく、
1つの外装備に過ぎない上に、エクセラーの性格の都合上「地球人の作った兵器ごとき」破壊されてもどうという事は無いらしい。

人類が地球を自らの手で守る為の武器」が「人類に牙を剥く最悪の兵器」に成り果てるとは、これ以上に皮肉な話は無いだろう。


  • ダークルギエルビート
ダークルギエル時には胸の発光体から1発1発発射していたダークルギエルビートだったが、ビクトルギエルのは全身にある発光体から全方位に無数に発射するというトンデモ技となっている。


  • 電撃
頭部のモノアイから発射される赤黒い電撃。
ギンガとビクトリーに一度はトドメを刺し、石化させた。



◆劇中の進撃

ウルトラマンギンガS

ゼットン星人ベルメがライブするハイパーゼットンを何とか倒しきった一同が勝利の余韻に浸ってる時にルギエルが飛来し、ライブベースと融合、ビクトルギエルは誕生してしまう。

直後にエクセラーも司令塔に転送し、ビクトルギエルを操り行動開始。
周囲にあるビクトリウムを吸収しながら市街地へと向かって行く。

ギンガとビクトリーは果敢にもこれに立ち向かって行くが、
  • 「常にフルパワーを出してもエネルギー切れを起こさない敵」
に対して
  • 「2人掛かりで立ち向かっても結局3分が限界のウルトラマン」
の対決は割りに合わない所の問題ではなく、直ぐに窮地に追い込まれてしまう。


そこでヒカルは、「お互い1人ずつライブと解除を繰り返し活動時間を補い合いながら戦う」というとんでもなく無謀な作戦を提案・決行するも、結局は無茶が生じてしまいビクトルギエルの力押しに圧倒され完敗。
結果としてはライブ出来るのは残り1回という程までにエネルギーを消耗してしまう。


ギンガとビクトリーを退かせたエクセラーはビクトルギエルを使い、次の狙いを地球の中心部にあるビクトリウムを超える超エネルギーを秘めた「ビクトリウム・コア」に定める。
そしてそれすらも吸収し、己のエネルギーにしてしまう。


しかしビクトリウム・コアの声を聞きビクトルギエルへの対策を知ったマナが司令塔に侵入し、
シェパードンのクリスタルスパークドールズを外へ放り出しビクトリーの元へ戻され、ビクトリーのシェパードンセイバーフラッシュで胸のビクトリウム・キャノンを破壊されてしまう。
それでも尚エクセラーはウルトラマンとビクトルギエルの力の差を見せ付けるが……、


宇宙最高の頭脳は、宇宙最強の肉体に宿る!
偉大なるグランドマスター・ルギエル!
これであなたの体は完全に復活s(ry


\ドカーン!!/





ご苦労だった……。



ここでまさかのエクセラー退場。
そしてルギエルの意思までもが復活する。

用済みとなったエクセラーはルギエルに粛清され(デスヨネー)
スパークドールズになった事で、ビクトルギエルの肉体の支配権がルギエル本人へと移った。

より増した圧倒的な力により、遂にはギンガとビクトリーに強力な電撃を浴びせ石化させてしまう。



ルギエルはその後再びこの地球の全生命体の時間を止める事を宣言するが、
マナの決死の行動によりビクトルギエルの内部システム及び吸収したビクトリウム・コアのエネルギーを暴走させられる。
ダークルギエルの意志をあえて復活させ、ビクトルギエルと化した肉体諸共完全にトドメを刺す、それがマナの狙いだった。

内部システムが暴走したことによりビクトルギエルのパワーが低下。
そしてビクトリアンの協力により復活したギンガとビクトリーの総攻撃にビクトルギエルは徐々に押され始める。


なぜだ? 生命のないモノが、なぜ他人の命をかばう?


ある人間が私に言った。命とは変化し、続いていくものだと

俺たちは成長する! 昨日までの俺たちを越えてゆく!


変化など必要ない! 全てが幸福の中で停止するのだ!!


命のサイクルは停止しない。ひとつの命が次の命に……続いて行く!



スパークドールズに閉じ込めるのが永遠じゃない! 未来に受け継がれていくのが……永遠の命だっ!!



ビクトリウム・コアのエネルギーの暴走が進行しどんどんパワーが落ちるビクトルギエル。
結局ほぼ一方的にギンガとビクトリーに攻撃され、全身から光を放ちながら活動を停止。

動けなくなった隙にギンガストリウムの「ギンガエスペシャリー」とビクトリーの「ビクトリウムエスペシャリー」の合体技、
コスモミラクルエスペシャリー」を受け、マナ共々大爆発。

吸収したビクトリウムは全て大地に還元され、同時にルギエルの意識も消滅するのであった……。



永遠の……命の力……! 馬鹿なァッ……!!





果たしてこれで本当にギンガとルギエルの因縁に終止符が打たれたのか?
それはまだ誰にも分からない……。




ちなみにUPGライブベースの玩具も存在するが、
基地としての唯一のギミックが基地が開いて中からビクトルギエルが出てくるだけという前代未聞の仕様となっている。

当初は中から黒いギンガが現れるという案もあった。


ウルトラファイトオーブ 親子の力、おかりします!

亡霊魔導士 レイバトスが復活させた怪獣軍団の一員として登場。
足止めとしてウルトラマンゼロオーブオリジンに襲い掛かる。

しかし、続く第4話ではバードンキングジョーと共にオーブオリジンと戦ったものの、
ビクトリウム・キャノンはおろかダークルギエルビートすら使用せず、オーブカリバーの柄の部分で弾き飛ばされ、
バーンマイトのストビュームバーストとストロングコロナゼロのガルネイトバスターの同時攻撃を受け爆散・消滅した。

……という上述したかつての脅威を全く見せつけずに、再生怪獣として王道中の王道な扱いを受けて退場となった

これによりファンからは(おそらく)「ビクトリウムキャノンもダークルギエルビートを使わない…つまりビクトリウムもルギエルの力や意思もない以上、あのとんでもないタフさもないし、ビクトリウム・キャノン自体撃てなかった可能性がある」だの「時止めによるスパークドールズ化も不可能。また上述した強さは自称宇宙最高の頭脳を誇るチブル星人エクセラーのコントロールも無視できない。あえて言うのであれば見た目だけがビクトルギエルの二足歩行怪獣と言ってもよい存在だったため、仕方ない展開と言ったところだろうか」などと言われたりしてしまった。
円谷プロはビクトルギエルに何の恨みがあるのだろうか……。

せめてダークルギエルビートくらいは使ってほしかったという声もあるが、範囲攻撃でもあるため難しいか。
ある意味、他を倒すと範囲攻撃が使用できるビクトルギエルを真っ先に倒したオーブとゼロの判断が正しかったのかも……?

なお他のメンツから推測するに、今回ビクトルギエルが選ばれたのは敵キャラかつ未登場でオリジナルのギンガ・ギンガS枠の怪獣であったためだと思われる*1
というかビクトルギエルは扱い的に出す必要はあったのだろうか……ギャラクシーファイトにすら出れなかったし


◆余談



追記・修正は宇宙最強の肉体を持つ人がお願いします。


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最終更新:2024年04月10日 07:59
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*1 サンダーダランビアとスーパーグランドキングは派生怪獣であり、ダークルギエルとファイブキングは前回の映画で坂本監督が使用し、シェパードンは味方怪獣のため省かれたと思われる