登録日:2014/12/31 Wed 12:19:05
更新日:2022/08/09 Tue 03:23:30
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『ホビット 竜に奪われた王国』とは、アメリカのファンタジー・アドベンチャー映画。
J・R・R・トールキンの児童文学小説『ホビットの冒険』の実写映画化第二弾である。
概要
北米公開日は2013年12月13日。日本公開日は2014年2月27日。
上映時間は161分。未公開シーンを加えたエクステンデッド・エディションは185分。
監督は前作に引き続きピーター・ジャクソン。
本来、本シリーズは全二部構成で企画されていたが、撮影でその全体の量が当初の予想を大きく上回り、急きょ三部構成に変更。
その構成変更の影響からか、今作ではいよいよ盛り上がる時点の寸前で終わっている。
今作は前作以上に原作にない要素を多数盛り込み、『ロード・オブ・ザ・リング』の前日譚としての要素を色濃くしている。
その最もたるものが、原作『ホビットの冒険』に登場しない『指輪』登場人物のレゴラスの登場である。オリジナルキャラクターのタウリエルと共に、主役を食うほどの活躍をし、物語に華を添えている。
物語
ホビット族のビルボ・バギンズははなれ山・エレボールへと王国を取り戻すための遠征に向かうトーリン・オーケンシールド率いるドワーフの一団の忍びの者として、彼らの旅に同行した。
彼らを襲う度重なる危険に一時は生存が危ぶまれたビルボであったが、魔法の指輪と自前の機転を活かし、見事彼らの危機を救い、皆から認められるようになる。
そんな彼らの旅はまだ続く。
魔狼ワーグの追手から逃れたり、熊人ビヨルンに救われ危機一髪だったりしたものの、今度は闇の森で巨大な蜘蛛の群れに襲われる。
そこへ彼らの窮地を救ったのは闇の森のエルフの兵士達。
しかし、闇の森の領主・スランドゥイルはエレボールを見捨てており、トーリンとは決して埋めがたい溝があった。
そして、エレボール奪還を目指すドワーフらを危険視したスランドゥイルは、彼らを捕えてしまう。
ビルボにより窮地を脱した彼らは、川を下って闇の森を脱出したものの、オークの群れにまた襲われ、命かながら逃げ出していく。
そして、彼らははなれ山の近くにある湖に住む漁師・バルドに救われ、湖の町・エスガロスへと転がり込む。
一方、エルフの女騎士・タウリエルはドワーフの行方が気になり、スランドゥイルの息子・レゴラスと共に彼らを追うオークの後を尾ける。
さらに、再び一行と別れたガンダルフは、ラダガストの協力を得て、死人遣いと呼ばれる闇の勢力が蠢くドル・グルドゥアの丘へと単身で乗り込む。
そこではすでに滅びた存在であった巨悪が、「死人遣い」の名を借りて確かに存在していた。
遂にビルボとトーリン達は、念願のエレボールへとたどり着く。そこには、火を噴く巨大な竜・スマウグが鎮座していた…。
登場人物
≪旅の仲間≫
◆ビルボ・バギンズ
演:マーティン・フリーマン/吹き替え:
森川智之
旅の仲間の忍びの者。
最初は嫌々だったものの、旅を重ねるごとにドワーフ達に仲間意識が芽生え、彼らのために忠誠を尽くす。
ゴラムから奪った「魔法の指輪」を便利に使うものの、一方でその指輪に少しずつ魅入られていくが…。
◆ガンダルフ
演:イアン・マッケラン/吹き替え:羽佐間道夫
今回、同行したのは序盤だけで、すぐに別行動をとる。
ラダガストの報告を頼りに、闇の森の傍にある丘ドル・グルドゥアへと、闇の勢力の様子を偵察に行くが、そこでは予想以上の脅威が待ち構えていた。
【ドワーフ一団】
◆トーリン・オーケンシールド
演:リチャード・アーティミッジ/吹き替え:
東地宏樹
誇り高きドワーフの王。
エレボール奪還に命を懸け、ビルボにも信頼を置くようになった。
祖国を見捨てたスランドゥイルをはじめとするエルフに不信と恨みを持ち、彼らを嫌悪する。
そして、エレボールへと近づくごとに、周囲の者から先代の王の強欲さを引き合いに出され諌められるが、中に封じられたままの財産とアーケン石に執着するようになり…。
◆フィーリ
演:ディーン・オゴーマン/吹き替え:落合弘治
◆キーリ
演:エイダン・ターナー/吹き替え:土田大
イケメンドワーフ兄弟。
今回は、キーリが川下りの最中でオークの毒の弓に撃たれ、生死を彷徨う羽目に。
治療のため、湖の町で兄弟揃って居残ることになった。
そして、闇の森でタウリエルと語り合うごとに、二人の間で愛情が芽生える。
◆バーリン
演:ケン・ストット/吹き替え:稲垣隆史
人望篤い長老ポジション。
ビルボにトーリンへの真心を感じ取り、彼に絶大な信頼を寄せる。
かつてのエレボールとデイルの戦いの逸話を語る。
◆ドワーリン
演:グレアム・マクダビッシュ/吹き替え:
玄田哲章
トーリンに忠義を尽くし、それに仇なす者はエルフだろうと人間だろうと噛みつく。
◆オイン
演:ジョン・カレン/吹き替え:小島敏彦
医者として、毒でやられたキーリを治療するため、湖の町に残った。
◆グローイン
演:ピーター・ハンブルトン/吹き替え:稲葉実
レゴラスに自分の息子の肖像を「ゴブリンの子」と馬鹿にされる。
◆ボフール
演:ジェイムス・ネスビット/吹き替え:
平田広明
湖の町では出発前の宴会で酔いつぶれ、置いてけぼりにされた。
◆ボンブール
演:スティーブン・ハンター
川下りでまさかの樽詰めアクションを披露。まさかの転がって動けるデブ。
◆ビフール
演:ウィリアム・キルシャー/吹き替え:多野田曜平
◆ドーリ
演:マーク・ハドロウ/吹き替え:茶風林
◆ノーリ
演:ジェド・ブロフィー/吹き替え:佐藤せつじ
◆オーリ
演:アダム・ブラウン/吹き替え:宮田幸季
この中では比較的目立たないメンバー達。
≪闇の森のエルフ≫
◆スランドゥイル
演:リー・ペイス/吹き替え:森田順平
闇の森の国王。眉毛がすごい。
徹底的なエルフ至上主義者であり、国の内側の安寧のみを保ち、外側に興味を示さない。
頑固な冷徹な印象を持ち、ドワーフを「強欲で卑しい存在」と見下している。
先代のスロール王がエルフの宝を手放さなかったことから彼らの危機を見捨て、また孫のトーリンにも同じ道を歩むと警告する。
◆レゴラス
演:オーランド・ブルーム/吹き替え:
平川大輔
ご存知ハイスペック王子。スランドゥイルの息子。
この頃はまだドワーフに対する偏見が強く、他のエルフ同様高慢じみている。
ドワーフに惹かれつつある意中の人・タウリエルに危機感を抱いているが…。
◆タウリエル
演:エバンジェリン・リリー/吹き替え:
甲斐田裕子
映画オリジナルのキャラクター。
スランドゥイルの近衛隊長。
弓矢・剣術に長けた勇ましい女傑。
捕らわれの身になったキーリと語り合ううちに彼に惹かれ、脱出しオークに追われる身となった彼らの身を案じ、王の命令に反し後を追う。
≪湖の町・エスガロス≫
◆バルド
演:ルーク・エヴァンス/吹き替え:
山路和弘
湖の町の漁師。貧困の中三人の子供を養うシングルファーザー。
はなれ山の麓の国・デイルの領主の子孫であり、弓矢の達人。
川を下ってきた旅の仲間を密かに町に潜り込ませ匿うが、彼らの目的がエレボールの奪還と知り、デイル壊滅の再来を招くと危機感を抱く。
◆統領
演:スティーブン・フライ/吹き替え:
銀河万丈
町民達に貧困を強いている一方で、自分だけ財産を独り占めしている典型的な悪徳統治者。
何かと目立ち発言力のあるバルドの反乱を恐れ、彼の監視に目を光らせている。
よそ者であるドワーフを、当初は嫌って追い出そうとしたが、「エレボールの子孫が町に富をもたらす」という伝説を聞き、手のひらを反して彼らを歓迎。
王国に眠る財宝の一部を報酬としてトーリンと取引するが…。
◆アルフリド
演:ライアン・ゲイジ/吹き替え:河本邦広
統領の側近。
統領の腰巾着として媚を売り、彼の目となって町民を目ざとく監視する。
≪その他≫
◆ガラドリエル
演:ケイト・ブランシェット/吹き替え:塩田朋子
今回は回想のみ登場。
◆ラダガスト
演:シルベスター・マッコイ/吹き替え:野島昭生
旅の仲間と離れたガンダルフと共に、九人の人間の王の塚を確認し、ドル・グルドゥアに漂う不吉な気配を察知。
彼らの仮説=闇の軍勢の復活を裏付けたことを確認し、白の会議へと危機を伝えに行く。
◆ビヨルン
演:ミカエル・パーシュブラント/吹き替え:磯部勉
闇の森の近くに住む熊人。
オークに追われた旅の仲間を匿った。
毛皮を身に包んで熊に変身することができる。というより、熊でいる時はほとんど熊そのもので理性がない。
◆スマウグ
演:ベネディクト・カンバーバッチ/吹き替え:
大友龍三郎
約150年前、エレボールを襲い、山の下の王国と谷間の国デイルを滅ぼした邪悪な竜。
欲深くジャイアニズム溢れる性格であり、ドワーフの財宝を全てわが物にし、普段は金の山に埋もれている。
目と鼻をよく利かせ、近寄る者には非常に敏感。
忍びの者として現れたビルボと問答するが、その威圧感はあまりに大きいもので…。
≪闇の軍勢≫
◆アゾグ
演:マヌー・ベネット
オークの首領。
トーリンを確実に仕留めるため、執拗に彼らの後を追う。
◆ボルグ
演:ローレンス・マコール
アゾグの息子。
父の命を受け、トーリン一行を追跡する。
◆死人遣い
ドル・グルドゥアにて九人の王の死霊を操る謎の存在。
その正体はかつての大戦で滅んだはずの「指輪の王」。
用語集
◆闇の森
かつては動植物が豊かな「緑の森」と呼ばれていたが、死人遣いの力が強くなって以来、得体のしれない瘴気が漂い、闇の森と呼ばれるようになった。
外側には巨大な蜘蛛の巣が張られており近づく者を餌にする。
奥深くにはエルフの大国が築かれている。
◆エスガロス
はなれ山・エレボールの近くにある湖の中心にある水上町。
強欲な統領に支配され、町民達は貧困にあえいでいる。
◆アーケン石
ドワーフの王の証とされる白く輝く宝石。
いかなる宝石よりも価値があるものとされ、トーリンが特に追い求めるものである。
◆ドル・グルドゥア
闇の森のはずれにある廃墟のある丘。
近年、死霊遣いが居を構えるようになってからオークや死霊が徘徊することが多くなり、ラダガストが深く警戒していた。
- この作品といいウィザードといい、大友さんはドラゴン役が多いなーと思ってたら、次はついに神龍かー。 -- 名無しさん (2014-12-31 19:24:15)
- 後半はスマウグの格好良さと強さに圧倒されまくりだった、一瞬キングギドラになったのはビビったわ -- 名無しさん (2014-12-31 21:28:14)
- ↑2邪悪龍もやった事があるね。やはり名前に龍がついてるからかな? -- 名無しさん (2014-12-31 21:31:38)
- ↑ほんと大友さんは何かと龍に縁がある人だな -- 名無しさん (2015-01-01 16:13:58)
- 本当スマウグとサウロンが手を組んでなくて良かったわ -- (2015-01-01 16:16:42)
- ↑2 調べてみたら大友さん辰年でびっくりした。なんたる偶然 -- 名無しさん (2015-01-05 19:50:22)
- ↑2確かスマウグ曰く「サウロンのよこした手下ならどうとでもなるが冥王本人とやりあいたくはないわな。」って考えでサウロンは「部下が無駄死にするからあんまり手を出したくない。」って関係だったらしいからな。だから、サウロンがスマウグに従属じゃなくて取引をもちかけてたらやばかったかもね。 -- 名無しさん (2015-01-25 18:16:53)
- 今回はガンダルフ魔法使いまくってたな -- 名無しさん (2015-02-07 21:02:13)
- ↑2 スマウグはそんなことは言ってないよ。と言うかスマウグがサウロンに対して言及したことはない。その「サウロンのよこした手下~」ってセリフはウルゴストっていう指輪のゲームオリジナルのドラゴンのもの。 -- 名無しさん (2016-01-26 02:59:37)
- 映画版のスマウグはサウロン以外のモルドール全軍とも渡り合えそう -- 名無しさん (2016-05-09 22:20:19)
- 「復讐を見せてやろう」←実はギリオンのバリスタを相当脅威に感じてたんだろうな。あんな小さなバリスタで鱗をピンポイントにあてまくって鱗をはがしたんだろう。 -- 名無しさん (2022-08-09 03:23:30)
最終更新:2022年08月09日 03:23