謎の村雨城

登録日:2014/12/21 Sun 00:07:20
更新日:2023/11/08 Wed 21:22:23
所要時間:約 7 分で読めます






数々の忍法を体得し、”ナゾの生命体”をあばけ!

天よ、我が剣に力を与えたまえ。




謎の村雨城とは、1986年4月14日に発売された任天堂のディスクシステムのゲームである。
移植はGBAのファミコンミニ ディスクシステムセレクションの中の1本やWii3DSWii Uのバーチャルコンソール、ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Onlineがある。
当時は同年に発売されたゼルダの伝説メトロイドとは違い、日本でしか発売されていなかった。
そのためかリンクサムスとは知名度や人気、扱いなどで埋めがたい差が生じている。
…が、同じく86年にディスクシステムで任天堂から発売された「プロレス」は長らく移植がなく村雨城以上に扱いが悪い時期が長かった。それでも外部出演は果たしていないが。
最近になって北米や欧州でも3DSのVCやNintendo Switch Onlineで遊べるようになった。

あらすじ

江戸幕府の四代将軍徳川家綱が天下を治めていたころ、
ある地方にある「村雨城」の中には巨大な石像「ムラサメ」が祭られていた。

ある嵐の夜に天上を引き裂くような雷鳴とともに天から流れ星のような物体が村雨城に落ちてきた。
そして、正体不明の生命体が「ムラサメ」に住み着いた。

その生命体は村雨城以外の4つの城の城主達を謎の力で支配して4色の「謎の玉」を手渡した。
その玉を手にした城主達は玉の力で忍軍を操って暴れ始めるのだった。

この城主達の反乱と「ムラサメ」の噂に事の重大さを感じた幕府は、
その城下を元どおりに治めることと噂の真偽を確かめるために、剣法指南役の青年剣士「鷹丸」を密かにその城下に送り込んだ。
だが、その情報もすぐに「ムラサメ」の知るところとなり、
鷹丸が江戸を出てからすぐに城主の放つ忍軍・妖術使いの魔の手が忍び奇る。

「ムラサメ」との死闘に勝った鷹丸がそこで見たものは? ナゾの生命体の正体とは……!?

ゲーム内容

ゼルダの伝説と同様のトップビュー・画面切り替え形のアクションゲーム。
ただしゼルダよりもアクションが主体になっている。

舞台は村雨城に至る4つの道中と城、そして村雨城。
道中はスタートとゴール付近の「宿場」と「草原」「森」「岩山」「河原」からなる。
攻撃方法は敵との距離が近いと、遠いと飛び道具

敵からダメージを喰らうと力が1減り、力がすべてなくなると1ミス。残機が0になるとゲームオーバー
エンディング自体はあるが無限にゲームは続く。
セーブはゲームオーバー時にのみ可能。

登場人物

このゲームの主人公。幕府の剣法指南役を務める青年。
剣術はもちろん、様々な術を使いこなす。

敵キャラクター

共通して登場

青・白・黒・赤・点滅する物が登場する。
青はウロウロするだけで攻撃してこないタイプと草陰から十字手裏剣で攻撃してくるタイプの2種類がいる。
白は小さくて動きが素早い。体当たりと十字手裏剣で攻撃する。
黒は鷹丸に十字手裏剣を投げてくる。
赤は鷹丸にを投げてくる。火は手裏剣と違い、刀で打ち消せない。
点滅するものは時限爆弾を鷹丸のまわりに置いていく。倒すと自爆する。
  • タヌキ
敵かは微妙だがここに記載。
倒すとパワーアップアイテムを落とす。

道中に登場

  • ムササビ
不意に鷹丸めがけて襲いかかってくる敵。動きが速い。

  • 土ぐも
土の中から突然出現して十字手裏剣を3連射する。

  • 山賊
岩山で出現。敵の仲間ではないが、で襲ってくる。

  • 中忍
鷹丸が出入口に近づくと出現するチョンマゲ頭と鷹丸の行く手をふさぐ揉み上げ坊主の2種類いる。
前者は出入口近くから雷玉で攻撃し、後者は火炎で攻撃してくる。

  • 天狗
風の姿で移動する。つむじ風で攻撃する。

城内に登場

鷹丸を待ち伏せしている。を横にかまえているときは飛び道具は通用しない。
画面上で鷹丸と同じ高さに位置している。倒すときは接近して刀を振り上げたときを狙う。

  • 門番
投縄の術で攻撃してくる。各城内の階段の間にて番をしている。
部屋にいる敵全員を倒さないと階段が降りない。

  • 中忍
黒装束と長髪と薙刀使いの3種類がいる。
黒装束は数個の火の玉を円状に纏い、一定間隔で一つずつ飛ばしてくる。この火の玉は鷹丸の飛び道具を無効化する。
長髪は道中に登場するチョンマゲ頭と同様に出入口付近に突然現れて雷玉で攻撃する。
薙刀使いは構えた薙刀を振り回しながら上下左右にランダムに移動する。薙刀は鷹丸の飛び道具を無効化する。

  • 般若
姫(1UPアイテム)に化けている。接近すると正体を現して襲い掛かってくる。
厄介なことに姫か般若かは接近するまで判別不可。耐久力が高いうえに部屋を移動してもしつこく追いかけてくる。

城主たち

  • 青雨城主
青雨城の城主。玉を4個連続で投げつけてくる。

  • 赤雨城主
床や壁に当たると爆発して白忍者に変わる玉を投げて攻撃してくる。
さらに鷹丸めがけて突進してくる。姿を消しては突然現れる。

  • 緑雨城主
分身の術を使い四人に分身し、玉を投げて攻撃してくる。実はポーズで判別可能。

  • 桃雨城主
床や壁に当たると分裂して飛び散る花を投げる幻花の術をあやつる女城主。
飛び散った花のどれか1つにでも当たると鷹丸の力は減る。

村雨城で登場


  • 邪鬼
物陰より出現するマリオのような姿の敵。
鬼火を鷹丸めがけて2発投げる。この鬼火は相殺できる。

  • 中忍
髑髏の顔をしている以外は道中の物と同じ。

  • 門番
ムラサメの部屋の前にいる。光の玉を投げて攻撃する。倒さないと門は開かない。

ムラサメと謎の生命体

  • ムラサメ
の顔をした玉を投げて攻撃する。また、空中に浮いている玉に当たっても力が減る。
倒す時は飛び道具が有効だが弱点は1ヵ所だけ。

  • 謎の生命体
ラストボス弱点を突かないとダメージは与えられない。弱点については後述。
「流れ星のような物体が落ちてきた」ということから、正体はおそらく地球外生命体である。

関連作品

  • 謎の村雨城ゲーム
バンダイから発売された「パーティジョイ」と呼ばれるボードゲームシリーズの1作品。

  • 謎の村雨城 不思議時空の旅
双葉文庫から発売されたゲームブック。著者は三原治と塩田信之。
主人公が鷹丸ではなく現代からタイムスリップした少年になっている。

  • わんぱっくコミックス 謎の村雨城
徳間書店の「わんぱっくコミック」で連載されたコミカライズ版。
著者は「プラモ狂四郎」等のガンダム関係の漫画を手掛けたやまと虹一とみなづき由宇。
やまと虹一版はシリアスなストーリー性を重視した漫画で、
みなづき由宇版はゲーム攻略性を重視した漫画という構成になっており、
特にやまと虹一版に関してはバトルアクションや過激な流血描写等が濃い物になっている。

  • おニャン子捕物帳 謎の村雨城
月曜ドラマランドで放映された。任天堂作品初の実写映像化作品。
あの実写版マリオよりも早い。だがこっちもこっちで原作とは別物。
「おニャン子」という名前から分かるように、おニャン子クラブの面々が出演している。
この作品での鷹丸は普段はダメ男な清吉、および白頭巾の正体で一色藩の藩士。幕府はどこ行った。
鷹丸を演じたのはあの京本政樹。

外部出演

リンクやサムスとは知名度などもろもろの点で差をつけられているが、外部出演はそこそこある。

本人は登場しないがお宝の1つに本作のディスクカードが「コズミック・アーカイブ」という名称で登場。

  • キャプテン★レインボー
舞台となるミミン島の住人の1人として鷹丸が登場。

鷹丸がゲスト出演。リンクに先駆け無双の舞台に立つ。当然(?)Wii版限定。
また、この作品を再現した「村雨城モード」が収録されている。Wii Uで発売されたOROCHI2 Hyperには出られなかった。

  • メイドイン俺
プチゲームの一つとして「むらさめじょう」が、
レコード(音楽)として道中ステージのBGMをモデルとした「なぞのむらさめ」がサンプルとして登場している。
また、「あそぶメイドイン俺」では鷹丸をモデルにしていると思われるキャラクターが登場している。

  • ニンテンドーランド
ミニアトラクションの一つとして「鷹丸の手裏剣道場」が収録。
鷹丸本人は登場しないが衣装が鷹丸のものになる。

大乱闘スマッシュブラザーズDX」ではおなまえのおまかせに「たかまる」が登場。
大乱闘スマッシュブラザーズX」ではシールとして登場。道中のBGMが「道中面」というタイトルで原曲が収録。
大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS/Wii U」ではアシストフィギュアの1体で鷹丸が登場。
また、両機種ともに村雨城の複数の楽曲を編曲しメドレーにした『謎の村雨城 メドレー』が収録されている。
そしてニンテンドーランドに続きMiiファイターの衣装として鷹丸の衣装セットがDLCの1つとして配信されることになった。

  • スーパーマリオメーカー2
オトアソビの演出で登場。
発動条件を満たすとお馴染みのBGMが流れて剣を振り回す鷹丸と大量の忍者が出現する。

余談

プラチナゲームズの神谷英樹氏は新作を作りたいゲームとして「スターフォックス」と一緒にこの作品の名前を挙げている。

残り人数が99人になると無敵になる裏ワザがある。
しかし、そこまで出来る腕前を持つ人にとってこの裏ワザはあまり意味がない……。

説明書には隠密が鷹丸に届けたという設定のムラサメの弱点を示す暗号がついている。
暗号文は、

「ひろば三 なぞ四の えど二八 み六五 な七のみ」

これはどう解くのかというと、ひらがなを「・」、漢字を「-」に変換する。するとこの文は

「・・・- ・・-・ ・・-- ・-- ・-・・」

とモールス信号になる。このモールス信号を解くと、

「クチノヤカ」

になる。弱点が口の中だとは言いたいの分かるが誤植をやらかしている。隠密はよほど焦っていたのだろうか…?
そもそもモールス信号誕生(1800年代)より200年近く前の時代(徳川家綱の在位は1651年-1680年)にモールス信号が何故あるのだろうか…

ちなみに正しく直すには「み六五」の「五」の部分を適当なひらがなに直せば良い(例:「み六ん」)。


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最終更新:2023年11月08日 21:22