魔獣ダイタニクス(星獣戦隊ギンガマン)

登録日:2014/12/08 Mon 15:47:59
更新日:2023/07/02 Sun 17:07:35
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特撮番組『星獣戦隊ギンガマン』に登場する魔獣。
本編には第一章から登場しているが、本格的に動き出すのは第四十一章からとなる。

名前の元ネタは沈没船の「タイタニック」から。


【概要】

ゼイハブ船長の故郷である汚れきった惑星でその汚染が凝縮する形で誕生した、星を滅ぼすために暴れ続けている邪悪な生命体。
毒々しい緑の体表をした直立姿勢の恐竜のような身体に、湾曲した長い二本の角と下顎が大きく付き出した巨大な口を備えたワニに似た頭部が特徴。

武器は口から吐く破壊光線および頭の角や器用な尻尾に凄まじい怪力、鋭いキバの噛み付きと、戦い方は至ってシンプルだが、その戦闘能力は単体でも全星獣を凌駕し、彼らが合体したギンガイオーブルタウラス、そしてギガライノスおよびギガフェニックス達が束になってかかっても逆に圧倒してしまうほど。

宇宙空間を高速で航行することが出来、宇宙海賊バルバンはこのダイタニクスの背中に本拠地の「荒くれ無敵城」を接続、
「魔獣要塞ダイタニック」として意のままに動かしており、海賊にとって命とも言える“船”であると同時に組織の戦力的切り札でもあった。
襲撃した星を食らうことでその星を宝石に変える力を持ち、ゼイハブはそれをコレクションとして収集していた。

3000年の封印の眠りからバルバン達と共に復活…
と思いきや、ダイタニクスだけは封印が解かれなかったため、バルバンの面々はそんな彼を復活させるため地上侵略と復活に必要なエネルギーの確保に励むのであった。

電気や熱といったエネルギーの類を集めるなどの試行錯誤を繰り返した結果、サンバッシュ魔人団によりギンガの光が必要であると判明。
サンバッシュが敗北した後はブドー魔人衆によりギンガの光の場所の特定に成功したがいずれも不発に終わり、彼らもギンガマンの前に敗れ去る。
そしてイリエス魔人族による魔術的な作戦が進められる中、封印が中途半端に解けた副作用で、ダイタニクスの背中が腐り始めた。この後、イリエスの最終作戦も失敗するが、ゼイハブは宝石に姿を変えて生き延びたイリエスの宝石を利用することを思いつき、バットバスの手で砕かれた宝石を防腐剤にすることで、ダイタニクスの腐食化は止まり、しかもイリエスの魔力はダイタニクスの心臓も活性化させた。


【復活~敗北まで】

イリエス敗北後はバットバス魔人部隊による作戦にシフトされる。
内容はダイタニクスの心臓へエネルギーを送ることで復活にこぎつける模様。バットバスに拾われた闇商人ビズネラを参謀に携え、様々な作戦を展開した。

そして第四十章ラスト。
魔人デギウスを捨て石にすることで、地球に接近する彗星のエネルギーをダイタニクスに送ることで、ようやく復活に成功。
翌話である第四十一章で意気揚々と上陸し暴れ回った。
背中の鰭を光らせて光線を吐くのはゴジラのオマージュである。

ギンガマン達は応戦するものの、その力に圧倒され成す術がなかったが急激な体温上昇と腐食した背中の後遺症に伴い、ゼイハブはダイタニクスを撤退させたのであった。


その後バルバン達は再び出撃…させたのだが、ある思惑によりゼイハブは城部分を切り離した状態でダイタニクスを出撃させた。
結果ダイタニクスは破壊本能のみに従い、一万倍のパワーを発揮するのであったコントロールが利かない状態で暴れ始めた末に城部分を切り離したことで腐食した背中が露呈。背中への集中攻撃に怯んだ所に超装光ギンガイオーの必殺剣・銀河獣王無尽斬りが炸裂し、敗北した。


しかし虎の子の魔獣を失ったにも関わらず、バルバン達はゼイハブからビズネラまで悔しがることも、悲しむこともなかった。
それどころか不敵な笑みを浮かべ、何かが起こる予兆を示すのであった…。





以下、ネタバレ注意


















バルバンの真の狙いは、復活したダイタニクスの力でギンガマンを倒すことではなく、復活したダイタニクスをギンガマンに倒させることであった。

ダイタニクスはその能力の性質上、肉体そのものが星にとっての害悪であり病原菌となる。ブルタウラス、鋼星獣、超装光ギンガイオーの連続攻撃を食らって粉々に砕け散ったダイタニクスだったが、その肉片はゼイハブの狙い通り地球の命を汚染。

地下深くより来る新たな脅威、すなわち地球魔獣を生み出すこととなった。


バルバンは心血注いで復活させたはいいが、弱点と時間制限を抱えてしまったダイタニクスを見限り、以後は地球魔獣に急成長エキスを与え、新たな「船」とすることを狙って動き始めた。


【地球魔獣】

ギンガマンに倒されたダイタニクスの破片が地球を汚染した影響で、地球の地下深くで生まれた新たなる魔獣。

恐竜か怪獣かという姿のダイタニクスと違い、幼生体の状態では線虫のような細長い胴体に長い前脚、植物のような頭部を持っているのが特徴。成長するとその胴体は人型に近くなり、頭部も縦に裂ける巨大な口を備えるようになり、その開いた口で星の大地を吸い込んでしまう
幼体時は口から吐く紫色の溶解液しか武器がないが、完全体では口から吐く火球弾や全身から放つ電撃、そして巨大な顎と両腕の鋭利な爪を使うようになる。

全身から強力な毒素を分泌している上、元がダイタニクスなので存在するだけで地球を汚染してしまう。しかも、普通の攻撃では倒しても砕け散るだけで、さらにその破片から新たな魔獣が誕生してしまう。完全にこの魔獣を倒すには、強力なアースの炎によって焼き滅ぼす以外に方法がない。


ギンガマンの妨害により成長作戦はなかなか進まなかったが、後に成長のための特殊部隊を率いていたバットバス諸共急成長エキスを食らい、一気に成長。

その勢いで雄叫び山を一瞬で呑み込み、ギンガイオーたちとの激突を繰り広げる。その最中、分離していた無敵城が頭部に合体してさらに強化され、ゼイハブに操られることでギンガマンを圧倒するなど、ダイタニクスを遥かに上回る強さを見せた。
銀河獣王火炎斬り、ガルコンボーガン・火炎流星弾といった超装光ギンガイオーの必殺技が軒並み通用しないという危機的状況に追い込まれたギンガマンだが、無敵城がブルタウラスの一撃で斬り崩されたことで形勢が逆転。

全ての星獣とギンガマン全員のパワーを集めたギンガ大火炎で焼き尽くされ、消滅した。


【魔獣ゲルマディクス】

Vシネマ「星獣戦隊ギンガマンVSメガレンジャー」に登場したダイタニクスの同種の魔獣。
ゼイハブと義兄弟の契りを結んだ宇宙海賊・グレゴリが自らの城を接続し、「魔獣要塞ゲルマディック」として運用していた。

『ギンガマン』の5000年前、星獣達に敗れてグレゴリ共々宇宙の彼方に封印されていたが、
『メガレンジャー』最終回メガボイジャーもろとも爆発四散したグランネジロスからビビデビによって転送されていたネジレジア残党・ヒズミナと激突したことが原因で復活。

義兄ゼイハブ率いるバルバンの復讐のため、グレゴリによって地球へと向かわせられた。

最初の戦闘ではギガライノスとギガフェニックスを撃破したが、自身も手傷を負わされ、撤退を余儀なくされる。その後、グレゴリの張った結界により星獣たちが宇宙に出たまま戻れない、という危機的状況でメガレンジャーとギンガマンの前に再登場。この時全身の色が赤から青に変わった。

ギャラクシーメガとブルタウラスを相手取ってなおも圧倒するという途轍もない力を見せたが、背中の要塞が爆破されたことで結界が消失、ギンガイオーが帰還したことで形勢が逆転。

超装光による銀河大獣王斬りをくらい、グレゴリ諸共真っ二つに両断されて消滅した。
ダイタニクスと異なり破片から魔獣を生み出す能力はなく、あちらでいう地球魔獣が誕生することはなかった。
実際には、本編が終わる前に制作されたので、魔獣を焼き尽くす設定がなかったのであろう。


【余談】

魔獣ダイタニクスの着ぐるみは番組を通して2つ製作されている。
一つ目は本編序盤でイメージ場面・過去回想にて使用されたもので、こちらは後に『VSメガレンジャー』の魔獣ゲルマディクスにリペイントされた。
二つ目は本編終盤でギンガマンとの直接対決で用いられた新造スーツで、一つ目より大きいサイズで造形されている。
ネット上では「ゲルマディクスの着ぐるみが終盤のダイタニクスに改造された」とする記述もあるがこれは誤り。



サンバッシュ「そうだ船長、追記・修正だ!アニヲタが見る項目を編集すれば、ダイタニクスは復活する!」

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最終更新:2023年07月02日 17:07