TWIN SIGNAL(ツイン シグナル)

登録日:2011/02/24(木) 21:59:21
更新日:2024/01/15 Mon 19:11:36
所要時間:約 7 分で読めます




1992年から月刊少年ガンガンで連載され、移転先の月刊Gファンタジーで完結した漫画。
作者は大清水さち。
全19巻+外伝2巻、小説版全10巻。


ヒューマンフォームロボット(HFR)という、人そのものの姿をもつロボットが開発されるようになった世界が舞台。
そこでやたら人間臭いロボットのシグナルを主人公とした、出会いややりとりが描かれる。

始めはギャク調で進むものの、少しずつバトルを交えたシリアスな話が展開されていく。

(後付け感もあるが)設定や世界観が秀逸で、続編やスピンアウトが望まれている(かもしれない)作品。



【あらすじ】
トッカリタウンという日本の田舎町で研究に勤しむロボット工学の権威、音井信之介。
彼が製作する最新HFRの『シグナル』が完成間近となったある日、孫の信彦が引っ越してくる。

信之介は信彦にシグナルを紹介し、信彦に兄代わりとして与えるつもりだと話した。

その夜、シグナルをもっとよく見るために研究所に忍び込んだ信彦は、弾みでとあるトラブルを起こしてしまう。

シグナルはそのショックで目覚めを迎えるが、無事に起動……出来たわけがなく。
シグナルは、信彦のくしゃみで『ちび』に変形するようになってしまった。



【登場人物】
◆:人間
■:ロボット
と分類する。


■シグナル(A-S SIGNAL)
cv.結城比呂(現:優希比呂)
身長ほどに長い紫の髪を持つ戦闘用HFR。
外見設定16歳。
A-ナンバーズ(後述)最新作にして、音井信之介の最高傑作。
他のロボットに無い人間的な思考を持ち、性格は直情的な戦闘おバカ。
当初、かっこいいと思ったのかテレビでやってたヒーロー番組の口上でキメてた。
信彦にとっては優しい兄貴分。
1人称は「ぼく」。
高い潜在能力を持たされているが、それを生かせていない。

■ちびシグナル
cv.ピカチュウ大谷育江
バグによって誕生した、もう1人のシグナル。
信彦のくしゃみにより、シグナル←→ちびと変形を繰り返す。
独自の人格を持ち、こっちはのんびりとしたお子様。
チョコが大好物。
(詳細はA-S SIGNALの項目にて)


◆音井信彦
cv.サトシ松本梨香
11歳。
シグナルと気の合う元気な性格だが、共働きの両親に気を使って我侭を言わないようになった。
シグナルを変形させられるのは信彦だけなので、必然としてトラブルに巻き込まれやすい。
ちなみに猫アレルギー。
案外常識人で、クリスに容赦ないツッコミを入れることがある。
ロボット工学者になりたいと思っているようだが、算数の成績は悪い。


◆クリス・サイン
cv.天野由梨
ロボット工学者の自称天才美乙女。17歳。
序盤に自作の非HFRをひっさげてシグナルに挑戦、返り討ちにあい、以降音井家に居座る。
信彦の挑発から研究所の部品を勝手に使ってエプシロンを製作、シグナルはこのときhybridsignalになった。
パルスとはケンカする程なんとか…の仲。
年の離れた姉がおり、A-R RAIDENは姉とクリスの共同製作である。
周りがガチの天才や教授ばっかりなので忘れがちだが、彼女も才能ある人間。

ちなみに初期は「天才美少女」を名乗っていたのだが、「17歳で美『少女』はあつかましい」と読者から手紙が来たので美乙女と名乗るようになったとか。(でも17で少女があつかましいとか言われたら19で魔法少女だった某管理局の人とかどうす……あれなんか白い光g(ジュッ))


■パルス(A-P PULSE)
cv.子安武人
音井信之介作のHFMで、製作者が同じシグナルにとっては「兄」にあたる。
外見設定は19歳。
初の戦闘用HFRであり、炭素素材を用いたために髪も服も全体に黒。
序盤に信之介の息子、つまり信彦の父である正信に改良されて歩く凶器となった。


■エララ(AE-1α ELARA)
cv.白鳥由里
Dr.カシオペア作の女性型看護用HFR。
外見年齢17歳。
感情表現豊かで、穏やかな女性そのものの性格。
とある事情から製作者の手を離れ、トッカリタウンの現所有者のもとでぞんざいな扱いを受けていた。
同型の双子の妹、ユーロパがいるがそちらは消息不明。
シグナルに惚れられているものの、全くその好意に気づいていない。
物語後半、2人の仲は少しだけ進歩する…かも。


◆音井信之介
cv.大塚明夫
シグナルの生みの親であるロボット工学者。
穏やかで優しい、どこにでもいそうな初老の男性。
その雰囲気からは予想がつかないが、世界最高の天才とさえ称される工学者である。
周囲からは「音井教授」「教授」と呼ばれる。
彼の生み出したHFMであるラヴェンダー、オラトリオ、パルス、そしてシグナルの4体は「音井ブランド」と呼ばれ、いずれも高い性能を誇る。
MIRAとSIRIUSを開発したのもこの人。
妻の詩織は過去に起きた研究事故に巻き込まれ、亡くなっている。


◆音井正信
cv.二又一成
信之介の1人息子。
本人もロボット工学者だが、新規に造るより改良に心血を注ぐガチの天才。
作者も気づくと正信がメインになっていて、慌てて直すくらいである。
その才能は子どもの頃から全開だった。
30代半ばだが、童顔なのを気にして伊達眼鏡をかけている。
ちょっとした皮肉屋で、パルスをよくからかっている。
七つの特技をもつが、尾行以外は明かされることがないまま終わった。


◆音井みのる
cv.緒方恵美
正信の妻。
ロボット心理学を研究している。
ほんわかした優しい女性。
30代半ばとは思えない程若い。
詩織が亡くなった事故で彼女は家族全員を喪っており、Dr.カシオペアの元に引き取られた過去がある。
事故のトラウマにより火が苦手。


A-ナンバーズ
シンクタンク・アトランダムという研究者集団により生み出され、その性能が認められたロボットの総称。
詳しくはリンク先へ。
HFRはそれ自体規格外の性能を持ち、例外なくナンバーズに登録される。
開発が始まった順にアルファベット順の頭文字を持った名前を付けられ、例えばシグナルの正式名称は
「A-S SIGNAL」である。



  • トッカリタウン編
シグナルの目覚めから始まり、ギャグとほんわか調で進む。

  • リュケイオン編
信之介を自宅に残し、シグナル達はロボット博覧会が開かれるという海上都市「リュケイオン」に向かう。
そこではリュケイオンの市長であり、正信の兄A-K KARMAが博覧会準備にあたっていた。
ロボット博覧会である以上、シグナルもその対象としてリュケイオンに連れて来られている。
そして展覧される予定のロボットの中には、封印中のA-A ATRANDOMの姿もあった…。

  • <ORACLE>編
オラトリオとリンクしているネットコンピュータ<ORACLE>に異常が発生した。シグナルは初めて電脳空間に降り、荷物扱いされながらも最終的に侵入者に一太刀浴びせるが、結局データは盗まれてしまった。

  • A-ナンバーズ抹殺編
Dr.クエーサーは死んだ。
花を供えるため墓地へ行くシグナル達の前に、クオータが現れる。Dr.クエーサーが死んでも事件は終わらないどころか、さらに重い展開に。
絵柄が変わり、誰かさんの影響で一部キャラがヒロイン化したり、ラストが駆け足すぎたりした(文庫版で修正された)


  • 外伝(単行本化したもの)
『呪われし電脳神MOIRA』
『雪の女王』(上記タイトルの単行本に収録)


今となっては入手が困難だが、見かけたら少し手にとってみるのもいいかもしれない。
余談ではあるが、若干女性向けの作画から「当時のガンガンの方向性を捻じ曲げた」と言われる作品でもある。

【文庫本】
朝日ソノラマより、全11巻が出ている。
最終話はコミックス版と比べてかなりページ増、しっかりまとめられて完結しているので見てない人はいますぐ書店へダッシュすることをお勧めする。
ただし、単行本カバー下の四コマとイラストはないので注意。
期待してカバーを外さないように。
おにーさんとの約束だ!

【映像化】
ビデオアニメーションとしてアニメ化がされている。ストーリーはトッカリタウン編のパルスが初登場するあたり
主題歌を歌っているのは、雷波少年で旅に出る前のBluem of Youthである。


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最終更新:2024年01月15日 19:11