METAL GEAR SOLID V GROUND ZEROES

登録日:2014/11/10 (月曜日) 00:15:00
更新日:2024/04/09 Tue 08:09:48
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Peaceが終わる、Vが目覚める


A HIDEO KOJIMA GAMES

METAL GEAR SOLID V
GROUND ZEROES
TACTICAL ESPIONAGE OPERATIONS


METAL GEAR SOLID V GROUND ZEROES(メタルギアソリッドV グラウンドゼロズ)とは、
2014年にPS3/PS4/Xbox360/XboxOneおよびPC(Steam)で発売された潜入アクションゲーム。
METAL GEAR SOLID V THE PHANTOM PAIN(メタルギアソリッドV ファントムペイン)の序章にあたる作品。

発売元はお馴染みコナミデジタルエンタテインメントで、制作はこちらもお馴染み小島秀夫氏率いる小島プロダクション。


概要

メタルギアソリッド正当シリーズの第5作目(実際は間にPWがあるため6作目)
コジプロ独自のゲーム開発エンジンである「Fox Engine」を使用して制作された、初のゲームタイトルである。
その恩恵かグラフィックはMGS4から大幅に進歩しており、すべての面で非常に高いクオリティを実現した。
特に小島監督曰く「レンズフレア」表現にはかなりこだわったらしく、
実際ゲーム中でも光がこちらに向くとしつこいくらいレンズフレアを起こしまくる。

当初はMGS5グラウンドゼロズというMGSシリーズ新作と、ファントムペインという全く無関係の完全新作ゲームとして別々に発表され、
その後それらを合わせたメタルギアソリッドVという一つの作品であることが明かされた。
しかしさらにその後、序章であるグラウンドゼロズだけを先行販売することになった。
要はMGS2のタンカー編やMGS3のバーチャスミッションが別売りになっていると思えば良い。
そのため、本編であるファントムペインには本作は収録されない。



ゲームシステム

MGSVはオープンワールドをゲームデザインの要としているが、
本作GZはあくまで序章であるためオープンワールドというにはかなり狭い空間を舞台にしている。
それでも一つの基地全体がシームレスでつながっているため充分広いのだが・・・
これは、従来のメタルギアユーザーがオープンワールド的ゲーム性に馴染むための練習になるからと説明されている。
実際、ファントムペインのフィールドの広さは本作の200倍という文字通りケタ違いの面積を誇る。

発売前に4Gamerのライターも言及していたが、これまでのシリーズと比較しても難易度が高く、
潜入の緊張感は歴代シリーズ随一である。
オープンワールド化したことで、これまで以上に全方位に気を配る必要があるため、難易度NORMALでも充分難しい。

小島ステーション(コジプロで配信している公式番組)によれば、今作で届けられたユーザーからの要望や不満点等をフィードバックし、
本編のクオリティを高めるとのこと。

アクション面ではMGS4やMGSPW等をある程度踏襲しつつ大幅なアレンジが加えられている。
追加されたアクションによってか、スネークの身体能力が歴代トップクラスに強化されている。

  • 追加・仕様変更されたアクション・要素

●ダッシュ
全力疾走。
徒歩時は最も移動スピードが速く、無制限に行える。しかしダッシュ中は発見されやすくなる。
サイボーグ忍者や雷電は通常のダッシュよりも移動速度が速く、体当りした敵を地面に倒すニンジャランが使用可能。

●跳び込み
ローリングに代わって実装。操作説明では緊急回避と表記されている。
前方へ跳び込んでそのままホフクに移行する。ボタンを先行入力しておけば即座に立ち上がることも可能。
TPPではスティック入力に関係なくホフクに移行する。

●リフレックスモード
発見されていない状態で敵に発見されると一定時間スローモーションになる。
このスロー中に武器を構えるとこちらを発見した敵の方向へ自動で向き直る。
また、スロー中に発見者を無力化できれば他の敵に気づかれて戦闘態勢に移行されることはない。
リフレックスモードを使用するかはオプションで設定ができる。
ミッション中に一度もリフレックスモードを発動しなければノーリフレックスのボーナススコアが加算される。

●双眼鏡・マーキング
以前までは装備から選択する形式だった双眼鏡がワンボタンで使用可能になった。
また、敵を中央に捉え続けるとマーキングが可能。マーキングの効果はミッション中永続する。
マーキングすると敵との距離が表示されるようになり、遮蔽物の向こう側に行ってしまっても動き等の状況が分かるようになる。
敵だけでなく固定武器や監視カメラもマーキング可能。

●壁叩き廃止・空マガジン
シリーズ恒例のアクションである壁叩きが廃止となってしまった。
その代わりか、空マガジンが所持数無限になっている。
また、マガジンはリフレックスモード発動中に発見者へぶつけると一発で気絶させられる上、監視カメラも破壊可能になるという強化がされた。



ストーリー

前作MGSPWから数か月後の1975年3月。
ビッグボス率いるMSF(国境なき軍隊)の戦力は、核兵器を保有するほど強大なものとなっていた。
ある日彼らのもとに、PW事件で死亡していたと思われていたパスが生存しているという情報が届く。
彼女は現在、キューバ南端の米軍基地「キャンプオメガ」で尋問を受けているという。
パスの口からMSFの情報が漏れることを危惧した副司令官ミラーは、ビッグボスにパス救出を進言。

そんな中、MSFに対し国際原子力機関「IAEA」から核査察の申し入れが届いた。
国籍もなくNPT(核拡散防止条約)にも加盟していない「国境なき軍隊」を、
理事会の承認も無しに査察しようとするIAEAの意図をはかりかねるビッグボスだったが、
メタルギアZEKE開発主任のヒューイ(エメリッヒ博士)が独断で査察を受け入れてしまう。

やむなくパスの救出は後回しにして査察の受け入れ体制を進めるが、
パスの件を知ったMSFの少年兵チコが単身で救出に乗り出し捕えられてしまう。
MSFの内情をよく知るチコから情報が露見することを危険視したビッグボスは、
IAEAの対応をヒューイ達に任せてパスとチコを救出するためにキューバへと向かった。


この事件が、彼等の運命を大きく揺るがす惨禍の発端だった。



登場人物

スネーク(ビッグボス)

CV:大塚明夫
ご存知伝説を超えた神話的な兵士。MSF(国境なき軍隊)総司令官。だけど相変わらず現場に駆り出される。
齢40を迎えてるけどその身体能力は衰えを見せない。どころかますますパワーアップしている。
PWの一件以降バンダナを付けなくなった。
英語版の声優が変更され物議を醸したらしいが、日本では変わらず大塚明夫氏がCVを務めている。

カズヒラ・ミラー

CV:杉田智和
MSF副司令官にしてボスの相棒。利用してたくせにパスのことはかなり嫌っている。
(ただし「君の本心はどっちなんだ」という様な台詞もあり、本人も複雑な心境であったと思われる。)
MSF壊滅時にパスに突っかかっていたが、原因の一部はコイツにもある。

本作の無線担当で基本的にはシリアス。ただしおまけミッションでは相変わらずのフリーダム杉田。
「ときメモが好きなようだな・・・・・・俺もだ!」

リカルド・チコ・バレンシアノ・リブレ

CV:井上喜久子
MSFの幼い戦士。独断専行してキャンプオメガに捕らえられ拷問を受ける。
本作でやたら長くて格好いい名前が判明した。

パス・オルテガ・アンドラーデ(パシフィカ・オーシャン)

CV:水樹奈々
やっぱり生きてた諜報員。
PWでスネークに敗北した後、海を漂流し漁船に救助されていたらしい。
その後キャンプオメガに搬送されチコとともに拷問を受ける。
丸坊主にされたり、またレ○プされたりとただでさえ散々なのに終盤でもっと酷い目に合うことに・・・

ヒューイ(エメリッヒ博士)

CV:田中秀幸
PWで仲間に加わった科学者にして、メタルギアZEKEの開発者。
今回どうにも色々怪しい。意図的であるにせよ無いにせよ、本作の大戦犯の一人(もう一人はカズ)

スカルフェイス

CV:土師孝也
謎の組織XOFを率いる指揮官。
大型兵器の大半と一部の人材が陸に移された上にビッグボス不在という隙をつき、マザーベースを強襲した。

アマンダ

MSFの協力者にして、サンディニスタの司令官。ニカラグアに帰国していたため未登場。

セシール・コジマ・カミナンデス

こちらも直接の登場は無いが、スネークとカズが話題に挙げている。
民間人であるため、査察対策で帰国しており難を逃れた。
PWの事件が1974年11月であるため約4か月間もマザーベースに居座っていたことになる。

ストレンジラブ

ピースウォーカーの開発者でこちらも名前だけ登場。
メタルギアZEKEの共同開発が一段落したのでマザーベースから出て行ったらしい。

諜報員

CV:????
サイドオプスに登場するマザーベーススタッフ。
MSF、ひいては世界観の根幹に関わる最重要人物。いや、それを超える存在である。
「スネーク・・・完璧やんか!」

メディック

CV:大塚明夫
終盤で登場した衛生兵。モブキャラなのに声がスネーク。
実はスネークより年上らしい。

モルフォ

支援ヘリのオペレーター。
基本的に捕虜やミッション終了後のスネークを回収するのが任務であるが
支援攻撃をしたり、無力化した兵士を回収させる事も可能。
ミッションによっては例え撃墜されても予備のモルフォを呼び出すことも可能。

雷電

「ジャメヴ・ミッション」で登場する、未来からやってきたサイボーグ。
キャンプオメガの海兵隊員に化けた「スナッチャー」を退治する任務を任される。
なぜか見返りとしてスネークが集めた「XOFの部隊章」を要求している。
今回は刀は使わない。そして声もスネークの声を加工したもの。




用語

キャンプオメガ

今回スネークが潜入する米軍基地。
設定、外観ともにモデルはグァンタナモ基地。というかまんまである。
歴史的に微妙な立ち位置にあり、捕虜への拷問が日常的に行われている「キューバの中のアメリカ」
そこら辺の詳細はグァンタナモ基地でググるとわかりやすい。
パスとチコ以外にも多数の捕虜を収容しており、際限のない拷問が加えられている。

IAEA

国連傘下の核査察機関。
カズが理事会に問い合わせたところ、MSF査察が議題に上った記録は存在しないという。

MSF(国境なき軍隊)

ビッグボスが立ち上げた民間軍事団体でカリブ海沖のプラント「マザーベース」を本拠とする。
国連IAEAの核査察に備え、メタルギアを始めとする戦力の大半を陸または海底に移すが・・・

XOF

謎の組織。キャンプオメガからスネークと入れ違いで飛び立ち、マザーベースを攻撃した。

CIPHER

ゼロと呼ばれる指導者によって運営される非政府諜報機関。
愛国者達の下部組織、若しくはそのものと推測されている。


余談

本作のSteam版では自由にMODを入れることが可能なため、カズヒラやチコ、パスを操作して遊ぶことも可能。
ただしモーションや骨格が正式に用意されていないので微妙に動きがおかしい。
そこら辺を飛んでるカラスをカズヒラにしたMODも存在するらしい…



Here’s to you, Nicola and Bart

Rest forever here in our hearts

The last and final moment is yours

That agony is your triumph


追記修正はHere’s to youを歌えるようになってからお願いします。

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最終更新:2024年04月09日 08:09